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アパートの階段を上がり3階に辿り着くとニャン助が猛スピードで俺のもとへ駆け寄ってきた。
一瞬、トオル達がやってきたかと不安になったが目の前にいたのは見知らぬハゲて太った中年の男がメデューサが住む玄関に立っている。
「ニャン助!どうしたの?」
翔馬の声で中年の男はこちらに気づいた。
ニャン助はそのまま階段を降りて行ってしまった。
「キミは翔馬?翔馬君かい?」
中年の男は翔馬に強い口調で語りかける。
「う、うん。」
翔馬は動揺して俺の顔を見た。
「翔馬君!キミのママはどこへ行ったんだい?それとも部屋にいるのかい?」
早口で捲し立てる。
「ボ、ボクわからない…。」
「わからないって事があるか!」
中年の男は怒鳴り始めた。
「うぁぁぁん。」
その怒号で幼い翔馬は泣き始めてしまった。
「あのどちらさんですか?突然やってきて小さな子供を怒鳴るなんてやめてください!」
俺も大きな声で怒鳴り返した。
「なんだ!お前は…!?あぁ、わかったぞ!お前もあの女、この子の母親のセフレだな!
言っておくがなぁ、恵子は私の女だぞ!私はお前を認めんぞ!」
中年の男は飛沫を飛ばしながら俺の両肩を掴み突っかかってきた!
「セフレだと?ふざけた事をぬかすな!離せ!」
俺も激しく抵抗した。
「じゃあお前はなんだと言うんだ?まさか恵子の旦那だと言うのか?アイツはシンママで再婚はしていないはずだぞ!」
「俺をお前なんかと一緒にするな!無関係だぞ!早くその手を離せ!」
呼吸の荒い中年の男は、ようやく俺から手を離してジャケットの胸ポケットからハンカチを取り出し興奮して汗だくになった額と禿げ上がった頭皮を拭き始めた。
翔馬はこの光景を見て号泣している。
俺がこの禿げ上がった中年の男に怒鳴られ、肩を強く掴まれた事が相当なショックだったのだろう…。
「じゃ、じゃあアンタは一体ぜんたいなんでここにいるんだ?それも、恵子の息子を連れて?」
「俺は隣りの301に住む住人だ。この子は訳あって俺が預かっている。」
中年の男の頭頂部にあるわずかな髪がペッタリ張り付ついてバーコードのようだ。
「何かしらの関係がなければ息子を預けたりしないだろうが!息子を預かる代わりに、恵子とセックスしたんだろう?ははは!そ、そうに違いない!それはそれは見事なパイズリだったろうな!ちくしょー!」
中年の男は自分自身で吐いた言葉で煽られて勝手にヒートアップしている。
そして、俺に再び掴み掛かろうとしてきた。
「いい加減にしろよ!このクソハゲ!お前なんぞと一緒にするな!この子を預かっているのは間違いないが、それと交換に何かをしたとかあるわけないんだよ!そもそも挨拶さえ交わす事もない関係で、ただの隣人なだけだ!」
俺は翔馬を見た。
両手を目元に当てがい、声を出して泣いている。
辺りを見渡すと、このボロアパートの隣りに存在するモダンなマンションに住むおばさん達が歩道から俺達を見上げて、何やらヒソヒソと話込んでいる。
このままここでバーコードハゲと立ち話をするのはまずい。
日曜、昼下がりの暇なおばさん達の恰好の餌食になってしまう。
バーコードハゲにしてもこのまま納得して帰ってくれないだろう。
俺自身もアホなバーコードハゲを謝らせないと気が済まない。
なにより幼い翔馬をここまで傷つけたのだから絶対に許すわけにはいかないだろう。
俺はバーコードハゲに部屋へ上がるように言った。
もちろん俺の住む301ではなくメデューサが居た302だ。
一瞬、トオル達がやってきたかと不安になったが目の前にいたのは見知らぬハゲて太った中年の男がメデューサが住む玄関に立っている。
「ニャン助!どうしたの?」
翔馬の声で中年の男はこちらに気づいた。
ニャン助はそのまま階段を降りて行ってしまった。
「キミは翔馬?翔馬君かい?」
中年の男は翔馬に強い口調で語りかける。
「う、うん。」
翔馬は動揺して俺の顔を見た。
「翔馬君!キミのママはどこへ行ったんだい?それとも部屋にいるのかい?」
早口で捲し立てる。
「ボ、ボクわからない…。」
「わからないって事があるか!」
中年の男は怒鳴り始めた。
「うぁぁぁん。」
その怒号で幼い翔馬は泣き始めてしまった。
「あのどちらさんですか?突然やってきて小さな子供を怒鳴るなんてやめてください!」
俺も大きな声で怒鳴り返した。
「なんだ!お前は…!?あぁ、わかったぞ!お前もあの女、この子の母親のセフレだな!
言っておくがなぁ、恵子は私の女だぞ!私はお前を認めんぞ!」
中年の男は飛沫を飛ばしながら俺の両肩を掴み突っかかってきた!
「セフレだと?ふざけた事をぬかすな!離せ!」
俺も激しく抵抗した。
「じゃあお前はなんだと言うんだ?まさか恵子の旦那だと言うのか?アイツはシンママで再婚はしていないはずだぞ!」
「俺をお前なんかと一緒にするな!無関係だぞ!早くその手を離せ!」
呼吸の荒い中年の男は、ようやく俺から手を離してジャケットの胸ポケットからハンカチを取り出し興奮して汗だくになった額と禿げ上がった頭皮を拭き始めた。
翔馬はこの光景を見て号泣している。
俺がこの禿げ上がった中年の男に怒鳴られ、肩を強く掴まれた事が相当なショックだったのだろう…。
「じゃ、じゃあアンタは一体ぜんたいなんでここにいるんだ?それも、恵子の息子を連れて?」
「俺は隣りの301に住む住人だ。この子は訳あって俺が預かっている。」
中年の男の頭頂部にあるわずかな髪がペッタリ張り付ついてバーコードのようだ。
「何かしらの関係がなければ息子を預けたりしないだろうが!息子を預かる代わりに、恵子とセックスしたんだろう?ははは!そ、そうに違いない!それはそれは見事なパイズリだったろうな!ちくしょー!」
中年の男は自分自身で吐いた言葉で煽られて勝手にヒートアップしている。
そして、俺に再び掴み掛かろうとしてきた。
「いい加減にしろよ!このクソハゲ!お前なんぞと一緒にするな!この子を預かっているのは間違いないが、それと交換に何かをしたとかあるわけないんだよ!そもそも挨拶さえ交わす事もない関係で、ただの隣人なだけだ!」
俺は翔馬を見た。
両手を目元に当てがい、声を出して泣いている。
辺りを見渡すと、このボロアパートの隣りに存在するモダンなマンションに住むおばさん達が歩道から俺達を見上げて、何やらヒソヒソと話込んでいる。
このままここでバーコードハゲと立ち話をするのはまずい。
日曜、昼下がりの暇なおばさん達の恰好の餌食になってしまう。
バーコードハゲにしてもこのまま納得して帰ってくれないだろう。
俺自身もアホなバーコードハゲを謝らせないと気が済まない。
なにより幼い翔馬をここまで傷つけたのだから絶対に許すわけにはいかないだろう。
俺はバーコードハゲに部屋へ上がるように言った。
もちろん俺の住む301ではなくメデューサが居た302だ。
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