2 / 4
光
図書館
しおりを挟む
「お父様。またお仕事?」
「ごめんねマーミー。帰ってきたら遊んであげるからね。」
「…」
「ほらマーミー、お父様を困らせないの」
「だって…。お父様最近全然遊んでくださらないんだもの…」
「マーミー、帰ってきたら絶対遊んであげるからね」
「そんなこと言って帰ってくるのどうせ遅いくせに。」
「ははっ。ごめんよ」
そう言い去っていくお父様の背中は大きかった。
お父様のお仕事は大事で大変だって分かっているけど…
「マーミー、お裁縫をしましょう。」
「いやっ!」
お母様はいつもお裁縫をさせようとしてくるし、私はもっと楽しいことをしたいのに。そう、例えば街の図書館に行って本を読むとか。そっちの方が断然面白い。それにお裁縫みたいに針を指に指してしまうこともないから痛くもない。あぁでもたまに本の紙で指を切ってしまうことはあるけど。あれは針を指に指すよりも嫌い。すごく痛いから。お母様は私に図書館に行くなって、読みたい本があるならお父様にお願いして買ってもらいましょうって。でも図書館の方が自分で好きな本を選べるでしょ?それに図書館の匂いが好きだからお母様の言うこと破ってよく1人で行っていたの。それが私の命を救い、私を生き地獄へと突き落とした。
「ごめんねマーミー。帰ってきたら遊んであげるからね。」
「…」
「ほらマーミー、お父様を困らせないの」
「だって…。お父様最近全然遊んでくださらないんだもの…」
「マーミー、帰ってきたら絶対遊んであげるからね」
「そんなこと言って帰ってくるのどうせ遅いくせに。」
「ははっ。ごめんよ」
そう言い去っていくお父様の背中は大きかった。
お父様のお仕事は大事で大変だって分かっているけど…
「マーミー、お裁縫をしましょう。」
「いやっ!」
お母様はいつもお裁縫をさせようとしてくるし、私はもっと楽しいことをしたいのに。そう、例えば街の図書館に行って本を読むとか。そっちの方が断然面白い。それにお裁縫みたいに針を指に指してしまうこともないから痛くもない。あぁでもたまに本の紙で指を切ってしまうことはあるけど。あれは針を指に指すよりも嫌い。すごく痛いから。お母様は私に図書館に行くなって、読みたい本があるならお父様にお願いして買ってもらいましょうって。でも図書館の方が自分で好きな本を選べるでしょ?それに図書館の匂いが好きだからお母様の言うこと破ってよく1人で行っていたの。それが私の命を救い、私を生き地獄へと突き落とした。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる