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第二部 宰相閣下の謹慎事情
323 伊達に王妃教育は終わっていません
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
『ゴメン、レイナ…場違いなのは分かってるけど、一言だけ言わせてくれる…?』
夕食会場である「月神の間」の扉が開いて、明らかにそれまで部屋にいた面々とは服装のテイストが違うご一行様が入ってきた時点で、案の定と言うか、シャルリーヌに、思うところが出てきたみたいだった。
日本語だけど、それでも周囲には聞こえない程度に最低限の気を配って、扇でそっと口元を覆いながら言葉を発している。
『アレ、スタジオ何とかのアニメでもの凄く見たことある気がするんだけど……』
そして私も、エドヴァルドの所に行って会話をする事はこの時点で諦めた。
どうやらシャルリーヌと、価値観と言うか、同じ認識能力を持っていたらしい事がまず確認出来て、私も場の空気を忘れてしみじみと頷きながら、扇を開く。
『ああ…うん、紅い飛行艇に乗った畜産動物の話よね、分かってるから…』
『王子サマ、よね……?』
『そりゃ〝蘇芳戦記〟に静止画どころか名前も載らないわ…って思うでしょ?』
『レアキャラでアレが出て来たら、確実に運営に怒鳴り込むわ』
そんな事を小声でぼそぼそと言い合っている間にも、キリアン第一王子やバルキン公爵達は、フィルバートと向かい合う位置の椅子の辺りまで移動していた。
キリアン第一王子やバルキン公爵の表情は、フィルバートに対して物問いたげなところを隠せてもいない。
私にも分かるくらいだしな…と思っていると、案の定お隣りで、エヴェリーナ妃の薫陶著しいご令嬢サマが、唖然とした表情をご一行へと向けていた。
『ねぇレイナ、あの方々もしかして、さっきもあんな感じだったの?』
『いいえー?口を開かないだけ、まだ改善された方だなと』
『第一王子が?』
『第一王子が』
頷いて見せた私に、シャルリーヌはえぇ…と、眉を顰めた。
『なーんか、裏で色々ありそうねぇ……』
『やっぱり、シャーリーもそう思う……?』
『まあね……とりあえず続きは食事が始まってからにしようか?』
もう日本語なのを良い事に、ここが王宮内で、公式行事の只中にある事を、お互いが遠くの棚に放り投げている。
「先に聞きたいであろう事を言っておくと、こちらの『取り調べ』は未だ始まったばかりだ。まあ、一晩も責めればあらかたの事は話すだろう。それまでは王宮内の来賓用客室でゆるりと過ごしてくれ」
キリアン王子とバルキン公爵が、同時に抗議の声をあげかけていたけれど、フィルバートのひと睨みで、一瞬にして静かになっていた。
完全に謁見の間での出来事が尾を引いて、勢いが削がれている。
「皆も今日は出来得る限りの食材を取り揃えて調理させた。それぞれの職務もあろうが、今、この時間は少なくとも食事を楽しんでくれればと思う」
…コレ、言い換えると「皆、ヒマじゃない事くらいは理解している。これも上位貴族の責務と思って、せめて美味いモノでも食べて帰ってくれ」となる。
つまりは国王陛下にさえ気を遣わせる程に、外交目的の使者としては論外で、この時間が無駄だと言っているようなものだ。
しかも、この裏側からの当て擦りが相手に響いていないのだから、尚更「月神の間」の空気だって重くなる。
確かに、これで料理がショボかったりマズかったりしたら、サレステーデ側に対しては良いのかも知れないけど、参加してくれているアンジェス側の関係者達は、何一つ報われない。
私もエドベリ王子の歓迎晩餐会の時はカナッペ程度の軽食しか食べられなかったから、ここは有難く宮廷料理を体験させて貰おうかな――なんて、ため息ひとつ溢してカトラリーを手にした。
公爵邸でざっくりヨンナから教わったところによると、食卓に全ての料理を一度に置いて食べるのが礼儀作法としても正当らしく、フルコースであっても、前菜から順序立てて運ばせるという概念はどうやらこっちには未だないみたいだった。
食後の珈琲あるいは紅茶は、食事の時間からは既に切り離された認識となるらしい。
ある意味、イデオン公爵邸での昼食会を着席ビュッフェにして、公爵様方には料理を個別に取り分けてサーブしたと言うのは、それなりに高位貴族に大して礼を欠かないもてなし方ではあり、どうりで誰も反対しなかったのだと、その時納得した。
『……レイナ、ちょっとストップ』
そう言う事なら、前菜風のお皿から無理に手をつけなくても良いのかと思い、スープにしようかなと漠然と考えたところで、不意にシャルリーヌが私のドレスの袖を引いた。
『シャーリー?』
『ガン見しないで、あくまでさりげなく、私のと見比べてみてくれる?』
敢えて視線は外したまま、そっと囁かれた。
『えっ……』
シャルリーヌは、スプーンを持っていて、それをそっとスープの中へと入れた。
――特に何も変わらない気がした。
ただ、その視線を自分の手元へと移した時に――目を見開かないようにする事だけでもひと苦労だった。
最初は、ポタージュ色のスープに生クリームでも浮いているのかと思っていた。
だけどそれは、私が手にしているスプーンから、何かが滲み出ていた、その結果だった。
何か――白く、細い筋。
『何、これ……』
『私の左隣の男性のスープは私と同じだったから……多分ピンポイントでレイナのスプーンに、何かが塗られていたんだと思う』
『何か…って…』
『見た目だけじゃ何とも言えないけど、ここでやらかすなら、媚薬か嘔吐剤のどちらかだと思う。毒だと夕食会自体が台無しになるし、全員のカトラリーに細工されてるワケでもなさそう。と言う事は、気分を悪くさせて、レイナに席を外させるのがあくまで目的って感じ?ギーレンにいた頃、サイアス様――ラハデ公爵にそれで助けて頂いた事があるの。次期王妃たるもの、常に全方向警戒をするように、って。その時とシチュエーションがそっくりだわ』
私は咄嗟に言葉を続ける事が出来なかった。
ドナート第二王子は貴族牢の筈だ。
今、私がこの場から離れたところで、どうしようもない筈。
なら誰が――何のために?
王妃教育を叩きこまれたシャルリーヌでなくとも、こういった場での毒には、致死量があろうとなかろうと、充分警戒すべきだったのに、油断していた自分が歯がゆくて仕方がない。
『……エヴェリーナ様とのお茶もそうだけど、サイアス様とも長年食事をご一緒させて貰ってたし、サイアス様、スパルタ教育の権化みたいな方だったから、ただの場慣れだと思うわよ?』
私の表情を正確に読み取ったシャルリーヌは、慰めと言うよりは事実を淡々と口にしている感じだった。
それよりも、と半ば強引に話題を元に戻していた。
『レイナ、さっき「何かが変。違和感がある」って言ってたの、無関係じゃなくない?その違和感、何とか形にならない?私に出来る事があるなら手伝うから』
『そっか…そうよね……』
私は己の中の動揺を鎮める様に、スプーンをそっと元の位置に戻して、顔を上げた。
何をおかしいと思ったのか、その正体を突き止める為に。
『ゴメン、レイナ…場違いなのは分かってるけど、一言だけ言わせてくれる…?』
夕食会場である「月神の間」の扉が開いて、明らかにそれまで部屋にいた面々とは服装のテイストが違うご一行様が入ってきた時点で、案の定と言うか、シャルリーヌに、思うところが出てきたみたいだった。
日本語だけど、それでも周囲には聞こえない程度に最低限の気を配って、扇でそっと口元を覆いながら言葉を発している。
『アレ、スタジオ何とかのアニメでもの凄く見たことある気がするんだけど……』
そして私も、エドヴァルドの所に行って会話をする事はこの時点で諦めた。
どうやらシャルリーヌと、価値観と言うか、同じ認識能力を持っていたらしい事がまず確認出来て、私も場の空気を忘れてしみじみと頷きながら、扇を開く。
『ああ…うん、紅い飛行艇に乗った畜産動物の話よね、分かってるから…』
『王子サマ、よね……?』
『そりゃ〝蘇芳戦記〟に静止画どころか名前も載らないわ…って思うでしょ?』
『レアキャラでアレが出て来たら、確実に運営に怒鳴り込むわ』
そんな事を小声でぼそぼそと言い合っている間にも、キリアン第一王子やバルキン公爵達は、フィルバートと向かい合う位置の椅子の辺りまで移動していた。
キリアン第一王子やバルキン公爵の表情は、フィルバートに対して物問いたげなところを隠せてもいない。
私にも分かるくらいだしな…と思っていると、案の定お隣りで、エヴェリーナ妃の薫陶著しいご令嬢サマが、唖然とした表情をご一行へと向けていた。
『ねぇレイナ、あの方々もしかして、さっきもあんな感じだったの?』
『いいえー?口を開かないだけ、まだ改善された方だなと』
『第一王子が?』
『第一王子が』
頷いて見せた私に、シャルリーヌはえぇ…と、眉を顰めた。
『なーんか、裏で色々ありそうねぇ……』
『やっぱり、シャーリーもそう思う……?』
『まあね……とりあえず続きは食事が始まってからにしようか?』
もう日本語なのを良い事に、ここが王宮内で、公式行事の只中にある事を、お互いが遠くの棚に放り投げている。
「先に聞きたいであろう事を言っておくと、こちらの『取り調べ』は未だ始まったばかりだ。まあ、一晩も責めればあらかたの事は話すだろう。それまでは王宮内の来賓用客室でゆるりと過ごしてくれ」
キリアン王子とバルキン公爵が、同時に抗議の声をあげかけていたけれど、フィルバートのひと睨みで、一瞬にして静かになっていた。
完全に謁見の間での出来事が尾を引いて、勢いが削がれている。
「皆も今日は出来得る限りの食材を取り揃えて調理させた。それぞれの職務もあろうが、今、この時間は少なくとも食事を楽しんでくれればと思う」
…コレ、言い換えると「皆、ヒマじゃない事くらいは理解している。これも上位貴族の責務と思って、せめて美味いモノでも食べて帰ってくれ」となる。
つまりは国王陛下にさえ気を遣わせる程に、外交目的の使者としては論外で、この時間が無駄だと言っているようなものだ。
しかも、この裏側からの当て擦りが相手に響いていないのだから、尚更「月神の間」の空気だって重くなる。
確かに、これで料理がショボかったりマズかったりしたら、サレステーデ側に対しては良いのかも知れないけど、参加してくれているアンジェス側の関係者達は、何一つ報われない。
私もエドベリ王子の歓迎晩餐会の時はカナッペ程度の軽食しか食べられなかったから、ここは有難く宮廷料理を体験させて貰おうかな――なんて、ため息ひとつ溢してカトラリーを手にした。
公爵邸でざっくりヨンナから教わったところによると、食卓に全ての料理を一度に置いて食べるのが礼儀作法としても正当らしく、フルコースであっても、前菜から順序立てて運ばせるという概念はどうやらこっちには未だないみたいだった。
食後の珈琲あるいは紅茶は、食事の時間からは既に切り離された認識となるらしい。
ある意味、イデオン公爵邸での昼食会を着席ビュッフェにして、公爵様方には料理を個別に取り分けてサーブしたと言うのは、それなりに高位貴族に大して礼を欠かないもてなし方ではあり、どうりで誰も反対しなかったのだと、その時納得した。
『……レイナ、ちょっとストップ』
そう言う事なら、前菜風のお皿から無理に手をつけなくても良いのかと思い、スープにしようかなと漠然と考えたところで、不意にシャルリーヌが私のドレスの袖を引いた。
『シャーリー?』
『ガン見しないで、あくまでさりげなく、私のと見比べてみてくれる?』
敢えて視線は外したまま、そっと囁かれた。
『えっ……』
シャルリーヌは、スプーンを持っていて、それをそっとスープの中へと入れた。
――特に何も変わらない気がした。
ただ、その視線を自分の手元へと移した時に――目を見開かないようにする事だけでもひと苦労だった。
最初は、ポタージュ色のスープに生クリームでも浮いているのかと思っていた。
だけどそれは、私が手にしているスプーンから、何かが滲み出ていた、その結果だった。
何か――白く、細い筋。
『何、これ……』
『私の左隣の男性のスープは私と同じだったから……多分ピンポイントでレイナのスプーンに、何かが塗られていたんだと思う』
『何か…って…』
『見た目だけじゃ何とも言えないけど、ここでやらかすなら、媚薬か嘔吐剤のどちらかだと思う。毒だと夕食会自体が台無しになるし、全員のカトラリーに細工されてるワケでもなさそう。と言う事は、気分を悪くさせて、レイナに席を外させるのがあくまで目的って感じ?ギーレンにいた頃、サイアス様――ラハデ公爵にそれで助けて頂いた事があるの。次期王妃たるもの、常に全方向警戒をするように、って。その時とシチュエーションがそっくりだわ』
私は咄嗟に言葉を続ける事が出来なかった。
ドナート第二王子は貴族牢の筈だ。
今、私がこの場から離れたところで、どうしようもない筈。
なら誰が――何のために?
王妃教育を叩きこまれたシャルリーヌでなくとも、こういった場での毒には、致死量があろうとなかろうと、充分警戒すべきだったのに、油断していた自分が歯がゆくて仕方がない。
『……エヴェリーナ様とのお茶もそうだけど、サイアス様とも長年食事をご一緒させて貰ってたし、サイアス様、スパルタ教育の権化みたいな方だったから、ただの場慣れだと思うわよ?』
私の表情を正確に読み取ったシャルリーヌは、慰めと言うよりは事実を淡々と口にしている感じだった。
それよりも、と半ば強引に話題を元に戻していた。
『レイナ、さっき「何かが変。違和感がある」って言ってたの、無関係じゃなくない?その違和感、何とか形にならない?私に出来る事があるなら手伝うから』
『そっか…そうよね……』
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