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太陽神サンの元へ
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「という訳だ」
宇宙閻魔の説明にみんなは黙り込む。
サターンと美鈴は2人で1人。
太陽神サンは善の存在を作るため邪悪なサターンから善の心を引きはがし、美鈴という存在を作り出した。
そして、2人が出会った時、サターンは善の存在美鈴にのみこまれる。
そういう説明だった。
沈黙を破ったのはプルートだった。
「太陽神サンは、サターンを倒すためだけにそんなことをしたのでしょうか?」
すると宇宙閻魔は言った。
「いや、サターンは元々邪悪な存在だ。美鈴と融合すれば、また新たなサターンが生まれる。」
「そんな、、、」
スプリングは悲しみに思わず涙ぐむ。
「でも今のサターンよりは邪悪ではないだろう。誰もが悪の心を持つように、サターンにも善の心はあるはずだから。今のサターンは太陽神サンに善の心を抜かれている。言わば、サターンも美鈴も不安定な存在なんだ。太陽神サンの元へ行くか?」
宇宙閻魔の問いにみんなは力強くうなづいた。
*
「それと。大事なことだが、太陽神サンは、サターンを倒すために美鈴と言う存在を作り出した訳ではないよ。」
「えっ?」
ムーンが驚いた。
「なんだよ?それ?じゃ美鈴は何の為に、、、?」
秋時も驚いたようだ。
「言っただろ?善の存在を作り出したかっただけだ。だから、太陽神サンはサターンと美鈴を合わせるつもりはないだろう。」
宇宙閻魔がそう言うと。
「なんだよそれ?じゃ、今こんなことになっているのは全部太陽神サンのせいじゃないか!」
ムーンが怒って怒鳴った。
「そう言うことになるな。」
「わたくしたちはどうすれば?」
プルートが言った。
「なるようにしかならないんじゃないか?」
素っ気なく宇宙閻魔は言った。
「お前!!仮にも宇宙閻魔だろ?大変なことになっているのにその態度はなんだよ!」
と秋時は宇宙閻魔に向かって怒鳴った。
「俺は閻魔だ。生きている世界には干渉出来ないし、しない。教えてやっただけありがたいと思え。」
宇宙閻魔は冷たく言った。
*
「お前なんかあてにしてねーよ。それより奈津はどこだよ!何もしてねーだろうな!?」
秋時はケンカ腰に言った。
「アースならもう閻魔界の外だろう。鬼たちが手を焼いたようだ。さあ用は済んだだろ?サッサと行け!」
宇宙閻魔はプルートに視線を移し、また逸らした。
するとプルートは言った。
「オータム、ムーンとアースを連れて太陽神サンのところへ行って下さい。他の皆さんは自分の星に戻り、サターンに備えてください。」
「えっ?プルート様は?」
ウラヌスが言った。
「わたくしはここに残ります。」
「えっ」
宇宙閻魔は驚いたようだ。
「宇宙閻魔様?お話しがございます。」
「へ、へー。何?」
「皆さん早く行ってください!」
「プルート様がそう言うのなら、、、」
ウラヌスは渋々うなづいた。
「さあ行くか!ムーン足手まといになるなよな!」
秋時は一言余計である。
「そっちこそ!!」
ムーンは怒ったが、秋時はみんなに言った。
「別行動になるが、気は抜くなよな!」
みんなは力強くうなづいた。
*
「だーかーらー!もうお説教は分かったって言ってるでしょ?!」
あたしは付き添いの鬼に言った。
「これはお説教ではなくて、、、」
鬼が言いかけた時、秋時とムーンがやって来た。
「あれ?秋時とムーンもお説教されに来たの?」
「何バカ言ってるんだ?太陽神サンの元へ急ぐぞ!」
秋時はあきれて言った。
「へ?だってみんなは?あたしはこの鬼に捕まってお説教を聞かされてて、、、?」
「アース様、もう閻魔界の外だよ。しっかりしてよ!」
ムーンにまで言われてしまった。
「お連れの方々ですか、、、助かっ、、いえ、宇宙閻魔様の言いつけなのでお引き渡しします。では。」
鬼はそう言って消えた。
「奈津!!ボーっとしてないで行くぞ!」
「え?あ、うん。でもみんなは?」
「プルートと俺ら以外は自分の星に戻った。」
「プルートは?いないようだけど?」
あたしは辺りを見回す。
「プルートは宇宙閻魔に話しがあるらしい。」
「えっ?!」
あたしは驚いたのだった。
*
「何を驚いてるの?」
ムーンは不思議顔である。
「い、いや?それより太陽神サンのところって、美鈴さんのこと、宇宙閻魔から聞いたの?」
あたしは話をすり替える。
「何もかも太陽神サンのせいだったんだ。許せねー!サッサと行くぞ!」
秋時はそういうと、宙に浮いた。
「待って!」
「なんだよ!」
「あたし飛べない、、、」
「はぁ?」
そこへムーンが言った。
「魔法陣で行きたいところだけど、絶対結界はってると思うから、アース様は僕につかまって!飛んで行くしかないんだ。」
「ご、ごめん。じゃ、お願い。」
すると秋時が怒鳴った。
「めんどくせーよ!2人とも俺につかまれ!どの道ムーンの魔力も弱いんだ。一刻も早く太陽神サンのところに行きたいからな!」
「なっ、、、」
秋時はあたしをお姫様抱っこして、ムーンをおぶって、すごい速さで閻魔界から飛びだったのだった。
宇宙閻魔の説明にみんなは黙り込む。
サターンと美鈴は2人で1人。
太陽神サンは善の存在を作るため邪悪なサターンから善の心を引きはがし、美鈴という存在を作り出した。
そして、2人が出会った時、サターンは善の存在美鈴にのみこまれる。
そういう説明だった。
沈黙を破ったのはプルートだった。
「太陽神サンは、サターンを倒すためだけにそんなことをしたのでしょうか?」
すると宇宙閻魔は言った。
「いや、サターンは元々邪悪な存在だ。美鈴と融合すれば、また新たなサターンが生まれる。」
「そんな、、、」
スプリングは悲しみに思わず涙ぐむ。
「でも今のサターンよりは邪悪ではないだろう。誰もが悪の心を持つように、サターンにも善の心はあるはずだから。今のサターンは太陽神サンに善の心を抜かれている。言わば、サターンも美鈴も不安定な存在なんだ。太陽神サンの元へ行くか?」
宇宙閻魔の問いにみんなは力強くうなづいた。
*
「それと。大事なことだが、太陽神サンは、サターンを倒すために美鈴と言う存在を作り出した訳ではないよ。」
「えっ?」
ムーンが驚いた。
「なんだよ?それ?じゃ美鈴は何の為に、、、?」
秋時も驚いたようだ。
「言っただろ?善の存在を作り出したかっただけだ。だから、太陽神サンはサターンと美鈴を合わせるつもりはないだろう。」
宇宙閻魔がそう言うと。
「なんだよそれ?じゃ、今こんなことになっているのは全部太陽神サンのせいじゃないか!」
ムーンが怒って怒鳴った。
「そう言うことになるな。」
「わたくしたちはどうすれば?」
プルートが言った。
「なるようにしかならないんじゃないか?」
素っ気なく宇宙閻魔は言った。
「お前!!仮にも宇宙閻魔だろ?大変なことになっているのにその態度はなんだよ!」
と秋時は宇宙閻魔に向かって怒鳴った。
「俺は閻魔だ。生きている世界には干渉出来ないし、しない。教えてやっただけありがたいと思え。」
宇宙閻魔は冷たく言った。
*
「お前なんかあてにしてねーよ。それより奈津はどこだよ!何もしてねーだろうな!?」
秋時はケンカ腰に言った。
「アースならもう閻魔界の外だろう。鬼たちが手を焼いたようだ。さあ用は済んだだろ?サッサと行け!」
宇宙閻魔はプルートに視線を移し、また逸らした。
するとプルートは言った。
「オータム、ムーンとアースを連れて太陽神サンのところへ行って下さい。他の皆さんは自分の星に戻り、サターンに備えてください。」
「えっ?プルート様は?」
ウラヌスが言った。
「わたくしはここに残ります。」
「えっ」
宇宙閻魔は驚いたようだ。
「宇宙閻魔様?お話しがございます。」
「へ、へー。何?」
「皆さん早く行ってください!」
「プルート様がそう言うのなら、、、」
ウラヌスは渋々うなづいた。
「さあ行くか!ムーン足手まといになるなよな!」
秋時は一言余計である。
「そっちこそ!!」
ムーンは怒ったが、秋時はみんなに言った。
「別行動になるが、気は抜くなよな!」
みんなは力強くうなづいた。
*
「だーかーらー!もうお説教は分かったって言ってるでしょ?!」
あたしは付き添いの鬼に言った。
「これはお説教ではなくて、、、」
鬼が言いかけた時、秋時とムーンがやって来た。
「あれ?秋時とムーンもお説教されに来たの?」
「何バカ言ってるんだ?太陽神サンの元へ急ぐぞ!」
秋時はあきれて言った。
「へ?だってみんなは?あたしはこの鬼に捕まってお説教を聞かされてて、、、?」
「アース様、もう閻魔界の外だよ。しっかりしてよ!」
ムーンにまで言われてしまった。
「お連れの方々ですか、、、助かっ、、いえ、宇宙閻魔様の言いつけなのでお引き渡しします。では。」
鬼はそう言って消えた。
「奈津!!ボーっとしてないで行くぞ!」
「え?あ、うん。でもみんなは?」
「プルートと俺ら以外は自分の星に戻った。」
「プルートは?いないようだけど?」
あたしは辺りを見回す。
「プルートは宇宙閻魔に話しがあるらしい。」
「えっ?!」
あたしは驚いたのだった。
*
「何を驚いてるの?」
ムーンは不思議顔である。
「い、いや?それより太陽神サンのところって、美鈴さんのこと、宇宙閻魔から聞いたの?」
あたしは話をすり替える。
「何もかも太陽神サンのせいだったんだ。許せねー!サッサと行くぞ!」
秋時はそういうと、宙に浮いた。
「待って!」
「なんだよ!」
「あたし飛べない、、、」
「はぁ?」
そこへムーンが言った。
「魔法陣で行きたいところだけど、絶対結界はってると思うから、アース様は僕につかまって!飛んで行くしかないんだ。」
「ご、ごめん。じゃ、お願い。」
すると秋時が怒鳴った。
「めんどくせーよ!2人とも俺につかまれ!どの道ムーンの魔力も弱いんだ。一刻も早く太陽神サンのところに行きたいからな!」
「なっ、、、」
秋時はあたしをお姫様抱っこして、ムーンをおぶって、すごい速さで閻魔界から飛びだったのだった。
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