602 / 804
第三部 宰相閣下の婚約者
627 絶対零度の晩餐会~食堂の間②~
しおりを挟む
「……あら?」
そこでふと、エリィ義母様が何かを思い出した――と言う仕種を見せた。
「そう言えば……コンティオラ公爵夫人、邸宅の護衛の一人が内通者かもとお聞きになって、思ったほどに驚かれていないのは何故かを伺っても?」
「!」
言われてみればただ一人、私とエリィ義母様以外で驚いていなかったかも知れない。
「フォルシアン公爵夫人……」
コンティオラ公爵夫人は、まさかエリィ義母様からそれを聞かれるとは思っていなかったのかも知れない。
驚いたようにこちらを凝視していた。
「愛しい人、どう言うことかな?」
イル義父様に聞かれたエリィ義母様は、片手を頬にあてたまま、その時のことを思い出そうとしていた。
「今申し上げた通りですわ、あなた。と言うのもレイナちゃんの護衛が内通者を見たと言う話をした時、私も夫人も馬車の中にいてその話を聞いていなかったんですもの」
「そうなのかい?いや、でも――」
「ええ、そうは言っても何の話をしていたのか、気にはなりましたから、周りに誰もいないところで私一人でレイナちゃんに確認をしましたのよ?いずれにしても、コンティオラ公爵夫人が話を知る機会はなかった筈……と思いまして」
エリィ義母様の言葉を受けたコンティオラ公爵が「……ヒルダ?」と、夫人に声をかけている。
「あ……母上、もしかして」
そこで声を上げたのは、意外にもヒース君だった。
答えの代わりに、コンティオラ公爵夫人はビクリと身体を震わせた。
「その護衛……もしやウリッセだったのではないですか?」
「……ヒース」
「そのお表情は、図星ですね」
名前だけを呼んで、その先を答えない――答えられなかったコンティオラ公爵夫人に、ヒース君は母の苦悩を察した様に頷いていた。
どうやらコンティオラ公爵の方も、その名前には心当たりがあったらしく「ヒース、どういう意味だ?」と息子に問いかけていた。
「父上、ウリッセは確か、母上のエモニエ侯爵令嬢時代の乳母の息子……でしたよね?」
「ああ、そうだ。ヒルダが母以上に母と慕い、我がコンティオラ公爵家に嫁ぐ際にも共に来る筈だった。その前に病気で亡くなってしまったが……」
「だからその息子が、母の遺志を汲んで護衛として付き従ってきた。今の邸宅で唯一、エモニエ侯爵家からこの邸宅に入った者……でしたでしょう?」
何でも、エモニエ侯爵家の中でさえ、ナルディーニ侯爵家に買収される使用人が散見されたため、いっそ誰も連れてこない方が――と言ったレベルでほとんど信用がなかったらしいのだ。
「母が内通者がいると聞かされて、心当たりが浮かんだ末に口を閉ざす方を選んだと言うなら、相手はウリッセしか考えられません。ああ、父上、僕――いえ私は、そんなやましいことを思ったりはしていませんから。ウリッセの周辺で何かあったのではないかと思って、それを確かめようと思われたのでは?と言うことなんですよ」
話の途中でコンティオラ公爵の眉間に皺が寄ったことに気が付いて、ヒース君は慌てて母親の「不貞疑惑」を否定していた。
実の息子がそんなことを疑っているなどと、コンティオラ公爵も夫人も思いたくはないだろうからだ。
「ウリッセの周辺……」
「父上はお聞きになったことはなかったですか?私は、まだ学園入学前の小さかった頃に、ウリッセから直接話を聞いたことがありますよ。彼の母親、つまり母上の乳母はバリエンダールの北にある少数民族の血を引いていると。迫害の末にアンジェスの地を踏んだ移民で、だいぶ苦労して生計を立てていたらしいですよ?」
「え」
うっかり声を洩らしてしまったのは、私だ。
見ればエドヴァルドもちょっと眉根を寄せている。
「再婚したばかりの先代エモニエ侯爵が、当時、夫人に気を遣ってあまり母上に接することが出来ないからと、雇われたことで恩を感じている彼女なら、陰に日向に母上を支えてくれるのでは、と乳母になってくれるよう頼んだと聞いています」
迫害された少数民族の血を引く乳母は、見知らぬ土地で自分の居場所を作り出すために、乳母と言う役目に心血を注いだそうだ。
ナルディーニ侯爵家に目を付けられ始めた頃は、この乳母が、あの手この手で接触を遠ざけたりしていたため、コンティオラ公爵家との縁組が決まった時には、真っ先に同行の打診もあったほどだと言う。
コンティオラ公爵家への輿入れを楽しみにしていたと言う乳母。
だが彼女自身はそれを見ることは叶わず、己の忠誠を息子へと託した。
エモニエ侯爵家から唯一付き従って来たと言う護衛・ウリッセ。
コンティオラ公爵夫人が信頼を置くのは無理からぬ話だった。
万一その彼に不審な動きが見えたのだとしたら……まずは自分で確かめたかったのかも知れない。
何かよからぬことに手を貸してしまっているのだとしたら、乳母のためにも、止めるのは自分でなくてはならない、と。
「……乳母の出自のことは、先代エモニエ侯爵から聞いていた」
知らなかったのか?と息子に問われたコンティオラ公爵は、やんわりとそれを否定した。
「コンティオラ公爵家は国の外交を束ねる家。いずれどこからか、彼女の出自を論ってくる者が出るかも知れない、と。バリエンダールにおいて北方遊牧民族に対する差別や圧力が和らいだのは、つい最近と言っても良いくらいの話だから、まだその偏見は随所に残っていると思った方が良いと言われていた」
イデオン公爵家にも、バルトリがいる。
私はチラとエドヴァルドを見上げたけど、彼は無言で頷いただけだった。
もしかしたら、バルトリを雇うにあたって、同じような危惧はあったのかも知れなかった。
「エモニエ侯爵領は、自領の茶葉も有名だが、バリエンダールから仕入れる茶葉に関してもある程度の強みがあった。だから乳母の出自を取り沙汰されたところで、何とでも言えると先代侯爵は考えていたようだし、乳母自身の仕事ぶりも評価をしていたから、こちらへの同行も推挙していた。だが、それでも公爵夫人の乳母となれば、あることないこと言い募る者は出ると――まあ、具体的にはナルディーニ侯爵家が文句を言ってきてもおかしくはないと思って、事情を明かしてくれていた」
どうやら先代エモニエ侯爵、後妻の手綱を上手く取れずに実の娘とギクシャクしていたらしい代わりに、何とかその周囲を固めることで、侯爵なりの愛情を示そうとしていたようだった。
「ただ、乳母はこちらに来る前に亡くなっていたし、ウリッセのことをこれまでとやかく言う者はいなかった。親はどうであれ、ウリッセ自身はアンジェス生まれのアンジェス育ちだ。公爵邸内で素性を知る者すら減りつつあった筈なんだが……」
バリエンダール、北方遊牧民族、茶葉。
何となくイヤな繋がりを感じて、私がこめかみをぐりぐりと揉み解している間に、淡々と息子の問いかけに答えていたコンティオラ公爵は、その視線を己の妻へと向けた。
「ヒルダ……私では、貴女の憂いを分かち合うことは出来ないのだろうか」
「あなた……」
「マリセラの縁組の件で、希望を通してやれなかったことはすまないと思う。だからと言って、私が貴女やマリセラを蔑ろにしているわけではない。ない……つもりだった」
むしろ甘すぎるくらいだ、と横でポツリと呟いているヒース君のそれは、父親へのフォローのつもりなんだろうか。
「今はもう、己一人の胸に抱えておける事柄ではないことは分かっているね、ヒルダ?……話してくれないか」
決して無理強いをしているわけではないにせよ、それは黙秘を拒む声色ではあった。
コンティオラ公爵夫人は、覚悟を決めたように顔を上げた。
そこでふと、エリィ義母様が何かを思い出した――と言う仕種を見せた。
「そう言えば……コンティオラ公爵夫人、邸宅の護衛の一人が内通者かもとお聞きになって、思ったほどに驚かれていないのは何故かを伺っても?」
「!」
言われてみればただ一人、私とエリィ義母様以外で驚いていなかったかも知れない。
「フォルシアン公爵夫人……」
コンティオラ公爵夫人は、まさかエリィ義母様からそれを聞かれるとは思っていなかったのかも知れない。
驚いたようにこちらを凝視していた。
「愛しい人、どう言うことかな?」
イル義父様に聞かれたエリィ義母様は、片手を頬にあてたまま、その時のことを思い出そうとしていた。
「今申し上げた通りですわ、あなた。と言うのもレイナちゃんの護衛が内通者を見たと言う話をした時、私も夫人も馬車の中にいてその話を聞いていなかったんですもの」
「そうなのかい?いや、でも――」
「ええ、そうは言っても何の話をしていたのか、気にはなりましたから、周りに誰もいないところで私一人でレイナちゃんに確認をしましたのよ?いずれにしても、コンティオラ公爵夫人が話を知る機会はなかった筈……と思いまして」
エリィ義母様の言葉を受けたコンティオラ公爵が「……ヒルダ?」と、夫人に声をかけている。
「あ……母上、もしかして」
そこで声を上げたのは、意外にもヒース君だった。
答えの代わりに、コンティオラ公爵夫人はビクリと身体を震わせた。
「その護衛……もしやウリッセだったのではないですか?」
「……ヒース」
「そのお表情は、図星ですね」
名前だけを呼んで、その先を答えない――答えられなかったコンティオラ公爵夫人に、ヒース君は母の苦悩を察した様に頷いていた。
どうやらコンティオラ公爵の方も、その名前には心当たりがあったらしく「ヒース、どういう意味だ?」と息子に問いかけていた。
「父上、ウリッセは確か、母上のエモニエ侯爵令嬢時代の乳母の息子……でしたよね?」
「ああ、そうだ。ヒルダが母以上に母と慕い、我がコンティオラ公爵家に嫁ぐ際にも共に来る筈だった。その前に病気で亡くなってしまったが……」
「だからその息子が、母の遺志を汲んで護衛として付き従ってきた。今の邸宅で唯一、エモニエ侯爵家からこの邸宅に入った者……でしたでしょう?」
何でも、エモニエ侯爵家の中でさえ、ナルディーニ侯爵家に買収される使用人が散見されたため、いっそ誰も連れてこない方が――と言ったレベルでほとんど信用がなかったらしいのだ。
「母が内通者がいると聞かされて、心当たりが浮かんだ末に口を閉ざす方を選んだと言うなら、相手はウリッセしか考えられません。ああ、父上、僕――いえ私は、そんなやましいことを思ったりはしていませんから。ウリッセの周辺で何かあったのではないかと思って、それを確かめようと思われたのでは?と言うことなんですよ」
話の途中でコンティオラ公爵の眉間に皺が寄ったことに気が付いて、ヒース君は慌てて母親の「不貞疑惑」を否定していた。
実の息子がそんなことを疑っているなどと、コンティオラ公爵も夫人も思いたくはないだろうからだ。
「ウリッセの周辺……」
「父上はお聞きになったことはなかったですか?私は、まだ学園入学前の小さかった頃に、ウリッセから直接話を聞いたことがありますよ。彼の母親、つまり母上の乳母はバリエンダールの北にある少数民族の血を引いていると。迫害の末にアンジェスの地を踏んだ移民で、だいぶ苦労して生計を立てていたらしいですよ?」
「え」
うっかり声を洩らしてしまったのは、私だ。
見ればエドヴァルドもちょっと眉根を寄せている。
「再婚したばかりの先代エモニエ侯爵が、当時、夫人に気を遣ってあまり母上に接することが出来ないからと、雇われたことで恩を感じている彼女なら、陰に日向に母上を支えてくれるのでは、と乳母になってくれるよう頼んだと聞いています」
迫害された少数民族の血を引く乳母は、見知らぬ土地で自分の居場所を作り出すために、乳母と言う役目に心血を注いだそうだ。
ナルディーニ侯爵家に目を付けられ始めた頃は、この乳母が、あの手この手で接触を遠ざけたりしていたため、コンティオラ公爵家との縁組が決まった時には、真っ先に同行の打診もあったほどだと言う。
コンティオラ公爵家への輿入れを楽しみにしていたと言う乳母。
だが彼女自身はそれを見ることは叶わず、己の忠誠を息子へと託した。
エモニエ侯爵家から唯一付き従って来たと言う護衛・ウリッセ。
コンティオラ公爵夫人が信頼を置くのは無理からぬ話だった。
万一その彼に不審な動きが見えたのだとしたら……まずは自分で確かめたかったのかも知れない。
何かよからぬことに手を貸してしまっているのだとしたら、乳母のためにも、止めるのは自分でなくてはならない、と。
「……乳母の出自のことは、先代エモニエ侯爵から聞いていた」
知らなかったのか?と息子に問われたコンティオラ公爵は、やんわりとそれを否定した。
「コンティオラ公爵家は国の外交を束ねる家。いずれどこからか、彼女の出自を論ってくる者が出るかも知れない、と。バリエンダールにおいて北方遊牧民族に対する差別や圧力が和らいだのは、つい最近と言っても良いくらいの話だから、まだその偏見は随所に残っていると思った方が良いと言われていた」
イデオン公爵家にも、バルトリがいる。
私はチラとエドヴァルドを見上げたけど、彼は無言で頷いただけだった。
もしかしたら、バルトリを雇うにあたって、同じような危惧はあったのかも知れなかった。
「エモニエ侯爵領は、自領の茶葉も有名だが、バリエンダールから仕入れる茶葉に関してもある程度の強みがあった。だから乳母の出自を取り沙汰されたところで、何とでも言えると先代侯爵は考えていたようだし、乳母自身の仕事ぶりも評価をしていたから、こちらへの同行も推挙していた。だが、それでも公爵夫人の乳母となれば、あることないこと言い募る者は出ると――まあ、具体的にはナルディーニ侯爵家が文句を言ってきてもおかしくはないと思って、事情を明かしてくれていた」
どうやら先代エモニエ侯爵、後妻の手綱を上手く取れずに実の娘とギクシャクしていたらしい代わりに、何とかその周囲を固めることで、侯爵なりの愛情を示そうとしていたようだった。
「ただ、乳母はこちらに来る前に亡くなっていたし、ウリッセのことをこれまでとやかく言う者はいなかった。親はどうであれ、ウリッセ自身はアンジェス生まれのアンジェス育ちだ。公爵邸内で素性を知る者すら減りつつあった筈なんだが……」
バリエンダール、北方遊牧民族、茶葉。
何となくイヤな繋がりを感じて、私がこめかみをぐりぐりと揉み解している間に、淡々と息子の問いかけに答えていたコンティオラ公爵は、その視線を己の妻へと向けた。
「ヒルダ……私では、貴女の憂いを分かち合うことは出来ないのだろうか」
「あなた……」
「マリセラの縁組の件で、希望を通してやれなかったことはすまないと思う。だからと言って、私が貴女やマリセラを蔑ろにしているわけではない。ない……つもりだった」
むしろ甘すぎるくらいだ、と横でポツリと呟いているヒース君のそれは、父親へのフォローのつもりなんだろうか。
「今はもう、己一人の胸に抱えておける事柄ではないことは分かっているね、ヒルダ?……話してくれないか」
決して無理強いをしているわけではないにせよ、それは黙秘を拒む声色ではあった。
コンティオラ公爵夫人は、覚悟を決めたように顔を上げた。
837
お気に入りに追加
13,005
あなたにおすすめの小説
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?

【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為


【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。