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ルテイン王国を打つ方法
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「まず大切なのはラバースの王妃がどこにいるかだ。」
相馬は言う。
「ラバースを味方につけるには王妃を助けなければならない。
情報が足りなすぎる。
仲間を集めたところで方法を間違えれば犠牲が多く出てしまう。」
「そうね。
焦ることはないわ。
できる限り情報を集めてルテインに対抗しましょう。」
その頃ルテインでは。
「あの馬鹿どもは仲間を集めているようだな。」
1人ほくそ笑む男。
「何人来ようが私達には敵わないというのに。」
「そうね。
命を無駄にするだけ。」
女も笑う。
「夢見だけは殺さないよう命令しておかなければ。
大事な研究材料だからな。」
男は高笑いをしてワインを飲みほした。
*
「ラバースの王妃はルテインにいます。」
あたしは3日間寝て見た夢見を告げた。
「それは困りましたわね。
ラバースの力を借りずにルテインに行くのは危険すぎるわ。」
メイ女王はあたしの夢見を聞きそう言った。
「まずラバースへ行きましょう。
ルテインは力を過信しています。
ラバースの兵たちもきっと分かってくれることでしょう。
それは確実なのですか?」
「はい。
夢見で見ました。
大丈夫です。」
闘いにはならないのかしら?
「少しだけもめます。
だけど大丈夫です。
死者は出ません。」
「信じていいのですね?」
「はい。
ボレル王国、サイナ王国、ミッド王国の兵たちが集まり次第出航しましょう。」
「分かりました。
そうしましょう。」
いよいよだ。
夢見でしっかり見た。
ラバースへ行けと。
きっと大丈夫。
きっと。
*
「可憐!」
相馬と話していると勇気がやって来た。
「メイ女王に話を聞いてきたよ。」
「うん。」
「ラバースへ行くことになったらしいな?」
「うん。」
あたしはうなづく。
「本当に危険はないんだな?」
「大丈夫!
夢見で見たもの。
最近夜になると相馬が紅茶を入れてくれるの。
よく眠れるんだ。」
「へ、へぇ。
そうか。」
勇気は作り笑い。
「相馬特製の紅茶よ?
あたしのためにブレンドしてくれるの。」
「へ、へぇ。」
「心も落ち着くし、夢見もいいの。」
「そ、そうか。」
「私の趣味のようなものです。」
相馬も笑う。
可憐と相馬。
仲良さそうな2人に勇気はどうしていいか分からなくなる。
このまま可憐は相馬を愛する様になってしまうのではないかといたたまれなくなる。
「可憐。
お前が幸せならいいんだ。」
勇気はそう言いその場を離れる。
「ありがとう。」
可憐はそう言った。
俺のような遊び人より相馬のような男の方がいい。
勇気は可憐と相馬に聞こえないような小声で呟いた。
相馬は言う。
「ラバースを味方につけるには王妃を助けなければならない。
情報が足りなすぎる。
仲間を集めたところで方法を間違えれば犠牲が多く出てしまう。」
「そうね。
焦ることはないわ。
できる限り情報を集めてルテインに対抗しましょう。」
その頃ルテインでは。
「あの馬鹿どもは仲間を集めているようだな。」
1人ほくそ笑む男。
「何人来ようが私達には敵わないというのに。」
「そうね。
命を無駄にするだけ。」
女も笑う。
「夢見だけは殺さないよう命令しておかなければ。
大事な研究材料だからな。」
男は高笑いをしてワインを飲みほした。
*
「ラバースの王妃はルテインにいます。」
あたしは3日間寝て見た夢見を告げた。
「それは困りましたわね。
ラバースの力を借りずにルテインに行くのは危険すぎるわ。」
メイ女王はあたしの夢見を聞きそう言った。
「まずラバースへ行きましょう。
ルテインは力を過信しています。
ラバースの兵たちもきっと分かってくれることでしょう。
それは確実なのですか?」
「はい。
夢見で見ました。
大丈夫です。」
闘いにはならないのかしら?
「少しだけもめます。
だけど大丈夫です。
死者は出ません。」
「信じていいのですね?」
「はい。
ボレル王国、サイナ王国、ミッド王国の兵たちが集まり次第出航しましょう。」
「分かりました。
そうしましょう。」
いよいよだ。
夢見でしっかり見た。
ラバースへ行けと。
きっと大丈夫。
きっと。
*
「可憐!」
相馬と話していると勇気がやって来た。
「メイ女王に話を聞いてきたよ。」
「うん。」
「ラバースへ行くことになったらしいな?」
「うん。」
あたしはうなづく。
「本当に危険はないんだな?」
「大丈夫!
夢見で見たもの。
最近夜になると相馬が紅茶を入れてくれるの。
よく眠れるんだ。」
「へ、へぇ。
そうか。」
勇気は作り笑い。
「相馬特製の紅茶よ?
あたしのためにブレンドしてくれるの。」
「へ、へぇ。」
「心も落ち着くし、夢見もいいの。」
「そ、そうか。」
「私の趣味のようなものです。」
相馬も笑う。
可憐と相馬。
仲良さそうな2人に勇気はどうしていいか分からなくなる。
このまま可憐は相馬を愛する様になってしまうのではないかといたたまれなくなる。
「可憐。
お前が幸せならいいんだ。」
勇気はそう言いその場を離れる。
「ありがとう。」
可憐はそう言った。
俺のような遊び人より相馬のような男の方がいい。
勇気は可憐と相馬に聞こえないような小声で呟いた。
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