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第三部 宰相閣下の婚約者
736 断罪の茶会(12)
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よく考えれば、彼らがあの部屋にたどり着いた時は後ろ手に縛られていたはずで。
水なり料理なりを口にさせるのに解いたのだろうか、それとも……?
まさかウルリック副長のときみたく、誰かの思惑があってわざと解いたり――と、一瞬背筋が寒くなってブンブンと首を横に振っている間に、カロッジェ・ナルディーニ侯爵令息はテーブルを叩いて、今まさに立ち上がろうとしていた。
「ほう……ナルディーニ家の令息は、どうやら現状に不満があるようだ」
そしてその「誰か」は、まさに獲物が罠にかかるのを待ちわびた表情で、自らナルディーニ侯爵令息へと声をかけている。
父である侯爵が真っ青になりながらもハクハクとしか口を開けていられないのは、間違いなく〝痺れ茶〟の影響。
きっと息子が捕まった経緯を耳にした国王陛下は、間違いなく父親よりもボロを出させやすいと判断したのだ。
「そう言えばセルマでの芝居の出来が、演者と観客との間でずいぶんと相違があったんだったか? 見ている側は相当に楽しかったと、口を揃えて言っていたようだが」
「……っ」
これは間違いなく、ウルリック副長が高等法院のオノレ子爵に話した内容が、陛下にも筒抜けたことを示していると言っていい。
「どうした? 言いたいことがあるのなら、こちらへ来て父親と共に全て並べ立ててみるといい。私は寛大だからな。言える根性があるのなら聞いてやろう」
「!」
淑女見習としては、いくら内心で驚愕しようと、潰れたカエルのような声はまさか洩らすわけにはいかない。
他人を嵌めることには頭が回っていたのに、いざ自分となると煽られやすいのか。馬鹿にされることに極端に耐性がないのか。あるいは、どっちもなのか。
「ホントに言いに行くつもりなのかな……?」
どこの命知らずか。
思わず溢してしまった私に、隣でシャルリーヌが「ああ、それね」と扇越しに答えて来た。
「以前に陛下から聞いたことがあるんだけど、例の『血塗れの政変』から、もう五年以上でしょう? 世代によっては親世代兄世代からの噂伝いにしか話を知らなくて、堂々と不穏な動きを見せる者も出て来ている――とかどうとか」
私たちは〝蘇芳戦記〟があったからこそ陛下の本性は分かっているけどね?
そう言われてしまうと、私としても黙って頷くしかない。
政変の後国王となり、つい先日クヴィスト公爵に「物理的な説教」をくらわすまで、ひょっとしたら「血塗れの王」の印象は、若い世代を中心に薄まりつつあったのかも知れなかった。
「当然また今回で元に戻るんでしょうけどね……」
「はは……」
本人に一切の嫌悪も躊躇いもなく、場の空気とその時の情勢によって己の手を平然と血に染められる王なのだと、弛緩しかかっていたのかも知れない王宮の空気をそうやって再び引き締めようと言うのか。
「もしかしたらレイフ殿下の赴任で更に国内の王族が減ることを鑑みて、より過激に出ようとしているのかも知れないね」
何気なく呟いた私の言葉にシャルリーヌも「ああ……」と、ちょっと納得したと言わんばかりの声を溢していた。
「そっか……壊滅的なまでの人材不足なんだ……」
使用人や官吏の数としては足りていないわけじゃない。
それを上から管理監督出来る爵位と才能が両立している人材が少ないのだ。
血塗られし孤高の王。
サイコパスと言う単語がこれまでこちらの世界に存在しなかった以上、フィルバート・アンジェスと言う人物を表す周囲からの印象は、この一言に尽きていた。
「じゃあ今回は、もう一気に罪人を潰してしまいたい、とかかな……?」
「うーん……多分? 三国会談を控えていなければ、もしかしたら話は違ったのかも知れないけど……」
いや、時間があったらあったで更に「演出」に磨きがかかった可能性はある。
私は首を傾げつつ、さすがにそこまでは言わないことにした。
――微かにこめかみを痙攣らせているシャルリーヌも、同じことを考えたように見えたので。
「ああ、私がどう言う報告を受けているのかを語らないのは、反論しようにも不公平になるか」
実際、現時点での国王陛下の声は、これ以上ないほどの愉悦を帯びた声だ。
「そうだな、まずは先代エモニエ侯爵夫人とナルディーニ侯爵との不貞、献金のための資金を欲したナルディーニ侯爵家主導による未承認の茶葉の輸入、茶葉の輸入が止められた後に至っては、ジェイの漁場に関する投資詐欺による金品の荒稼ぎ――は、一部未遂か。あとは詐欺に絡んでコンティオラ公爵家の評判を失墜させること、だったか」
何か事実無根の話はあるか? と指折り微笑うフィルバートに、誰も答えを返せずにいる。
実際に初耳だったらしい何人かの参加者に至っては、茫然と目を見開いていた。
「おい、私は把握をしていないぞ……」
ただ、まだ話は出来るらしいレイフ殿下は、どうやら聞き流すことが出来なかったようだった。
反論をされた甥の方は、分かっているとばかりに微笑っているだけだけど。
まあ確かに、相手がナルディーニ侯爵家であろうとなかろうと、ある日いきなり献金額が跳ね上がったとかでもなければ、日常的行為の延長線上だとしか思わないだろうなと思う。
献金は現金だけとは限らないからだ。
ボードストレーム商会で何かを買うことで、直接的な献金を洗浄したケースだって考えられるのだから。
それに関しては、レイフ殿下個人は非常に責めづらい状況だと言えた。
「把握をするつもりもなかっただろうに、何を言うやら。この手の話は暈しておくのが鉄板だろう」
どだい政治資金なんてものは、典型的なグレーゾーンの中にある話だ。
だから国王陛下もそれ以上叔父を責めることはなかったし、レイフ殿下の方でも忌々しげに舌打ちをしただけだった。
ここまでくるとさすがに参加者たちにも、自分がどういう基準で今日この場に呼ばれたのかが理解されはじめていた。
顔色が悪くなっているのは決して〝痺れ茶〟の影響だけではないはずだ。
「茶葉に関しては先代エモニエ侯爵夫人の入れ知恵があったにせよ、それが頓挫した時点で投資詐欺に切り替えられるような頭脳があったのなら、もう少しマシなことに活かせばよかったものを。結局のところ、コンティオラ公爵夫人とその娘への過ぎた執着が全てを台無しにしたわけだ」
「「――――」」
ばっさりと斬って捨てた国王陛下に、ナルディーニ侯爵とその息子が奇しくも同じように身体をふるわせている。
「ち……父上……っ」
どうして何も言わないのか、とばかりに息子の方がついに父親の方を向いて、自らのテーブルから離れた。
「何か策を持っているんでしょう? 国に17しかない侯爵家が、そう易々と裁かれることはないと、そう仰ってましたよね……っ⁉」
「ば……っ」
恐らくナルディーニ侯爵は「馬鹿者!」と言おうとしたんだろう。
それはそうだ。
それはどう考えても、司法にケンカを売っている。
この場に侯爵より上の位を持つ者がいなければ、その言い分は強行出来たかも知れない。
けれどよりによって王や宰相の前で口にしていい言葉ではないのだ。
「父上……っ」
ナルディーニ侯爵がまともに話せない、と言う事実に息子の方はまだ気が付いてはいない。
あまりしっかりとした足取りではないにせよ、それでも父親のいるテーブルに向かって歩を進めようとしている。
「…………やはりこうなるか」
「⁉」
そして彼が数歩前を行ったところで、ため息と共に別の声がそこに割って入って来た。
「とは言え私も陛下の勅命を進んで受けた身。許せなどと言うつもりもない」
いつの間にかナルディーニ侯爵令息のすぐ後ろに立っていた人影。
「ヒルダ様とマリセラ嬢が長年受けていた苦痛と苦悩の対価、まずは貴様がその身で払うがいい」
「は?」
ニセ壁が消えている範囲を考えれば、その姿は見える人と見えていない人がいたかも知れない。
いや、ある程度は声でも分かるだろうか。
そして当然、私には見える。
ハッキリとナルディーニ侯爵令息の背中に向かってそう宣言しながら、躊躇なく背中を押した――ルーミッド・マトヴェイ外交部長の姿が。
(ええっ……⁉)
驚きのあまり声にもならない私の目の前で。
害獣除けの魔道具は勢いよく稼働した。
水なり料理なりを口にさせるのに解いたのだろうか、それとも……?
まさかウルリック副長のときみたく、誰かの思惑があってわざと解いたり――と、一瞬背筋が寒くなってブンブンと首を横に振っている間に、カロッジェ・ナルディーニ侯爵令息はテーブルを叩いて、今まさに立ち上がろうとしていた。
「ほう……ナルディーニ家の令息は、どうやら現状に不満があるようだ」
そしてその「誰か」は、まさに獲物が罠にかかるのを待ちわびた表情で、自らナルディーニ侯爵令息へと声をかけている。
父である侯爵が真っ青になりながらもハクハクとしか口を開けていられないのは、間違いなく〝痺れ茶〟の影響。
きっと息子が捕まった経緯を耳にした国王陛下は、間違いなく父親よりもボロを出させやすいと判断したのだ。
「そう言えばセルマでの芝居の出来が、演者と観客との間でずいぶんと相違があったんだったか? 見ている側は相当に楽しかったと、口を揃えて言っていたようだが」
「……っ」
これは間違いなく、ウルリック副長が高等法院のオノレ子爵に話した内容が、陛下にも筒抜けたことを示していると言っていい。
「どうした? 言いたいことがあるのなら、こちらへ来て父親と共に全て並べ立ててみるといい。私は寛大だからな。言える根性があるのなら聞いてやろう」
「!」
淑女見習としては、いくら内心で驚愕しようと、潰れたカエルのような声はまさか洩らすわけにはいかない。
他人を嵌めることには頭が回っていたのに、いざ自分となると煽られやすいのか。馬鹿にされることに極端に耐性がないのか。あるいは、どっちもなのか。
「ホントに言いに行くつもりなのかな……?」
どこの命知らずか。
思わず溢してしまった私に、隣でシャルリーヌが「ああ、それね」と扇越しに答えて来た。
「以前に陛下から聞いたことがあるんだけど、例の『血塗れの政変』から、もう五年以上でしょう? 世代によっては親世代兄世代からの噂伝いにしか話を知らなくて、堂々と不穏な動きを見せる者も出て来ている――とかどうとか」
私たちは〝蘇芳戦記〟があったからこそ陛下の本性は分かっているけどね?
そう言われてしまうと、私としても黙って頷くしかない。
政変の後国王となり、つい先日クヴィスト公爵に「物理的な説教」をくらわすまで、ひょっとしたら「血塗れの王」の印象は、若い世代を中心に薄まりつつあったのかも知れなかった。
「当然また今回で元に戻るんでしょうけどね……」
「はは……」
本人に一切の嫌悪も躊躇いもなく、場の空気とその時の情勢によって己の手を平然と血に染められる王なのだと、弛緩しかかっていたのかも知れない王宮の空気をそうやって再び引き締めようと言うのか。
「もしかしたらレイフ殿下の赴任で更に国内の王族が減ることを鑑みて、より過激に出ようとしているのかも知れないね」
何気なく呟いた私の言葉にシャルリーヌも「ああ……」と、ちょっと納得したと言わんばかりの声を溢していた。
「そっか……壊滅的なまでの人材不足なんだ……」
使用人や官吏の数としては足りていないわけじゃない。
それを上から管理監督出来る爵位と才能が両立している人材が少ないのだ。
血塗られし孤高の王。
サイコパスと言う単語がこれまでこちらの世界に存在しなかった以上、フィルバート・アンジェスと言う人物を表す周囲からの印象は、この一言に尽きていた。
「じゃあ今回は、もう一気に罪人を潰してしまいたい、とかかな……?」
「うーん……多分? 三国会談を控えていなければ、もしかしたら話は違ったのかも知れないけど……」
いや、時間があったらあったで更に「演出」に磨きがかかった可能性はある。
私は首を傾げつつ、さすがにそこまでは言わないことにした。
――微かにこめかみを痙攣らせているシャルリーヌも、同じことを考えたように見えたので。
「ああ、私がどう言う報告を受けているのかを語らないのは、反論しようにも不公平になるか」
実際、現時点での国王陛下の声は、これ以上ないほどの愉悦を帯びた声だ。
「そうだな、まずは先代エモニエ侯爵夫人とナルディーニ侯爵との不貞、献金のための資金を欲したナルディーニ侯爵家主導による未承認の茶葉の輸入、茶葉の輸入が止められた後に至っては、ジェイの漁場に関する投資詐欺による金品の荒稼ぎ――は、一部未遂か。あとは詐欺に絡んでコンティオラ公爵家の評判を失墜させること、だったか」
何か事実無根の話はあるか? と指折り微笑うフィルバートに、誰も答えを返せずにいる。
実際に初耳だったらしい何人かの参加者に至っては、茫然と目を見開いていた。
「おい、私は把握をしていないぞ……」
ただ、まだ話は出来るらしいレイフ殿下は、どうやら聞き流すことが出来なかったようだった。
反論をされた甥の方は、分かっているとばかりに微笑っているだけだけど。
まあ確かに、相手がナルディーニ侯爵家であろうとなかろうと、ある日いきなり献金額が跳ね上がったとかでもなければ、日常的行為の延長線上だとしか思わないだろうなと思う。
献金は現金だけとは限らないからだ。
ボードストレーム商会で何かを買うことで、直接的な献金を洗浄したケースだって考えられるのだから。
それに関しては、レイフ殿下個人は非常に責めづらい状況だと言えた。
「把握をするつもりもなかっただろうに、何を言うやら。この手の話は暈しておくのが鉄板だろう」
どだい政治資金なんてものは、典型的なグレーゾーンの中にある話だ。
だから国王陛下もそれ以上叔父を責めることはなかったし、レイフ殿下の方でも忌々しげに舌打ちをしただけだった。
ここまでくるとさすがに参加者たちにも、自分がどういう基準で今日この場に呼ばれたのかが理解されはじめていた。
顔色が悪くなっているのは決して〝痺れ茶〟の影響だけではないはずだ。
「茶葉に関しては先代エモニエ侯爵夫人の入れ知恵があったにせよ、それが頓挫した時点で投資詐欺に切り替えられるような頭脳があったのなら、もう少しマシなことに活かせばよかったものを。結局のところ、コンティオラ公爵夫人とその娘への過ぎた執着が全てを台無しにしたわけだ」
「「――――」」
ばっさりと斬って捨てた国王陛下に、ナルディーニ侯爵とその息子が奇しくも同じように身体をふるわせている。
「ち……父上……っ」
どうして何も言わないのか、とばかりに息子の方がついに父親の方を向いて、自らのテーブルから離れた。
「何か策を持っているんでしょう? 国に17しかない侯爵家が、そう易々と裁かれることはないと、そう仰ってましたよね……っ⁉」
「ば……っ」
恐らくナルディーニ侯爵は「馬鹿者!」と言おうとしたんだろう。
それはそうだ。
それはどう考えても、司法にケンカを売っている。
この場に侯爵より上の位を持つ者がいなければ、その言い分は強行出来たかも知れない。
けれどよりによって王や宰相の前で口にしていい言葉ではないのだ。
「父上……っ」
ナルディーニ侯爵がまともに話せない、と言う事実に息子の方はまだ気が付いてはいない。
あまりしっかりとした足取りではないにせよ、それでも父親のいるテーブルに向かって歩を進めようとしている。
「…………やはりこうなるか」
「⁉」
そして彼が数歩前を行ったところで、ため息と共に別の声がそこに割って入って来た。
「とは言え私も陛下の勅命を進んで受けた身。許せなどと言うつもりもない」
いつの間にかナルディーニ侯爵令息のすぐ後ろに立っていた人影。
「ヒルダ様とマリセラ嬢が長年受けていた苦痛と苦悩の対価、まずは貴様がその身で払うがいい」
「は?」
ニセ壁が消えている範囲を考えれば、その姿は見える人と見えていない人がいたかも知れない。
いや、ある程度は声でも分かるだろうか。
そして当然、私には見える。
ハッキリとナルディーニ侯爵令息の背中に向かってそう宣言しながら、躊躇なく背中を押した――ルーミッド・マトヴェイ外交部長の姿が。
(ええっ……⁉)
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