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ノルン
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ラピドを取り込んだ後、ラピドの記憶を頼りに神殿の外にいる神を探していると、目的の神の1柱であるノルンが立ち塞がる。
「そちらからわざわざ殺されに来てくれるとはな。まさかお前程度が俺に勝てるつもりか?」
ラピドの記憶ではノルンは神殿の中にある私室にいることが多いようだが、そのノルンに見つかるということは既に侵入はバレているとみたほうがいいな。
「やはり私達を恨んでいるのですね。説明が足りていないまま下界に送ってしまったことは主神も悪いと思っています。しかし説明が満足に出来なかった理由があるのです」
「理由だと?全てはお前らが企んだことだろうが」
こいつは今更そんな言い訳が通じるとでも思っているのか?
「それは違います。私は残り少ない命とわかった上でここにいます。どうか話を聞いてください」
「辞世の句として聞いてやる。端的にな」
「あなたを天界に招待したあの日、天界では主神の考えに賛成出来ない者達がクーデターを起こしました。この世界に異世界から人を招くというのは異例のことで、反対の意見を主神が力でねじ伏せたことによるものです。下界にあなたを送らせないように、クーデターをおこした者達はあなたを消滅させようとしていました。主神はあなたを守る為に説明が不十分だとわかった上で下界に送ったのです。下界に送ってしまえば神には手出しできませんから」
なるほどな。何を今更言い訳をと思ったがいいことを聞いた。
つまり、こいつらはこの身体を動かしているのがリュートではなく俺だと未だに気付いていないということだな。
「それなら何故主神自らが俺のところに現れて謝罪しない?部下に任せている時点で誠意なんて感じられないな」
「主神にあなたが来られたことは伝えていません。私は制約はありますが未来が視えます。あなたに殺される未来が視えましたので、その前に話をしたかったのです」
報連相が出来ていないな。
組織としての仕事よりも自分の感情を優先した結果か。
憎しみを抱いたまま主神に会わせたくなかったのだろうが、残念ながら俺はリュートではない。
リュート自身も強い憎しみなんて抱いていないのだから、本当に意味のない話をしにきただけだ。
未来が視えるというアドバンテージでせっかく俺が侵入したことに気付いたのに、俺との戦闘準備をする時間を捨て、相手にその力を与えることになるだけだ。
「そうか。まあ、そんな話はどうでもいい。馬鹿なお前にいいことを教えてやる。エルクという檻の中は、元凶の全てを破壊しないと収まらない程の怒りを覚えさせるには充分なところだったぞ」
「そんな、まさか……」
ノルンが俺の正体に気付き驚愕する。
「まあ、おかげで似た魔術を扱えるようになった。俺のことについては何か納得させられるだけの言い分はあるのか?言っておくが、お前とハマトという神が裏で工作していたことはわかっている」
「何故あなたが龍斗さんの姿をしているのですか?」
ノルンから若干の戸惑いと怒りが見て取れる。
「質問しているのは俺だ。答える気がないなら黙って命を差し出せ。お前の口から聞くのも、お前の魂から記憶を覗くのもどちらでも俺は構わない」
「わかりました。お答えしますので、あなたも私の質問に答えてください」
「それはお前の答え次第だ。それじゃあそちらの言い分を聞こうか」
「まず、死神が間違えたという事実はありません。あなたは元々あの時死ぬ運命でした」
後から答え合わせは出来るが、とりあえずは本当のことを言っていると信じておくか。
「死ぬ運命だったから、その後は何をしてもいいとそういうことか?」
「そのような考えはありません。先程も少し話しましたが、私達神も一枚岩ではありません。創造という桁外れたスキルを表立って渡すことは出来ません。一芝居打つ必要がありました」
「それで?」
「創造のスキルを使い、停滞した世界の流れを動かしてもらうのが目的でした」
「なんで俺だったんだ?」
「神に対して喧嘩を売るような行動を取れる者はほとんどいません。そしてその中のほとんどは神を恐れぬ行いを生前から繰り返しています。あなたは言動こそ粗暴ですが、優しさをちゃんと持っていました。魂の性質も善です」
「アンジェリーナもそうだったと?」
「はい。しかし、彼女は主神が選びました。私が未来を視て選んだあなたとは違い、最後の最後に魂が神に歯向かうことを拒否しました」
「騙すようなやり方でこの世界に送り込んだことはわかった。だが、それなら俺をあんな所に閉じ込める必要はなかったよな?」
俺には関係ないこいつらの事情ではあるが、理由があったと言うなら騙したことは許容してもいい。
だが、閉じ込めたことは別だ。
死神に間違えられたと騙され、神に怒りを覚えながらだったとしても、転生していれば今こうして天界を訪れることもなかっただろう。
「創造という大きな力を持った魂が胎児には耐えられないのです。もし転生させていれば、肉体の限界を超えて母親を巻き込んで弾け飛んでいました」
つまり、アンジェリーナが強奪していれば弾けて死んでいたと……
「そんなことを主神はやろうとしていたと。何故主神も知らないことをお前は知っているんだ?」
「私がその未来を視て、別の未来へと変えたからです」
「なら何故それを主神に報告しない?」
「主神は龍斗さんの失敗を悔やみ続けています。主神に報告した場合、この話全てが流れていました」
「エルクに別の人格を植え付ける必要はなかったんじゃないか?」
「あなたの魂とエルクくんの魂が反発しないようにするには致し方ないことでした」
「世界の為なら俺を一生あの空間に閉じ込めることも、エルクに別の人格を植え付けることも許容内だったと。そう言いたいんだな?結局は人の命なんてお前ら神にとっては道具に過ぎないってことだろ?」
「配慮が足りていなかったことは謝ります。感覚がズレていたことも認めます。外の景色は見えるようにし、創造のスキルも使えるようにしておけばあの空間でも快適に生活出来ると思っていたのです。ご自身の力で出られたようですが、あなたの魂がこちらの世界に十分に馴染んだ頃に外に出られるようにもしてありました。エルクさんに関しては本人に了承頂いていることです。あなたが外に出られた後は、徐々にあなたの記憶は薄れていきます」
ノルンが頭を下げて弁明する。
「エルクが鑑定するまで創造のスキルなんて使えず、毎日変わり映えのしない薄暗い空間で腹を空かせていたわけだが、それが快適だとお前は言うつもりか?」
「……すみませんでした。そこまで考えが及んでいませんでした」
ノルンが先程よりも深く頭を下げる。
演技でないなら、初めから創造が使えると思っていたみたいだな。
「はぁ。エルクはそんなことを了承した覚えはなさそうだったが?」
あまりのことにため息を吐いた後、エルクのことを聞く。
「天界での記憶は残っていません」
「なるほどな。言い分はわかった。結局、お前らの都合ってことだ。世界にとって必要なことだったのかも知れないが、俺はその為の犠牲とされた。それだけの話だ。色々と考えていたみたいだが、お前らの考慮不足で結果として俺はお前らを憎んでここにいる。何か他に言い訳はあるか?」
今更あなたのことも考えていたんです。と言われて収まる程度であれば初めからここまでしていない。
「ありません。覚悟は出来ています。殺すならどうぞ。ただ、その前に龍斗さんの体を動かしていることについて話してくれませんか?」
「冥土の土産に教えてやる。不死というスキルにより死ぬことも出来ず、自身の行いを後悔し続けていたリュートを助けることを条件に、本人からこの体をもらった。さて、無駄話もここまでだな。その魂いただく」
抵抗する素振りを見せないノルンの頭を掴み、魂を引き抜き取り込む。
ノルンの記憶を覗き、先程の問答が嘘でないか確認する。
「なかなか美味い魂だったな。しかし、本当のことか……。真実を知ったところで神を憎む俺の心に変化はないな。そんなことよりも、主神の力がハマトの5倍以下だということがわかったのは収穫だな。とんだ化け物だが、その程度ならなんとかなりそうだ」
ハマトが主神の力の2割も奪っていた事実を知れたのは大きい。相対的に主神の力がどの程度か計れた。
ノルン視点
「ここは……」
私は深い闇の中で目を覚ます。
「は!そうだったわ」
『主神様、予定通り取り込まれました』
封印されていた記憶を取り戻した私は、主神様に連絡をとる。
「やっぱりだめね。主神様と話していた記憶は彼に見られないようにプロテクトを掛けると主神様は言っていたけど、それもいつまで保つかわからないから早くしないと」
「そちらからわざわざ殺されに来てくれるとはな。まさかお前程度が俺に勝てるつもりか?」
ラピドの記憶ではノルンは神殿の中にある私室にいることが多いようだが、そのノルンに見つかるということは既に侵入はバレているとみたほうがいいな。
「やはり私達を恨んでいるのですね。説明が足りていないまま下界に送ってしまったことは主神も悪いと思っています。しかし説明が満足に出来なかった理由があるのです」
「理由だと?全てはお前らが企んだことだろうが」
こいつは今更そんな言い訳が通じるとでも思っているのか?
「それは違います。私は残り少ない命とわかった上でここにいます。どうか話を聞いてください」
「辞世の句として聞いてやる。端的にな」
「あなたを天界に招待したあの日、天界では主神の考えに賛成出来ない者達がクーデターを起こしました。この世界に異世界から人を招くというのは異例のことで、反対の意見を主神が力でねじ伏せたことによるものです。下界にあなたを送らせないように、クーデターをおこした者達はあなたを消滅させようとしていました。主神はあなたを守る為に説明が不十分だとわかった上で下界に送ったのです。下界に送ってしまえば神には手出しできませんから」
なるほどな。何を今更言い訳をと思ったがいいことを聞いた。
つまり、こいつらはこの身体を動かしているのがリュートではなく俺だと未だに気付いていないということだな。
「それなら何故主神自らが俺のところに現れて謝罪しない?部下に任せている時点で誠意なんて感じられないな」
「主神にあなたが来られたことは伝えていません。私は制約はありますが未来が視えます。あなたに殺される未来が視えましたので、その前に話をしたかったのです」
報連相が出来ていないな。
組織としての仕事よりも自分の感情を優先した結果か。
憎しみを抱いたまま主神に会わせたくなかったのだろうが、残念ながら俺はリュートではない。
リュート自身も強い憎しみなんて抱いていないのだから、本当に意味のない話をしにきただけだ。
未来が視えるというアドバンテージでせっかく俺が侵入したことに気付いたのに、俺との戦闘準備をする時間を捨て、相手にその力を与えることになるだけだ。
「そうか。まあ、そんな話はどうでもいい。馬鹿なお前にいいことを教えてやる。エルクという檻の中は、元凶の全てを破壊しないと収まらない程の怒りを覚えさせるには充分なところだったぞ」
「そんな、まさか……」
ノルンが俺の正体に気付き驚愕する。
「まあ、おかげで似た魔術を扱えるようになった。俺のことについては何か納得させられるだけの言い分はあるのか?言っておくが、お前とハマトという神が裏で工作していたことはわかっている」
「何故あなたが龍斗さんの姿をしているのですか?」
ノルンから若干の戸惑いと怒りが見て取れる。
「質問しているのは俺だ。答える気がないなら黙って命を差し出せ。お前の口から聞くのも、お前の魂から記憶を覗くのもどちらでも俺は構わない」
「わかりました。お答えしますので、あなたも私の質問に答えてください」
「それはお前の答え次第だ。それじゃあそちらの言い分を聞こうか」
「まず、死神が間違えたという事実はありません。あなたは元々あの時死ぬ運命でした」
後から答え合わせは出来るが、とりあえずは本当のことを言っていると信じておくか。
「死ぬ運命だったから、その後は何をしてもいいとそういうことか?」
「そのような考えはありません。先程も少し話しましたが、私達神も一枚岩ではありません。創造という桁外れたスキルを表立って渡すことは出来ません。一芝居打つ必要がありました」
「それで?」
「創造のスキルを使い、停滞した世界の流れを動かしてもらうのが目的でした」
「なんで俺だったんだ?」
「神に対して喧嘩を売るような行動を取れる者はほとんどいません。そしてその中のほとんどは神を恐れぬ行いを生前から繰り返しています。あなたは言動こそ粗暴ですが、優しさをちゃんと持っていました。魂の性質も善です」
「アンジェリーナもそうだったと?」
「はい。しかし、彼女は主神が選びました。私が未来を視て選んだあなたとは違い、最後の最後に魂が神に歯向かうことを拒否しました」
「騙すようなやり方でこの世界に送り込んだことはわかった。だが、それなら俺をあんな所に閉じ込める必要はなかったよな?」
俺には関係ないこいつらの事情ではあるが、理由があったと言うなら騙したことは許容してもいい。
だが、閉じ込めたことは別だ。
死神に間違えられたと騙され、神に怒りを覚えながらだったとしても、転生していれば今こうして天界を訪れることもなかっただろう。
「創造という大きな力を持った魂が胎児には耐えられないのです。もし転生させていれば、肉体の限界を超えて母親を巻き込んで弾け飛んでいました」
つまり、アンジェリーナが強奪していれば弾けて死んでいたと……
「そんなことを主神はやろうとしていたと。何故主神も知らないことをお前は知っているんだ?」
「私がその未来を視て、別の未来へと変えたからです」
「なら何故それを主神に報告しない?」
「主神は龍斗さんの失敗を悔やみ続けています。主神に報告した場合、この話全てが流れていました」
「エルクに別の人格を植え付ける必要はなかったんじゃないか?」
「あなたの魂とエルクくんの魂が反発しないようにするには致し方ないことでした」
「世界の為なら俺を一生あの空間に閉じ込めることも、エルクに別の人格を植え付けることも許容内だったと。そう言いたいんだな?結局は人の命なんてお前ら神にとっては道具に過ぎないってことだろ?」
「配慮が足りていなかったことは謝ります。感覚がズレていたことも認めます。外の景色は見えるようにし、創造のスキルも使えるようにしておけばあの空間でも快適に生活出来ると思っていたのです。ご自身の力で出られたようですが、あなたの魂がこちらの世界に十分に馴染んだ頃に外に出られるようにもしてありました。エルクさんに関しては本人に了承頂いていることです。あなたが外に出られた後は、徐々にあなたの記憶は薄れていきます」
ノルンが頭を下げて弁明する。
「エルクが鑑定するまで創造のスキルなんて使えず、毎日変わり映えのしない薄暗い空間で腹を空かせていたわけだが、それが快適だとお前は言うつもりか?」
「……すみませんでした。そこまで考えが及んでいませんでした」
ノルンが先程よりも深く頭を下げる。
演技でないなら、初めから創造が使えると思っていたみたいだな。
「はぁ。エルクはそんなことを了承した覚えはなさそうだったが?」
あまりのことにため息を吐いた後、エルクのことを聞く。
「天界での記憶は残っていません」
「なるほどな。言い分はわかった。結局、お前らの都合ってことだ。世界にとって必要なことだったのかも知れないが、俺はその為の犠牲とされた。それだけの話だ。色々と考えていたみたいだが、お前らの考慮不足で結果として俺はお前らを憎んでここにいる。何か他に言い訳はあるか?」
今更あなたのことも考えていたんです。と言われて収まる程度であれば初めからここまでしていない。
「ありません。覚悟は出来ています。殺すならどうぞ。ただ、その前に龍斗さんの体を動かしていることについて話してくれませんか?」
「冥土の土産に教えてやる。不死というスキルにより死ぬことも出来ず、自身の行いを後悔し続けていたリュートを助けることを条件に、本人からこの体をもらった。さて、無駄話もここまでだな。その魂いただく」
抵抗する素振りを見せないノルンの頭を掴み、魂を引き抜き取り込む。
ノルンの記憶を覗き、先程の問答が嘘でないか確認する。
「なかなか美味い魂だったな。しかし、本当のことか……。真実を知ったところで神を憎む俺の心に変化はないな。そんなことよりも、主神の力がハマトの5倍以下だということがわかったのは収穫だな。とんだ化け物だが、その程度ならなんとかなりそうだ」
ハマトが主神の力の2割も奪っていた事実を知れたのは大きい。相対的に主神の力がどの程度か計れた。
ノルン視点
「ここは……」
私は深い闇の中で目を覚ます。
「は!そうだったわ」
『主神様、予定通り取り込まれました』
封印されていた記憶を取り戻した私は、主神様に連絡をとる。
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