59 / 201
嫉妬
しおりを挟む
干し肉を作った翌日、教室に入るとクラスの女の子達から鋭い視線を向けられた。
え、何?
僕が蛇に睨まれたように固まっていると、ラクネが申し訳なさそうにやってきた。
何か昨日と印象が違って見える
「エルクくん、おはよう……。あの、ごめんね」
会ってすぐに謝られた
「え、なにが?」
僕はラクネが謝る理由がわからない。
もしかして干し肉に何かあったのかな?ダメにしちゃったとか……。
いや、それなら他の女の子が僕に鋭い視線を向ける理由がわからない
「あのね、みんなが私の髪が変わった理由を聞いてきたの。それで、みんなにもみくちゃにされちゃって……」
ラクネは何を言ってるんだ?
ラクネの髪……?言われてみれば昨日より艶があっめサラサラしている気がする。
「えっと、よくわからないんだけど、何があったかもう一回教えて」
「あ、うん、ごめんね。私の髪がキレイになったってみんなが言ってて、肌も綺麗だって。わ、私が綺麗になったってことじゃないよ……。それで何をしたのか聞かれたんだけど……みんなに攻め寄られて、言っていいのか分からなかったけど、エルクくんから石鹸もらったって言っちゃったの……」
ラクネはあたふたしながら、謙遜しつつ最後には俯きながら言った。
「えっと、つまりみんながラクネに嫉妬してて、石鹸を欲しがっているって事?」
女の子達の美への執着を甘く見ていたようだ
「私にじゃないよ……。髪の変化にだよ」
「別に秘密にしないといけないわけじゃないからいいよ」
「そう?ほんとに?」
「うん、大丈夫だよ」
正直に言うと、めんどくさい事になったなぁと思っているけど、そんな事は言わない。
この世界にはシャンプーとかはないのかな?見た記憶は確かにないけど、あったとしてもそこまで良いものではないのだろうか……
全員に石鹸を配ってしまおうか……。いや、そうするとそれを見た他のクラスの生徒とか、街の人とかからも欲しいと言われるのでは?
「授業始めるぞ!席につけ」
僕が悩んでいると担任の先生が教室に入ってきた。
ナイスタイミングだ先生!
「ラクネ、本当に大丈夫だから席に戻ってね」
「う、うん」
ラクネは自分の席に戻っていった
授業が始まる
「エルク、どうするつもりだ?聞こえてたけど、女の嫉妬は怖いぞ」
隣の席のダイスくんが小声で聞いてくる
「今考えてるよ」
僕はこの授業が終わるまでに答えを出さないといけない
「……がんばれよ」
ダイスくんから哀れみの目を向けられた
なんとかしないと……
僕が考えているうちに授業が終わってしまった……
僕は教室から逃げようとするけど、ローザに呼び止められた
「エルク、ちょっと来てくれるかしら?」
頼んでいるように聞こえるけど、目は「来い」と言っている
「……はい、なんでしょうか?」
僕は何故か敬語になる
「言わなくてもわかっているでしょう?ラクネにあげた石鹸を私にも貰えないかしら?もちろん、代金はお支払いしますわ」
やっぱり思った通りの内容だった。「寄越せ」ではなく、「売って欲しい」と言うところがまだ優しい気がする
いや、目では「寄越せ」と言っている気がする
ギラついている
僕は悩んだ結果、最良と思われる答えをする
「ごめん、…あれは作るのには時間が掛かるし、1回に少量しか作れないんだ。別荘に行く時には、今作ってるやつが少しは出来てると思うから、その時にローザにもプレゼントするよ」
「ごめん」と言った瞬間のローザの顔が怖かった。般若は実在したようだ。「プレゼントする」と言った瞬間に般若は天使にジョブチェンジした。
あー、怖かった。
「本当ね。楽しみに待ってるわ」
あれ、おかしいな。嘘だったら許さないと聞こえた気がする
ローザから解放される。……仮釈放かもしれない。
ローザはこのクラスの女の子のリーダー的存在だ。
実際の権力的な意味でも上の方の貴族らしい。伯爵家だったかな?あまり爵位とかは興味がないから違ったかもしれない。
一応、学内では皆平等となっているが、貴族の人達は色々とあるらしい。
僕は平民でよかったと思う。
とりあえずローザを納得させたので、ローザを飛び越して言ってくる者はいないだろう。僕は仮初の自由を手に入れた。
作るのに時間が掛かると言っておいたし、少ししか作れないとも言った。
ローザに間に入ってもらって、少しづつローザに渡す事にしよう。欲しい人はローザまで!そうすれば僕は安泰だ。
実際にはまだアイテムボックスの中に入ってるけど、それは言わない。大量に創れるとも。
言ったら最後、僕は石鹸を作る機械と化すだろう。
でも、良いことがわかった。フレイの所に持っていく手土産は石鹸で間違いないな。喜ばれること間違いない。
僕は自分の席に戻る。
「うまくやったようだな」
ダイスくんに言われる
「言い方に気をつけて。本当に怖いんだから」
僕は小声でダイスくんを注意する
「悪ぃ、悪ぃ。そもそもなんでエルクはラクネに石鹸なんてあげたんだ?」
声を落としたダイスくんに聞かれる
僕はダイスくんを連れて廊下に出る。教室で話すにはリスクが高すぎる
「フレイの家に持っていく手土産の相談をラクネとエミリーの3人でしてたんだよ。何が良いか悩んでて、石鹸なんて良いかなって思ってアイテムボックスから取り出したんだけど、エミリーになんで学校に石鹸持ってきてるのって聞かれてね……。咄嗟にラクネに試してもらうつもりだったって言ったんだよ。アイテムボックスの事は内緒にしたいから……」
「あぁ、また何も考えずに取り出したんだな。それで俺達にアイテムボックスのことがバレたっていうのに……成長しないなぁ」
ダイスくんは呆れながら言った。
「……。」
反論する事が出来ない。的確すぎる。ぐぅの音も出ない。
「ああ、コホン。頼みにくいんだが、俺にも石鹸くれないか?」
ダイスくんは咳払いをしてから恥ずかしそうに言った。
ダイスくんも欲しかったのか……
「良いけど、ダイスくんも使いたかったんだね」
「俺が使うんじゃない。妹にやりたいと思っただけだ」
ダイスくんは妹思いのようだ。
母親とも離れ離れになってるし、ダイスくんなりに妹を心配しているようだ
「……今日の夜に寮で渡すよ」
僕は小声でダイスくんに答えた。今は無いことになっているからここで出すわけにはいかない。
どこで見られているかわからない……
「ありがとう、きっと妹も喜ぶよ」
「出所は秘密にしておいてね」
今日みたいなことはもう懲り懲りだ
「ああ、わかった。俺が妹にエルクのことを話さなければ漏れることは無いだろう。漏れたとしても妹は本当に何も知らないし、権力が落ちてきているとしても王女だからおかしなことにはならないはずだ」
「お願いね」
僕は夜にダイスくんの部屋に行って、コソッと石鹸とシャンプー、リンスを渡した。
「ありがとな!」
ダイスくんは満面の笑顔でもらっていった。
ダイスくんはシスコンなのかもしれない……僕は失礼なことを考えながら自室に帰った。
え、何?
僕が蛇に睨まれたように固まっていると、ラクネが申し訳なさそうにやってきた。
何か昨日と印象が違って見える
「エルクくん、おはよう……。あの、ごめんね」
会ってすぐに謝られた
「え、なにが?」
僕はラクネが謝る理由がわからない。
もしかして干し肉に何かあったのかな?ダメにしちゃったとか……。
いや、それなら他の女の子が僕に鋭い視線を向ける理由がわからない
「あのね、みんなが私の髪が変わった理由を聞いてきたの。それで、みんなにもみくちゃにされちゃって……」
ラクネは何を言ってるんだ?
ラクネの髪……?言われてみれば昨日より艶があっめサラサラしている気がする。
「えっと、よくわからないんだけど、何があったかもう一回教えて」
「あ、うん、ごめんね。私の髪がキレイになったってみんなが言ってて、肌も綺麗だって。わ、私が綺麗になったってことじゃないよ……。それで何をしたのか聞かれたんだけど……みんなに攻め寄られて、言っていいのか分からなかったけど、エルクくんから石鹸もらったって言っちゃったの……」
ラクネはあたふたしながら、謙遜しつつ最後には俯きながら言った。
「えっと、つまりみんながラクネに嫉妬してて、石鹸を欲しがっているって事?」
女の子達の美への執着を甘く見ていたようだ
「私にじゃないよ……。髪の変化にだよ」
「別に秘密にしないといけないわけじゃないからいいよ」
「そう?ほんとに?」
「うん、大丈夫だよ」
正直に言うと、めんどくさい事になったなぁと思っているけど、そんな事は言わない。
この世界にはシャンプーとかはないのかな?見た記憶は確かにないけど、あったとしてもそこまで良いものではないのだろうか……
全員に石鹸を配ってしまおうか……。いや、そうするとそれを見た他のクラスの生徒とか、街の人とかからも欲しいと言われるのでは?
「授業始めるぞ!席につけ」
僕が悩んでいると担任の先生が教室に入ってきた。
ナイスタイミングだ先生!
「ラクネ、本当に大丈夫だから席に戻ってね」
「う、うん」
ラクネは自分の席に戻っていった
授業が始まる
「エルク、どうするつもりだ?聞こえてたけど、女の嫉妬は怖いぞ」
隣の席のダイスくんが小声で聞いてくる
「今考えてるよ」
僕はこの授業が終わるまでに答えを出さないといけない
「……がんばれよ」
ダイスくんから哀れみの目を向けられた
なんとかしないと……
僕が考えているうちに授業が終わってしまった……
僕は教室から逃げようとするけど、ローザに呼び止められた
「エルク、ちょっと来てくれるかしら?」
頼んでいるように聞こえるけど、目は「来い」と言っている
「……はい、なんでしょうか?」
僕は何故か敬語になる
「言わなくてもわかっているでしょう?ラクネにあげた石鹸を私にも貰えないかしら?もちろん、代金はお支払いしますわ」
やっぱり思った通りの内容だった。「寄越せ」ではなく、「売って欲しい」と言うところがまだ優しい気がする
いや、目では「寄越せ」と言っている気がする
ギラついている
僕は悩んだ結果、最良と思われる答えをする
「ごめん、…あれは作るのには時間が掛かるし、1回に少量しか作れないんだ。別荘に行く時には、今作ってるやつが少しは出来てると思うから、その時にローザにもプレゼントするよ」
「ごめん」と言った瞬間のローザの顔が怖かった。般若は実在したようだ。「プレゼントする」と言った瞬間に般若は天使にジョブチェンジした。
あー、怖かった。
「本当ね。楽しみに待ってるわ」
あれ、おかしいな。嘘だったら許さないと聞こえた気がする
ローザから解放される。……仮釈放かもしれない。
ローザはこのクラスの女の子のリーダー的存在だ。
実際の権力的な意味でも上の方の貴族らしい。伯爵家だったかな?あまり爵位とかは興味がないから違ったかもしれない。
一応、学内では皆平等となっているが、貴族の人達は色々とあるらしい。
僕は平民でよかったと思う。
とりあえずローザを納得させたので、ローザを飛び越して言ってくる者はいないだろう。僕は仮初の自由を手に入れた。
作るのに時間が掛かると言っておいたし、少ししか作れないとも言った。
ローザに間に入ってもらって、少しづつローザに渡す事にしよう。欲しい人はローザまで!そうすれば僕は安泰だ。
実際にはまだアイテムボックスの中に入ってるけど、それは言わない。大量に創れるとも。
言ったら最後、僕は石鹸を作る機械と化すだろう。
でも、良いことがわかった。フレイの所に持っていく手土産は石鹸で間違いないな。喜ばれること間違いない。
僕は自分の席に戻る。
「うまくやったようだな」
ダイスくんに言われる
「言い方に気をつけて。本当に怖いんだから」
僕は小声でダイスくんを注意する
「悪ぃ、悪ぃ。そもそもなんでエルクはラクネに石鹸なんてあげたんだ?」
声を落としたダイスくんに聞かれる
僕はダイスくんを連れて廊下に出る。教室で話すにはリスクが高すぎる
「フレイの家に持っていく手土産の相談をラクネとエミリーの3人でしてたんだよ。何が良いか悩んでて、石鹸なんて良いかなって思ってアイテムボックスから取り出したんだけど、エミリーになんで学校に石鹸持ってきてるのって聞かれてね……。咄嗟にラクネに試してもらうつもりだったって言ったんだよ。アイテムボックスの事は内緒にしたいから……」
「あぁ、また何も考えずに取り出したんだな。それで俺達にアイテムボックスのことがバレたっていうのに……成長しないなぁ」
ダイスくんは呆れながら言った。
「……。」
反論する事が出来ない。的確すぎる。ぐぅの音も出ない。
「ああ、コホン。頼みにくいんだが、俺にも石鹸くれないか?」
ダイスくんは咳払いをしてから恥ずかしそうに言った。
ダイスくんも欲しかったのか……
「良いけど、ダイスくんも使いたかったんだね」
「俺が使うんじゃない。妹にやりたいと思っただけだ」
ダイスくんは妹思いのようだ。
母親とも離れ離れになってるし、ダイスくんなりに妹を心配しているようだ
「……今日の夜に寮で渡すよ」
僕は小声でダイスくんに答えた。今は無いことになっているからここで出すわけにはいかない。
どこで見られているかわからない……
「ありがとう、きっと妹も喜ぶよ」
「出所は秘密にしておいてね」
今日みたいなことはもう懲り懲りだ
「ああ、わかった。俺が妹にエルクのことを話さなければ漏れることは無いだろう。漏れたとしても妹は本当に何も知らないし、権力が落ちてきているとしても王女だからおかしなことにはならないはずだ」
「お願いね」
僕は夜にダイスくんの部屋に行って、コソッと石鹸とシャンプー、リンスを渡した。
「ありがとな!」
ダイスくんは満面の笑顔でもらっていった。
ダイスくんはシスコンなのかもしれない……僕は失礼なことを考えながら自室に帰った。
90
お気に入りに追加
759
あなたにおすすめの小説

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる