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バレンタイン

【篠田視点】バレンタインも俺たちは通常運行(完)

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ボウルの中で溶けた大量のチョコレートに牛乳を加えて木べらで混ぜながら先輩が言う。

「こんなもんかなぁ」

すくったチョコレートがたらりとボウルの中に落ちる。

「いいねいいね!」

「うざ。まじでイケメン台無しの残念な顔してるぞ」

「一樹さんは不機嫌な顔も可愛いです♡」

俺は願いごとを聞いて湯煎でチョコを溶かしてくれた優しい奥様に後ろから抱きついて頬にキスした。

「ったく、それでなくてもキッチンぐちゃぐちゃで俺はイラついてるっつーのに更にこれから全身汚れないといけないのかよ……」

「いいじゃないですか。俺、こんなに嬉しいバレンタイン初めてだよ!」

「はぁ……」

彼はわざとらしくため息をついてみせるが、ちょっと頬が赤くなって満更でもない顔をしているところが愛しい。

「さ、ベッド行きましょ」


* * * * *


先輩がチョコレートを用意している間、俺はちゃんとベッドの方をセッティングしておいた。防水シーツは介護用の大人向けサイズのもので広さも十分だった。
我ながらアホだなと思うが、同期の鈴木と飲んであいつに散々彼女に振られたと馬鹿にされてむしゃくしゃしていたんだ。俺は帰り道衝動的にチョコとシーツを買いに走っていた。後悔はしてない。

「ほら、服脱いだぞ」

先輩がちょっと恥ずかしそうに全裸で目の前に立っている。シラフじゃこんなことやってられないから酒を飲むと言い張っていたけど却下した。
酔って大胆になる先輩もエロ可愛いし好きだけど、たまには恥じらう先輩が見たかったのだ。

「じゃあそこ座って」

「変態……」

俺は先輩が用意してくれた調理用のビニール手袋を着け、溶けたチョコレートに手を突っ込む。
はじめての感触に俺は感嘆する。

「うーーわ、やばい」

「え、どんな感じ?」

「あったかくてトロッとしてる♡」

すると俺の感想に先輩は吹き出した。

「ぶはっ!言い方が無駄にエロいわ!」

「あはは、じゃあ塗っていくよ~」

俺は遠慮なく、まずは乳首にチョコを乗せた。

「わっ!いきなりそこかよ!?」

先輩が動揺してるのが面白い。

「いや、こういうことするために準備したんじゃないですか」

「そ、それはそうだけど……」

「どんな感じ?」

「ばか、聞くなよ」

まだ胸に塗っただけで舐めてもいないのに恥ずかしがって少し赤くなっている。

「先輩かわいい♡」

俺は我慢できずに先輩にキスした。そして手で乳首をチョコごとぬるりと撫でる。

「んっ……こら、手ぇやめろ……」

「今日は俺の好きにさせてくれる約束でしょ?」

「う……ん」

先輩は俺の一言で大人しくなった。顔を背けて目をギュッと瞑っている。次にどこに塗られるのか、期待と不安の入り混じった表情がそそられる。

「次はどこに塗ろうかな~?」

俺は鳩尾みぞおちの辺りに人差し指を付け、下へすっとなぞりながら腹に線を描く。

「くそ、覚えてろよ……」

「さあ、脚を開いて」

「……」

目を開けた先輩は恨めしそうな顔でこちらを睨みながらも素直に脚を開いた。俺はまだ何のきざしも見せていない彼の敏感な部分を狙って、たっぷりと手にとったチョコレートソースを垂らした。

「あっ!」

「うーん、勃ってないと見栄えがいまいちかな?」

「おい、言い方ってものがあるだろ」

「ちょっと舐めて元気になってもらうね」

俺はチョコまみれになった先輩の萎えたそこを口に含む。

「んっ……あぁ……」

しばらく舐めて、彼のものが勃ち上がったので口を離す。

「甘ぁ……」

「そ、そりゃそうだろうが!」

「よし、チョコ追加」

「もういいだろ。お前そんなに甘いの好きじゃないくせに」

先輩の言う通り俺はそこまで甘党ではないけど、なんとしても勃起した先輩のペニスをチョコバナナみたいに変身させて舐めてみたいのだ。
これをそのまま言ったら絶対軽蔑されるので言えないが。

「もう少しだけ付き合ってよ」

俺はまたチョコレートを手ですくって先輩のモノに垂らす。今度は勃ってるので、先端から段々下に垂れていくのがなかなか良い眺めだった。そして先輩も今度は我慢できなかったようでちょっと身震いしながら声を上げた。

「あ……!や、やだそれ……!」

「ふふ、一樹さんすごくえっちで良いよ♡」

「ん……悪趣味すぎる」

舐めて敏感になった先端部にチョコが垂れる刺激が結構効いてるみたいで、先輩は感じるのを我慢しようとして顔を赤くしている。恥ずかしそうにしてるけど息が上がってて、ちょっと目が潤んでるのもやらしくていい感じだ。

「さすが一樹さん、やっぱ最高だよ」

「今日チョコくれた女の子たちが今のお前を見たら百年の恋も冷めるね」

「え!一樹さんは?俺のこと嫌いになった?」

やばい、欲望に忠実になりすぎた。やっぱり酔わせてノリノリにさせてからやればよかったか。

「んなわけねーだろ。なぁ、もう焦らさないでちゃんと舐めてよ」

どうやら恥じらうのにも飽きたらしい先輩がしびれを切らしておねだりしてきた。
はい、最高。まじで神様この人を俺の奥さんにしてくれてありがとう!

「じゃあいただきます」

「ちゃんと綺麗にしろよ?」

「わかってますよ女王様」

俺は今度こそ思い切り先輩のペニスを頬張った。じゅぷじゅぷとわざと音を立てて吸い付くと先輩が喜ぶのを俺は知っている。

「あっああっんん、気持ちいいっ♡」

そして先輩の声がだんだん切羽詰まっていくのが俺は好きだった。

「ゆーせい、はぁっあっ♡イケメンが……チョコまみれでちんこ舐めてるの、やばすぎ……んっぁあっ♡」

どうやらスイッチが入ったようでさっきまでの恥じらいはどこへ行ったのかというくらい先輩は快感に夢中になり、最後は俺の頭を抱えて腰を振る淫乱さを見せた。

「飲んで、佑成っあぁ、イクっ、もうイくから、あっあんっ♡♡」

彼の身体がビクビク跳ねて、俺の口の中に苦い味が広がった。普段は飲んだりしないが、先輩のご要望なので特別に飲み込んだ。

「はぁ、はぁ、はぁ……ご、ごめん口の中に出しちゃった……あれ?本気で飲んだの?」

「うん」

「ば、ばか……」

俺は口直しに先輩の乳首に塗ったチョコを舐めた。

「あんっ、や、もうやめてよ……」

「じゃあチョコもう片付ける?」

「……待って、俺も舐めてみたい」

お?どうした、やる気出てきたのか?

「佑成、手袋付けてるんだから自分のに塗ってよ。俺も舐めたい」

先輩の目が好奇心で爛々と輝いている。こうなったらやるだけやらないと収まらないだろう。

「いいよ」

俺は更にボウルからチョコをすくって自分のモノに塗りつけた。先輩の喘ぎ声を聞いてたからしっかり勃っている。

「あ~……これはたしかにエロいね♡いただきまーす」

すっかり乗り気になった先輩が俺の陰茎をペロペロと舐める。

「美味しい……♡」

実際、先輩がちゃんと湯煎してくれたチョコは味も良かった。
その後も夢中で口の周りをチョコだらけにして一生懸命舐めてくれる。

しかしだんだんと先輩が自分の太腿をもじもじと擦りつけるような動きをし始めたのに俺は気づいた。

「ねえ、一樹さん。お口で舐めるだけでいいの?」

「佑成ぇ……俺もうお尻に挿れて欲しい……」

「そう言うと思った。中にチョコ入ったら困るからシャワー行こうか」

結局俺たちはバスルームでセックスし、疲れてグニャグニャになってる先輩になんとか歯磨きをさせてベッドに横たえた。すると彼はすぐに寝息を立て始めたのだった。
さっきまで口についたチョコを舌でいやらしく舐め取っていたとは思えないあどけなさにたまらない気持ちになる。

「ほーんと可愛いよなぁ」

その後俺はなんとか気合でキッチンと寝室を綺麗に片付けた。今日が月曜だと思うとうんざりするけど、自分でやりたいと言ったんだから仕方がない。先輩にとって部屋が散らかっていることがすごくストレスになるなので、片付けておいたらきっと喜ぶだろう。

夜中の2時過ぎにようやく俺も先輩の寝ているベッドに入ることが出来た。

「一樹さん愛してるよ。もう日をまたいじゃったけどハッピーバレンタイン♡」

すやすやと眠る恋人にキスをして俺も目を瞑った。


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ご覧いただきありがとうございます!
本編が滞ってるのですがどうしてもチョコで遊ばせたくてバレンタイン番外編書いてしまいました♡




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