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空色フロンティア

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死相編

一過性のマインドソウル3

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 ああ、またこの日を、繰り返しているな.....と、そろそろ俺もリアクションが無くなってくるような頃合いだ。
 毎回ずっと同じ朝食ばかり食べなければならないから、何も面白くないし、何があっても変わらない。
 それは、俺の運命のことを揶揄しているのかもしれないな。
 あと、もしもだ、もしもなんだが、運悪く朝に飯まずが万が一出てきたら、それを半永久的に食べることになるのかなー。
 いや、母さんが本当に料理好きでよかった。そう何度も何度も思った。
 はぁー。
 ため息を吐いたが今日の夕方、幽霊が出ると噂の廃病院で謎の生物に襲われる事になる事はもう前回のでわかった。
 だがなぁ、それがわかった所での、話なんだ。一番の問題としてその正体不明の生物を一体どうやって、倒すのかが問題だ。
 あの時、顔が見えなかった為、そいつの正体も、姿もどんなやつかのかが、全く想像できないし、わからない。
 ああ、もう。俺よ、どうするんだ?このままだとまた刻一刻とタイムリミットが来てしまうぞ。その度に、奴らが死んでしまう。
 もう、ここは一回、平和的に説得するか?いや、それとも、武力行使を駆使して、こちらからアイツを、問答無用で殺すか?
 俺は、俺自身に一人で、自分に問いただす。
 これは自問自答だ。
 質問者は俺であり、回答者も俺自身でもある。
 俺が考え、聞いた、俺の答えは、「殺される前に、アイツを殺す」というかなりの極論に至った。
 つまりは.....武力行使だ。
 でもやっぱり他に手はないだろうな。
 俺は、勿論のこと、バリバリの平和主義者なんだが、俺の仲間を何も思わず、淡々と殺す奴に一切の躊躇なんか見せてたまるかってんだ。
 そして、対抗するとなると、その生物に張り合えるだけの、強い武器がいる。
 俺は安易に入手できる、ナイフや、カッターなどを考えたが、余りにもリーチが短すぎる。
 殺傷能力は高いが、少し戦闘技術の乏しい我ら一般人が扱うには少し難しい。
 という訳で、俺が持っていく武器は....バットだ。
 バットを拝借して、四人分、つまり四つ人数分きちんと持っていく。
 もちろん木製バットなんかじゃダメだ。
 ちゃんとしたソフトボール用の、金属バットじゃ無いと厳しいだろう。
 それでソイツを殴り殺すんだ。
 とにかく、金属バットなんて何処で買えるかわからないから学校にいって拝借させてもらう。
 という訳で、武器は入手できた。

 いつも通り、3時間目が終わり、俺は高見と一通りのテンプレートに近い、いつも通りの、あの会話を交わした。
 いつまで経っても、全く寸分も、変わらないのがすごく不思議だ。
 そして、それからどんどん時が過ぎて、最早、とうとう放課後になった。
 .....今回こそは俺が筆頭に、行動しなければあの悲惨な、運命が変わらない。
 俺が、俺自身が、アイツらを、皆んなを、守るんだ.....そしてもう二度、誰も死なせない。
 これは、dead or aliveな戦いである。

 俺は学校に誰も居なくなっている事を確認して、運動場にある、体育倉庫の前に着いた。
 すり足差し足忍び足と、こっそり移動する必要はない。
 今日はもう学校には誰もいない。
 だが、体育倉庫には頑丈で、無駄に巨大な、南京錠が掛けられており、正当法では開けられない。
 「手段が無いからしょうがない」そう自分に言い聞かせて、俺は思いっきり南京錠を蹴った。
 だが流石は南京錠、役割は果たしているな。
 少しクルクル回転しただけで南京錠自体には、傷一つすらついていない。
 それどころか夕日に照らされ、紅混じりの金色色にキラキラと輝いていた。
 それは無垢に、キラキラしていて、此処にいる無力な俺を嘲笑うかのようだった。
 俺はよくわからないが、それに心底ムカついた。
 いつもならそんなことを気にしないし、こんなことはやらないんだ。
 だが俺は、やるしかない。
 やるしかないじゃない、やるんだ。
 壊すんだ。
 ぶっ壊すんだ。
 南京錠ではなく、このドアを。
 俺は少し後ろに下がり、走り出した。
 そしてドアにブルースリー並みのキックを浴びせてやった。
 見てみると少しドアが凹んでいた。
 俺はキックやパンチ、体当たりを決めた。
 そして、もう何回目かわからない中で、体当たりをした瞬間にドアがようやく倒れた。
 俺は、そそくさと体育倉庫の中に入った。
 中は埃まみれで、沢山の蜘蛛の巣が張っていた。
 なんなら蜘蛛や、その巣が幾つも見えた気がした。
 なんとかしてドア壊したけど、まあ、体育倉庫といいながら、長年使ってないそうだから別にぶっ壊したところで大丈夫な筈だ。最悪バレても停学で済むであろう。
 そして、俺は例の金属バットを探す。
 奥の方にあるのかもしれないと思いみ俺は奥の方に入った。
 その時、俺の携帯に着信があった。大きな音量で鳴り響き、狭い空間の中でこだましていた。
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