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奔走編
逃亡者、隠し事がバレる
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僕は長老に魔王城への行き方を聞く
「それでどうやって行けばいいんですか?」
「そんなに特殊ではない。この大陸の東の先に小島がある。そこが魔王城だ」
僕はげんなりする。よく考えたらエルフの里から基本出ないエルフ達なんだから魔王が変わっているのを知らなくてもおかしくはない。
初めにちゃんと確認しておけばよかった
「魔王って犬塚さんですよね?そこに魔王城はもうないですよ」
僕は長老に教える
「犬塚?誰だそれは?わしの知っている魔王はギルデウス様だが……」
ん?犬塚さんじゃないの?ギルデウスって誰?
「そのギルデウスって人と長老が最後に会ったのはいつですか?」
「500年、いや千年前だったかな…」
犬塚さんの前の魔王だな。もしかしたらもっと前かもしれないけど
「その方は知りませんが、多分今の魔王とは違う方だと思いますよ」
「そうだったか。すまなんだな、騙すつもりはなかったんだ」
エミルの件は別として、魔王城のことは本当に知らなかったんだろう
「騙されたとは思ってないので大丈夫です。もう用事もないので帰りますけど、新しい女王様への説明忘れないでくださいね。くれぐれも戦争なんて考えないようにお願いします」
「わかっておる」
「エメラムルさんはどうしますか?一緒に行きます?」
「そうね、残っても説明が大変なだけだしお願いしていいかしら?」
「わかりました」
僕達はエメラムルさんとエミルを連れてエルフの里を後にする
森を出たところで立ち止まる
「馬車を呼んであるからここで来るのを待ってようか」
皇帝に念話でエルフとの戦争は回避されたことを伝えて馬車をお願いしてある
「エメラムルさんはこれからどうするの?」
「とりあえず、仕事を見つけてお金を稼ごうと思ってます。エミルが歩けるようになるまでは、世界を見て回ることも難しいですし」
エミルが歩けるようになるまでって何年先だ?20年くらい?もっとかな?
「良かったら、僕の知り合いのところで働きますか?エルフだからって差別するような方達ではないですよ」
「いいんですか?そこまでしてもらって」
「大丈夫ですよ。人手も足りないと思いますので。それに僕も一度そっちに行く予定がありますからそんなに手間でもないです」
「すいません、お言葉に甘えさせてもらいます」
「ミアも行くでしょ?僕の用事は姫野さんだけどね」
僕はフィル達のところでエメラムルさんに働いてもらおうと思っている。
獣人差別を受けて来たのだから、エルフを差別することはないだろう。それにエメラムルさんのステータス勝手にみたけど、結構高い。それにエルフ特有なのか変わったスキルも持っているので、フィル達の助けになってくれるだろう。
「うん、行くよ。お兄ちゃんは姫野さんに何の用なの?念話じゃだめなの?」
「姫野さんの様子を見にいこうかなと思ってね。ミハイル様に任せはしたけど、やっぱり気になるし……」
「そっか。お兄ちゃん、ちょっといい?」
エメラムルさんには聞かれたくない話だろうか?
「うん。エメラムルさん、ちょっと向こうでミアと話をしてきます」
僕はエメラムルさんから離れる
「念話で聞いてもよかったんだけど、大事な話だから」
「うん、大丈夫だよ。それで大事な話って何?」
「お兄ちゃん、魔王城に行くつもりあるの?」
ドキッとする。
僕はやっぱり隠し事が苦手なようだ
「なんでそんなこと聞くの?地球に帰る方法がわかるかもしれないからちゃんと探してるよ」
「嘘だよ。だって長老さんが魔王城の事勘違いしてたってわかった時、お兄ちゃんなんだかホッとしてたもん。ミコトさんの時もそうだった。本当はもう魔王城がどこにあるかわかってるんじゃないの?」
「はぁ、バレちゃったね。確かに魔王城がどこにあるかわかってるよ。どうやって行くかも考えてある」
僕はミアに白状する
「だったらなんでこんな無駄なことしてるの?」
「ごめん、理由は今は聞かないで」
「お兄ちゃんがそう言うなら聞かないけど……」
「ごめん…。とりあえずミアにバレちゃったし、魔王城を探してるフリはやめるよ。しばらくしたら王国との戦いもあるから、それまでにはなんとかするよ」
「うん、あんまり考え込まないようにね」
「ありがとう」
ミアは僕を思って聞かないでくれる。
情けなく感じる。
それにズルいことをしていると思う。
「エメラムルさんのところに戻ろっか。私お腹すいちゃったからご飯食べよ」
ミアは何もなかったかのように接してくれる
今はそれに甘えてしまう
「そうだね。馬車が来るまでもう少し掛かるだろうから食べようか。用意するね」
僕達はエメラムルさんのところに戻る
「お待たせしました。ご飯食べましょう」
僕は収納から椅子とテーブルを取り出して、作り置きの料理を並べる。
「準備出来たので食べましょう」
僕達はご飯を食べる
「ハイトさんは冒険者と言っていましたが本当なんですか?」
ご飯を食べていたらエメラムルさんに聞かれた
「冒険者ですよ」
「人族の冒険者はこんなにスゴい方ばかりなんでしょうか?」
「せっかく里から出たんだから自分の目で確かめるといいよ。僕の冒険者ランクを言った所で、冒険者の事もよく知らないでしょ?」
うん、良いことを言った気がする
「そうですね、ありがとうございます。そうさせてもらいます」
『お兄ちゃん、そんなこと言って満足気だけど、自分の事言いたくないだけでしょ?』
ミアから念話が飛んできた
『なんでわかるの?』
その通りではあるのでミアに聞く。
『お兄ちゃんはそんな事は言わないよ。言う時は前もって考えている時と何かを誤魔化す時だけだよ』
ミアの前で良いことを言おうとしても、信じてはもらえない事が確定しているようだ
「それでどうやって行けばいいんですか?」
「そんなに特殊ではない。この大陸の東の先に小島がある。そこが魔王城だ」
僕はげんなりする。よく考えたらエルフの里から基本出ないエルフ達なんだから魔王が変わっているのを知らなくてもおかしくはない。
初めにちゃんと確認しておけばよかった
「魔王って犬塚さんですよね?そこに魔王城はもうないですよ」
僕は長老に教える
「犬塚?誰だそれは?わしの知っている魔王はギルデウス様だが……」
ん?犬塚さんじゃないの?ギルデウスって誰?
「そのギルデウスって人と長老が最後に会ったのはいつですか?」
「500年、いや千年前だったかな…」
犬塚さんの前の魔王だな。もしかしたらもっと前かもしれないけど
「その方は知りませんが、多分今の魔王とは違う方だと思いますよ」
「そうだったか。すまなんだな、騙すつもりはなかったんだ」
エミルの件は別として、魔王城のことは本当に知らなかったんだろう
「騙されたとは思ってないので大丈夫です。もう用事もないので帰りますけど、新しい女王様への説明忘れないでくださいね。くれぐれも戦争なんて考えないようにお願いします」
「わかっておる」
「エメラムルさんはどうしますか?一緒に行きます?」
「そうね、残っても説明が大変なだけだしお願いしていいかしら?」
「わかりました」
僕達はエメラムルさんとエミルを連れてエルフの里を後にする
森を出たところで立ち止まる
「馬車を呼んであるからここで来るのを待ってようか」
皇帝に念話でエルフとの戦争は回避されたことを伝えて馬車をお願いしてある
「エメラムルさんはこれからどうするの?」
「とりあえず、仕事を見つけてお金を稼ごうと思ってます。エミルが歩けるようになるまでは、世界を見て回ることも難しいですし」
エミルが歩けるようになるまでって何年先だ?20年くらい?もっとかな?
「良かったら、僕の知り合いのところで働きますか?エルフだからって差別するような方達ではないですよ」
「いいんですか?そこまでしてもらって」
「大丈夫ですよ。人手も足りないと思いますので。それに僕も一度そっちに行く予定がありますからそんなに手間でもないです」
「すいません、お言葉に甘えさせてもらいます」
「ミアも行くでしょ?僕の用事は姫野さんだけどね」
僕はフィル達のところでエメラムルさんに働いてもらおうと思っている。
獣人差別を受けて来たのだから、エルフを差別することはないだろう。それにエメラムルさんのステータス勝手にみたけど、結構高い。それにエルフ特有なのか変わったスキルも持っているので、フィル達の助けになってくれるだろう。
「うん、行くよ。お兄ちゃんは姫野さんに何の用なの?念話じゃだめなの?」
「姫野さんの様子を見にいこうかなと思ってね。ミハイル様に任せはしたけど、やっぱり気になるし……」
「そっか。お兄ちゃん、ちょっといい?」
エメラムルさんには聞かれたくない話だろうか?
「うん。エメラムルさん、ちょっと向こうでミアと話をしてきます」
僕はエメラムルさんから離れる
「念話で聞いてもよかったんだけど、大事な話だから」
「うん、大丈夫だよ。それで大事な話って何?」
「お兄ちゃん、魔王城に行くつもりあるの?」
ドキッとする。
僕はやっぱり隠し事が苦手なようだ
「なんでそんなこと聞くの?地球に帰る方法がわかるかもしれないからちゃんと探してるよ」
「嘘だよ。だって長老さんが魔王城の事勘違いしてたってわかった時、お兄ちゃんなんだかホッとしてたもん。ミコトさんの時もそうだった。本当はもう魔王城がどこにあるかわかってるんじゃないの?」
「はぁ、バレちゃったね。確かに魔王城がどこにあるかわかってるよ。どうやって行くかも考えてある」
僕はミアに白状する
「だったらなんでこんな無駄なことしてるの?」
「ごめん、理由は今は聞かないで」
「お兄ちゃんがそう言うなら聞かないけど……」
「ごめん…。とりあえずミアにバレちゃったし、魔王城を探してるフリはやめるよ。しばらくしたら王国との戦いもあるから、それまでにはなんとかするよ」
「うん、あんまり考え込まないようにね」
「ありがとう」
ミアは僕を思って聞かないでくれる。
情けなく感じる。
それにズルいことをしていると思う。
「エメラムルさんのところに戻ろっか。私お腹すいちゃったからご飯食べよ」
ミアは何もなかったかのように接してくれる
今はそれに甘えてしまう
「そうだね。馬車が来るまでもう少し掛かるだろうから食べようか。用意するね」
僕達はエメラムルさんのところに戻る
「お待たせしました。ご飯食べましょう」
僕は収納から椅子とテーブルを取り出して、作り置きの料理を並べる。
「準備出来たので食べましょう」
僕達はご飯を食べる
「ハイトさんは冒険者と言っていましたが本当なんですか?」
ご飯を食べていたらエメラムルさんに聞かれた
「冒険者ですよ」
「人族の冒険者はこんなにスゴい方ばかりなんでしょうか?」
「せっかく里から出たんだから自分の目で確かめるといいよ。僕の冒険者ランクを言った所で、冒険者の事もよく知らないでしょ?」
うん、良いことを言った気がする
「そうですね、ありがとうございます。そうさせてもらいます」
『お兄ちゃん、そんなこと言って満足気だけど、自分の事言いたくないだけでしょ?』
ミアから念話が飛んできた
『なんでわかるの?』
その通りではあるのでミアに聞く。
『お兄ちゃんはそんな事は言わないよ。言う時は前もって考えている時と何かを誤魔化す時だけだよ』
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