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第二部 宰相閣下の謹慎事情
418 居心地の悪い部屋(後)
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「自称王弟……と言うと、まさか……」
さすがに、ここは三人を代表するようにミラン王太子が確認をしてくる。
私は「ビリエル・イェスタフ…でも、ヘリスト・サレステーデでも、どちらでも構いませんけど」と、さりげなくその「まさか」を肯定した。
「今頃、テオドル大公殿下も国王陛下にお話しになっている頃じゃないでしょうか」
「―――」
私の言葉に、ジーノ青年とフォサーティ宰相は、ほぼ同じ様にこめかみを微かに痙攣らせていただけだったけれど、ミラン王太子だけは、顔を顰めた後で、苛立たしげに髪をかき上げていた。
「まあ…第一王子派の連中までが他国の王宮内でやらかしていた時点で、そんな気もしていたがな……」
その口調も、テオドル大公を前にしていた時よりは、少しくだけている様にも聞こえる。
ここが自身の執務室と言うところからきている振る舞いなのかも知れない。
「確かに、破棄された未来図を抱えていたとて意味はないな。だが、それを聞いてどうする?そちらの国での取り調べに役に立つとでも?」
「そうですね……まあ、なかなか口を割らなかった人もいたらしいので、裏付けの助けくらいにはなるかと」
「だが、陛下とテオ殿がその話をしているのであれば、同じような確認は取るだろう。今、ここで話を聞く意味はあるか?其方は其方の商談を進める方が効率が良いように思うが」
「商会の仕事は、書記官としての仕事の空き時間に目を瞑って頂いているだけなので。それでは本末転倒です」
それに、と私はなるべく挑戦的に見えない様、素朴な疑問といった感じで首を傾げて見せた。
「多分、国王陛下のお考えと、ここにいらっしゃる皆さんのお考えって、微妙にずれていたんじゃないですか……?」
全員無言。
――は、肯定で良いんだろうか。
やがてミラン王太子が、大きく息を吐き出した。
「ずれ…か」
「殿下…」
フォサーティ宰相も困惑の表情を浮かべている。
「そう言えば、其方はテオ殿が何故我らバリエンダールの王族と懇意にしているのか、聞いた事は?」
「……いえ」
「ここにいる皆も、陛下も、最終的な目標は先代陛下の負の遺産を全て潰してしまう事。ただサレステーデに対し何を思っていたかは、先代陛下とどう関わっていたのかによって、少しずつ異なっている。其方の言う『ずれ』も、そこの違いだろうな」
「テオドル大公殿下も無関係ではない、と?」
「答え合わせは後でテオ殿とすると良い。私が生まれる前の話ではあるから、どこまで正確な話なのかは保証しかねる。私はただ、其方が見せてくれた手札分の情報を返すだけだからな」
そう言って、ミラン王太子が説明を始めたのは、彼が生まれる前、それもまだメダルド国王が王太子だった時代の、先代陛下の「暴挙」からだった。
最初にテオドル大公殿下がバリエンダールへとやって来たのは、フィルバートの大叔父であり、先代の宰相でもあったトーレン・アンジェスと、北方遊牧民の血とバリエンダール王家との血とを引いていた為に、王家から見放された状態にあった公爵家の姫との縁組がまとまった為、その姫への贈り物を、国を離れられない宰相の代理として、届けに来たところからだったと言う。
(……あれ?)
アンジェスの先代宰相は、確か独身のまま身罷ったと、エドヴァルドは言っていなかったか。
不思議に思いながらも、ここは黙って耳を傾けているしかない。
そんな私の不思議そうな表情を横目に、ミラン王太子の表情が不意に不快げに歪んだ。
「先代陛下は、王家の血を引くとは言え遠縁にあって、北部地域から王宮に出て来る事も稀だった姫を、それまで見た事がなかった。だからだろう。テオ殿がトーレン殿下からの贈り物を姫にと持参して来るにあたって、姫の方も王宮へと呼びつけたところで、良からぬ欲が出た」
「……あ」
何となく、それ以上はギーレンにおいてアロルド・オーグレーンが起こしたものと同じ醜聞が、そこで起きたのではないかと、王太子の表情から察せられてしまった。
「喜べ、他の男の手はついておらぬ、北方遊牧民の血があるとは言え、貞淑な姫であったぞ。何、国王の手がついたくらいであれば、かえって箔が付いてよかろう――王宮内で臥せってしまい謁見に臨めなかった姫の事を、先代陛下自身がそう、テオ殿の前で笑って言い放ったらしい。その後、テオ殿が先代陛下の胸ぐらを掴んで地面に引きずり倒したとかで、当時かなりの騒ぎになったそうだ」
「な……っ」
「――私と今上陛下は、その場におりましたから」
仮にも国王と名のつく人間が、何をしているのか。
ある意味アロルド・オーグレーンよりも、下衆の所業と言えるのではないか。
フォサーティ宰相がミラン王太子の言を肯定するに至っては、私でさえ、その場にいたらぶん殴りたくなるだろうなと思ってしまった。
「今でこそ好々爺の様だが、お若い頃はテオ殿も相当に血の気が多い方だったと聞く。ただ本来であれば、他国の国王に手を上げた時点で処刑とされても文句は言えないところを、先代陛下の所業を公には口外しない事と引き換えに、アンジェスに帰国される事になったんだそうだ」
「それで……その縁談は……」
先代宰相トーレン・アンジェスが独身のまま生涯を終えた事は分かっている。
ミラン王太子は、やんわりと首を横に振った。
「誤解のないように言っておくと、トーレン殿下は、縁組はそのままで良いと仰ったそうだ。仕事で忙殺されている身であり、アンジェス社交界にそもそも顔を出していないから、姫もその必要はない、と。テオ殿やユリア夫人は、友人として喜んでアンジェスで姫の支えになると。だがかえって、姫はトーレン殿下の優しさに辛い思いをされてしまったようだ。故郷の北部地域の湖に身を投げて、儚くなってしまわれたと聞く」
「―――」
聞けば聞くほど、吐き気のする話が続く。
「その後、先代陛下は『自害とは余へのあてつけか!』と激怒したそうでね。その辺りから、姫が半分血筋を引いていた北方遊牧民達への迫害も苛烈になったそうだ。…ああ、誰が見ても暴君以外の何者でもないが、当時の王太子つまり父上には、まだ叛旗を翻すだけの力が足りず、代わりにその辺りから、宰相家や有力公爵家を少しずつ取り込むところから始められたと言う訳だ」
「陛下の融和政策は、その姫を助けられなかった事への後悔が生んだ策だ――と」
恐らく、とミラン王太子は頷いた。
「直接聞いた事はないが、間違っているとも思っていない。そして当時、姫が滞在していた部屋に先代陛下を手引きしたのは、ベッカリーア公爵家の関係者だったらしい。その件で先代陛下に取り立てられた結果が、宰相家への側室夫人の押し付けだったと言う訳だ」
「当時の私に、妻はあれど実子はいなかった。宰相家を冤罪で取り潰されない為にも、一度は受け入れておくしかなかった」
ミラン王太子の言を受け継ぐ様にフォサーティ宰相も頷いている。
「迫害が続き、バリエンダールから離れて行ってしまう少数民族や北部地域の住人達が徐々に増え、このままでは国際問題に発展してしまいそうな程にその数があからさまにになる頃には、私も物心がつくようになっていた。その現状を、当事者である先代陛下以外の皆が危惧するようになっていたそこへ――件の『自称・サレステーデ王弟』の保護と言う思わぬ事態が起きた」
そう聞けば、ミラン王太子が成長するまでのかなりの間、多数の人間がじっと先代陛下の暴挙に耐えていた事になる。
…ちょっと、先代陛下がどうして表舞台から退いたのか。
寿命を全うしたとは思えない気がヒシヒシとしていた。
さすがに、ここは三人を代表するようにミラン王太子が確認をしてくる。
私は「ビリエル・イェスタフ…でも、ヘリスト・サレステーデでも、どちらでも構いませんけど」と、さりげなくその「まさか」を肯定した。
「今頃、テオドル大公殿下も国王陛下にお話しになっている頃じゃないでしょうか」
「―――」
私の言葉に、ジーノ青年とフォサーティ宰相は、ほぼ同じ様にこめかみを微かに痙攣らせていただけだったけれど、ミラン王太子だけは、顔を顰めた後で、苛立たしげに髪をかき上げていた。
「まあ…第一王子派の連中までが他国の王宮内でやらかしていた時点で、そんな気もしていたがな……」
その口調も、テオドル大公を前にしていた時よりは、少しくだけている様にも聞こえる。
ここが自身の執務室と言うところからきている振る舞いなのかも知れない。
「確かに、破棄された未来図を抱えていたとて意味はないな。だが、それを聞いてどうする?そちらの国での取り調べに役に立つとでも?」
「そうですね……まあ、なかなか口を割らなかった人もいたらしいので、裏付けの助けくらいにはなるかと」
「だが、陛下とテオ殿がその話をしているのであれば、同じような確認は取るだろう。今、ここで話を聞く意味はあるか?其方は其方の商談を進める方が効率が良いように思うが」
「商会の仕事は、書記官としての仕事の空き時間に目を瞑って頂いているだけなので。それでは本末転倒です」
それに、と私はなるべく挑戦的に見えない様、素朴な疑問といった感じで首を傾げて見せた。
「多分、国王陛下のお考えと、ここにいらっしゃる皆さんのお考えって、微妙にずれていたんじゃないですか……?」
全員無言。
――は、肯定で良いんだろうか。
やがてミラン王太子が、大きく息を吐き出した。
「ずれ…か」
「殿下…」
フォサーティ宰相も困惑の表情を浮かべている。
「そう言えば、其方はテオ殿が何故我らバリエンダールの王族と懇意にしているのか、聞いた事は?」
「……いえ」
「ここにいる皆も、陛下も、最終的な目標は先代陛下の負の遺産を全て潰してしまう事。ただサレステーデに対し何を思っていたかは、先代陛下とどう関わっていたのかによって、少しずつ異なっている。其方の言う『ずれ』も、そこの違いだろうな」
「テオドル大公殿下も無関係ではない、と?」
「答え合わせは後でテオ殿とすると良い。私が生まれる前の話ではあるから、どこまで正確な話なのかは保証しかねる。私はただ、其方が見せてくれた手札分の情報を返すだけだからな」
そう言って、ミラン王太子が説明を始めたのは、彼が生まれる前、それもまだメダルド国王が王太子だった時代の、先代陛下の「暴挙」からだった。
最初にテオドル大公殿下がバリエンダールへとやって来たのは、フィルバートの大叔父であり、先代の宰相でもあったトーレン・アンジェスと、北方遊牧民の血とバリエンダール王家との血とを引いていた為に、王家から見放された状態にあった公爵家の姫との縁組がまとまった為、その姫への贈り物を、国を離れられない宰相の代理として、届けに来たところからだったと言う。
(……あれ?)
アンジェスの先代宰相は、確か独身のまま身罷ったと、エドヴァルドは言っていなかったか。
不思議に思いながらも、ここは黙って耳を傾けているしかない。
そんな私の不思議そうな表情を横目に、ミラン王太子の表情が不意に不快げに歪んだ。
「先代陛下は、王家の血を引くとは言え遠縁にあって、北部地域から王宮に出て来る事も稀だった姫を、それまで見た事がなかった。だからだろう。テオ殿がトーレン殿下からの贈り物を姫にと持参して来るにあたって、姫の方も王宮へと呼びつけたところで、良からぬ欲が出た」
「……あ」
何となく、それ以上はギーレンにおいてアロルド・オーグレーンが起こしたものと同じ醜聞が、そこで起きたのではないかと、王太子の表情から察せられてしまった。
「喜べ、他の男の手はついておらぬ、北方遊牧民の血があるとは言え、貞淑な姫であったぞ。何、国王の手がついたくらいであれば、かえって箔が付いてよかろう――王宮内で臥せってしまい謁見に臨めなかった姫の事を、先代陛下自身がそう、テオ殿の前で笑って言い放ったらしい。その後、テオ殿が先代陛下の胸ぐらを掴んで地面に引きずり倒したとかで、当時かなりの騒ぎになったそうだ」
「な……っ」
「――私と今上陛下は、その場におりましたから」
仮にも国王と名のつく人間が、何をしているのか。
ある意味アロルド・オーグレーンよりも、下衆の所業と言えるのではないか。
フォサーティ宰相がミラン王太子の言を肯定するに至っては、私でさえ、その場にいたらぶん殴りたくなるだろうなと思ってしまった。
「今でこそ好々爺の様だが、お若い頃はテオ殿も相当に血の気が多い方だったと聞く。ただ本来であれば、他国の国王に手を上げた時点で処刑とされても文句は言えないところを、先代陛下の所業を公には口外しない事と引き換えに、アンジェスに帰国される事になったんだそうだ」
「それで……その縁談は……」
先代宰相トーレン・アンジェスが独身のまま生涯を終えた事は分かっている。
ミラン王太子は、やんわりと首を横に振った。
「誤解のないように言っておくと、トーレン殿下は、縁組はそのままで良いと仰ったそうだ。仕事で忙殺されている身であり、アンジェス社交界にそもそも顔を出していないから、姫もその必要はない、と。テオ殿やユリア夫人は、友人として喜んでアンジェスで姫の支えになると。だがかえって、姫はトーレン殿下の優しさに辛い思いをされてしまったようだ。故郷の北部地域の湖に身を投げて、儚くなってしまわれたと聞く」
「―――」
聞けば聞くほど、吐き気のする話が続く。
「その後、先代陛下は『自害とは余へのあてつけか!』と激怒したそうでね。その辺りから、姫が半分血筋を引いていた北方遊牧民達への迫害も苛烈になったそうだ。…ああ、誰が見ても暴君以外の何者でもないが、当時の王太子つまり父上には、まだ叛旗を翻すだけの力が足りず、代わりにその辺りから、宰相家や有力公爵家を少しずつ取り込むところから始められたと言う訳だ」
「陛下の融和政策は、その姫を助けられなかった事への後悔が生んだ策だ――と」
恐らく、とミラン王太子は頷いた。
「直接聞いた事はないが、間違っているとも思っていない。そして当時、姫が滞在していた部屋に先代陛下を手引きしたのは、ベッカリーア公爵家の関係者だったらしい。その件で先代陛下に取り立てられた結果が、宰相家への側室夫人の押し付けだったと言う訳だ」
「当時の私に、妻はあれど実子はいなかった。宰相家を冤罪で取り潰されない為にも、一度は受け入れておくしかなかった」
ミラン王太子の言を受け継ぐ様にフォサーティ宰相も頷いている。
「迫害が続き、バリエンダールから離れて行ってしまう少数民族や北部地域の住人達が徐々に増え、このままでは国際問題に発展してしまいそうな程にその数があからさまにになる頃には、私も物心がつくようになっていた。その現状を、当事者である先代陛下以外の皆が危惧するようになっていたそこへ――件の『自称・サレステーデ王弟』の保護と言う思わぬ事態が起きた」
そう聞けば、ミラン王太子が成長するまでのかなりの間、多数の人間がじっと先代陛下の暴挙に耐えていた事になる。
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寿命を全うしたとは思えない気がヒシヒシとしていた。
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