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50.僕がドキドキするのは…③

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その後、みんなで楽しく夕食を食べお風呂に入ってパジャマに着替えてからの、パジャマパーティー!(男でも有かな?)って言っても、パジャマを着てるのは僕だけっだ。みんな、部屋着って言うか、Tシャツにハーフパンツなんだもん!

「なんか、僕だけお子ちゃま…」
「「「「「歩(君)はそれで良い(の)!!」」」」」
「あ、うん…」

何が良いのかわからないけど、パジャマで良いらしい。

みんなとの夜更かしは大きなベッドのある部屋で、床のカーペットにみんなで座って、ジュースとお菓子で楽しい時間を過ごした。どれくらい経ったのか、僕はあくびを我慢しながらも少しウトウトしていた。

「歩、ベッド使って良いよ?」
「まだ…へい…き……」

僕の意識はそこで途絶えた。



類「寝ちゃった」
圭「かなりはしゃいでたからな」
一「…だれが歩をベッドに運ぶ?」
5人「・・・・・じゃ~んけ~ん…ポン!」

類「っしゃ!」
那「…どさくさに紛れて変なとこ触っちゃダメだよ」
類「へ、変なって…!そ、そんな事するわけ無いだろ!」
風「し~。起きちゃう」
類「わ、悪い…」

みんなの視線に耐えながら、類はそ~っと歩を抱き上げ、ベッドの上に降ろし、寒くない様にきちんと布団を掛けた。

5人「お休み、歩」

――パチン――



「ん…」

目が覚めるとベッドの中で、部屋の電気は消されてサイドテーブルのライトがほんのりと灯っていた。

「僕、いつの間にか寝ちゃったんだ…」

大きな部屋の大きなベッドには僕しかいなかった。一人には慣れてるのに、キュッと心臓が痛かった。

「…喉、渇いたな…」

ベッドから降りて、キッチンへと向かう。みんな眠ってるのか、部屋の中はどこも静かで、僕の足音が耳に響く。
リビングの扉を開けると、開け放たれたカーテンから月明かりが部屋を照らしていた。そのカーテンの向こう…ベランダに彼はいた。途端に、僕の心臓の鼓動が速くなる。

(なんで、見ただけで心臓が…)

…いや、本当はわかってた。自分で気が付かない様にずっと誤魔化して過ごしてたこと。
彼が、僕の事を好きと言ってくれてから、ずっと意識してた。

(素直になっても…いいかな…)

僕は彼の背中を見つめながら、ベランダへの扉を開け彼の背中に抱き着いた。

「…好き」
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