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奔走編
逃亡者、皇帝に謁見する
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宿屋でゆっくりしていると、皇帝からの遣いの者が訪ねてきた。
要件は皇帝と会う段取りが出来たとのことだった。
皇帝の方でも僕に要件があるみたいで、こちらからお願いしなくても僕を呼ぶつもりだったようだ。
僕に要件ってなんだろうか?面倒な事じゃなければいいけど…
気になるけども、魔王の事とか、王国のこととか色々と聞きたいことがあるので、もちろん会いにいくと伝えてもらう。
日程を確認したら、僕の都合の良い時に来てくれれば良いと言われた。
Sランクというのはそれほどなんだろうか?
それともミハイル様の手紙に何かやばい事が書かれていたのかも知れない。
流石にいきなり行くのも気が引けるので、明日の昼過ぎに伺うと伝えてもらう。
遣いの人が部屋から出て行く
「ミアはどうする?一緒に行く?」
一応確認する
「緊張するだけだし、やめとく」
やっぱり行かないか
「それじゃあ、1人で行ってくるね」
「うん、お願い」
翌日、昼過ぎに迎えの馬車が来た
自分で歩いて行こうと思っていたのに待遇がスゴイ。
来てしまったものはしょうがないので乗り込む。
そんな事はないのだろうけど、なんだか腫れ物のように扱われているのではないかと心配になる
馬車で進む事数分、城に到着する。
正直、歩いてもそんなに変わらなかったと思う。
城に入るとそのまま謁見の前に通される。
何か作法とかあるのだろうか?
なにも調べずに来てしまったな。
玉座にムキムキの男性が座っており、横には執事服を着た男性と鎧を着た男性がおり、部屋の周りには騎士が並んでいる。
うーん、ツッコんでいいのだろうか?
僕は玉座の前迄歩いていき、不確かな記憶を頼りに片膝を付いて頭を下げる
「そんなに畏まらなくて良い。我は対等な話し合いを望んでいる」
「……わかりました。ちなみにあなたが皇帝って事でよろしいのでしょうか?」
悩んでてもしょうがないので、聞く事にする
「それは、どうゆう意味かね?」
ムキムキの男性が答える
「いえ、そのままの意味ですが…」
「はっはっは!いやぁ、面白いな」
鎧を着た男性が笑い出して、ムキムキの男性を玉座からどかす
「試したようで悪かったな。皇帝は私だ。何故気づいた?」
もちろん、鑑定したからだけど正直にいう必要はないよね。
この反応を見る限りミハイル様は僕の能力については黙っててくれているようだ。
「それは言えません。ご想像にお任せします」
「教えてはくれぬか。まあ、よかろう。我もお主に頼みがあるが、先にお主の要件を聞こうか」
うーん、先に頼みを聞きたいな。
魔王の件とか聞いてから、頼みを断りにくいし
だからこそ皇帝も先に僕に聞こうとしてるのかな……
こうゆう腹の探り合いって苦手だとなんだよな
本当に嫌なら断ればいいか。
「魔王様に会いたいんですが、どうやって魔王城に行けばいいか知ってますか?」
「魔王に会いたいのか?変わったやつだな。すまんが我は知らないな」
会いたいと言っただけで変わり者扱いされるような人なのだろうか、魔王は?
「魔王様がどんな方かご存知ですか?」
「実際に会ったことはないからなんとも言えないが、とてつもなく強いらしいぞ。魔王ってのは、1番強いやつがなるんだが、今の魔王は歴代の魔王に比べても桁違いらしい。噂で聞いたことだから実際のところはわからんがな」
化け物みたいに強いってこと以外何もわからなかった。
「魔王城への行き方を知ってる人の心当たりはありませんか?」
「領内にも魔族はいるから、そいつらは知ってるだろうが、教えてくれるかは別問題だな。簡単に教えてくれることなら、我が知らないはずがないからな。可能性が高いのはエルフ族か妖精族あたりか。あやつらは寿命が長いからな、我らよりも知ってることも多いだろう」
エルフに妖精か……
魔王とか関係なく会ってみたいな
「エルフや妖精さんはどこに行けば会えますか?」
「エルフはここから北の森に住んでおるが、ナワバリ意識が高くて同族以外が入ることを嫌う。エルフに会いたいなら、森から出てくるのを気長に待つのが無難だ。出てきたところで話をして、女王に話を通してもらえば入れてくれるやもしれん。妖精はどこにでもいるらしいが我には見えん。赤子の頃は見えるらしいが、成長するにつれて見えなくなるらしい。大人でも見えるものはいるが稀だ。我の知る限り見える者は領内にはいない。」
どちらも条件が厳しいな。本当に無理ならエルフの森に突撃するしかないか。魔王城探すほうが簡単なんじゃないか?
「妖精を見る条件とかあるんですか?」
「巫女や聖女には見えるものもいるらしい。後は妖精の女王に認められると見えるようになると聞いた事があるな」
聖女といえば、委員長がそうだったな。
今、どこにいるんだろう?
「女王も普通は見えないんですよね?」
「見えんだろうな」
詰んだ……
「ありがとうございます、なんとかしてみます」
なんとかなるのだろうか……
「要件は以上か?」
「あと、王国について何か知ってる事があれば教えてほしいです」
「王国か…。我の頼みと話が被るな。まずは領民を守ってくれた事お礼をさせてくれ」
皇帝が頭を下げる
「王国について何が知りたい?」
「僕の知り合いが、軟禁に近い状態で王国にいます。助ける為に情報が欲しいです」
「お主の力なら単独で救出することが出来るのではないか?」
「周りの被害を考えなければ可能かも知れませんが、その結果関係ない人が巻き込まれる方法は取りたくありません」
「甘いな。そんな考えではいつか足元を掬われるぞ」
甘い考えをしている事は重々承知だ
「甘いのはわかっていますが、考えを変える気はありません」
「そうか、王国の情報を話す前に我の頼みが何か聞いてもらう事にしようか」
なんとなく想像がつく。嫌なことになりそうだ
要件は皇帝と会う段取りが出来たとのことだった。
皇帝の方でも僕に要件があるみたいで、こちらからお願いしなくても僕を呼ぶつもりだったようだ。
僕に要件ってなんだろうか?面倒な事じゃなければいいけど…
気になるけども、魔王の事とか、王国のこととか色々と聞きたいことがあるので、もちろん会いにいくと伝えてもらう。
日程を確認したら、僕の都合の良い時に来てくれれば良いと言われた。
Sランクというのはそれほどなんだろうか?
それともミハイル様の手紙に何かやばい事が書かれていたのかも知れない。
流石にいきなり行くのも気が引けるので、明日の昼過ぎに伺うと伝えてもらう。
遣いの人が部屋から出て行く
「ミアはどうする?一緒に行く?」
一応確認する
「緊張するだけだし、やめとく」
やっぱり行かないか
「それじゃあ、1人で行ってくるね」
「うん、お願い」
翌日、昼過ぎに迎えの馬車が来た
自分で歩いて行こうと思っていたのに待遇がスゴイ。
来てしまったものはしょうがないので乗り込む。
そんな事はないのだろうけど、なんだか腫れ物のように扱われているのではないかと心配になる
馬車で進む事数分、城に到着する。
正直、歩いてもそんなに変わらなかったと思う。
城に入るとそのまま謁見の前に通される。
何か作法とかあるのだろうか?
なにも調べずに来てしまったな。
玉座にムキムキの男性が座っており、横には執事服を着た男性と鎧を着た男性がおり、部屋の周りには騎士が並んでいる。
うーん、ツッコんでいいのだろうか?
僕は玉座の前迄歩いていき、不確かな記憶を頼りに片膝を付いて頭を下げる
「そんなに畏まらなくて良い。我は対等な話し合いを望んでいる」
「……わかりました。ちなみにあなたが皇帝って事でよろしいのでしょうか?」
悩んでてもしょうがないので、聞く事にする
「それは、どうゆう意味かね?」
ムキムキの男性が答える
「いえ、そのままの意味ですが…」
「はっはっは!いやぁ、面白いな」
鎧を着た男性が笑い出して、ムキムキの男性を玉座からどかす
「試したようで悪かったな。皇帝は私だ。何故気づいた?」
もちろん、鑑定したからだけど正直にいう必要はないよね。
この反応を見る限りミハイル様は僕の能力については黙っててくれているようだ。
「それは言えません。ご想像にお任せします」
「教えてはくれぬか。まあ、よかろう。我もお主に頼みがあるが、先にお主の要件を聞こうか」
うーん、先に頼みを聞きたいな。
魔王の件とか聞いてから、頼みを断りにくいし
だからこそ皇帝も先に僕に聞こうとしてるのかな……
こうゆう腹の探り合いって苦手だとなんだよな
本当に嫌なら断ればいいか。
「魔王様に会いたいんですが、どうやって魔王城に行けばいいか知ってますか?」
「魔王に会いたいのか?変わったやつだな。すまんが我は知らないな」
会いたいと言っただけで変わり者扱いされるような人なのだろうか、魔王は?
「魔王様がどんな方かご存知ですか?」
「実際に会ったことはないからなんとも言えないが、とてつもなく強いらしいぞ。魔王ってのは、1番強いやつがなるんだが、今の魔王は歴代の魔王に比べても桁違いらしい。噂で聞いたことだから実際のところはわからんがな」
化け物みたいに強いってこと以外何もわからなかった。
「魔王城への行き方を知ってる人の心当たりはありませんか?」
「領内にも魔族はいるから、そいつらは知ってるだろうが、教えてくれるかは別問題だな。簡単に教えてくれることなら、我が知らないはずがないからな。可能性が高いのはエルフ族か妖精族あたりか。あやつらは寿命が長いからな、我らよりも知ってることも多いだろう」
エルフに妖精か……
魔王とか関係なく会ってみたいな
「エルフや妖精さんはどこに行けば会えますか?」
「エルフはここから北の森に住んでおるが、ナワバリ意識が高くて同族以外が入ることを嫌う。エルフに会いたいなら、森から出てくるのを気長に待つのが無難だ。出てきたところで話をして、女王に話を通してもらえば入れてくれるやもしれん。妖精はどこにでもいるらしいが我には見えん。赤子の頃は見えるらしいが、成長するにつれて見えなくなるらしい。大人でも見えるものはいるが稀だ。我の知る限り見える者は領内にはいない。」
どちらも条件が厳しいな。本当に無理ならエルフの森に突撃するしかないか。魔王城探すほうが簡単なんじゃないか?
「妖精を見る条件とかあるんですか?」
「巫女や聖女には見えるものもいるらしい。後は妖精の女王に認められると見えるようになると聞いた事があるな」
聖女といえば、委員長がそうだったな。
今、どこにいるんだろう?
「女王も普通は見えないんですよね?」
「見えんだろうな」
詰んだ……
「ありがとうございます、なんとかしてみます」
なんとかなるのだろうか……
「要件は以上か?」
「あと、王国について何か知ってる事があれば教えてほしいです」
「王国か…。我の頼みと話が被るな。まずは領民を守ってくれた事お礼をさせてくれ」
皇帝が頭を下げる
「王国について何が知りたい?」
「僕の知り合いが、軟禁に近い状態で王国にいます。助ける為に情報が欲しいです」
「お主の力なら単独で救出することが出来るのではないか?」
「周りの被害を考えなければ可能かも知れませんが、その結果関係ない人が巻き込まれる方法は取りたくありません」
「甘いな。そんな考えではいつか足元を掬われるぞ」
甘い考えをしている事は重々承知だ
「甘いのはわかっていますが、考えを変える気はありません」
「そうか、王国の情報を話す前に我の頼みが何か聞いてもらう事にしようか」
なんとなく想像がつく。嫌なことになりそうだ
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