仮 壱

其の九 淫獄転生 其の壱 壺童子 其の弐

　……其の、苔の胞子の催淫剤を、呼吸の度に吸い込み続けている全裸の子供達は、常に性的刺激に鋭敏な発情状態で、可愛（かわい）らしい恍惚（こうこつ）とした表情（かお）で、幼い乳首や陰茎（ペニス）や陰核（クリトリス）を、常に勃起させ続けていたのでした。
　……また、そんな人間の子供達は、薄暗い階段や通路の抹茶色の苔の上で、全裸で可愛（かわい）らしく幼い自慰（オナニー）を行っていたり、世界樹の幹の中の、部屋の中の苔の上で全裸で抱き合って、少年少女で愛し合っていたのです。

　……また、世界樹の内部、中央の空洞の下の部分には、樹液の混ざった透明な水が大量に溜まっていて、其の微かに甘い、とろりとした生温かい澄んだ水の中には、深海魚の様な妖魔界の魚達が無数に泳いでいたのでした。
　……そんな、妖魔界の魚達の中には、焼いて食べると微かに甘い鰻（うなぎ）の様な、子供達が念者鰻（まらさま）と名付けた細長く、半透明で目の無い魚が、水面近くに無数に泳いでいたのです。
　……実は、世界樹の中には、人間の全裸の子供達以外にも、様々な妖怪や魔物達が住んでいて、そんな妖魔達が世界樹の幹の内側を刳（く）り抜いて通路や小部屋を造ったり、人間の子供達が捕まえて来た魔魚を調理して食べさせてやっていたのでした。
　……世界樹の中には、水面近くに、そんな魔魚を調理して人間の裸の子供達に食べさせる店舗が、何軒も横に並んでいたのです。
　……今も、人間の全裸の子供達が、そんな店舗の前、細長く水面に突き出した何本もの、木製の浮き桟橋（さんばし）の一つの上に静かに歩いて行くと、濡れて滑る桟橋の板の上に俯（うつぶ）せに寝たのでした。
　……そして、桟橋の板から生えた丈夫な二本の縄を、一本ずつ左右の手首に確（しっか）りと巻き付けてから、剥き出しの下半身を慎重に桟橋の板の上に滑らせて、爪先から水中に沈めて行ったのです。
　……そして、人間の全裸の子供達が、桟橋の上で水中に胸まで入るのと同時に、冷たい念者鰻（まらさま）の頭が子供達の幼い肛門（アヌス）に深々と、突き刺さったのでした。