399 / 800
第二部 宰相閣下の謹慎事情
444 お荷物届きました
しおりを挟む
朝。
侍女さん達が何人もやって来て何事かと思ったら、朝食であれば、メダルド国王も時間がとれそうだから――と言う事で、急遽、関係者一同集まっての朝食の場がセッテングされたそうで「お仕度手伝います!」と、あれこれ服や髪、化粧を整えられた。
どうやら、書記官衣装でない方が良いと言う事らしい。
そのまま、侍女さん達に先導される形で、朝食の用意された部屋に案内される。
「お待たせしてしまい申し訳ございませんでした」
部屋にはアンジェス組始め、メダルド国王、ミラン王太子がいた。
慌てて〝カーテシー〟をとる私に、メダルド国王は鷹揚に片手を上げた。
「ああ、構わんよ。急に場を設けたのはこちらだ。ドレスにして貰ったのは、表向き、深刻な話ではなく友好の一環と周囲に知らしめる為なのだ、許せ」
与えられた席に腰を下ろしながら、ざっと周囲を見回したものの、テオドル大公の姿はない。
なるほど、その事をなるべく狭い範囲に留めたいと言う事なんだろう。
蟄居謹慎を言い渡されている、宰相とジーノ青年の姿もない。
「すまない。アンジェスの方達からすれば、大公殿下を蔑ろにしている様に受け取られるかも知れないが、ベッカリーア公爵家に動かれたくないと言うのがあるんだ。どうか今少しの間堪えては貰えまいか」
ミラン王太子が、メダルド国王の言葉を引き継ぐかの様に隣で口を開いた。
何でもお茶会の件以降メダルド国王は、用件の緊急性の高さを無視する形で会議を詰め込んで、ベッカリーア公爵家関係者を王宮から外に出さないと言う地味な嫌がらせ…もとい、引き留め工作を行っていたらしい。
配下に証拠を探させつつ、外部から公爵家関係者への連絡が届きにくくなるようにしていたとか。
「側室夫人にしろ、宰相令息にしろ、例え夫人の実家に入り浸っていたにせよ、表向きは『宰相家の人間』になる。正面からいけば、どうしたって『宰相家』を咎めざるを得ない。ならばと茶葉の取引先を探らせてはいるが、子飼い止まりの追及しか出来ていない。実は其方の商会の従業員が誤って誘拐されたとの話が、こちらとしては渡りに船だった」
「……ソ、ソウデスカ」
――空となる宰相家に、自分が後見となる子息、息女を送り込む。先代陛下の御落胤との主張になるなら、さすがに下位貴族では対応が出来ない話だ。
上手くいけば今日の内にも、議会の中で公爵家関係者を追い込めるかも知れないと、ミラン王太子は微かに口の端を歪めていた。
「それとここだけの話、ユレルミ族の族長が折れてくれた。先ほど連絡が来て、今回限りと言う事で〝転移扉〟の使用を認めてくれたそうだ。今、ジーノがノヴェッラ女伯爵に位置情報を伝えて〝転移扉〟の起動準備に勤しんでくれている」
連絡を受けたユレルミ族、ハタラ族、ネーミ族にしても、イラクシ族の後継者争いなら勝手にすれば良いとのスタンスだったらしいけど、街道封鎖はさすがにマズいと思ったらしい。
ユレルミ族の拠点で一度、イラクシ族を除いた状態で話をしようと言うところまで、まとまったそうだ。
「この後、ギルドの彼が来たら出発して貰おうと思っている。本来であれば当王家だけで解決すべき事であるのは承知の上だが、早期の事態解決の為と、どうか協力をお願いしたい」
バリエンダール側を代表する形で、ミラン王太子が頭を下げている。
メダルド国王は、立場上仕方がないと言うべきか、目礼に近い形でその意を示した。
こちらは、ベルセリウス将軍とマトヴェイ外交部長が顔を見合わせた結果、代表する形をとったのはマトヴェイ外交部長だった。
「…殿下、それは我が国の王宮に対してもまだ口外するなと仰る?」
「いや。もちろん、それはこの後使者を立てる。それと、そもそもの貴国からの文書に対する返信は、やはり当初の使者であるテオドル大公に持ち帰って貰う事が筋と思い、この後の使者には持たせない事にしている。それをもって、我が国がテオドル大公の安否確認を決して蔑ろにしない事の証明になればと思っているのだ」
ここを公式の場と想定し、ミラン王太子は「テオ殿」とは言わなかった。
マトヴェイ外交部長は、微かに眉根を寄せている。
「確かに、本来の文書への返信が遅れると言う事は、それだけ貴国の印象が下がる事にも繋がる。なるべく早く解決をし、大公殿下や我々を帰国させる意志はあると、そう言う事ですか……」
「そう取って貰って結構だ」
「そちらからも護衛は出される?」
「王宮の護衛と言うよりは、ジーノ配下の〝ダーチャ〟の連中を動かすつもりだ。王宮護衛が動くと、ベッカリーア公爵家に動きを悟られる可能性もある。ジーノと〝ダーチャ〟は本来まとめて蟄居中の筈だが、そちらをもみ消す方が容易いのでね」
殿下、ぶっちゃけて「もみ消す」とか言ってますね。
この人多分、清濁しっかり併せ呑める手強い王様になるんじゃないだろうか……。
ギーレンの突出を抑えると言う、周辺諸国のパワーバランスが理解出来れば、ミルテ王女の縁組に関しても話は聞いてくれるかも知れない。
まあ、エドベリ王子の為人をどう聞いていて、どう判断しているかにもよるだろうけど。
話の水を向けてみるとしたら、サレステーデの自治領化に関して、アンジェスとバリエンダールとの合意が取れた頃くらいなのかも知れない。
あんなお茶会もあった以上、今は未だ時期尚早かも知れない。
「陛下、王太子殿下」
そこへメダルド国王付のリベラトーレ侍従長が、ナザリオギルド長とシレアンさんの到着を告げに近付いて来た。
「ああ、そうか。ならばこのまま〝転移扉〟のある部屋へ――」
「いえ、それが、ユングベリ商会に今日午前中に納品される予定だった品を、代わりに引き取って来たから、先に納めたいと――」
「うん?」
まったくこの場に関係ないと言わんばかりの話に、メダルド国王が怪訝そうだ。
私は「申し訳ございません!」と、慌てて立ち上がった。
「本来の予定ですと、今朝買い付けをして、アンジェスに持ち帰って商会の皆で試食や検討をする予定をしていたものですから。受け取りに行けずに困っていたところ、ギルド長が代わりに受け取って来て下さる……と」
「そ、そうか。では先にここで中身を確認した方が良いか」
「そうして頂けますと非常に助かります。その後、今ご用意頂いているお部屋に、しばし置かせて頂きたく」
バルトリと双子が泊っている宿よりも、王宮内に置かせて貰っておく方が、同じ盗られるにしても補償が違うだろうし、そもそも警備も違う筈だ。
「うむ。まあよかろうよ」
頷いたメダルド国王は、リベラトーレ侍従長に、ギルド長達を今いる部屋へと通すように言付けた。
侍女さん達が何人もやって来て何事かと思ったら、朝食であれば、メダルド国王も時間がとれそうだから――と言う事で、急遽、関係者一同集まっての朝食の場がセッテングされたそうで「お仕度手伝います!」と、あれこれ服や髪、化粧を整えられた。
どうやら、書記官衣装でない方が良いと言う事らしい。
そのまま、侍女さん達に先導される形で、朝食の用意された部屋に案内される。
「お待たせしてしまい申し訳ございませんでした」
部屋にはアンジェス組始め、メダルド国王、ミラン王太子がいた。
慌てて〝カーテシー〟をとる私に、メダルド国王は鷹揚に片手を上げた。
「ああ、構わんよ。急に場を設けたのはこちらだ。ドレスにして貰ったのは、表向き、深刻な話ではなく友好の一環と周囲に知らしめる為なのだ、許せ」
与えられた席に腰を下ろしながら、ざっと周囲を見回したものの、テオドル大公の姿はない。
なるほど、その事をなるべく狭い範囲に留めたいと言う事なんだろう。
蟄居謹慎を言い渡されている、宰相とジーノ青年の姿もない。
「すまない。アンジェスの方達からすれば、大公殿下を蔑ろにしている様に受け取られるかも知れないが、ベッカリーア公爵家に動かれたくないと言うのがあるんだ。どうか今少しの間堪えては貰えまいか」
ミラン王太子が、メダルド国王の言葉を引き継ぐかの様に隣で口を開いた。
何でもお茶会の件以降メダルド国王は、用件の緊急性の高さを無視する形で会議を詰め込んで、ベッカリーア公爵家関係者を王宮から外に出さないと言う地味な嫌がらせ…もとい、引き留め工作を行っていたらしい。
配下に証拠を探させつつ、外部から公爵家関係者への連絡が届きにくくなるようにしていたとか。
「側室夫人にしろ、宰相令息にしろ、例え夫人の実家に入り浸っていたにせよ、表向きは『宰相家の人間』になる。正面からいけば、どうしたって『宰相家』を咎めざるを得ない。ならばと茶葉の取引先を探らせてはいるが、子飼い止まりの追及しか出来ていない。実は其方の商会の従業員が誤って誘拐されたとの話が、こちらとしては渡りに船だった」
「……ソ、ソウデスカ」
――空となる宰相家に、自分が後見となる子息、息女を送り込む。先代陛下の御落胤との主張になるなら、さすがに下位貴族では対応が出来ない話だ。
上手くいけば今日の内にも、議会の中で公爵家関係者を追い込めるかも知れないと、ミラン王太子は微かに口の端を歪めていた。
「それとここだけの話、ユレルミ族の族長が折れてくれた。先ほど連絡が来て、今回限りと言う事で〝転移扉〟の使用を認めてくれたそうだ。今、ジーノがノヴェッラ女伯爵に位置情報を伝えて〝転移扉〟の起動準備に勤しんでくれている」
連絡を受けたユレルミ族、ハタラ族、ネーミ族にしても、イラクシ族の後継者争いなら勝手にすれば良いとのスタンスだったらしいけど、街道封鎖はさすがにマズいと思ったらしい。
ユレルミ族の拠点で一度、イラクシ族を除いた状態で話をしようと言うところまで、まとまったそうだ。
「この後、ギルドの彼が来たら出発して貰おうと思っている。本来であれば当王家だけで解決すべき事であるのは承知の上だが、早期の事態解決の為と、どうか協力をお願いしたい」
バリエンダール側を代表する形で、ミラン王太子が頭を下げている。
メダルド国王は、立場上仕方がないと言うべきか、目礼に近い形でその意を示した。
こちらは、ベルセリウス将軍とマトヴェイ外交部長が顔を見合わせた結果、代表する形をとったのはマトヴェイ外交部長だった。
「…殿下、それは我が国の王宮に対してもまだ口外するなと仰る?」
「いや。もちろん、それはこの後使者を立てる。それと、そもそもの貴国からの文書に対する返信は、やはり当初の使者であるテオドル大公に持ち帰って貰う事が筋と思い、この後の使者には持たせない事にしている。それをもって、我が国がテオドル大公の安否確認を決して蔑ろにしない事の証明になればと思っているのだ」
ここを公式の場と想定し、ミラン王太子は「テオ殿」とは言わなかった。
マトヴェイ外交部長は、微かに眉根を寄せている。
「確かに、本来の文書への返信が遅れると言う事は、それだけ貴国の印象が下がる事にも繋がる。なるべく早く解決をし、大公殿下や我々を帰国させる意志はあると、そう言う事ですか……」
「そう取って貰って結構だ」
「そちらからも護衛は出される?」
「王宮の護衛と言うよりは、ジーノ配下の〝ダーチャ〟の連中を動かすつもりだ。王宮護衛が動くと、ベッカリーア公爵家に動きを悟られる可能性もある。ジーノと〝ダーチャ〟は本来まとめて蟄居中の筈だが、そちらをもみ消す方が容易いのでね」
殿下、ぶっちゃけて「もみ消す」とか言ってますね。
この人多分、清濁しっかり併せ呑める手強い王様になるんじゃないだろうか……。
ギーレンの突出を抑えると言う、周辺諸国のパワーバランスが理解出来れば、ミルテ王女の縁組に関しても話は聞いてくれるかも知れない。
まあ、エドベリ王子の為人をどう聞いていて、どう判断しているかにもよるだろうけど。
話の水を向けてみるとしたら、サレステーデの自治領化に関して、アンジェスとバリエンダールとの合意が取れた頃くらいなのかも知れない。
あんなお茶会もあった以上、今は未だ時期尚早かも知れない。
「陛下、王太子殿下」
そこへメダルド国王付のリベラトーレ侍従長が、ナザリオギルド長とシレアンさんの到着を告げに近付いて来た。
「ああ、そうか。ならばこのまま〝転移扉〟のある部屋へ――」
「いえ、それが、ユングベリ商会に今日午前中に納品される予定だった品を、代わりに引き取って来たから、先に納めたいと――」
「うん?」
まったくこの場に関係ないと言わんばかりの話に、メダルド国王が怪訝そうだ。
私は「申し訳ございません!」と、慌てて立ち上がった。
「本来の予定ですと、今朝買い付けをして、アンジェスに持ち帰って商会の皆で試食や検討をする予定をしていたものですから。受け取りに行けずに困っていたところ、ギルド長が代わりに受け取って来て下さる……と」
「そ、そうか。では先にここで中身を確認した方が良いか」
「そうして頂けますと非常に助かります。その後、今ご用意頂いているお部屋に、しばし置かせて頂きたく」
バルトリと双子が泊っている宿よりも、王宮内に置かせて貰っておく方が、同じ盗られるにしても補償が違うだろうし、そもそも警備も違う筈だ。
「うむ。まあよかろうよ」
頷いたメダルド国王は、リベラトーレ侍従長に、ギルド長達を今いる部屋へと通すように言付けた。
705
お気に入りに追加
12,941
あなたにおすすめの小説
山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
交換された花嫁
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」
お姉さんなんだから…お姉さんなんだから…
我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。
「お姉様の婚約者頂戴」
妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。
「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」
流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。
結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。
そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
(完結)嘘をありがとう
七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」
おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。
「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」
妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。
「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」
平民の娘だから婚約者を譲れって? 別にいいですけど本当によろしいのですか?
和泉 凪紗
恋愛
「お父様。私、アルフレッド様と結婚したいです。お姉様より私の方がお似合いだと思いませんか?」
腹違いの妹のマリアは私の婚約者と結婚したいそうだ。私は平民の娘だから譲るのが当然らしい。
マリアと義母は私のことを『平民の娘』だといつも見下し、嫌がらせばかり。
婚約者には何の思い入れもないので別にいいですけど、本当によろしいのですか?
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。