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おまけ話⑤ side快斗−3

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翌朝、先に目が覚めたのでそっと体をずらし樹を抱え込むように抱き締め直す。モゾモゾと丸くなる樹。この腕の中に樹がいる幸せは、夢じゃないんだと実感する。
樹の目が覚めたので「おはよう」と言うと、樹も「おはよう」と返してくれる。ベッドで「おはよう」なんて新婚さんみたいだと心の中で悶える。が、樹の身体が心配で悩んでいると、樹にバレてしまい、腰は大丈夫かと聞いてしまった。真っ赤になって大丈夫だと言ってくれたけど、やっぱり無理させたんだなと思い、暫くは自重しようとしたのにまさかの樹からの「エッチしたいのに」発言!ただ、聞き捨てならかったのは、俺が「初めて」なのかと疑っていたこと。イヤイヤ、ほんとに初めてだし。妄想オナニーで長年シュミレーションしてただけだし。だからあんなに盛りの付いた少年みたいなSEXしちゃったんだけど。などとは言わず、24時間したい事を伝えたら笑われた。本気だったんだけど・・・。

とにかく、その後の話し合いの結果、交友関係の報告と一緒に寝る約束を取り付けた。ついでに、オーナー達と昴流さん達の事も暴露しといた。俺が知ってることに驚いていたが、向こうも気付いていることを伝えると妙に納得された。後は、部屋にいるときはずっとくっついていい事。毎日のエッチはやんわりと却下されたけど、この二つがあればこっちのものだ。なんたって、樹の感度は思った以上なので、スキンシップから持ち込めるだろう。フフッ・・・。

それからの俺の行動は早かった。毎日一緒に寝るのだからと樹を説得して同棲に持ち込み、徐々に荷物を整理する。あ、もちろんスキンシップからのエッチは毎晩成功。樹のイク時の顔と声は、思い出すだけでも抜ける。

そんな、毎日樹と愛し合う日々に、急にオーナーから食事のお誘いが来た。なぜか、オーナー達の恋人が俺たちに会いたいのだという。そこに、昴流さんと隼人さんも一緒ってなんか嫌な予感しかない。樹が行きたそうなので、仕方なく承諾する。まぁ、少しくらいいいか・・・。
家を訪ねると、かわいらしい男の人が俺達を出迎えてくれた。ん?一人?

(オーナー達って、三人で恋愛してるのか・・・)

亜樹さんは幼馴染らしく、生まれた時から一緒だったと教えてくれた。オーナー達、筋金入りだな・・・。そしてもの凄い計画だわ・・・。
そんな、天真爛漫な亜樹さんがとんでもない提案をしてくれた。

「・・・パジャマパーティーしよっか!」
「亜樹さん?!」

持っていたグラスを落としそうになりながら、俺と昴流さんは顔面蒼白で亜樹さんの名前を叫んだ。
いや、俺たちまだ恋人になりたててで、一晩離れるとか耐えれないんですけど。あ、ちょっとオーナー!何同意してるんですか!十代の性欲わかってますよね?毎晩でも足りないんですよ?オーナーもそうだったでしょ?あ、亜樹さん!樹に何話してるんですか!・・・終わった。樹が頷いてる・・・。隼人さんも頷いてる・・・。はぁ、その日俺はどうしたらいいんだろう・・・。
あ~もう!今日から樹の補充増やさないと!それに、泊りから帰ってきたら寝かさないからね!それくらい許してよね、樹!さ、今から準備しとかないと。フフッ、覚悟しといてね、い・つ・き。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

これにて本当に完結です。

やっぱり快斗が変態になってしまいました・・・。
幻滅した方がいましたら、ごめんなさい<(_ _)>
新作も投稿しますので、また読んでいただけたら嬉しいです。
今度はもう少し変態は封印したいんですが、先はわかりませんw

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

                      syouki
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