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第14章 Sin fin
第410話 最終調整2
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フロルの寝室は出入り禁止となった。
転移魔法陣が有る事は教えてないが、国を守る重要な魔法が仕掛けられていると説明したのだ。
だが結局はフロルの部屋とボノスの部屋が出入り禁止となる。
これはいつの日か戻って来た時の為だ。
出発はエルヴィーノの提案で翌日となった。
理由はフロルとボノスにエルヴィーノの事情を説明するからだ。
一番重要なのは妻たちの事だ。
これを聞いてフロルがどんな態度に出るか。
戦々恐々のエルヴィーノだ。
改めて三人だけで話す事となった。
(まず二人を連れて行くのは、俺の種族の国でサルクロスと言う。ここは俺の母親が女王として納める国だ)
「ええっお母さまが!?」
「ほう、母上と同じか」
(そこには俺の妻が・・・二人居る。子供が三人だ)
「三人とも兄なのか?」
(一人が兄で二人は弟だ)
フロルは重要な事を書き出していたが筆が止まり睨まれた。
ボノスは普通だ。
(まぁ綺麗な街だから案内するよ。ははは・・・)
とりあえず笑って誤魔化した。
(いつ行くかは考えてないが、次は獣王国バリアンテだ。ここは俺が黒龍王として王座に居る。・・・そして妻も居る。子供も二人だ。男の子と女の子でお前より上のはずだ)
「おおおっ、姉上かぁ」
またもや睨まれる。
(そして次の国だが聖魔法王国アルモニアだ。ここも俺が人族と偽って国王になってる。・・・一応妻が居る。姉が二人だボノス)
「男が居ないとまずいのではないか?」
(それは又の機会に教えてやるよ)
筆は止まったが睨まれなかった。
(そして・・・)
「まだ有るのか!? 一体どれだけ国を持ってるんだ!?」
(あぁ違うぞボノス。最後の国は俺の親父が治める国だ)
「何ぃ!! 親父殿の親父かぁぁぁ!!」
(そうだエルフの国でメディテッラネウスと言う。・・・妻が居ます。兄と弟だ)
「自分にそんな兄弟が居るとは夢にも思わなかったぞ」
フロルは微動だにせず、筆を動かしていた。
(以上だが細かな説明はそれぞれの国に行ってからにしようと思ってる。何か聞きたい事はあるか?)
「・・・私は・・・私は何番目なの?」
(ええっと・・・六番目?)
「・・・そう・・・六番目ねぇ・・・」
フロルの目が坐っていて怖かった。
ボノスは知らんぷりだ。
そこで重要な事を思い出した。
(あっ、もう一つ”友好国”が有る)
「まだいるのか親父殿!!」
(違う、友好国だ。取り立てて直ぐに行く必要も無いし名前だけ教えるだけだ)
「それで。なんて言う国なのかしら!!」
明らかに怒っている口調だ。
(ノタルム国だ。この国には何も無い)
間違ってはいない。
シーラは最初に説明したからだ。
妻が二人居ると。
(他の妻たちも兄弟たちもお前たちの事を歓迎すると言っているし、一通り回って落ち着く先を決めたら良いだろう)
「それで、旅立つのはいつなの?」
(こっちの時間で明日の夜かな)
「そう・・・ボノス。後の事は任せるわ」
「・・・母上はどうするつもりだ?」
「私はこの人と大事な話が有りますから」
(ええっ!?)
「また夜に戻るつもりでしょう。それまでゆっくりと”お話し”しましょうか・・・奥様達の名前とか、子供の名前とか全部よ、ぜーんぶ!!」
(は、はい・・・)
それは憤怒と欲情が入り混じった表情で睨みつけるフロルに、拒否権の無いエルヴィーノだった。
「まぁ親父殿と楽しんでくれ。俺は旅の準備と国内の調整を見てくる」
ボノスが心配だったのはガルダの事だ。
自らの不始末とは言え、親の居ない不憫な思いをさせてしまい、あの若さでいきなり国王にされたのだから。
ひ孫か玄孫にあたるガルダの双肩にこの国の未来がかかっているのだから。
遠くからガルダを見るが、後ろには屈強の兵士が立ち、そばにはアポストルと別の大臣が立っている。
とりあえずは安心だが、ガルダの表情は険しかった。
無理もない。
ボノスはエマスコした。
“政務に休みを入れる様にアポストルに言え。もしくはこの手紙を見せろ”
遊びたい盛りの子供にずっと政務をさせるなど出来る訳がないし、いずれ嫌いになるだろうと予測したボノスだ。
政務、休み、政務、休みの繰り返しで、数日に一度は政務無しの日を作れと助言したのだ。
即座に送るとガルダも気づいたようで、手紙を読んでいる。
するとアポストルに手渡した。
アポストルが理解して何かを宣言した。
その光景を見ていたボノスはほほ笑んだ。
少しずつ国が良くなっていく様子が垣間見れたからだ。
☆
次は・・・大変だ。
転移魔法陣が有る事は教えてないが、国を守る重要な魔法が仕掛けられていると説明したのだ。
だが結局はフロルの部屋とボノスの部屋が出入り禁止となる。
これはいつの日か戻って来た時の為だ。
出発はエルヴィーノの提案で翌日となった。
理由はフロルとボノスにエルヴィーノの事情を説明するからだ。
一番重要なのは妻たちの事だ。
これを聞いてフロルがどんな態度に出るか。
戦々恐々のエルヴィーノだ。
改めて三人だけで話す事となった。
(まず二人を連れて行くのは、俺の種族の国でサルクロスと言う。ここは俺の母親が女王として納める国だ)
「ええっお母さまが!?」
「ほう、母上と同じか」
(そこには俺の妻が・・・二人居る。子供が三人だ)
「三人とも兄なのか?」
(一人が兄で二人は弟だ)
フロルは重要な事を書き出していたが筆が止まり睨まれた。
ボノスは普通だ。
(まぁ綺麗な街だから案内するよ。ははは・・・)
とりあえず笑って誤魔化した。
(いつ行くかは考えてないが、次は獣王国バリアンテだ。ここは俺が黒龍王として王座に居る。・・・そして妻も居る。子供も二人だ。男の子と女の子でお前より上のはずだ)
「おおおっ、姉上かぁ」
またもや睨まれる。
(そして次の国だが聖魔法王国アルモニアだ。ここも俺が人族と偽って国王になってる。・・・一応妻が居る。姉が二人だボノス)
「男が居ないとまずいのではないか?」
(それは又の機会に教えてやるよ)
筆は止まったが睨まれなかった。
(そして・・・)
「まだ有るのか!? 一体どれだけ国を持ってるんだ!?」
(あぁ違うぞボノス。最後の国は俺の親父が治める国だ)
「何ぃ!! 親父殿の親父かぁぁぁ!!」
(そうだエルフの国でメディテッラネウスと言う。・・・妻が居ます。兄と弟だ)
「自分にそんな兄弟が居るとは夢にも思わなかったぞ」
フロルは微動だにせず、筆を動かしていた。
(以上だが細かな説明はそれぞれの国に行ってからにしようと思ってる。何か聞きたい事はあるか?)
「・・・私は・・・私は何番目なの?」
(ええっと・・・六番目?)
「・・・そう・・・六番目ねぇ・・・」
フロルの目が坐っていて怖かった。
ボノスは知らんぷりだ。
そこで重要な事を思い出した。
(あっ、もう一つ”友好国”が有る)
「まだいるのか親父殿!!」
(違う、友好国だ。取り立てて直ぐに行く必要も無いし名前だけ教えるだけだ)
「それで。なんて言う国なのかしら!!」
明らかに怒っている口調だ。
(ノタルム国だ。この国には何も無い)
間違ってはいない。
シーラは最初に説明したからだ。
妻が二人居ると。
(他の妻たちも兄弟たちもお前たちの事を歓迎すると言っているし、一通り回って落ち着く先を決めたら良いだろう)
「それで、旅立つのはいつなの?」
(こっちの時間で明日の夜かな)
「そう・・・ボノス。後の事は任せるわ」
「・・・母上はどうするつもりだ?」
「私はこの人と大事な話が有りますから」
(ええっ!?)
「また夜に戻るつもりでしょう。それまでゆっくりと”お話し”しましょうか・・・奥様達の名前とか、子供の名前とか全部よ、ぜーんぶ!!」
(は、はい・・・)
それは憤怒と欲情が入り混じった表情で睨みつけるフロルに、拒否権の無いエルヴィーノだった。
「まぁ親父殿と楽しんでくれ。俺は旅の準備と国内の調整を見てくる」
ボノスが心配だったのはガルダの事だ。
自らの不始末とは言え、親の居ない不憫な思いをさせてしまい、あの若さでいきなり国王にされたのだから。
ひ孫か玄孫にあたるガルダの双肩にこの国の未来がかかっているのだから。
遠くからガルダを見るが、後ろには屈強の兵士が立ち、そばにはアポストルと別の大臣が立っている。
とりあえずは安心だが、ガルダの表情は険しかった。
無理もない。
ボノスはエマスコした。
“政務に休みを入れる様にアポストルに言え。もしくはこの手紙を見せろ”
遊びたい盛りの子供にずっと政務をさせるなど出来る訳がないし、いずれ嫌いになるだろうと予測したボノスだ。
政務、休み、政務、休みの繰り返しで、数日に一度は政務無しの日を作れと助言したのだ。
即座に送るとガルダも気づいたようで、手紙を読んでいる。
するとアポストルに手渡した。
アポストルが理解して何かを宣言した。
その光景を見ていたボノスはほほ笑んだ。
少しずつ国が良くなっていく様子が垣間見れたからだ。
☆
次は・・・大変だ。
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