9 / 94
第一章 ~見栄~
1-5.見栄との戦い
しおりを挟む
「たまらねぇなぁ、この感じ」
恍惚の息を漏らし、修とロイクを見下ろすサージュ。仮面で隠された顔は満面の笑みを浮かべていた。
「でかい……」息を呑む修。
次に棒を取り出し、構える修。その姿を見たロイクは「メオルブを知っているようだな」と口にした。
「そっちもか」とロイクを見る修。先に攻撃を仕掛けたのは……エジオだった。
「こいつが光の巨人だったのか!! みんなを狂わせた罪、償ってもらうぜ!」
心からの勇ましい言葉を吐きながら駆け寄り、手を向ける。
「受けろ!エルフィ!」そして放たれる紅蓮の球。
片や手のひら大の赤の球。もう片方は二十メートル程の化け物。エジオの魔法は通じなかった。
サージュの巨大な手が動き、ゆっくりとエジオを指差す。
「今度こそ死ね……エジオ!」
伸びた指がエジオを襲う。それを受け止めたのは、棒を構えた修だった。
「おぉ、ハナガシュー!」
エジオの変な発音など気にせず、修は眼の前の化け物を見上げる。
これがメオルブ。俺が倒すべき敵。どこかで望んでいた、非現実の象徴。
正直に言えば怖い。しかし、戦わなければ進まない。すべては、カレンとの約束を果たすため。
「こいつは俺が引き受けます。エジオさんは下がって」
棒を構え直す修。動き出せたのはエジオの無謀さに触発されたからなのだが、本人は気付いていない。
「やれるって見栄張りたいんだけどな……頼んだぞ!」
「お前も引っ込んでいいぞ。このメオルブは俺がやる」
エジオと代わるように出てきたロイクが、長剣を構える。修は少しだけムッとしたが、すぐにサージュへと意識を向けた。
「弱そうなガキに落ちぶれクソ剣士ねぇ……いいぜ、まとめて来いよ!!」
サージュが指を伸ばし、二人を狙う。修は飛び退いて避けたが、ロイクは簡単に切り捨ててみせた。
「見た目の割に、ずいぶんつまらん攻撃だ」
修が棒を伸ばしてサージュを狙う。巨体は動かずに棒を受け止めたが、何の反応もない。
「あれだけでかくちゃな……」
自慢の棒も、サージュが相手では爪楊枝と変わらない。
伸びる指を避けながら、リオン・サーガを開く修。通常攻撃が駄目ならば、それ以外で……
「緑渦に飲まれよ……」棒を地面に刺し、右手を向ける修。
短いつぶやきは魔法の詠唱。放つのは風属性の上級魔法――
「ラゴール!」
幾何学模様の円――魔法陣が現れ、そこから竜巻が放たれた。
激しい竜巻はまっすぐ向かっていき、全く動かないサージュに激突する。数本の木すらも根こそぎ吹き飛ばす強風だ。
カレンからもらった上級魔法は、使った修さえも驚く威力だったが……
「ぐぅっ!!」修の左胸と肩に鋭い痛みが走る。
「効かねぇんだよブワァ~~カ!!」
聞こえてきたのは、サージュの上機嫌な罵倒。戦闘への集中力が途切れ、頭の中が「痛い」という言葉で埋め尽くされる。貫通こそしなかったが、体からは多くの血が流れた。
「素人が」ロイクは毒づきながら、自分に向かってきた指を全て切り落としていく。
「……これも……効かないのかっ!」
叫ぶ修へと近づいていくロイク。サージュはそれを狙って攻撃したが、全て斬り落とされた。それも、よそ見をしながら簡単に。
「弱い魔法はやめておけ。こいつには無駄だ」
ロイクがサージュを見上げる。自分より小さい存在に睨まれたメオルブは、修に狙いを絞ることにした。
弱い魔法は無駄……だったら……傷を抑えながら、修も顔を上げる。
「強い魔法ならいいんだな?」
上級が通じないのなら、その上を撃つしかない。カレンは修に最上級魔法を授けなかったが、代わりにそれをも越える神術を三つだけ授けていた。
その一つ目が、先に見せた『エルブ・ブレール』
「これならどうだよ! エルブ・モニカぁ!!」
修の手から放たれたのは、サージュの上半身をも飲み込んで余りある、太く大きい青の光線。晴天のような色の波動は、そのまま空の一部に加わるように、天まで向かっていった。
「大層な名前を冠するだけはある」
その規模は、ロイクさえも目を奪われるほどだった。しかし、次にはこう口にした。
「が……無駄だと言ったぞ」
直後。修の体に、サージュの指が突き刺さった。
「なん……で」
サージュの体はそこにあった。かすり傷一つない、最初の頃のままで。
神術が効かないことに動揺する修。常に正面から見ていた修は分からなかったが、ロイクはその謎に気付いていた。
更に修を狙う指を斬り落とし、ロイクが声をかける。
「おい。次に指が伸びてきたら、それを掴んでみろ。面白いものが見れるぞ」
ロイクは剣をしまい、もう一度サージュに目をやった。つまらない謎に気がついて興ざめしたのもあるが、修への興味も湧いたからだ。
「なんのつもりだ……お前」
弱そうな修に狙いを絞ったサージュだったが、ロイクの態度は鼻についた。
膝をついた修が「指?」と聞き返す。
「正確には羽か」
より難解なことを言ったロイクは、近くのベンチに腰を降ろした。
「おい! 舐めてんのかてめぇ!!」
「舐めていない。俺が出るまでもないと判断したまでだ」
「同じだろうよ……」 「同じじゃねぇかよぉ!!」
修とほぼ同じ言葉を放ったサージュが指を伸ばす。
「あれだけの巨体を持ちながら、何故その場から動かず、指を伸ばす攻撃しかしないのか」
指を棒で受け止めた修を見ながら、ロイクは言う。そして指を掴んだ修を見て「行けば分かるぞ」と続けた。
「気安く触るんじゃねぇ!!」
指が縮みだすと同時に、修が空中へ運ばれる。サージュはそれを引き剥がそうと、更に指を伸ばすが、修は落ちない。
指が縮む速度はそれなりにある。このままあの巨体にぶつかれば、ただでは済まない。
「ぶつかるぞぉシュー!!」 「離せばお前の負けだぞ」
叫ぶエジオと呟くロイク。激突の恐怖がこみ上げてくると同時に、修も秘密に気付く。そしてあわやぶつかると思った瞬間――
修がサージュの体の中へと消えていった。
「そういう……ことかよ」
修が中で見たのは、等身大のサージュの姿。外の派手な巨体と違い、黄金の体は所々が欠けていて、体についている宝石はただの石ころ。
サージュの巨体は、ただの幻だったのだ。能力で自身を大きく見せていた。魔法や神術も効かなかったのではなく、すり抜けただけ。
「て、てめぇよくも見やがっ――」
黙らせるように、勢いよく棒を振り回す修。浮遊していたサージュは地面に叩きつけられ、同時に幻が消えた。
棒を地面に伸ばし、なんとか着地する修。
「見栄……か。ここまで名前そのままのやつが居るとはな」
落ちてきたサージュに目をやるロイク。サージュは反射的にロイクを攻撃したが、やはり通じなかった。
「何度でも生える鞭のような羽。攻撃はそれを伸ばすだけか。本当につまらんな」
「指に見えたのは、こいつの羽だったのか」
目の前に落ちてきた羽の残骸に目をやる修。
あまり派手に動けば、幻だということを悟られてしまう。それを避けるため、指に見える羽を伸ばすことしかできなかった。
「ただの人間ならば、あの姿を見ただけで恐れて逃げ出す。武器も魔法も必要なかったんだろう」
「好き勝手言ってくれるじゃねぇか……」とサージュが立ち上がる。
「俺は剣の方が得意なんだ!達人なんだ!」
ロイクへ向かおうとするサージュの前に、修が立つ。
「お前の相手は俺だ」
ロイクをかばうつもりはなかった。ただ、こいつを自分の手で倒したかった。
「別にどっちでもいいがよぉ!!」
声を荒らげながら、剣を抜くサージュ。確かにほんの少し、かじった程度の心得はあったのだろう。
「おがぁ!!」
頬を叩かれ、のけぞるサージュ。
それでも、修には及ばなかった。少ない日数で学んだ付け焼き刃に等しく、実戦経験皆無の修相手でさえ、剣を当てられなかったのだ。
「なめるなぁ!!」
剣が駄目ならと羽を伸ばすが、散々見た修には、それも通じない。経験不足のサージュは、まっすぐ伸ばすことしかできなかった。
「てめぇはここで終わりだ!!」
言葉こそ強気だが、実力が伴っていなかった。せいぜい素人に毛が生えた程度の剣技は、付け焼き刃以下だったのだ。
数度の攻撃を食らったサージュは、最期に渾身の横薙ぎを顔面に叩き込まれ、剣を手放した。
「俺は……たつじ……」
「くだらん見栄を張るな」
倒れたサージュに、ロイクがそう吐き捨てた。
恍惚の息を漏らし、修とロイクを見下ろすサージュ。仮面で隠された顔は満面の笑みを浮かべていた。
「でかい……」息を呑む修。
次に棒を取り出し、構える修。その姿を見たロイクは「メオルブを知っているようだな」と口にした。
「そっちもか」とロイクを見る修。先に攻撃を仕掛けたのは……エジオだった。
「こいつが光の巨人だったのか!! みんなを狂わせた罪、償ってもらうぜ!」
心からの勇ましい言葉を吐きながら駆け寄り、手を向ける。
「受けろ!エルフィ!」そして放たれる紅蓮の球。
片や手のひら大の赤の球。もう片方は二十メートル程の化け物。エジオの魔法は通じなかった。
サージュの巨大な手が動き、ゆっくりとエジオを指差す。
「今度こそ死ね……エジオ!」
伸びた指がエジオを襲う。それを受け止めたのは、棒を構えた修だった。
「おぉ、ハナガシュー!」
エジオの変な発音など気にせず、修は眼の前の化け物を見上げる。
これがメオルブ。俺が倒すべき敵。どこかで望んでいた、非現実の象徴。
正直に言えば怖い。しかし、戦わなければ進まない。すべては、カレンとの約束を果たすため。
「こいつは俺が引き受けます。エジオさんは下がって」
棒を構え直す修。動き出せたのはエジオの無謀さに触発されたからなのだが、本人は気付いていない。
「やれるって見栄張りたいんだけどな……頼んだぞ!」
「お前も引っ込んでいいぞ。このメオルブは俺がやる」
エジオと代わるように出てきたロイクが、長剣を構える。修は少しだけムッとしたが、すぐにサージュへと意識を向けた。
「弱そうなガキに落ちぶれクソ剣士ねぇ……いいぜ、まとめて来いよ!!」
サージュが指を伸ばし、二人を狙う。修は飛び退いて避けたが、ロイクは簡単に切り捨ててみせた。
「見た目の割に、ずいぶんつまらん攻撃だ」
修が棒を伸ばしてサージュを狙う。巨体は動かずに棒を受け止めたが、何の反応もない。
「あれだけでかくちゃな……」
自慢の棒も、サージュが相手では爪楊枝と変わらない。
伸びる指を避けながら、リオン・サーガを開く修。通常攻撃が駄目ならば、それ以外で……
「緑渦に飲まれよ……」棒を地面に刺し、右手を向ける修。
短いつぶやきは魔法の詠唱。放つのは風属性の上級魔法――
「ラゴール!」
幾何学模様の円――魔法陣が現れ、そこから竜巻が放たれた。
激しい竜巻はまっすぐ向かっていき、全く動かないサージュに激突する。数本の木すらも根こそぎ吹き飛ばす強風だ。
カレンからもらった上級魔法は、使った修さえも驚く威力だったが……
「ぐぅっ!!」修の左胸と肩に鋭い痛みが走る。
「効かねぇんだよブワァ~~カ!!」
聞こえてきたのは、サージュの上機嫌な罵倒。戦闘への集中力が途切れ、頭の中が「痛い」という言葉で埋め尽くされる。貫通こそしなかったが、体からは多くの血が流れた。
「素人が」ロイクは毒づきながら、自分に向かってきた指を全て切り落としていく。
「……これも……効かないのかっ!」
叫ぶ修へと近づいていくロイク。サージュはそれを狙って攻撃したが、全て斬り落とされた。それも、よそ見をしながら簡単に。
「弱い魔法はやめておけ。こいつには無駄だ」
ロイクがサージュを見上げる。自分より小さい存在に睨まれたメオルブは、修に狙いを絞ることにした。
弱い魔法は無駄……だったら……傷を抑えながら、修も顔を上げる。
「強い魔法ならいいんだな?」
上級が通じないのなら、その上を撃つしかない。カレンは修に最上級魔法を授けなかったが、代わりにそれをも越える神術を三つだけ授けていた。
その一つ目が、先に見せた『エルブ・ブレール』
「これならどうだよ! エルブ・モニカぁ!!」
修の手から放たれたのは、サージュの上半身をも飲み込んで余りある、太く大きい青の光線。晴天のような色の波動は、そのまま空の一部に加わるように、天まで向かっていった。
「大層な名前を冠するだけはある」
その規模は、ロイクさえも目を奪われるほどだった。しかし、次にはこう口にした。
「が……無駄だと言ったぞ」
直後。修の体に、サージュの指が突き刺さった。
「なん……で」
サージュの体はそこにあった。かすり傷一つない、最初の頃のままで。
神術が効かないことに動揺する修。常に正面から見ていた修は分からなかったが、ロイクはその謎に気付いていた。
更に修を狙う指を斬り落とし、ロイクが声をかける。
「おい。次に指が伸びてきたら、それを掴んでみろ。面白いものが見れるぞ」
ロイクは剣をしまい、もう一度サージュに目をやった。つまらない謎に気がついて興ざめしたのもあるが、修への興味も湧いたからだ。
「なんのつもりだ……お前」
弱そうな修に狙いを絞ったサージュだったが、ロイクの態度は鼻についた。
膝をついた修が「指?」と聞き返す。
「正確には羽か」
より難解なことを言ったロイクは、近くのベンチに腰を降ろした。
「おい! 舐めてんのかてめぇ!!」
「舐めていない。俺が出るまでもないと判断したまでだ」
「同じだろうよ……」 「同じじゃねぇかよぉ!!」
修とほぼ同じ言葉を放ったサージュが指を伸ばす。
「あれだけの巨体を持ちながら、何故その場から動かず、指を伸ばす攻撃しかしないのか」
指を棒で受け止めた修を見ながら、ロイクは言う。そして指を掴んだ修を見て「行けば分かるぞ」と続けた。
「気安く触るんじゃねぇ!!」
指が縮みだすと同時に、修が空中へ運ばれる。サージュはそれを引き剥がそうと、更に指を伸ばすが、修は落ちない。
指が縮む速度はそれなりにある。このままあの巨体にぶつかれば、ただでは済まない。
「ぶつかるぞぉシュー!!」 「離せばお前の負けだぞ」
叫ぶエジオと呟くロイク。激突の恐怖がこみ上げてくると同時に、修も秘密に気付く。そしてあわやぶつかると思った瞬間――
修がサージュの体の中へと消えていった。
「そういう……ことかよ」
修が中で見たのは、等身大のサージュの姿。外の派手な巨体と違い、黄金の体は所々が欠けていて、体についている宝石はただの石ころ。
サージュの巨体は、ただの幻だったのだ。能力で自身を大きく見せていた。魔法や神術も効かなかったのではなく、すり抜けただけ。
「て、てめぇよくも見やがっ――」
黙らせるように、勢いよく棒を振り回す修。浮遊していたサージュは地面に叩きつけられ、同時に幻が消えた。
棒を地面に伸ばし、なんとか着地する修。
「見栄……か。ここまで名前そのままのやつが居るとはな」
落ちてきたサージュに目をやるロイク。サージュは反射的にロイクを攻撃したが、やはり通じなかった。
「何度でも生える鞭のような羽。攻撃はそれを伸ばすだけか。本当につまらんな」
「指に見えたのは、こいつの羽だったのか」
目の前に落ちてきた羽の残骸に目をやる修。
あまり派手に動けば、幻だということを悟られてしまう。それを避けるため、指に見える羽を伸ばすことしかできなかった。
「ただの人間ならば、あの姿を見ただけで恐れて逃げ出す。武器も魔法も必要なかったんだろう」
「好き勝手言ってくれるじゃねぇか……」とサージュが立ち上がる。
「俺は剣の方が得意なんだ!達人なんだ!」
ロイクへ向かおうとするサージュの前に、修が立つ。
「お前の相手は俺だ」
ロイクをかばうつもりはなかった。ただ、こいつを自分の手で倒したかった。
「別にどっちでもいいがよぉ!!」
声を荒らげながら、剣を抜くサージュ。確かにほんの少し、かじった程度の心得はあったのだろう。
「おがぁ!!」
頬を叩かれ、のけぞるサージュ。
それでも、修には及ばなかった。少ない日数で学んだ付け焼き刃に等しく、実戦経験皆無の修相手でさえ、剣を当てられなかったのだ。
「なめるなぁ!!」
剣が駄目ならと羽を伸ばすが、散々見た修には、それも通じない。経験不足のサージュは、まっすぐ伸ばすことしかできなかった。
「てめぇはここで終わりだ!!」
言葉こそ強気だが、実力が伴っていなかった。せいぜい素人に毛が生えた程度の剣技は、付け焼き刃以下だったのだ。
数度の攻撃を食らったサージュは、最期に渾身の横薙ぎを顔面に叩き込まれ、剣を手放した。
「俺は……たつじ……」
「くだらん見栄を張るな」
倒れたサージュに、ロイクがそう吐き捨てた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる