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ソラが女子高校生だった頃。宗成の凶行

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「やぁぁぁ!」

スキンヘッドは大外刈を狙って自分の足を前に出し外側からウミの足を豪快に刈り上げようとした瞬間、ウミは渾身のヘッドバットを顔面に食らわせた。

スキンヘッドはグラついたが倒れず踏ん張っている。
中腰でいるところにウミは膝を顔面に打ち込んだ。

ズタン!

スキンヘッドの巨漢は膝から崩れて、雨が昨夜から早朝にかけて降ってできた水溜りに顔を埋めた。

「かっちゃん!?よくもかっちゃんをやりやがったなぁ!このクソガキャャャャ!!」

スポーツ刈りはウミに体落を決めて地面に叩きこんだ。

「ガハァ!」

「ウミィ!!」

「クソガキ殺してやるよ!」

ウミの首を絞めようとした時、ウミはスポーツ刈りに人差し指と中指を使い目潰しを決めた。


「ギャー!」

スポーツ刈りは目を押えて叫ぶ。

痛みで目が開けられない巨漢はブンブン腕を振って、ウミを殴ろうとするが擦りもしない。

立ち上がったウミは一呼吸おいてから、力いっぱい股間を蹴り上げた。

「ぁぁぁぁ。」

失神するほどの痛みに耐えられずスポーツ刈りは股間を押さえて前のめりに倒れた。

制服の上着とズボンを手でパタパタ払いながら、宗成に言った。

「コイツらおまえの用心棒か?ゴツイだけで役に立たねえなあ。」

「チッ!勝手な行動をとりやがって!この役立たずの脳筋野郎どもめ!」

宗成は近くで倒れているスキンヘッドにストンピングをして痛めつけている。

「おまえも、そこで寝ている脳筋野郎のように数秒後にはのびているぜ?」

「クソが勝った気でいやがって…。仕方ねえ作戦は変更だ。ムライは大嵐をやれ!」

宗成は叫んだ。

「ソラ!逃げろ!」

ウミはソラに気を取られ宗成から目を離した隙に催涙スプレーを噴射されてしまった。


「ぐぁぁぁ!」

催涙スプレーをもろに顔面に浴びたウミは火傷を負ったような痛みにもがき苦しんでいる。

「へっへー!青ボウズ!形勢逆転だー!」

倒れ込んだウミに容赦なく警棒で頭を3発殴りつけた。

「死ね死ね死ね!」

「ウミィ!!!」

ソラは宗成からウミを身を挺して守ろうと駆け寄ったところをムライによって拘束された。

「シュゴー、ちょっと離してよぉ!ウミィ!!」

宗成の友人ムライは、ソラの手首に手錠を嵌めた。

「ウミィィィィィ!いやぁぁぁ!」

「大嵐ソラは俺の家に連れて行く。
オガタ!早く車を出せ!あんなに叫ばれたら警察を呼ばれちまう。」

かつらのお抱えドライバーは宗成の前に立ち、サングラス越しに黙って見ている。

「オガタ?何か言いたげだな。嫌なら辞めても良いんだぞ。
その代わりおまえはクビだ。
おまえのようなチンピラはウチを辞めた後、再就職なんかできるわけがない。
家族は路頭に迷うだろうな。
哀れな嫁さんは風俗落ちだ。
数年後、娘も嫁さんと同じ道を辿るだろう。
そうなったら、何度か来店して2人まとめて抱いてやるよ。」

オガタの握りこぶしは怒りでぶるぶる震えている。

「ここで俺を殴ってもいいが、後々の事もよぉーく考えておけよ。」

オガタの怒りはいつ噴火してもおかしくない状態だが、"家族"がストッパーになりギリギリ持ち堪えていた。

「さあ、どうする?ん?」

宗成は大袈裟に耳に手のひらを付けて聞いた。

オガタは運転席に乗り込んだ。

「そうだ!それでいい。
今のでおまえの嫁さんと娘が風俗落ちする未来は消滅した。
だが、逆らった時はどうなるか忘れるなよ。」

「アンタって最低だよ。」

金髪女子が宗成に吐き捨てるように言った。

「でも、俺のおかげでおまえの欲しい青ボウズは手中に収めただろうが。感謝しろ。」



























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