工事会社OLの奮闘記

13.OLを目指す

高校卒業を控えていた。美咲は相変わらず母と一緒にショッピングモールに出かけた。今日は特別な日で、美咲はピンクのピンヒールと淡いピンク色のシフォンワンピースを着ていた。母と手をつなぎながら、二人はウィンドウショッピングを楽しんでいた。

母：「美咲ちゃん、今日は何か特別に欲しいものがある？」

美咲：「うーん、特にないけど、いろいろ見て回るのが楽しいよ。」

母：「そうね。じゃあ、いろんなお店を見て回りましょう。」

二人はブティックやアクセサリーショップを巡りながら、楽しい時間を過ごしていた。美咲はハイヒールを履いていることで、少し大人びた気分になり、自信を持って歩いていた。

母：「美咲ちゃん、あのスーツ、どうかしら？とても素敵ね。」

美咲：「うん、すごくかっこいいね。」

母：「美咲ちゃんも、いつかこんなスーツを着て働く日が来るのかしら。」

美咲は少し考え込んだ後、母に向かって言った。

美咲：「お母さん、私、実は将来OLになりたいんだ。」

母は驚いた表情を見せたが、すぐに優しく微笑んだ。

母：「そうなの？美咲ちゃん、どうしてOLになりたいの？」

美咲：「うん、テレビや街で見かけるOLさんたちがすごくかっこよくて、憧れてるんだ。ハイヒールを履いて颯爽と歩く姿や、会議で堂々と発言する姿が素敵だなって思って。」

母：「美咲ちゃん、素敵な夢ね。お母さんも応援するわ。」

美咲：「ありがとう、お母さん。でも、私がOLになりたいって言うの、変じゃない？」

母：「そんなことないわ。美咲ちゃんが自分の夢を持つことは、とても素晴らしいことよ。自分に自信を持って、夢に向かって頑張りましょう。」

美咲は母の言葉に勇気づけられ、心が温かくなった。

美咲：「うん、お母さん。私、頑張る！」

母：「それでこそ美咲ちゃんよ。今日はその夢に向かって、少しだけおしゃれを楽しみましょう。」

二人はさらにショッピングを楽しみながら、美咲の夢について話し合った。美咲は自分の夢を母に打ち明けたことで、心が軽くなり、未来に向けての希望が膨らんだ。

しかし、現実は厳しかった。美咲は女装を受け入れてくれる会社を見つけるのに苦労していた。多くの会社が保守的で、美咲の希望を理解してくれるところはなかなか見つからなかった。

そんな中、美咲は父親が勤務していた工事会社の面接を受けることにした。父親の会社は家族的な雰囲気で、少しでも理解が得られるかもしれないと考えたからだ。

美咲：「お母さん、私、父の会社の面接を受けてみることにしたよ。」

母：「そうなの？美咲ちゃん、勇気ある決断ね。お母さんも応援してるわ。」

美咲：「ありがとう、お母さん。少しでも自分の夢に近づけるように、頑張ってみる。」

母：「美咲ちゃんならきっと大丈夫よ。自分を信じて、面接に臨んでね。」

美咲は母の言葉に励まされ、面接に向けて準備を始めた。自分の夢を諦めず、少しずつ前進していく決意を新たにした。