61 / 115
新たなる脅威篇
3 急襲!-2-
しおりを挟む
ライネが飛び出した時、周囲には既に数体のドールの残骸があった。
「これは……?」
前の車両から駆けつけた数名の従者も合流している。
「気を付けろ。まだいるぞ」
彼女は肩越しに振り返った。
前を走っていた車両は20メートルほど先で停止している。
後部にはわずかに傷がついている程度だ。
(やっぱりアタシらの乗ってたほうを狙ってたのか!)
従者たちは横転した車両を囲むように布陣した。
周囲はなだらかな丘陵が続いており、何者かが身を隠せるような場所は少ない。
「…………!」
背後に金属音を聞いたライネは、振り返るより先に身を屈めつつ地を蹴った。
岩陰から銃を構えていたドールは射線上から一瞬にして消えた標的を探す。
そのぎこちない動きが金髪の少女を捉えた時には、突き出された拳によって既に頭部は宙を舞っていた。
「狙いはシェイド様なのか……?」
従者たちは銃や短剣など、それぞれに武器をかまえて辺りを窺う。
「油断するな。あれをやったやつが見当たらない」
横転した車両を一瞥する。
ドールの持つ銃では、ああはならない。
「デカいのを持った奴がいるってこと?」
「分からん。ドールかどうかも」
「ちょっと待って! それじゃヤバいじゃん!!」
ライネは慌てて輸送車に引き返した。
カーゴルームの扉付近では、2人が外に出るか出ないかでもめていた。
「外に出ろ!」
血相を変えて飛び込んできた彼女に、フェルノーラは眉を顰めた。
「さっきはここにいろ、って――」
「多分、こっちのほうが危ない!」
攻撃が一度だけとは限らない。
無防備な車両に先ほどの威力で直撃を受けたら、装甲の薄い輸送車など粉砕されてしまうだろう。
「アタシから離れるなよ!」
2人を連れ出したものの、襲撃者の居場所も正体も分かっていない。
「…………!」
ドールの残骸を見てシェイドは思わず息を呑んだ。
以前に比べればいくらかましになったが、やはりこの無慈悲な人形への恐怖は拭いきれない。
彼は無意識的に両手にミストを集めていた。
「――シェイド様」
拳銃を構えた従者が耳打ちした。
「ここは危険です。前の車両に乗ってお逃げください。敵は我々が引きつけます」
「そんなことできません!」
シェイドが叫んだため、一同は何事かと振り返った。
「あ、いえ……失礼しました……」
不自然な笑みを浮かべて彼はその場から離れた。
「来たぞ!」
ライネが東の空を指差した。
陽光を反射して銀色に光る物体が5機、こちらに向かってくる。
「まさか爆撃機とかか!?」
彼女は舌打ちした。
そんなものが相手なら生身の人間の力などほとんど役に立たない。
「いや、ちがう……あれは……」
近づくにつれて全容が明らかになる。
「ドールだ!」
低空飛行するバイクにドールが跨っている。
従者たちがその姿を認めた時には、バイク前方に装備した機銃が一斉に火を噴いた。
「お守りしろ!」
シールドを展開した従者たちがシェイドの前に立つ。
彼らの強みは魔法の力を応用できることにある。
才能のある従者はミストを凝集して強固な盾を作り出すこともできるし、手にした武具の威力を倍加させることもできる。
対して機械仕掛けのドールは性能以上の力を出すことはできない。
降り注ぐ光弾はシールドを破ることができず、光の壁の前に火花を散らす。
耳障りな音を響かせてバイクが頭上を通過した。
素早く振り向いた従者はその後ろ姿目がけて発砲する。
左右に散ったうちの1機が直撃を受けて黒煙を上げる。
(僕も……!)
遠ざかっていく機影に向けてシェイドが火球を放つ。
あらかじめミストを集めておいたおかげで発動に時間はかからなかった。
だが狙いが甘く、直進しているように見えてわずかに蛇行しているバイクにはかすり傷ひとつつけられない。
数十メートル先の丘を舐めるようにドールたちは旋回する。
一度目は奇襲同然だったが、今度は敵を真正面に捉えられる。
彼らは2人を守るように位置取った。
小回りの利くバイクは死角から敵を突くのに適しているが、ドールの頭脳ではそれを活かしきれない。
つまり敵は真っ直ぐに向かってくる。
ライネも構えてはいた。
飛び道具の類を持たない彼女に、低空とはいえ飛行する敵への攻撃手段はない。
代わりに四肢に嵌めた腕輪と足環がミストによって小さな障壁を作り出しているので護衛には役に立つ。
(…………?)
その視線が一瞬、右に揺れた。
直感だ。
それは正しかった。
岩陰からドールがこちらを狙っている。
迫ってくるバイクに気を取られ、そちらには誰も気付いていない。
「くそっ!」
盾になるよりぶっ飛ばしたほうが早いと判断したライネは反射的に駆けていた。
「離れるな、って言ったくせに……」
フェルノーラは口をとがらせたが、それは彼女の言動が一致していないからではない。
バイクが迫るのと、ライネが地面を蹴ったのはほぼ同時だった。
どちらの援護に回ろうかと迷ったシェイドは、一瞬遅れて目の前の敵に集中する。
ミストを凝集させて掌ほどの火球を作り上げる。
この手順も慣れたもので今ではさほど抵抗感もなくなっている。
訓練を思い出しながら、それを放つ。
変換効率を上げた火球は元となるミストをほとんど失わないまま、一直線に空を駆けた。
「くっ…………!」
狙いは良かったが、敵の飛行速度や距離の計算ができていない。
周囲の空気を巻き込みながら放たれた炎は、3秒前に敵がいた位置に3秒後に到達した。
しかしこれは大きな問題にはならない。
従者の射撃が的確にドールを撃ち抜いたからだ。
制御を失ったバイクは錐もみ状態になって岩壁に突き刺さり、爆発炎上した。
その爆音に紛れ、ライネのつま先がドールの持っていた銃を蹴り上げる。
放物線を描いた銃が地面に落ちる頃には、持ち主の体は振り下ろされた踵によって無惨に叩き割られていた。
「これは……?」
前の車両から駆けつけた数名の従者も合流している。
「気を付けろ。まだいるぞ」
彼女は肩越しに振り返った。
前を走っていた車両は20メートルほど先で停止している。
後部にはわずかに傷がついている程度だ。
(やっぱりアタシらの乗ってたほうを狙ってたのか!)
従者たちは横転した車両を囲むように布陣した。
周囲はなだらかな丘陵が続いており、何者かが身を隠せるような場所は少ない。
「…………!」
背後に金属音を聞いたライネは、振り返るより先に身を屈めつつ地を蹴った。
岩陰から銃を構えていたドールは射線上から一瞬にして消えた標的を探す。
そのぎこちない動きが金髪の少女を捉えた時には、突き出された拳によって既に頭部は宙を舞っていた。
「狙いはシェイド様なのか……?」
従者たちは銃や短剣など、それぞれに武器をかまえて辺りを窺う。
「油断するな。あれをやったやつが見当たらない」
横転した車両を一瞥する。
ドールの持つ銃では、ああはならない。
「デカいのを持った奴がいるってこと?」
「分からん。ドールかどうかも」
「ちょっと待って! それじゃヤバいじゃん!!」
ライネは慌てて輸送車に引き返した。
カーゴルームの扉付近では、2人が外に出るか出ないかでもめていた。
「外に出ろ!」
血相を変えて飛び込んできた彼女に、フェルノーラは眉を顰めた。
「さっきはここにいろ、って――」
「多分、こっちのほうが危ない!」
攻撃が一度だけとは限らない。
無防備な車両に先ほどの威力で直撃を受けたら、装甲の薄い輸送車など粉砕されてしまうだろう。
「アタシから離れるなよ!」
2人を連れ出したものの、襲撃者の居場所も正体も分かっていない。
「…………!」
ドールの残骸を見てシェイドは思わず息を呑んだ。
以前に比べればいくらかましになったが、やはりこの無慈悲な人形への恐怖は拭いきれない。
彼は無意識的に両手にミストを集めていた。
「――シェイド様」
拳銃を構えた従者が耳打ちした。
「ここは危険です。前の車両に乗ってお逃げください。敵は我々が引きつけます」
「そんなことできません!」
シェイドが叫んだため、一同は何事かと振り返った。
「あ、いえ……失礼しました……」
不自然な笑みを浮かべて彼はその場から離れた。
「来たぞ!」
ライネが東の空を指差した。
陽光を反射して銀色に光る物体が5機、こちらに向かってくる。
「まさか爆撃機とかか!?」
彼女は舌打ちした。
そんなものが相手なら生身の人間の力などほとんど役に立たない。
「いや、ちがう……あれは……」
近づくにつれて全容が明らかになる。
「ドールだ!」
低空飛行するバイクにドールが跨っている。
従者たちがその姿を認めた時には、バイク前方に装備した機銃が一斉に火を噴いた。
「お守りしろ!」
シールドを展開した従者たちがシェイドの前に立つ。
彼らの強みは魔法の力を応用できることにある。
才能のある従者はミストを凝集して強固な盾を作り出すこともできるし、手にした武具の威力を倍加させることもできる。
対して機械仕掛けのドールは性能以上の力を出すことはできない。
降り注ぐ光弾はシールドを破ることができず、光の壁の前に火花を散らす。
耳障りな音を響かせてバイクが頭上を通過した。
素早く振り向いた従者はその後ろ姿目がけて発砲する。
左右に散ったうちの1機が直撃を受けて黒煙を上げる。
(僕も……!)
遠ざかっていく機影に向けてシェイドが火球を放つ。
あらかじめミストを集めておいたおかげで発動に時間はかからなかった。
だが狙いが甘く、直進しているように見えてわずかに蛇行しているバイクにはかすり傷ひとつつけられない。
数十メートル先の丘を舐めるようにドールたちは旋回する。
一度目は奇襲同然だったが、今度は敵を真正面に捉えられる。
彼らは2人を守るように位置取った。
小回りの利くバイクは死角から敵を突くのに適しているが、ドールの頭脳ではそれを活かしきれない。
つまり敵は真っ直ぐに向かってくる。
ライネも構えてはいた。
飛び道具の類を持たない彼女に、低空とはいえ飛行する敵への攻撃手段はない。
代わりに四肢に嵌めた腕輪と足環がミストによって小さな障壁を作り出しているので護衛には役に立つ。
(…………?)
その視線が一瞬、右に揺れた。
直感だ。
それは正しかった。
岩陰からドールがこちらを狙っている。
迫ってくるバイクに気を取られ、そちらには誰も気付いていない。
「くそっ!」
盾になるよりぶっ飛ばしたほうが早いと判断したライネは反射的に駆けていた。
「離れるな、って言ったくせに……」
フェルノーラは口をとがらせたが、それは彼女の言動が一致していないからではない。
バイクが迫るのと、ライネが地面を蹴ったのはほぼ同時だった。
どちらの援護に回ろうかと迷ったシェイドは、一瞬遅れて目の前の敵に集中する。
ミストを凝集させて掌ほどの火球を作り上げる。
この手順も慣れたもので今ではさほど抵抗感もなくなっている。
訓練を思い出しながら、それを放つ。
変換効率を上げた火球は元となるミストをほとんど失わないまま、一直線に空を駆けた。
「くっ…………!」
狙いは良かったが、敵の飛行速度や距離の計算ができていない。
周囲の空気を巻き込みながら放たれた炎は、3秒前に敵がいた位置に3秒後に到達した。
しかしこれは大きな問題にはならない。
従者の射撃が的確にドールを撃ち抜いたからだ。
制御を失ったバイクは錐もみ状態になって岩壁に突き刺さり、爆発炎上した。
その爆音に紛れ、ライネのつま先がドールの持っていた銃を蹴り上げる。
放物線を描いた銃が地面に落ちる頃には、持ち主の体は振り下ろされた踵によって無惨に叩き割られていた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる