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第三部 宰相閣下の婚約者
603 気分は探偵です(中)
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「……カルメル商会長は、ブロッカ商会の商会長に依頼をしたようですよ。自分は教えるのに向いていないと言っていたのもありますが、何より高位貴族の令嬢に何かを教えるなら、エモニエ侯爵家と縁続きのブロッカ商会長の方がいいと思ったみたいで」
カール商会長代理のその言葉に「教える……?」と、まだ、話の全容を把握していないマトヴェイ部長が訝しんだ。
「商会のこと、経営のこと、そう言った商業全般のことに、コンティオラ公爵家のお嬢様が関心を持たれたとか。カルメル商会長としても、自分たちの生業に関心を持って貰えるのは悪いことではないと、家庭教師の依頼自体は拒まず、ブロッカ商会に声をかけたようですね。まあ……最初の投資話を断った代わりに、ブロッカ商会とコンティオラ公爵家とが繋がりを持てればと、カルメル商会長なりの誠意ではあったようなんですが」
なんとも、聞けば聞くほどカルメル商会長の人の良さにつけ込んでいる感じだ。
海千山千の商業界において、それでいいのかとも思ったけれど、カール商会長代理曰く、今以上手広く商売をすることは考えておらず、昔ながらのやり方を良くも悪くも貫いているんだそうだ。
地域密着型の、人情重視の老舗――そんな感じの商会なのかも知れない。
「商業……マリセラ嬢が」
どうやらマトヴェイ部長から見ても、コンティオラ公爵令嬢の突然の「勉強」志願はおかしなものに見えるらしい。
チラと見ればコンティオラ公爵夫人は、顔色悪く俯いていた。
「ま、まあ、動機は何であれ、ここまでの話であれば、わざわざ今の時期にマトヴェイ卿をお呼びだてする程じゃなかったんです。恐らく授業も始めの何回かは普通の授業だった筈ですし」
「……と言うことは普通じゃなくなった、と」
「そうですね……ちなみにマトヴェイ卿は〝ジェイ〟の漁場が近々増える、あるいは開発が進められるといった様な話はお聞き及びでしたか?」
元コンティオラ公爵領防衛軍のナンバー2は、その話にハッキリと眉を顰めた。
「その話は誰が?」
「シャプル商会とブロッカ商会とで、その話をカルメル商会に持ち込んで、先行投資を訴えかけたとか。で、投資のお金だけ受け取って雲隠れしちゃったんで、カルメル商会が廃業の危機に瀕しているみたいです」
「……まさしく、詐欺だな」
「と、言うと?」
「とりあえず今はコンティオラ公爵領内の話をするが、漁場に関しては〝ジェイ〟に限らず、漁の場所が細かく規定をされている。乱獲防止と、海を隔てた向こう、バリエンダールへの領海侵犯を防ぐ為だ。新たな漁場を無許可で確保することは出来ないんだ」
そして、バリエンダール側から敵襲と見做されないよう、漁船の届け出を向こうにも行う必要があるらしい。
逆にバリエンダール側も、コンティオラ公爵領近くを通る漁船に関しては、アンジェス側に報告と登録を義務付けているんだそうだ。
「そして外交部では、コンティオラ公爵領内の新規漁場の開発に関する報告を受けていない。当然それは、存在しない投資話と言うことになる」
漁場の開発云々に関する法は知らなかったけど、結果的にマトヴェイ部長に来て貰ったのは幸運と言うべきだった。
ある程度予想をしていたとは言え、確たる断言を受けたのは大きい。
一歩前進、と内心で頷く私にマトヴェイ部長が胡乱な視線を向けた。
「だが、それだけではないだろう?」
「マトヴェイ部長」
「言い方は悪いが、それだけなら自警団と王都警備隊を動かして、コンティオラ閣下へは後から報告を上げれば済む話だ。三国会談よりも緊急性があるとは思えない」
エモニエ侯爵家が関係しているかも知れない商会が関わっているとしても、基本は高等法院に預けられる話だろう――とマトヴェイ部長は言い、だからこそこの話には続きがあると察していた。
「仰る通り、この話には続きがあります」
ここからは、コンティオラ公爵夫人ともまだ話せていなかったことだ。
「これはカルメル商会の商会長が王都商業ギルドで証言をしていたことですが……コンティオラ公爵令嬢の教師を務めていた者が、令嬢にも投資を持ちかけたのだそうです。教えた内容を実践してみましょう、と言うことで」
「……っ」
コンティオラ公爵夫人が、ひゅっと息を呑む音がこちらにも届いた。
マトヴェイ部長も、さすがに二の句が告げずにいる。
「その表情から拝察しますと……夫人は、家庭教師のことは認知していても、その内容まではご存知なかった、と言ったところでしょうか」
私の言葉に、この場の皆の視線が集中する。
「恐らくですけど……まだご令嬢は、実際には資金を預けておられない筈ですよ。どうやら邸宅の周りを怪しげな者達がウロウロしているようですから、これからお金を巻き上げるべく、訪問のタイミングを図っていると考えた方が宜しいかと」
「…………」
言葉にならないコンティオラ公爵夫人に代わって、マトヴェイ部長が「……だからか」と呻くような言葉を発した。
「ただ資金を取られただけなら、まだ高い授業料だと思えばいい。だが更に地方で『コンティオラ公爵家も投資した』と吹聴されれば、事が露見するまでは、同じ様に出資をしようとする領地や商会が出てくる筈だ」
「そうですね……これでいくつもの商会や領地が破産の憂き目に遭えば、いずれコンティオラ公爵家の権威は失墜します。下手をすれば、取り返しのつかないところまでいってしまいかねない。だから、マトヴェイ部長をお呼びしたんです」
コンティオラ公爵領出身とは言え、現在はどの家とも深く関わらない、一代貴族相当の英雄・マトヴェイ卿だからこそ。
「それと問題がもう一つ」
「……聞きたくないが、聞かざるを得ないだろうな」
険しげな表情になるのも無理からぬことだとは思うけど、ここにエリィ義母様がいる理由が、ただの私の付き添いではないことも伝えておく必要があった。
「ブロッカ商会がエモニエ侯爵家に関りがあることは今申し上げました。ではシャプル商会は?ここはブロッカ商会と違って実績のない名前だけの商会です。ただし商会を名乗って貴族の館に出入りをする上で、ギルドカードの存在は必須。さて、では、そのギルドカードをどこで作ったかと言うことなんですが」
そう言ってエリィ義母様を見た私に、マトヴェイ部長も言いたいことが分かったらしく、ここでハッキリと顔色を変えた。
「……ええ、お察しの通りです。シャプル商会がギルドカードを作って商業登録をしたのは、フォルシアン公爵領内コデルリーエ男爵領。この時点で、話をコンティオラ公爵領内の揉め事として決着させることが出来なくなっています」
そして私の言葉に、片手で額を覆った。
「なるほど……だから私、か……」
「すみません。三国会談を控えていることは理解していますが、それが終わるまで待っていたら、王都を離れたブロッカ商会が、地方で詐欺を繰り返す可能性があると考えたんです。ですから、考えた末に部長に来ていただきました」
「いや……理解した……色々と理解した。ブロッカ商会の商会長のこともそうだが、手を組んでいるのがコデルリーエ男爵領の商会と聞いて、むしろ色々と納得した」
「マトヴェイ部長?」
そこはまだ、私もエリィ義母様も分かっていなかったところだ。
視線でじっと説明を求めてみると、一度深く息を吐き出したマトヴェイ部長は、それからこちらではなく、コンティオラ公爵夫人へと視線を投げた。
「……よろしいですか?ヒルダ様」
「ルーミッド様……」
――どうやら、コンティオラ公爵夫人から事情を聞くのには、どこの馬の骨とも知れない私や、しがらみも立場もあるエリィ義母様よりも、マトヴェイ部長がこの場では適任であるかのように見えた。
カール商会長代理のその言葉に「教える……?」と、まだ、話の全容を把握していないマトヴェイ部長が訝しんだ。
「商会のこと、経営のこと、そう言った商業全般のことに、コンティオラ公爵家のお嬢様が関心を持たれたとか。カルメル商会長としても、自分たちの生業に関心を持って貰えるのは悪いことではないと、家庭教師の依頼自体は拒まず、ブロッカ商会に声をかけたようですね。まあ……最初の投資話を断った代わりに、ブロッカ商会とコンティオラ公爵家とが繋がりを持てればと、カルメル商会長なりの誠意ではあったようなんですが」
なんとも、聞けば聞くほどカルメル商会長の人の良さにつけ込んでいる感じだ。
海千山千の商業界において、それでいいのかとも思ったけれど、カール商会長代理曰く、今以上手広く商売をすることは考えておらず、昔ながらのやり方を良くも悪くも貫いているんだそうだ。
地域密着型の、人情重視の老舗――そんな感じの商会なのかも知れない。
「商業……マリセラ嬢が」
どうやらマトヴェイ部長から見ても、コンティオラ公爵令嬢の突然の「勉強」志願はおかしなものに見えるらしい。
チラと見ればコンティオラ公爵夫人は、顔色悪く俯いていた。
「ま、まあ、動機は何であれ、ここまでの話であれば、わざわざ今の時期にマトヴェイ卿をお呼びだてする程じゃなかったんです。恐らく授業も始めの何回かは普通の授業だった筈ですし」
「……と言うことは普通じゃなくなった、と」
「そうですね……ちなみにマトヴェイ卿は〝ジェイ〟の漁場が近々増える、あるいは開発が進められるといった様な話はお聞き及びでしたか?」
元コンティオラ公爵領防衛軍のナンバー2は、その話にハッキリと眉を顰めた。
「その話は誰が?」
「シャプル商会とブロッカ商会とで、その話をカルメル商会に持ち込んで、先行投資を訴えかけたとか。で、投資のお金だけ受け取って雲隠れしちゃったんで、カルメル商会が廃業の危機に瀕しているみたいです」
「……まさしく、詐欺だな」
「と、言うと?」
「とりあえず今はコンティオラ公爵領内の話をするが、漁場に関しては〝ジェイ〟に限らず、漁の場所が細かく規定をされている。乱獲防止と、海を隔てた向こう、バリエンダールへの領海侵犯を防ぐ為だ。新たな漁場を無許可で確保することは出来ないんだ」
そして、バリエンダール側から敵襲と見做されないよう、漁船の届け出を向こうにも行う必要があるらしい。
逆にバリエンダール側も、コンティオラ公爵領近くを通る漁船に関しては、アンジェス側に報告と登録を義務付けているんだそうだ。
「そして外交部では、コンティオラ公爵領内の新規漁場の開発に関する報告を受けていない。当然それは、存在しない投資話と言うことになる」
漁場の開発云々に関する法は知らなかったけど、結果的にマトヴェイ部長に来て貰ったのは幸運と言うべきだった。
ある程度予想をしていたとは言え、確たる断言を受けたのは大きい。
一歩前進、と内心で頷く私にマトヴェイ部長が胡乱な視線を向けた。
「だが、それだけではないだろう?」
「マトヴェイ部長」
「言い方は悪いが、それだけなら自警団と王都警備隊を動かして、コンティオラ閣下へは後から報告を上げれば済む話だ。三国会談よりも緊急性があるとは思えない」
エモニエ侯爵家が関係しているかも知れない商会が関わっているとしても、基本は高等法院に預けられる話だろう――とマトヴェイ部長は言い、だからこそこの話には続きがあると察していた。
「仰る通り、この話には続きがあります」
ここからは、コンティオラ公爵夫人ともまだ話せていなかったことだ。
「これはカルメル商会の商会長が王都商業ギルドで証言をしていたことですが……コンティオラ公爵令嬢の教師を務めていた者が、令嬢にも投資を持ちかけたのだそうです。教えた内容を実践してみましょう、と言うことで」
「……っ」
コンティオラ公爵夫人が、ひゅっと息を呑む音がこちらにも届いた。
マトヴェイ部長も、さすがに二の句が告げずにいる。
「その表情から拝察しますと……夫人は、家庭教師のことは認知していても、その内容まではご存知なかった、と言ったところでしょうか」
私の言葉に、この場の皆の視線が集中する。
「恐らくですけど……まだご令嬢は、実際には資金を預けておられない筈ですよ。どうやら邸宅の周りを怪しげな者達がウロウロしているようですから、これからお金を巻き上げるべく、訪問のタイミングを図っていると考えた方が宜しいかと」
「…………」
言葉にならないコンティオラ公爵夫人に代わって、マトヴェイ部長が「……だからか」と呻くような言葉を発した。
「ただ資金を取られただけなら、まだ高い授業料だと思えばいい。だが更に地方で『コンティオラ公爵家も投資した』と吹聴されれば、事が露見するまでは、同じ様に出資をしようとする領地や商会が出てくる筈だ」
「そうですね……これでいくつもの商会や領地が破産の憂き目に遭えば、いずれコンティオラ公爵家の権威は失墜します。下手をすれば、取り返しのつかないところまでいってしまいかねない。だから、マトヴェイ部長をお呼びしたんです」
コンティオラ公爵領出身とは言え、現在はどの家とも深く関わらない、一代貴族相当の英雄・マトヴェイ卿だからこそ。
「それと問題がもう一つ」
「……聞きたくないが、聞かざるを得ないだろうな」
険しげな表情になるのも無理からぬことだとは思うけど、ここにエリィ義母様がいる理由が、ただの私の付き添いではないことも伝えておく必要があった。
「ブロッカ商会がエモニエ侯爵家に関りがあることは今申し上げました。ではシャプル商会は?ここはブロッカ商会と違って実績のない名前だけの商会です。ただし商会を名乗って貴族の館に出入りをする上で、ギルドカードの存在は必須。さて、では、そのギルドカードをどこで作ったかと言うことなんですが」
そう言ってエリィ義母様を見た私に、マトヴェイ部長も言いたいことが分かったらしく、ここでハッキリと顔色を変えた。
「……ええ、お察しの通りです。シャプル商会がギルドカードを作って商業登録をしたのは、フォルシアン公爵領内コデルリーエ男爵領。この時点で、話をコンティオラ公爵領内の揉め事として決着させることが出来なくなっています」
そして私の言葉に、片手で額を覆った。
「なるほど……だから私、か……」
「すみません。三国会談を控えていることは理解していますが、それが終わるまで待っていたら、王都を離れたブロッカ商会が、地方で詐欺を繰り返す可能性があると考えたんです。ですから、考えた末に部長に来ていただきました」
「いや……理解した……色々と理解した。ブロッカ商会の商会長のこともそうだが、手を組んでいるのがコデルリーエ男爵領の商会と聞いて、むしろ色々と納得した」
「マトヴェイ部長?」
そこはまだ、私もエリィ義母様も分かっていなかったところだ。
視線でじっと説明を求めてみると、一度深く息を吐き出したマトヴェイ部長は、それからこちらではなく、コンティオラ公爵夫人へと視線を投げた。
「……よろしいですか?ヒルダ様」
「ルーミッド様……」
――どうやら、コンティオラ公爵夫人から事情を聞くのには、どこの馬の骨とも知れない私や、しがらみも立場もあるエリィ義母様よりも、マトヴェイ部長がこの場では適任であるかのように見えた。
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