8 / 37
番ってなんぞや!
第六話
しおりを挟む
「タイラー夫人」
女性の声に振り向くと、軍服姿の女性兵士が並んでいる。他の軍人のように大きくは無いが、軍服姿というのは威圧感が半端ない。
「皆さまご機嫌よう。タイラー閣下の妻となりましたディアナですわ。」
ディアナは優雅に挨拶をする。
何の用事かは知らないが、女性が集団で来るのは過去の経験上、ろくなことでは無い。流石にバルド王国ではこのように直接くる事は、ここ数年はなかったが。
にっこり、余裕を持って対応するのが基本だ。
「す、ごい。本物のお姫様だわ!!」
ん?
「あたし達、軍の後方支援部なんです!タイラー閣下が大将の部下です。よろしくお願いします。」
「ええ、こちらこそよろしくお願いしますわ。」
「タイラー閣下と番って聞いていたので、どんな人か気になってたんです!」
「こんなお姫様みたいな人だと思わなかった。」
「タイラー閣下と並ぶと美女と野獣って感じ!」
ぐいぐい迫ってくる女性兵士の熱気がすごい。
「奥様は、バルド王国の出身なんですよね~。バルドって獣人いないって聞いたんですけど、奥様大丈夫なんですか?」
「獣人族と人族はあまり変わらないと思いますわ。見た目もほとんど変わりませんし。耳とか尻尾とかある方もいらっしゃいますが、失礼かもしれませんが、装飾品のような感じにしか思えませんので。」
ちなみにバルドゥルも見た目ほとんど人と変わらない。
目の前の女性たちも獣耳があるのは二人だけだ。
ディアナが見ていることに気づいたのか、ピンと立てた耳がピルピルと震えると、しゅるんと消えた。
「あ、消えましたわ。…そうすると人族とほとんど変わらない姿になるのですね。」
「魔力で引っ込めたり、逆に本性に近い姿になったりするんですよ。」
ディアナが興味深々で見つめるので、女性達は面白がって耳や尻尾をみせる。
「バルドゥル様も耳と尻尾があるのかしら?」
ディアナが呟くと、急に静かになって女性達は目を泳がせた。
「奥様はまだ、タイラー閣下の獣人の姿は見てないのですか?」
「ええ、わたくしバルドゥル様とお顔を合わせたのは、出会った日を含めて、まだ5日程ですので。」
番同士はそんなものだと思っているようなので、そんな急速な結婚式だとて驚く人はいない。彼女たちの懸念は別のところらしい。
「でも、奥様ならタイラー閣下の本性を見ても大丈夫だと思います。」
「そうね、人族でも大丈夫な人もいるし。」
「奥様ならきっと大丈夫ですよ。頑張って下さい!」
口々にとっても気になる言い方をして、女性達はディアナからそそくさと離れて行った。
「女性同士のおしゃべりは終わったかい?」
両手にグラスを持ったレオンハルトがディアナに声をかける。
レオンハルトに挨拶をしようとして、押し止められ、持っていた片方のグラスを渡された。今日は無礼講だから大袈裟な挨拶はいらないという。
「獣人の本性のお話をお聞きしました。」
「バルドゥルの本性も聞いた?」
「いいえ、ただ皆様わたくしは大丈夫だと。」
よく分からないことで太鼓判を押されても困ってしまう。
「バルドゥルの本性がどんなか知りたい?」
「バルドゥル様は虎の獣人ですわよね。それ以外に本性というものがあるのでしょうか?
…いえ、聞きたくありませんわ。」
キッパリと言い切るディアナ。
そんなディアナの言葉にレオンハルトは困ったような表情を浮かべる。
「タル王国のアリーシャ姫が獣人嫌いだって知ってる?」
「はい。あの時もそのせいで騒ぎが起きたと聞いております。」
急にアリーシャの話になり、ディアナは困惑する。
「廊下ですれ違った時に、部下の一人の尻尾がアリーシャ姫のスカートに触れたとかそんな事で、扇を投げつけて罵ったんだ。獣人を否定する人族は、獣人の本性を現す部分に対して特に嫌悪感を持つらしいよ。」
そう言ってレオンハルトは、自分の左手の袖をそっと捲ると青い鱗を見せた。
「レオンハルト様は竜人族でしたわね。」
「相当血は薄いけどね。気持ち悪く無い?」
「いえ、特に不快には思いませんわ。」
ディアナの不思議そうな顔に、レオンハルトは小さく笑いながら袖を戻す。獣人嫌いであったら扇を投げつけるどころでは無いだろう。
「この本性を疎んじられて、獣人の中には人族に迫害された者も多い。そのせいで人族を憎んでいる者もいる。」
「…バルドゥル様もその一人なのでしょうか?」
「そうだね。
だが、どういう運命なのかあいつの番は人族だった。もし、本性を番に否定されたら…」
「ああ!」
ようやくレオンハルトが何を危惧しているのか理解した。
バルドゥルの本性を知ったディアナが、バルドゥルを疎んじるのでは無いかと。
「レオンハルト様。わたくしがバルドゥル様の本性を聞きたく無いと申し上げたのは、バルドゥル様から直接お聞きしようと思ったからです。
決して本性を知りたく無いわけではございませんわ。」
「番だからと言って、受け入れられるか分からないよ。人族の番としての本能はとても弱いからね。」
番としての本能が弱い。
確かにディアナは番として何かを感じることはない。
バルドゥルは番だからわたくしを愛してくれる。
では、わたくしはどうやって愛すればいいのかしら?
「ディアナ。」
いつの間に側にいたのか、バルドゥルがディアナの顔を心配そうに覗き込んでいる。
その頭には獣耳は無い。
「レオンハルト様。失礼いたしますわ。」
「ああ、タイラー夫人。バルドゥル。今日はおめでとう。」
そう言ってレオンハルトは二人から離れて行った。
「大丈夫か?
……何か言われたのか?」
「いいえ、大したことは離しておりませんわ。」
聞いてしまえば良い。
バルドゥル様の本性の事を話していました。本性とは何ですか?と。
いつもの自分なら、知らない事は直ぐに聞くし、わからなければ調べる。
ただ、バルドゥルが話してくれない事に、何故か胸がチリチリとするのだ。
ずっと手に持ったままのグラスに口を付ける。
ぬるくなった果実水は、甘いはずなのになんだか苦味ばかり感じた。
女性の声に振り向くと、軍服姿の女性兵士が並んでいる。他の軍人のように大きくは無いが、軍服姿というのは威圧感が半端ない。
「皆さまご機嫌よう。タイラー閣下の妻となりましたディアナですわ。」
ディアナは優雅に挨拶をする。
何の用事かは知らないが、女性が集団で来るのは過去の経験上、ろくなことでは無い。流石にバルド王国ではこのように直接くる事は、ここ数年はなかったが。
にっこり、余裕を持って対応するのが基本だ。
「す、ごい。本物のお姫様だわ!!」
ん?
「あたし達、軍の後方支援部なんです!タイラー閣下が大将の部下です。よろしくお願いします。」
「ええ、こちらこそよろしくお願いしますわ。」
「タイラー閣下と番って聞いていたので、どんな人か気になってたんです!」
「こんなお姫様みたいな人だと思わなかった。」
「タイラー閣下と並ぶと美女と野獣って感じ!」
ぐいぐい迫ってくる女性兵士の熱気がすごい。
「奥様は、バルド王国の出身なんですよね~。バルドって獣人いないって聞いたんですけど、奥様大丈夫なんですか?」
「獣人族と人族はあまり変わらないと思いますわ。見た目もほとんど変わりませんし。耳とか尻尾とかある方もいらっしゃいますが、失礼かもしれませんが、装飾品のような感じにしか思えませんので。」
ちなみにバルドゥルも見た目ほとんど人と変わらない。
目の前の女性たちも獣耳があるのは二人だけだ。
ディアナが見ていることに気づいたのか、ピンと立てた耳がピルピルと震えると、しゅるんと消えた。
「あ、消えましたわ。…そうすると人族とほとんど変わらない姿になるのですね。」
「魔力で引っ込めたり、逆に本性に近い姿になったりするんですよ。」
ディアナが興味深々で見つめるので、女性達は面白がって耳や尻尾をみせる。
「バルドゥル様も耳と尻尾があるのかしら?」
ディアナが呟くと、急に静かになって女性達は目を泳がせた。
「奥様はまだ、タイラー閣下の獣人の姿は見てないのですか?」
「ええ、わたくしバルドゥル様とお顔を合わせたのは、出会った日を含めて、まだ5日程ですので。」
番同士はそんなものだと思っているようなので、そんな急速な結婚式だとて驚く人はいない。彼女たちの懸念は別のところらしい。
「でも、奥様ならタイラー閣下の本性を見ても大丈夫だと思います。」
「そうね、人族でも大丈夫な人もいるし。」
「奥様ならきっと大丈夫ですよ。頑張って下さい!」
口々にとっても気になる言い方をして、女性達はディアナからそそくさと離れて行った。
「女性同士のおしゃべりは終わったかい?」
両手にグラスを持ったレオンハルトがディアナに声をかける。
レオンハルトに挨拶をしようとして、押し止められ、持っていた片方のグラスを渡された。今日は無礼講だから大袈裟な挨拶はいらないという。
「獣人の本性のお話をお聞きしました。」
「バルドゥルの本性も聞いた?」
「いいえ、ただ皆様わたくしは大丈夫だと。」
よく分からないことで太鼓判を押されても困ってしまう。
「バルドゥルの本性がどんなか知りたい?」
「バルドゥル様は虎の獣人ですわよね。それ以外に本性というものがあるのでしょうか?
…いえ、聞きたくありませんわ。」
キッパリと言い切るディアナ。
そんなディアナの言葉にレオンハルトは困ったような表情を浮かべる。
「タル王国のアリーシャ姫が獣人嫌いだって知ってる?」
「はい。あの時もそのせいで騒ぎが起きたと聞いております。」
急にアリーシャの話になり、ディアナは困惑する。
「廊下ですれ違った時に、部下の一人の尻尾がアリーシャ姫のスカートに触れたとかそんな事で、扇を投げつけて罵ったんだ。獣人を否定する人族は、獣人の本性を現す部分に対して特に嫌悪感を持つらしいよ。」
そう言ってレオンハルトは、自分の左手の袖をそっと捲ると青い鱗を見せた。
「レオンハルト様は竜人族でしたわね。」
「相当血は薄いけどね。気持ち悪く無い?」
「いえ、特に不快には思いませんわ。」
ディアナの不思議そうな顔に、レオンハルトは小さく笑いながら袖を戻す。獣人嫌いであったら扇を投げつけるどころでは無いだろう。
「この本性を疎んじられて、獣人の中には人族に迫害された者も多い。そのせいで人族を憎んでいる者もいる。」
「…バルドゥル様もその一人なのでしょうか?」
「そうだね。
だが、どういう運命なのかあいつの番は人族だった。もし、本性を番に否定されたら…」
「ああ!」
ようやくレオンハルトが何を危惧しているのか理解した。
バルドゥルの本性を知ったディアナが、バルドゥルを疎んじるのでは無いかと。
「レオンハルト様。わたくしがバルドゥル様の本性を聞きたく無いと申し上げたのは、バルドゥル様から直接お聞きしようと思ったからです。
決して本性を知りたく無いわけではございませんわ。」
「番だからと言って、受け入れられるか分からないよ。人族の番としての本能はとても弱いからね。」
番としての本能が弱い。
確かにディアナは番として何かを感じることはない。
バルドゥルは番だからわたくしを愛してくれる。
では、わたくしはどうやって愛すればいいのかしら?
「ディアナ。」
いつの間に側にいたのか、バルドゥルがディアナの顔を心配そうに覗き込んでいる。
その頭には獣耳は無い。
「レオンハルト様。失礼いたしますわ。」
「ああ、タイラー夫人。バルドゥル。今日はおめでとう。」
そう言ってレオンハルトは二人から離れて行った。
「大丈夫か?
……何か言われたのか?」
「いいえ、大したことは離しておりませんわ。」
聞いてしまえば良い。
バルドゥル様の本性の事を話していました。本性とは何ですか?と。
いつもの自分なら、知らない事は直ぐに聞くし、わからなければ調べる。
ただ、バルドゥルが話してくれない事に、何故か胸がチリチリとするのだ。
ずっと手に持ったままのグラスに口を付ける。
ぬるくなった果実水は、甘いはずなのになんだか苦味ばかり感じた。
1
お気に入りに追加
325
あなたにおすすめの小説
大好きだけど、結婚はできません!〜強面彼氏に強引に溺愛されて、困っています〜
楠結衣
恋愛
冷たい川に落ちてしまったリス獣人のミーナは、薄れゆく意識の中、水中を飛ぶような速さで泳いできた一人の青年に助け出される。
ミーナを助けてくれた鍛冶屋のリュークは、鋭く睨むワイルドな人で。思わず身をすくませたけど、見た目と違って優しいリュークに次第に心惹かれていく。
さらに結婚を前提の告白をされてしまうのだけど、リュークの夢は故郷で鍛冶屋をひらくことだと告げられて。
(リュークのことは好きだけど、彼が住むのは北にある氷の国。寒すぎると冬眠してしまう私には無理!)
と断ったのに、なぜか諦めないリュークと期限付きでお試しの恋人に?!
「泊まっていい?」
「今日、泊まってけ」
「俺の故郷で結婚してほしい!」
あまく溺愛してくるリュークに、ミーナの好きの気持ちは加速していく。
やっぱり、氷の国に一緒に行きたい!寒さに慣れると決意したミーナはある行動に出る……。
ミーナの一途な想いの行方は?二人の恋の結末は?!
健気でかわいいリス獣人と、見た目が怖いのに甘々なペンギン獣人の恋物語。
一途で溺愛なハッピーエンドストーリーです。
*小説家になろう様でも掲載しています
*表紙イラストは星影さき様に描いていただきました
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
番なんてお断り! 竜王と私の7日間戦争 絶対に逃げ切ってみせる。貴方の寵愛なんていりません
ピエール
恋愛
公園で肉串食べてたら、いきなり空から竜にお持ち帰りされてしまった主人公シンシア
目が覚めたら ベッドに見知らぬ男が一緒に寝ていて、今度は番認定!
シンシアを無視してドンドン話が進んでいく。
『 何なの、私が竜王妃だなんて••• 勝手に決めないでよ。
こんなの真っ平ゴメンだわ!番なんてお断り 』
傍若無人な俺様竜王からなんとか逃げ切って、平和をつかもうとする主人公
果たして、逃げ切る事が出来るか•••
( 作者、時々昭和の映画•アニメネタに走ってしまいます 。すみません)
ザマァはありません
作者いちゃらぶ、溺愛、苦手でありますが、頑張ってみようと思います。
R15は保険です。エロネタはありません
ツッコミ処満載、ご都合主義ではごさいますが、温かい目で見守っていて下さい。
映画関連、間違えがありましたら教えて下さい
(*´ω`*)
全九話です。描き終えてありますので最後までお読みいただけます。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
つがいの皇帝に溺愛される幼い皇女の至福
ゆきむら さり
恋愛
稚拙な私の作品をHOTランキング(7/1)に入れて頂き、ありがとうございます✨ 読んで下さる皆様のおかげです🧡
〔あらすじ〕📝強大な魔帝国を治める時の皇帝オーブリー。壮年期を迎えても皇后を迎えない彼には、幼少期より憧れを抱く美しい人がいる。その美しい人の産んだ幼な姫が、自身のつがいだと本能的に悟る皇帝オーブリーは、外の世界に憧れを抱くその幼な姫の皇女ベハティを魔帝国へと招待することに……。
完結した【堕ちた御子姫は帝国に囚われる】のスピンオフ。前作の登場人物達の子供達のお話に加えて、前作の登場人物達のその後も書かれておりますので、気になる方は是非ご一読下さい🤗
ゆるふわで甘いお話し。溺愛。ハピエン♥️
※設定などは独自の世界観でご都合主義となります。
逃げた花姫は冷酷皇帝の子を宿す
ゆきむら さり
恋愛
〔あらすじ〕📝帝都から離れた森の奥には、外界から隠れるように暮らす花の民がいる。不思議な力を纏う花の民。更にはその額に浮かぶ花弁の数だけ奇蹟を起こす花の民の中でも最高位の花姫アリーシア。偶然にも深い傷を負う貴公子ジークバルトを助けたことから、花姫アリーシアの運命が大きく変わる。
※設定などは独自の世界観でご都合主義。シークレットベビー。ハピエン♥️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる