仮 壱

其の九 淫獄転生 其の壱 壺童子 其の菜々

　……すると、児童販売機の前の空間に、走査された結晶体内の人間の姿が、立体映像の全裸の人形の様に投影され、ゆっくりと横に回転し続けたのです。

　……そんな、児童販売機は、特に新鮮な血液を求める神聖ブラド公国の貴族達や、カミラ公国の夢魔貴族や淫魔貴族達が頻繁に利用していて、彼等は密かに其れを児童販売機と呼んでいたのでした。
　……そして、そんな児童販売機で売られている子供達は、全て肉体強化処理を施した第二世代（セカンド）の情報結晶体（ソウル・クリスタル）の子供達で、例え手足が失われても、直ぐに魔素（マナ）を使って再生して、元通りに回復して仕舞ったのです。
　……其れに対して、世界樹の中で暮らしているのは、第一世代（ファースト）の情報結晶体から産まれた子供達で、大切に保護されていたのでした。

　……処で、そんな妖魔界の児童販売機で人間を購入する、魔物や妖怪達の目的は様々で、例えば神聖ヴラド公国の吸血貴族達は、新鮮な食料として以外にも、巨大な屋敷の下僕として、家畜の様に全裸に首輪や裸エプロン姿で、子供達を飼っていたのです。
　……また、カミラ公国の夢魔や淫魔達は、館の豪華な広い寝台の上で、全裸の子供達を性玩具として愛玩し、淫らに玩弄し続けていたのでした。
　……また、エクウス王国の半獣人達（ライカンスロープ）は、普段は人間の姿で暮らしていたので、人間の子供達を養子として可愛（かわい）がっていたのです。
　……更に、日本妖怪達の住む秋津茜国（あきつのあかね）では、児童販売機で購入した子供を蒲団に寝かせて、其の向きを枕返しが変えて楽しんでいたのでした。