212 / 798
第二部 宰相閣下の謹慎事情
282 五公爵会議+α(1)
しおりを挟む
※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「陛下、お話し中のところ申し訳ございません。書記官のリネーでございます」
さすがにそろそろ帰れるかと思っていたところに、部屋の扉がノックされて、文官なのか宰相副官とよく似た服を着た青年が一人、扉の向こうから顔を覗かせた。
中へは入ってきたものの、ほんの数歩といったところで、扉にはりつくようにして、一礼している。
服は似ているけれど、多少色遣いやなんかが違うようなので、名乗ったところからして、こっちは書記官の基本服なのかも知れない。
「閣議の間に皆さまお揃いになられましたので、ご移動をお願い出来ますでしょうか」
「分かった」
軽く片手を上げた国王陛下に一礼を残して、青年はすぐさま踵を返す。
聞いていなかったのか「陛下?」と、エドヴァルドが眉根を寄せた。
「まあ、要はクヴィスト家への弾劾裁判の様なものだな。勝手に他国の王族を国内に引き入れて、挙句その連中がフォルシアン家やイデオン家を襲っている。未遂だったかどうかなど、この際二の次だろう。フォルシアン公には、息子を医者に任せて戻って来るように言っておいたし、スヴェンテ老公、コンティオラ公にも緊急招集をかけた。クヴィスト家は言わずもがなだ。とりあえず『次期』に就く者に来させろと言付けておいた。…ああ、説教の件はまだ伝えていないぞ、さすがに」
どうやらフィルバートは、私室で着替えている間に、侍従なり使用人なりを通して、フォルシアン公爵へは医務室に、他は各公爵家へと使者を走らせていたらしかった。
「と言う訳で、おまえにも出て貰うぞエディ」
「……五公爵会議を開くと?」
「今回は私も出るから、正確に言えば『おまけ付』五公爵会議だろうな」
アンジェスは、国政を「財務・商務」「司法・公安」「軍務・刑務」「運輸・公共(教育)事業」「人事・典礼(外交)」の五部門に分けて、それぞれの最高責任者を公爵としている。
ただ、公爵自身にも各々の領の采配があるため、実務の長としての長官職がその下に配されていた。
プレイしていた〝蘇芳戦記〟上で大臣だと認識をしていたのが各公爵であり、この国で長官と呼ばれている人達は、事務次官の様な位置付けなんだろうと、自分なりの理解はしているけれど。
日々の実務に携わる各部門の長官は、ほぼ毎日、定例会議を開いて最新の情報を交換しあっていて、その上司である公爵は、長官からの報告を受け取って、諾否の判断を最終的に下すのが、言わば定例の業務となっているんだそうだ。
ただそれ以外に、貴族社会である以上、陞爵や降爵、奪爵に関する議論が必要な時もあり、その際には、まずは司法管轄である高等法院に話が持ち込まれた後で、爵位の頂点にある公爵五人が集まって、その正当性を判断したりするらしい。
独裁を防ぐために、その場に国王は基本的には臨席せず、後で結果を聞くだけと言うのが基本だとか。
逆にどこか一つの公爵家が突出するのを防ぐ意味でも、爵位が動く際に五人の公爵で意見のすり合わせをすると言う事は重要だ。
今回は、クヴィスト公爵家に代替わりの必要が生じたが故の「五公爵会議」と言う事なんだろう。
かつ、クヴィスト公爵が亡くなった原因が、どこぞのサイコパスな陛下となれば、イレギュラー対応として、当事者としての陛下が臨席する必要も生じたと言う訳だ。
「ええっと……では私は失礼した方が……」
出席予定者の身分を考えれば、どう考えても場違いだ。
おずおずと片手を上げた私に、エドヴァルドが何かを言うよりも先に「何を言う姉君」――と、それはそれはステキな笑顔をサイコパス陛下が閃かせた。
「まあクヴィストの次期公爵は、第二王子と第一王女がやらかした内情は察しているだろうが、少なくともコンティオラ公とスヴェンテ老公には、事情を説明する必要がある。フォルシアンの息子に無理強い出来ない以上は、姉君の証言も重要だ」
「「……っ」」
私とエドヴァルドが、期せずしてそこで言葉に詰まってしまった。
明らかにエドヴァルドも、私だけでも先に帰らせようと思っていたのが、そこからは察せられた。
もちろん、そんな事に忖度するような国王陛下ではないけれど。
「まあ、サレステーデの第一王子が力に訴えてきた場合の対応については、事態が起きてから会議にかけた方が良いだろうがな。もちろん、叔父上に対してもそうだが」
最初から反論なんて考えてもいない、と言った態で話を進めているし、エドヴァルドも「それはまあ…」と、そこに関しては、国王陛下に否を唱えなかった。
ただ、とは口を開いたものの、出て来た言葉も反論の言葉ではなかった。
「クヴィスト以外の公爵と老公には、根回しくらいはしておきたい」
「まあ、そのあたりは宰相に任せる。基本の案自体は悪くないと、私も思うしな。可能性が高いと判断するなら、そうするが良いさ」
フィルバートは、おおまかな方針だけを立てて、そこに至るまでの仔細は現場に委ねる事が出来る、基本的には経営者向きの人物だ。
ただただ、倫理を失くした性格が、唯一にして致命的な欠点なだけだ。
逆にエドヴァルドは、なまじ自分でほとんどの事が出来てしまうだけに、他人を頼る事が不得手に見える。泥があっても自らがかぶってしまう。
トップの欠点は難なく補えるだろうけど、恐らくは組織のトップには向かない。
「では姉君」
そんな?フィルバートが、明らかにエドヴァルドを揶揄う笑みを見せたまま、私に手を差し出す。
「おまけ同士、閣議の間には私がエスコートするとしようか?」
「………え」
サイコパス陛下のエスコート。そんな恐ろしい。
うっかり私がドン引いたところに、エドヴァルドがその瞬間、パシリと国王陛下の手を、遠慮斟酌なく叩き落としていた。
「おまえ……もうちょっと国王相手に遠慮したらどうだ」
「どっちがだ。ボードリエ伯爵令嬢の時であれだけ騒ぎになったんだ。もう少し、自分がエスコートする事での周囲への影響を考えたらどうだ」
「私は気にしないが?」
「私が気にする」
間髪入れずに返すエドヴァルドに、フィルバートがわざとらしい、大きなため息を吐き出した。
「やれやれ。世に名だたる宰相閣下は、存外狭量だな」
「狭量で結構。褒め言葉だと思っておく」
ここでフィルバートに「相手を作れ」等々、月並みな事を言わないのがエドヴァルドだ。
フィルバートも、分かっているのか肩を竦めただけだ。
多分アンジェスと言う国は、どちらが欠けても舵はおかしな方向にしか切られないだろうなと、しみじみ実感した瞬間だったかも知れない。
「なら、姉君を連れて先を歩け。これでも一応国王と呼ばれているからな。宰相よりも先に部屋に入るのは差し障りがあるだろうよ」
「……本当は帰らせたいんだが?」
「そこは諦めろ」
フィルバートの声色から、揶揄する色が抜けている事を悟ったエドヴァルドも、それ以上は抗弁せずに、私の方へと手を差し出した。
「すまない、レイナ。もう少し付き合って欲しい」
「……分かりました」
どっちにしても、私に拒否権なんてある筈もない。
せめて国王陛下にエスコートされるよりは良かったと、差し出された手に、自らの手を乗せるしかなかった。
「陛下、お話し中のところ申し訳ございません。書記官のリネーでございます」
さすがにそろそろ帰れるかと思っていたところに、部屋の扉がノックされて、文官なのか宰相副官とよく似た服を着た青年が一人、扉の向こうから顔を覗かせた。
中へは入ってきたものの、ほんの数歩といったところで、扉にはりつくようにして、一礼している。
服は似ているけれど、多少色遣いやなんかが違うようなので、名乗ったところからして、こっちは書記官の基本服なのかも知れない。
「閣議の間に皆さまお揃いになられましたので、ご移動をお願い出来ますでしょうか」
「分かった」
軽く片手を上げた国王陛下に一礼を残して、青年はすぐさま踵を返す。
聞いていなかったのか「陛下?」と、エドヴァルドが眉根を寄せた。
「まあ、要はクヴィスト家への弾劾裁判の様なものだな。勝手に他国の王族を国内に引き入れて、挙句その連中がフォルシアン家やイデオン家を襲っている。未遂だったかどうかなど、この際二の次だろう。フォルシアン公には、息子を医者に任せて戻って来るように言っておいたし、スヴェンテ老公、コンティオラ公にも緊急招集をかけた。クヴィスト家は言わずもがなだ。とりあえず『次期』に就く者に来させろと言付けておいた。…ああ、説教の件はまだ伝えていないぞ、さすがに」
どうやらフィルバートは、私室で着替えている間に、侍従なり使用人なりを通して、フォルシアン公爵へは医務室に、他は各公爵家へと使者を走らせていたらしかった。
「と言う訳で、おまえにも出て貰うぞエディ」
「……五公爵会議を開くと?」
「今回は私も出るから、正確に言えば『おまけ付』五公爵会議だろうな」
アンジェスは、国政を「財務・商務」「司法・公安」「軍務・刑務」「運輸・公共(教育)事業」「人事・典礼(外交)」の五部門に分けて、それぞれの最高責任者を公爵としている。
ただ、公爵自身にも各々の領の采配があるため、実務の長としての長官職がその下に配されていた。
プレイしていた〝蘇芳戦記〟上で大臣だと認識をしていたのが各公爵であり、この国で長官と呼ばれている人達は、事務次官の様な位置付けなんだろうと、自分なりの理解はしているけれど。
日々の実務に携わる各部門の長官は、ほぼ毎日、定例会議を開いて最新の情報を交換しあっていて、その上司である公爵は、長官からの報告を受け取って、諾否の判断を最終的に下すのが、言わば定例の業務となっているんだそうだ。
ただそれ以外に、貴族社会である以上、陞爵や降爵、奪爵に関する議論が必要な時もあり、その際には、まずは司法管轄である高等法院に話が持ち込まれた後で、爵位の頂点にある公爵五人が集まって、その正当性を判断したりするらしい。
独裁を防ぐために、その場に国王は基本的には臨席せず、後で結果を聞くだけと言うのが基本だとか。
逆にどこか一つの公爵家が突出するのを防ぐ意味でも、爵位が動く際に五人の公爵で意見のすり合わせをすると言う事は重要だ。
今回は、クヴィスト公爵家に代替わりの必要が生じたが故の「五公爵会議」と言う事なんだろう。
かつ、クヴィスト公爵が亡くなった原因が、どこぞのサイコパスな陛下となれば、イレギュラー対応として、当事者としての陛下が臨席する必要も生じたと言う訳だ。
「ええっと……では私は失礼した方が……」
出席予定者の身分を考えれば、どう考えても場違いだ。
おずおずと片手を上げた私に、エドヴァルドが何かを言うよりも先に「何を言う姉君」――と、それはそれはステキな笑顔をサイコパス陛下が閃かせた。
「まあクヴィストの次期公爵は、第二王子と第一王女がやらかした内情は察しているだろうが、少なくともコンティオラ公とスヴェンテ老公には、事情を説明する必要がある。フォルシアンの息子に無理強い出来ない以上は、姉君の証言も重要だ」
「「……っ」」
私とエドヴァルドが、期せずしてそこで言葉に詰まってしまった。
明らかにエドヴァルドも、私だけでも先に帰らせようと思っていたのが、そこからは察せられた。
もちろん、そんな事に忖度するような国王陛下ではないけれど。
「まあ、サレステーデの第一王子が力に訴えてきた場合の対応については、事態が起きてから会議にかけた方が良いだろうがな。もちろん、叔父上に対してもそうだが」
最初から反論なんて考えてもいない、と言った態で話を進めているし、エドヴァルドも「それはまあ…」と、そこに関しては、国王陛下に否を唱えなかった。
ただ、とは口を開いたものの、出て来た言葉も反論の言葉ではなかった。
「クヴィスト以外の公爵と老公には、根回しくらいはしておきたい」
「まあ、そのあたりは宰相に任せる。基本の案自体は悪くないと、私も思うしな。可能性が高いと判断するなら、そうするが良いさ」
フィルバートは、おおまかな方針だけを立てて、そこに至るまでの仔細は現場に委ねる事が出来る、基本的には経営者向きの人物だ。
ただただ、倫理を失くした性格が、唯一にして致命的な欠点なだけだ。
逆にエドヴァルドは、なまじ自分でほとんどの事が出来てしまうだけに、他人を頼る事が不得手に見える。泥があっても自らがかぶってしまう。
トップの欠点は難なく補えるだろうけど、恐らくは組織のトップには向かない。
「では姉君」
そんな?フィルバートが、明らかにエドヴァルドを揶揄う笑みを見せたまま、私に手を差し出す。
「おまけ同士、閣議の間には私がエスコートするとしようか?」
「………え」
サイコパス陛下のエスコート。そんな恐ろしい。
うっかり私がドン引いたところに、エドヴァルドがその瞬間、パシリと国王陛下の手を、遠慮斟酌なく叩き落としていた。
「おまえ……もうちょっと国王相手に遠慮したらどうだ」
「どっちがだ。ボードリエ伯爵令嬢の時であれだけ騒ぎになったんだ。もう少し、自分がエスコートする事での周囲への影響を考えたらどうだ」
「私は気にしないが?」
「私が気にする」
間髪入れずに返すエドヴァルドに、フィルバートがわざとらしい、大きなため息を吐き出した。
「やれやれ。世に名だたる宰相閣下は、存外狭量だな」
「狭量で結構。褒め言葉だと思っておく」
ここでフィルバートに「相手を作れ」等々、月並みな事を言わないのがエドヴァルドだ。
フィルバートも、分かっているのか肩を竦めただけだ。
多分アンジェスと言う国は、どちらが欠けても舵はおかしな方向にしか切られないだろうなと、しみじみ実感した瞬間だったかも知れない。
「なら、姉君を連れて先を歩け。これでも一応国王と呼ばれているからな。宰相よりも先に部屋に入るのは差し障りがあるだろうよ」
「……本当は帰らせたいんだが?」
「そこは諦めろ」
フィルバートの声色から、揶揄する色が抜けている事を悟ったエドヴァルドも、それ以上は抗弁せずに、私の方へと手を差し出した。
「すまない、レイナ。もう少し付き合って欲しい」
「……分かりました」
どっちにしても、私に拒否権なんてある筈もない。
せめて国王陛下にエスコートされるよりは良かったと、差し出された手に、自らの手を乗せるしかなかった。
871
お気に入りに追加
12,945
あなたにおすすめの小説
白い結婚はそちらが言い出したことですわ
来住野つかさ
恋愛
サリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかバーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!
【完結】え、別れましょう?
須木 水夏
恋愛
「実は他に好きな人が出来て」
「は?え?別れましょう?」
何言ってんだこいつ、とアリエットは目を瞬かせながらも。まあこちらも好きな訳では無いし都合がいいわ、と長年の婚約者(腐れ縁)だったディオルにお別れを申し出た。
ところがその出来事の裏側にはある双子が絡んでいて…?
だる絡みをしてくる美しい双子の兄妹(?)と、のんびりかつ冷静なアリエットのお話。
※毎度ですが空想であり、架空のお話です。史実に全く関係ありません。
ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。
結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
【完結】結婚して12年一度も会った事ありませんけど? それでも旦那様は全てが欲しいそうです
との
恋愛
結婚して12年目のシエナは白い結婚継続中。
白い結婚を理由に離婚したら、全てを失うシエナは漸く離婚に向けて動けるチャンスを見つけ・・
沈黙を続けていたルカが、
「新しく商会を作って、その先は?」
ーーーーーー
題名 少し改変しました
旦那様、愛人を作ってもいいですか?
ひろか
恋愛
私には前世の記憶があります。ニホンでの四六年という。
「君の役目は魔力を多く持つ子供を産むこと。その後で君も自由にすればいい」
これ、旦那様から、初夜での言葉です。
んん?美筋肉イケオジな愛人を持っても良いと?
’18/10/21…おまけ小話追加
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。