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2.計画実行と兄妹登場

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「フィル殿下は、本当に魔法が得意なんですね。・・・・・・・・・ハッ!でしたら、宮廷魔法師団とか第四騎士団辺りから、魔法師の家庭教師を雇ってみるのはどうですか?」

  魔法師の家庭教師かぁ。

  宮廷魔法師団は知っているよ。確か、ニケのお父さんが団長で、コーナウドさんが副団長をしているんだよね。
うーん、でも、第四騎士団は知らないなぁ。


  確か、第一騎士団は近衛騎士団、だったよね?
  それじゃあ、第四騎士団って、どんな騎士団なんだろう?

「殿下、第四騎士団とは、魔法騎士団とも呼ばれていまして、正式な魔法剣士が多く所属している騎士団です。」

「第四騎士団には、僕も何回か勧誘されたこと有るよ!確か師匠も有ったはず!・・・です。」

  なるほど。
  正式な魔法剣士が多く所属している騎士団、っていうことは、きっと、魔法を扱える人も多く所属しているんだよね。

「第四騎士団は、宮廷魔法師団みたいに、魔法が使えないと入れないんですよ。」

  あっ、全員魔法師ではあるみたいだね。


「今の第四騎士団の団長は、とても若い方ですから、そう遠くないうちに面会に来ると思いますよ。」

  ?
  その言い方だと、若い人ほど面会に来るのが早くなる、って感じがするんだけど、その意味で合っているのかな?


「30歳未満で、ベイルマート王国騎士団の団長の座に上り詰めると、『俊英鬼才』の称号が贈られ、王族への謁見の優先権が与えられます。そして、今の第四騎士団の団長は、なんと今年のジェモォゥーに学園を卒業したばかりの、18歳で団長の座に就いた、異例中の異例!神童の中の神童なんですよ!」


  えぇっ!!??

  18歳で!?

  だって、ザスカーが今、18歳でしょ?
  ザスカーが、学校出たてで、18歳で、ええっと、・・・・・・・・ええっと・・・・・・。

  あっ、でも。
  そういえば、ナギって、今13歳だけど、第一騎士団に所属しているんだよね?確か、第一騎士団所属の見習い騎士だったはず。
  って、いうことは、その第四騎士団の団長さんも、ナギみたいに幼少の頃から騎士団に所属していた、ってことかな?


「アルス先輩は、元々、宮廷魔法師団所属の見習い魔法師でした。ですが、第一騎士団の稽古で剣術を学び、第一騎士団での騎士見習いの経験を経て、学園卒業後に第四騎士団に入団され、その圧倒的な実力で団長の座を獲得された方なのです。」


  す、凄い、努力家で向上心の高い人なんだね。そのアルスさん?は。


「あ、殿下でも驚かれましたか?ご安心ください、殿下。アルス先輩の経歴は、あまりにも凄まじすぎて、陛下も驚かれましたので。その結果、なんと、騎士団団長就任と同時に英雄伯に叙されましたからね。」

  えっと、驚いたのは、驚いたけど、それで良いのかなぁ?
  英雄伯っていう爵位は、そんな簡単に叙爵していい階級なのかなぁ?
  んー、分からない。


「フィル殿下。英雄伯とは、30歳未満でベイルマート王国騎士団の団長に就任した、子爵家以下の出身の者全てに贈られる地位でもあります。とはいえ、通常であれば、叙任から1年程度経ってから贈られるのですがね。」


「そうですね。・・・・・・・・・例えば、キフリーにぃ・・・んんっ。キフリーの家であるナンヴィエットゥ家は、三代前の当主が、27歳で第三騎士団の団長に就任したため、英雄伯家に叙された家柄ですよ。」


  なるほど。
  英雄伯に叙したこと自体は、どうやら問題がなかったみたいだね。
  ふぅっ、良かった。


  ウルクとナギの二人が、べた褒めしているし、アルスさんには、早く会ってみたいなぁ。

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