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指輪を義弟に自慢する
指輪の受け取りと篠田の出張(上)
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注文したリングが出来上がったと連絡があって、篠田は仕事帰りに取りに行ってくれた。
俺はやはり気恥ずかしくて行きたくなかったから篠田に任せた。
「ただいま~。一樹さん!受け取って来たよ」
「おかえり、見せて見せて」
はしゃいだ様子の篠田がブルーの紙袋を下げてリビングにやって来た。
そしてソファに座って俺を手招きするので隣に座った。
「ほら。開けるよ」
「ん」
青い箱の中から指輪ケースを取り出し、篠田はその蓋を開けた。
「うわ、ほんとに結婚指輪みたい」
「本当に結婚指輪なの!」
「刻印は?」
「これだよ」
篠田が示した先に、「Y & I 」 と2人のイニシャルが刻まれていた。
篠田は俺の方のリングを手に取って、反対の手を俺に差し出した。
「はい、手貸して」
俺は素直に篠田の掌に自分の手を重ねる。
男でもドキドキするもんだな。
うわー、しかもこんなイケメンに指輪付けてもらうとか…女の子たちに怒られそうだな。
伏せられた長いまつげに見惚れそうになるが、視線を指輪に戻す。
シンプルなシルバーのリングが俺の薬指にピッタリと嵌まった。
「ありがとう篠田」
手を翳して指輪を見る。アクセサリー普段しないから新鮮。
「篠田のもつけてあげる」
俺は逆に今度は篠田に指輪をつける。なんか恥ずかしいな。
「はい」
「これでお揃いだ」
「職場でなんか言われるかなあ」
「何か言われたら、恋人の束縛激しくてつけろって言われたって答えなよ」
篠田が俺を引き寄せて膝に乗せ、バックハグしてくる。
「これでやっと一樹さんは俺のもの、俺は一樹さんのものって皆にアピール出来る」
うなじにおでこぐりぐりすんな。
「お前こそ間違いなく色んな人に訊かれるぞ?」
早く篠田が今の彼女と別れないかと狙ってる女の子はたくさんいるしな。
「うん。結婚したって言う」
「言うなよ!大変なことになんだろが」
「えーだめか…ちっ」
本気の舌打ちやめい!
あ、そうだせっかくだから…
「なぁなぁ、よくある写真撮ろうぜ」
「え?」
篠田の手を取って、俺の手を重ねる。
指輪が見えるようにね。
「こうして…と」
スマホでパシャっと撮ったら…
「ほら!インスタとかにありそうでしょ」
なんだかんだ俺すげー浮かれてんな。
「先輩可愛い…こんなに喜んでくれるならもっと早く買えばよかったー!」
「へへ、嬉しいもんだな。さてと飯にしようか。記念にワイン開けちゃう?」
浮かれた俺はチキンの香草焼きを作って、ワインも用意していたので2人で乾杯した。
「そういやまた週末出張になっちゃったよ」
「えー、そうなんだ?今度はどこ?」
「また関西方面。はー、めんどくさいし暑そうでやだなぁ」
「八つ橋買って来てね。抹茶のやつがいい」
「はーい」
俺はたまにチラチラと指輪を見ながら食事を楽しんだ。
俺はやはり気恥ずかしくて行きたくなかったから篠田に任せた。
「ただいま~。一樹さん!受け取って来たよ」
「おかえり、見せて見せて」
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「ん」
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うわー、しかもこんなイケメンに指輪付けてもらうとか…女の子たちに怒られそうだな。
伏せられた長いまつげに見惚れそうになるが、視線を指輪に戻す。
シンプルなシルバーのリングが俺の薬指にピッタリと嵌まった。
「ありがとう篠田」
手を翳して指輪を見る。アクセサリー普段しないから新鮮。
「篠田のもつけてあげる」
俺は逆に今度は篠田に指輪をつける。なんか恥ずかしいな。
「はい」
「これでお揃いだ」
「職場でなんか言われるかなあ」
「何か言われたら、恋人の束縛激しくてつけろって言われたって答えなよ」
篠田が俺を引き寄せて膝に乗せ、バックハグしてくる。
「これでやっと一樹さんは俺のもの、俺は一樹さんのものって皆にアピール出来る」
うなじにおでこぐりぐりすんな。
「お前こそ間違いなく色んな人に訊かれるぞ?」
早く篠田が今の彼女と別れないかと狙ってる女の子はたくさんいるしな。
「うん。結婚したって言う」
「言うなよ!大変なことになんだろが」
「えーだめか…ちっ」
本気の舌打ちやめい!
あ、そうだせっかくだから…
「なぁなぁ、よくある写真撮ろうぜ」
「え?」
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「こうして…と」
スマホでパシャっと撮ったら…
「ほら!インスタとかにありそうでしょ」
なんだかんだ俺すげー浮かれてんな。
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「へへ、嬉しいもんだな。さてと飯にしようか。記念にワイン開けちゃう?」
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「そういやまた週末出張になっちゃったよ」
「えー、そうなんだ?今度はどこ?」
「また関西方面。はー、めんどくさいし暑そうでやだなぁ」
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「はーい」
俺はたまにチラチラと指輪を見ながら食事を楽しんだ。
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