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17) ”copy”を探せ
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☆☆☆☆一方の獣人国(他者視点)
虎獣人テスランの邸宅にいそいそと魔界の商人ギザがやってきた。
ゴージャスな客室に通されお茶を飲んでいるとテスランが入ってくる。
「テスラン様、ご希望のエリクサーを入手致しました。」
「ほう、どこで?」
「それは企業秘密です。3個 大白金貨5枚でいかがです?」
「いいだろう、後2個手に入れろ。献上したい。」
「御意。」
ぼろ儲けしたギザはテスランにオマケすることにした。
「グランダ王国で渡り人を探索中です。さし出せば国から報酬が出るようです。」
「グランダか、ドラゴン討伐の協力要請が来てるみてーだな。」
「協力すれば、もしかしたらエリクサーが手に入るかもしれませんよ。」
「これもグランダで買い取ったのか?」
「企業秘密です。エリクサーはグランダの森人が作成しています。
しかし、そのエリクサーは森人が作ったものでは無い可能性があります。」
「何故そう思う?」
「容器がこれまでと違っています。刻印入りです。」
エリクサーを手に取りテスランは容器を見つめた。
”copy”と刻印がある。
「製作者はcopyってヤツか。おい、コイツを探せ。」
「御意。(魔界情報を駆使して)見つけ出してみせましょう。」
***
Lv.48の俺は50に上げるべくクロと森林に訪れていた。透明化しないと不安な自分。
今日はアイスの杖装備で10本コピー済み。魔道具万歳!
他人のスキルをいっぱい持っててもチェンジすれば俺は経験値0だ。
C級モンスターの炎ウルフをこの杖で凍らせてやる。防具だって火炎耐性の高いヤツを装備した。
いける! もしダメだったら、クロ様にモグモグしてもらおう。
いつものコピーソーセージ作戦だ。10連ソーセージを木の枝に吊るし、離れた木の陰で獲物を待つ。
暫くすると臭いを嗅ぎつけた炎ウルフが数匹来た。
「ガルルルル・・・ガルル」
同種族同士でけん制し合ってる。
(1匹ずつ来いよな~。なんで数匹来るかな。)
躊躇していると、いきなりクロが氷の塊を飛ばした。
「ぎゃぃん!」
転がるウルフ。俺も続いて<アイス>をガンガン撃った。
クロは跳ね回り、身体の一部を嘴のように尖らせてウルフ達に止めを刺していく。
(強い!クロ無双 )
クロに翻弄されて敵は次次次と倒されていく。
残り1匹になるとクロはビロ~ンと伸びて炎ウルフを<モグモグ>
「けぷっ。」と消化した。
クロはブルーバードの<ヘール>を習得していた。原因は<モグモグ>だろう。
俺の眷属になった事でスキルが<コピペ>の系統発生してるのか?頼りになる相棒だ。
そのまま狩りを続けて夕刻に俺はLv50に、クロはLv26になっていた。
ギルドでムーンドロップを少し買い取ってもらう。
受付の男が「Cクラスのモンスター1人で倒したのかい?」ちょっと不審顔。
「そうだよ、炎ウルフをこれでね。」
俺はアイスの杖を見せた。
「なるほど、ではクラスを上げておこう。気を付けて次も頑張りなよ。」
「は~い。」
俺はEクラスになった。
「キリ良くLv.50にはなったけど、ビッグ・プラチナ・マネー不足。」
「またエリクサー 売買?」
「手っ取り早いけど100個が気になる。転売ヤーとか。施設は当分後回しにしよう。」
「次は、そろそろ学園の勇者殿に会いに行くか。」
「学園情報 買取?」
「いや、様子見と<コピペ>したいだけだから。どれだけ成長してるか楽しみだ。」
その夜、学園に行くと話すとトモが反応した。
「万が一シェル君の姿を見られたらマズイんじゃない? 1回私のスキル試してみてよ。化粧には自信があるんだから!」
どうやら俺に化粧をしたいらしい。
「女の子にしちゃえば? ゴスロリいいかも~。」
「魔法少女シェルルンとか~。」JKトリオ盛り上がっている。
「貴族学園には制服があるのよ。とっても可愛いの。ふふ」
ミラさんまで・・・・
翌朝がっちり掴まって俺は”シェルルン”になった。
女性陣は制服作りに徹夜したようで顔色が悪い。臆病な俺は断れなかった。
テオに爆笑されて不本意ながら王立貴族学園に向かったのだった。
虎獣人テスランの邸宅にいそいそと魔界の商人ギザがやってきた。
ゴージャスな客室に通されお茶を飲んでいるとテスランが入ってくる。
「テスラン様、ご希望のエリクサーを入手致しました。」
「ほう、どこで?」
「それは企業秘密です。3個 大白金貨5枚でいかがです?」
「いいだろう、後2個手に入れろ。献上したい。」
「御意。」
ぼろ儲けしたギザはテスランにオマケすることにした。
「グランダ王国で渡り人を探索中です。さし出せば国から報酬が出るようです。」
「グランダか、ドラゴン討伐の協力要請が来てるみてーだな。」
「協力すれば、もしかしたらエリクサーが手に入るかもしれませんよ。」
「これもグランダで買い取ったのか?」
「企業秘密です。エリクサーはグランダの森人が作成しています。
しかし、そのエリクサーは森人が作ったものでは無い可能性があります。」
「何故そう思う?」
「容器がこれまでと違っています。刻印入りです。」
エリクサーを手に取りテスランは容器を見つめた。
”copy”と刻印がある。
「製作者はcopyってヤツか。おい、コイツを探せ。」
「御意。(魔界情報を駆使して)見つけ出してみせましょう。」
***
Lv.48の俺は50に上げるべくクロと森林に訪れていた。透明化しないと不安な自分。
今日はアイスの杖装備で10本コピー済み。魔道具万歳!
他人のスキルをいっぱい持っててもチェンジすれば俺は経験値0だ。
C級モンスターの炎ウルフをこの杖で凍らせてやる。防具だって火炎耐性の高いヤツを装備した。
いける! もしダメだったら、クロ様にモグモグしてもらおう。
いつものコピーソーセージ作戦だ。10連ソーセージを木の枝に吊るし、離れた木の陰で獲物を待つ。
暫くすると臭いを嗅ぎつけた炎ウルフが数匹来た。
「ガルルルル・・・ガルル」
同種族同士でけん制し合ってる。
(1匹ずつ来いよな~。なんで数匹来るかな。)
躊躇していると、いきなりクロが氷の塊を飛ばした。
「ぎゃぃん!」
転がるウルフ。俺も続いて<アイス>をガンガン撃った。
クロは跳ね回り、身体の一部を嘴のように尖らせてウルフ達に止めを刺していく。
(強い!クロ無双 )
クロに翻弄されて敵は次次次と倒されていく。
残り1匹になるとクロはビロ~ンと伸びて炎ウルフを<モグモグ>
「けぷっ。」と消化した。
クロはブルーバードの<ヘール>を習得していた。原因は<モグモグ>だろう。
俺の眷属になった事でスキルが<コピペ>の系統発生してるのか?頼りになる相棒だ。
そのまま狩りを続けて夕刻に俺はLv50に、クロはLv26になっていた。
ギルドでムーンドロップを少し買い取ってもらう。
受付の男が「Cクラスのモンスター1人で倒したのかい?」ちょっと不審顔。
「そうだよ、炎ウルフをこれでね。」
俺はアイスの杖を見せた。
「なるほど、ではクラスを上げておこう。気を付けて次も頑張りなよ。」
「は~い。」
俺はEクラスになった。
「キリ良くLv.50にはなったけど、ビッグ・プラチナ・マネー不足。」
「またエリクサー 売買?」
「手っ取り早いけど100個が気になる。転売ヤーとか。施設は当分後回しにしよう。」
「次は、そろそろ学園の勇者殿に会いに行くか。」
「学園情報 買取?」
「いや、様子見と<コピペ>したいだけだから。どれだけ成長してるか楽しみだ。」
その夜、学園に行くと話すとトモが反応した。
「万が一シェル君の姿を見られたらマズイんじゃない? 1回私のスキル試してみてよ。化粧には自信があるんだから!」
どうやら俺に化粧をしたいらしい。
「女の子にしちゃえば? ゴスロリいいかも~。」
「魔法少女シェルルンとか~。」JKトリオ盛り上がっている。
「貴族学園には制服があるのよ。とっても可愛いの。ふふ」
ミラさんまで・・・・
翌朝がっちり掴まって俺は”シェルルン”になった。
女性陣は制服作りに徹夜したようで顔色が悪い。臆病な俺は断れなかった。
テオに爆笑されて不本意ながら王立貴族学園に向かったのだった。
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