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第35話 最高位
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西大陸の南部にある大神殿。
僕が耳にした噂はというと、次の通りだ。
広大な丘の上にそびえ立つ、聖職者の心の故郷。
厳かで神秘的な造りの建物は、訪れる人々に確かな信仰心を与える。
また、仕事に励むものには、大いなる力を授けるとも言われている。
丘の麓には村が作られており、そこに住む人々は清廉そのもの。
彼らは俗世間とは関わろうとせず、ただ神の示した道のみを歩み続ける。
なんとなく固い雰囲気を想像していた。
生活音すらない、ひっそりとただずんでいると。
そして僕たちは今その麓の村にいる。
グスタフにも確認したから、勘違いではない。
辺りの様子はと言うと……。
「大神殿まんじゅう、名物の大神殿まんじゅうはいかがですかー?」
「旅の準備には当店を、是非当店をご利用ください! お願いしますッ!!」
「楽してレベルアップしたくはないかい? 格安で教えるよー!」
うるさっ。
呼び込み合戦うるさっ。
村中に凄まじい数の露天がひしめいていた。
まるでお祭りのようだけど、これが日常らしい。
清廉な、村……?
「驚いたか? こいつらは旅の者目当ての連中だ。元々の住民は丘の反対側に移り住んでるぞ」
「そうなんだ。金儲けに目覚めた訳じゃないんだね」
「そんな極端な鞍替えはしないだろう。絶対にとは言わないが」
「ともかく、神殿に行こうか。ここに居ても始まらないよ」
丘へと真っ直ぐ伸びる道を進めば大神殿だ。
その道の両脇には、やはり数々の露天が立ち並んでいる。
雰囲気ぶち壊しも良いところだ。
「そこのご立派なお兄さん、うちの回復薬見てってくれよ!」
「新鮮のとれたて野菜だよー! うちの野菜を食えば元気一杯! そこのご立派さんみたいにねぇ?」
道行く人が爆笑の渦に包まれる。
そんなに笑うほど面白いんだろうか?
「良かったですね、レインさん」
「みんなに立派と言われてかい? これは別に褒め称えている訳では……」
「いいえ。初対面の方々が好意的に接しています。少なくとも排除するような気配はありません」
オリヴィエの言う通りかもしれない。
今回に限って言えば悲鳴も聞こえないし、怪訝な顔を向けられることもなかった。
その代わり、見知らぬ人からいじられるけど。
やたら『立派』だと指さされるけど。
これはどっちの方がマシなんだろうか。
僕には大差ないように思える。
興味半分で投げつけられる声を聞き流しつつ、神殿の中へ入った。
さすがに噂に名高いだけあって、総大理石の立派な建物だった。
中に一歩踏み込むと、天井の高いエントランス。
遠くに見える天井はステンドグラスらしく、降り注ぐ赤や青の光はとてもきらびやかだ。
「すごいね……。いきなり見せつけられた気分だよ」
「私は洗礼式以来ですが、あのときと変わりないですね」
「そうなんだ。こんな場所でスタートを切れたらやる気になりそうだなぁ」
「……やっぱり枯れてるな」
「枯れてるって何が?」
「水だよ。あちこちに段差があるだろ? あれは水路で、本来は水で満たされてるんだ」
不自然な段差があちこちにあると思ったら、水の枯れた水路だったらしい。
湿り気が全くなく、水が流れなくなって長いのかもしれない。
「やっぱり噂は本当だったわね。カラッカラじゃない」
「本当に、そうですね。あちらの噴水も止まっています」
「ともかく、お偉いさんに会ってみないか? ここでウンウン考えても始まらないぞ?」
「偉い人とそんな簡単に会えるの?」
「会えるさ。オレは大神官に用があるんだし」
なんだかとんでもない肩書きが飛び出した。
どれ程偉い人なのか知らないけど、たぶん凄い人だ。
それを聞いたエルザが珍しく声を高くした。
「グスタフ。お前まさか?」
「そのまさかだ。レベルが40になったから、これから剣聖にチャレンジする」
「剣聖にチャレンジってどういうこと?」
「最高位の役職は自動的になれるものじゃない。神の審査が入るんだ」
「そうだったんだ。てっきりレベル上げてればいいのかと思ってた」
「レベルが40で、大神官の祈りが神に届いたとき、その役職は与えられる。だから最高位は世間では希少なんだぞ」
「ふん。たとえ剣聖になろうとも、何度だって地べたを舐めさせてやる」
腕組みをしながら鼻を鳴らすエルザ。
でもそんな態度とは裏腹に、指先は忙しなく動いている。
たぶん、嬉しいんだろう。
「ていうことはさ、レインくんもやってもらうの?」
「僕が? どうしてさ」
「だってさ、今すんごいレベルな訳でしょ? じゃあ最高位とやらにチャレンジできるじゃない」
ミリィがとんでもない見解を露にした。
でも彼女の意見は筋が通っている。
神の審査なんか受けていない僕は、もしかしたら最高位じゃないのかもしれない。
もしそうだとしたら、これ以上の役職があるわけで、更なる変態の道が開いていることになる。
僕は祈りなんかするまいと、心に誓うのだった。
大神殿で考えるには不信心過ぎるとはかんじるけれど。
「大神官は大抵ここに居るぞ」
グスタフに連れられてやってきたのは、奥にある部屋だった。
ドアは随分とこじんまりとしていて、建物の雄大さからはかけ離れていた。
ーーコンコン。
グスタフのノックに、中から返事があった。
「入りたまえ」
とても威厳溢れる老人の声がした。
僕は緊張しつつ、部屋に足を踏み入れたのだった。
僕が耳にした噂はというと、次の通りだ。
広大な丘の上にそびえ立つ、聖職者の心の故郷。
厳かで神秘的な造りの建物は、訪れる人々に確かな信仰心を与える。
また、仕事に励むものには、大いなる力を授けるとも言われている。
丘の麓には村が作られており、そこに住む人々は清廉そのもの。
彼らは俗世間とは関わろうとせず、ただ神の示した道のみを歩み続ける。
なんとなく固い雰囲気を想像していた。
生活音すらない、ひっそりとただずんでいると。
そして僕たちは今その麓の村にいる。
グスタフにも確認したから、勘違いではない。
辺りの様子はと言うと……。
「大神殿まんじゅう、名物の大神殿まんじゅうはいかがですかー?」
「旅の準備には当店を、是非当店をご利用ください! お願いしますッ!!」
「楽してレベルアップしたくはないかい? 格安で教えるよー!」
うるさっ。
呼び込み合戦うるさっ。
村中に凄まじい数の露天がひしめいていた。
まるでお祭りのようだけど、これが日常らしい。
清廉な、村……?
「驚いたか? こいつらは旅の者目当ての連中だ。元々の住民は丘の反対側に移り住んでるぞ」
「そうなんだ。金儲けに目覚めた訳じゃないんだね」
「そんな極端な鞍替えはしないだろう。絶対にとは言わないが」
「ともかく、神殿に行こうか。ここに居ても始まらないよ」
丘へと真っ直ぐ伸びる道を進めば大神殿だ。
その道の両脇には、やはり数々の露天が立ち並んでいる。
雰囲気ぶち壊しも良いところだ。
「そこのご立派なお兄さん、うちの回復薬見てってくれよ!」
「新鮮のとれたて野菜だよー! うちの野菜を食えば元気一杯! そこのご立派さんみたいにねぇ?」
道行く人が爆笑の渦に包まれる。
そんなに笑うほど面白いんだろうか?
「良かったですね、レインさん」
「みんなに立派と言われてかい? これは別に褒め称えている訳では……」
「いいえ。初対面の方々が好意的に接しています。少なくとも排除するような気配はありません」
オリヴィエの言う通りかもしれない。
今回に限って言えば悲鳴も聞こえないし、怪訝な顔を向けられることもなかった。
その代わり、見知らぬ人からいじられるけど。
やたら『立派』だと指さされるけど。
これはどっちの方がマシなんだろうか。
僕には大差ないように思える。
興味半分で投げつけられる声を聞き流しつつ、神殿の中へ入った。
さすがに噂に名高いだけあって、総大理石の立派な建物だった。
中に一歩踏み込むと、天井の高いエントランス。
遠くに見える天井はステンドグラスらしく、降り注ぐ赤や青の光はとてもきらびやかだ。
「すごいね……。いきなり見せつけられた気分だよ」
「私は洗礼式以来ですが、あのときと変わりないですね」
「そうなんだ。こんな場所でスタートを切れたらやる気になりそうだなぁ」
「……やっぱり枯れてるな」
「枯れてるって何が?」
「水だよ。あちこちに段差があるだろ? あれは水路で、本来は水で満たされてるんだ」
不自然な段差があちこちにあると思ったら、水の枯れた水路だったらしい。
湿り気が全くなく、水が流れなくなって長いのかもしれない。
「やっぱり噂は本当だったわね。カラッカラじゃない」
「本当に、そうですね。あちらの噴水も止まっています」
「ともかく、お偉いさんに会ってみないか? ここでウンウン考えても始まらないぞ?」
「偉い人とそんな簡単に会えるの?」
「会えるさ。オレは大神官に用があるんだし」
なんだかとんでもない肩書きが飛び出した。
どれ程偉い人なのか知らないけど、たぶん凄い人だ。
それを聞いたエルザが珍しく声を高くした。
「グスタフ。お前まさか?」
「そのまさかだ。レベルが40になったから、これから剣聖にチャレンジする」
「剣聖にチャレンジってどういうこと?」
「最高位の役職は自動的になれるものじゃない。神の審査が入るんだ」
「そうだったんだ。てっきりレベル上げてればいいのかと思ってた」
「レベルが40で、大神官の祈りが神に届いたとき、その役職は与えられる。だから最高位は世間では希少なんだぞ」
「ふん。たとえ剣聖になろうとも、何度だって地べたを舐めさせてやる」
腕組みをしながら鼻を鳴らすエルザ。
でもそんな態度とは裏腹に、指先は忙しなく動いている。
たぶん、嬉しいんだろう。
「ていうことはさ、レインくんもやってもらうの?」
「僕が? どうしてさ」
「だってさ、今すんごいレベルな訳でしょ? じゃあ最高位とやらにチャレンジできるじゃない」
ミリィがとんでもない見解を露にした。
でも彼女の意見は筋が通っている。
神の審査なんか受けていない僕は、もしかしたら最高位じゃないのかもしれない。
もしそうだとしたら、これ以上の役職があるわけで、更なる変態の道が開いていることになる。
僕は祈りなんかするまいと、心に誓うのだった。
大神殿で考えるには不信心過ぎるとはかんじるけれど。
「大神官は大抵ここに居るぞ」
グスタフに連れられてやってきたのは、奥にある部屋だった。
ドアは随分とこじんまりとしていて、建物の雄大さからはかけ離れていた。
ーーコンコン。
グスタフのノックに、中から返事があった。
「入りたまえ」
とても威厳溢れる老人の声がした。
僕は緊張しつつ、部屋に足を踏み入れたのだった。
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