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第38話

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 コンディグランドという土地は曖昧なところがない。

 太陽や雨風、真っ青な空を自由に漂う雲の一つ一つにも存在する意味があり、すべての生命ある者たちへ生命の尊さを伝達している。

 曰く、この世に存在するものはいつか必ず無くなるということ。

 そしてそれはコンディグランドに生きる人間や動植物に限ったことではない。

 だから親しい人間が死んだとして悲しむことはなかった。

 ただ単に肉体が滅び、崇高な魂が神の御許へ旅立っただけのことなのだから。

 それでも悲しむのは人間だけに与えられた特権なのだとウィノラは思う。

「大いなる自然をお創りになった神々と精霊よ。常に我らを見守り、多大なる恩恵をお与え下さっていることに感謝しております。あなた方の慈悲により我らは生かされ、さらなる部族の繁栄を司ることが出来ております。我らは決してあなた方を裏切ることは致しません。訝しむことも致しません。卑下にすることも致しません。常に我らの魂はあなた方と共に――」

 集落の一角に設けられた墓場に族長であるアコマの声が響き渡る。

 ピピカ族に伝わる鎮魂の祝詞を口にしているアコマの後ろには集落に住まう人間たちが全員集まっており、盗賊団に殺された戦士たちの冥福を静かに祈っていた。

 無論、その中にはウィノラの姿もある。

 そして隣には血の繋がった妹のように思っているリーナが、目元に涙を潤ませながらウィノラの手をそっと握っていた。

 あの惨劇からすでに一週間が過ぎていた。

 本当ならばもっと早く死んだ戦士たちを弔ってやりたかったが、盗賊団に破壊された集落の補修や負傷した人間たちの看病に忙殺されてそれも叶わなかった。

 三度目の襲撃はそれほど集落に痛手を被った惨劇だったのである。

 だが一週間が経った今、ようやく懸命に集落を守ろうと命を落とした戦士たちを弔う準備が整った。

 激しく損傷した遺体を掻き集め、生前に愛用していた品物などと一緒に土に埋める儀式が。

「ウィノラ姉ちゃん」

 ふとリーナが神妙な面持ちで問いかけてくる。

「もうこんな悲しいことはないよね? もう誰も死ぬようなことはないよね?」

「そうだな……」

 消え入りそうな声で尋ねてくるリーナにウィノラは優しく言った。

「わたしの口からは何とも言えないな。もしかすると違う盗賊団が再びこの集落を襲いに来るかもしれない。それが数週間後、または数年後になるかはわからない。ただ、これだけは言える」

 ウィノラは正面を向いたままリーナの手を力強く握り返した。

「わたしは神と精霊に誓ってもう二度とこのような悲劇が繰り返されないために努力することを」

 具体的にどうするかは述べなかったウィノラだったが、その確固たる意志はリーナに伝わったようだ。

 リーナは鼻を啜りながら手の甲で涙を拭い、「わたしも一緒に努力するよ」とはっきりと答えた。

「ああ、共に頑張ろう」

 こくりと頷いたウィノラはリーナの肩に手を回してぐっと引き寄せた。

 今回の悲劇の中でも幸いだったことは時代を担う子供たちに被害が出なかったことだ。

 子供は過去と未来を繋ぐ大事な架け橋である。

 これはコンディグランドに住まう部族の中には必ず一人は存在する祈祷師たちの共通の言葉だ。

 外の世界では祈祷師という人間は怪しい道具を用いて怪しげな儀式に耽る変人と誤解されることが多いと聞くが、ウィノラたちのように実際にコンディグランドに住まう人間からすればそんな馬鹿げた言葉が伝わっていることに呆れてしまう。

 祈祷師とは天候の予測や医術に長けた素晴らしい人間たちであり、同時に部族の人間たちに尊い言葉を伝える語り手でもある。

 ピピカ族にもキーンズという齢八十を超えた祈祷師がいるが、年を取ってからも益々健康になるキーンズはいつも子供たちを集めてこんなことを語っていた。

 偉大なる自然は常に自分たちに恩恵を与えてくれる反面、ときとして荒れ狂う暴風や身を凍らすほどの吹雪を起こす。

 ただしその過酷な逆境に決して屈してはならない。

 それらは人間や動植物の生命の価値を見極めるために神と精霊がお与えになった試練であり、その試練を乗り越えた先にこそ部族の繁栄があるからだ、と。

 そして部族の繁栄には子供たちの存在が欠かせないとも語っている。

 純粋な精神を有した子供一人一人の体内には未来という名の種が撒かれており、その種を大人たちが育てることこそ未来へ繋ぐ架け橋になるのだという。

 その通りだとウィノラも思う。

 子供たちの無垢な笑顔こそ部族の宝だ。

 たとえ経済の面で豊かになったとしても、日々何かに怯えながら暮らす子供たちの顔を見ることほど辛いものはない。

 やがてアコマの長い冥福の祝詞が終わると、死んだ戦士たちの家族が最後の別れをしようと墓の前に集まっていく。

 懸命に涙を堪える者や声を荒げて泣きじゃくる者を遠目に、多くの人間たちがあの世に旅立った仲間たちの冥福を祈り続ける。

 その中でウィノラはふと顔を上げて空を眺めた。

 澄み切った蒼穹の下、ピピカ族の集落には髪を揺らすほどの微風が吹き続いている。

 どこか懐かしく、どこか人の柔肌のような温かさを感じるその微風は、まるで自然そのものが死んだ戦士たちの冥福を祈っているが如くいつまでも止むことはなかった。

 ずっとその風を浴びていたい。

 誰もがそう思っていたにも関わらず、ウィノラだけはリーナの手をそっと離すと、首を傾げるリーナに「少し席を外す」と言づけて冥福を祈り続けている人々の間を静かに通り過ぎていく。

 そんなウィノラが向かった先は――。

「ねえ、本当にもう行くつもり?」

 眼前に飛んできたエリファスに対して宗鉄は無表情で頷く。

「ああ。余所者の俺たちが犠牲者の弔辞を述べられない以上、もうここに留まる理由はないだろ? だったらさっさと立ち去ったほうがいい」

「うん、ソーテツがそう言うなら従うけど……せめてウィノラには挨拶したほうがいいんじゃないかな?」

 などと会話をしていた宗鉄とエリファスの二人は、すでに借りていた居を離れて集落の入り口広場まで来ていた。

 アルファルという種族の妖精であるエリファスは最初に出会った頃とまったく変わらない衣装に身を包み、背中の羽根を自由に動かして空中を飛んでいる。

 一方、愛用の関流鉄砲を肩に預けたまま人気のない集落を一望している宗鉄は綺麗に洗濯された袴こそ穿いていたが、上半身に着用していた衣服はこちらの世界に来たときに着ていた鶯茶色の袖ではなかった。

 宗鉄は肩の部分に色彩豊かな動物の絵柄が刺繍されたシャツを着ていたのである。

 何でもこのシャツという衣服はクォルドルという動物の皮で作られ、全体的に若草の色合いと柔らかい風合いが感じられるピピカ族特有の部族衣装なのだという。

 そして本来は婚姻などの特別な儀式でしか着られない衣服らしいのだが、〈ダイモーン〉に取り憑かれたドゥルガーによって袖が破かれてしまったため、族長のアコマが特別に宗鉄の体格に合わせて作ってくれた一品だった。

 宗鉄はまだ着慣れないシャツの感触を確かめつつ、包帯が何重にも巻かれている自分の右手を見やった。

「そうだな。ウィノラに挨拶しておくのは俺も賛成だが、ついでに族長に捕まりでもしたら厄介だしな」

「あのオジサン、相当しつこかったね。怪我の具合は大したことないって言っている宗鉄の言葉を聞かずにずっとここに引きとめようと必死だったもん。しかもこの一週間毎日」

 エリファスが言うように〈ダイモーン〉に取り憑かれたドゥルガーをエリファス、ウィノラの二人と力を合わせて倒してからすでに一週間が経過している。

 はっきり言って激動の一週間だった。

 何せ犠牲者の身元確認や破壊された建物の修繕と同時に、仲間の盗賊団がいつ襲ってくるかという恐怖に駆られていたのである。

 無理もなかった。

 短期間に二度も盗賊団に襲撃され、しかも三度目の襲撃は化け物の手によって行われたとなれば誰だって警戒せずにはいられない。

 現に宗鉄も常に緊張感を伴いながら見回りの手伝いをした。

 それによりすぐには旅立てなかったのも事実だったが、それとは別に手傷を負ったことも理由の一つだった。

 あのとき、宗鉄は決死の覚悟で〈シレルタ〉の破壊を決行した。

 半分に割れていたことにより完全に〈ダイモーン〉を封じ込められなかった〈シレルタ〉に対して、宗鉄は超至近距離から脇差での攻撃を行ったのである。

 脇差での魔道具破壊。咄嗟に浮かんだ案を決行した宗鉄だったが、今思えば生命を軽んじる愚行だったと反省している。

 しかし、結果的には右手に火傷を負った程度で成功したのだから重畳だろう。

 宗鉄は痛々しく包帯が巻かれた右手から腰帯に差された脇差に視線を移す。

 全長一尺二寸(約三十六センチ)、鍔が省かれた黒漆塗りの脇差は白銀色に輝く刀身を有した刀ではなく、〈仕込み鉄砲〉と呼ばれた脇差に似せた隠し武器であった。

 そしてその〈仕込み鉄砲〉を用いて超至近距離から玉を放った結果、宗鉄は右手に火傷を負ってしまったのである。

 本当にこの程度で済んでよかった。

 宗鉄は負傷した右手を握ったり開いたりしながら心中でほっと胸を撫で下ろす。

「ねえ、もう本当に傷の具合はいいの?」

 心配そうに尋ねてくるエリファスに宗鉄ははにかんだ微笑を浮かべた。

「ああ、もう随分と指を動かせるようになった。これだともう薬は必要ないだろう。あとは自然に治るのを気長に待つだけだ」

 嘘ではない。滑らかに指が動くのがその証である。

「じゃあ、本当にいいのね? このまま黙って出て行っても?」

「特に問題はないだろう」

 と答えた直後である。

「ほう、一体何が問題はないのだ?」

 穏やかな風に乗って少なからず怒気を孕んだ声が聞こえてきた。

 ぎくりと身体を硬直させた宗鉄は、声が聞こえてきた方向におそるおそる顔を向ける。

 いつの間に近づいてきたのだろう。

 ほんの一間先には両腕をしっかりと組んだウィノラが目眉を吊り上げながら悠然と佇んでいた。

「まさか救世主殿ともあろう方が黙って出て行こうと考えていたとはな。嫌な予感がして飛んできてよかった」

 宗鉄は鬼のような形相をしているウィノラの顔から足元に視線を移動させた。

 するとウィノラの足元には舌を出して息を荒げているクアトラがいるではないか。

(そうか……クアトラの異能の力を利用したのか)

 大地の精霊の一種だというクアトラは、影の中を自由に行き来できる特異な力を有している。

 そしてそのクアトラに主人と認められたウィノラにも、クアトラが作り出した影の中に自由に物を出し入れさせることが出来るらしい。

 無論、出し入れさせるのは物だけではない。

 自分の身体自体も出し入れが可能だというから驚きであった。

 だがエリファスに言わせれば主従関係を結んだ精霊には当たり前のことであり、精霊自身の能力を主人と認めた人間にも共有させることが出来るのだという。

「で、本当に救世主殿はこのまま黙って去るつもりか?」

 低い声でそう尋ねられた宗鉄は、気まずそうに頬を掻きながらやがて頷いた。
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