46 / 60
あげは紅ははかないらしい
クラス全員、見せなくても
しおりを挟む
「オーツチくーん、ひょっとしてそれさぁ、1度にひとつの命令しかできないんじゃないのぉ」
カトーちゃんの言葉に、オーツチはビクッとする。それにあわせてクラスメイトの動きが止まった。
その様子を見て、確信したように言葉を続ける。
「どうやら図星のようねぇ、サトーちゃん、どうするぅ」
状況はどうみてもシューガールの方が追い詰められているのに、逆にオーツチが追い詰められているみたいだ。
「カトーちゃんとムトーちゃんは、ビトーちゃんを守って。あたしはあげはに加勢に行く」
「そうねぇ、あたし達を襲うなら、サトーちゃんが疎かになるから、そのエンピツモドキをあげはと2人がかりで奪えるわね。逆にあげはを襲うなら、あたし達は教室から逃げ出して、先生を呼ぶことができるわねぇ」
追い詰めたネズミをどういたぶってやろうか、そんな感じでカトーちゃんがオーツチを精神的に追い詰める。
怖ええええー、カトーちゃん怖ええええー
オーツチはどうしていいか分からず、かたまっている。それをみて、タカコがあたしに目で合図を送った。
「よし、みんな、行くよ!!」
タカコの力強い合図に、カトーちゃんが応える。
「頑張ってねー、みんなー」
その言葉にムトーちゃんがかまえたまま、言い返す。
「あなたも手伝いなさい」
「だってぇ、あたしは非力だしぃ、こうやってビトーちゃんを守るしか出来ないからぁ、攻撃《オフェンス》はみんなに任せるわ」
「だったらビトーちゃんから離れなさい」
「ビトーちゃんは、あたしより非力だしぃ、こうして後ろからスカートをめくられないように、抱きしめていないといけないのぉ」
「離れなさいってば!!」
「心配しなくて大丈夫よぉ、こうして後ろから両腕で胸をカバーして、足を絡めてスカートを押さえて、あら、ビトーちゃん、意外と胸があるのね、形もいい感じの……」
ムトーちゃんが我慢しきれず、振り向いて睨み付ける。
「あなたねぇ」
隙が出来たかと、対峙していた男子がムトーちゃんに襲いかかった。
すると、さっきまでの挑発的な物言いから、うってかわって真剣な言い方で鋭くカトーちゃんが放つ。
「後ろ、3人」
それに呼応し、ムトーちゃんが振り向き様、男子達に手刀を首筋に打ち込む。
全員が崩れ落ちると同時に、タカコが駆け出し、こっちに向かってきた。
オーツチは反応が出来ずにおろおろする。あたしもタカコに合わせて、エンピツモドキを取り上げようとオーツチに向かった。
カトーちゃんの言葉に、オーツチはビクッとする。それにあわせてクラスメイトの動きが止まった。
その様子を見て、確信したように言葉を続ける。
「どうやら図星のようねぇ、サトーちゃん、どうするぅ」
状況はどうみてもシューガールの方が追い詰められているのに、逆にオーツチが追い詰められているみたいだ。
「カトーちゃんとムトーちゃんは、ビトーちゃんを守って。あたしはあげはに加勢に行く」
「そうねぇ、あたし達を襲うなら、サトーちゃんが疎かになるから、そのエンピツモドキをあげはと2人がかりで奪えるわね。逆にあげはを襲うなら、あたし達は教室から逃げ出して、先生を呼ぶことができるわねぇ」
追い詰めたネズミをどういたぶってやろうか、そんな感じでカトーちゃんがオーツチを精神的に追い詰める。
怖ええええー、カトーちゃん怖ええええー
オーツチはどうしていいか分からず、かたまっている。それをみて、タカコがあたしに目で合図を送った。
「よし、みんな、行くよ!!」
タカコの力強い合図に、カトーちゃんが応える。
「頑張ってねー、みんなー」
その言葉にムトーちゃんがかまえたまま、言い返す。
「あなたも手伝いなさい」
「だってぇ、あたしは非力だしぃ、こうやってビトーちゃんを守るしか出来ないからぁ、攻撃《オフェンス》はみんなに任せるわ」
「だったらビトーちゃんから離れなさい」
「ビトーちゃんは、あたしより非力だしぃ、こうして後ろからスカートをめくられないように、抱きしめていないといけないのぉ」
「離れなさいってば!!」
「心配しなくて大丈夫よぉ、こうして後ろから両腕で胸をカバーして、足を絡めてスカートを押さえて、あら、ビトーちゃん、意外と胸があるのね、形もいい感じの……」
ムトーちゃんが我慢しきれず、振り向いて睨み付ける。
「あなたねぇ」
隙が出来たかと、対峙していた男子がムトーちゃんに襲いかかった。
すると、さっきまでの挑発的な物言いから、うってかわって真剣な言い方で鋭くカトーちゃんが放つ。
「後ろ、3人」
それに呼応し、ムトーちゃんが振り向き様、男子達に手刀を首筋に打ち込む。
全員が崩れ落ちると同時に、タカコが駆け出し、こっちに向かってきた。
オーツチは反応が出来ずにおろおろする。あたしもタカコに合わせて、エンピツモドキを取り上げようとオーツチに向かった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
水曜の旅人。
太陽クレハ
キャラ文芸
とある高校に旅研究部という部活動が存在していて。
その旅研究部に在籍している花咲桜と大空侑李が旅を通して多くの人々や物事に触れていく物語。
ちなみに男女が同じ部屋で寝たりしますが、そう言うことはないです。
基本的にただ……ただひたすら旅に出かけるだけで、恋愛要素は少なめです。
ちなみにちなみに例ウイルスがない世界線でのお話です。
ちなみにちなみにちなみに表紙イラストはmeitu AIイラストメーカーにて作成。元イラストは私が書いた。
失恋少女と狐の見廻り
紺乃未色(こんのみいろ)
キャラ文芸
失恋中の高校生、彩羽(いろは)の前にあらわれたのは、神の遣いである「千影之狐(ちかげのきつね)」だった。「協力すれば恋の願いを神へ届ける」という約束のもと、彩羽はとある旅館にスタッフとして潜り込み、「魂を盗る、人ならざる者」の調査を手伝うことに。
人生初のアルバイトにあたふたしながらも、奮闘する彩羽。そんな彼女に対して「面白い」と興味を抱く千影之狐。
一人と一匹は無事に奇妙な事件を解決できるのか?
不可思議でどこか妖しい「失恋からはじまる和風ファンタジー」
悪魔公爵鷲頭獅子丸の場合
岡智 みみか
キャラ文芸
悪魔公爵ウァプラの最後にして最愛の息子と称される獅子丸は、人間界への修行を命じられる。『聖人』の魂を持つ涼介と悪魔の契約を交わし、その魂を魔界に持って帰らなければ、獅子丸は真の息子として認められない。人間界で知り合った下級妖魔の沼女、スヱと共に、涼介の魂をめぐる争いが始まった。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
山蛭様といっしょ。
ちづ
キャラ文芸
ダーク和風ファンタジー異類婚姻譚です。
和風吸血鬼(ヒル)と虐げられた村娘の話。短編ですので、もしよかったら。
不気味な恋を目指しております。
気持ちは少女漫画ですが、
残酷描写、ヒル等の虫の描写がありますので、苦手な方又は15歳未満の方はご注意ください。
表紙はかんたん表紙メーカーさんで作らせて頂きました。https://sscard.monokakitools.net/covermaker.html
煙みたいに残る Smoldering
梅室しば
キャラ文芸
剣道有段者の兄の伝手を使って、潟杜大学剣道部の合宿に同伴した生物科学科の学生・佐倉川利玖。宿舎の近くにある貴重な生態系を有する名山・葦賦岳を散策する利玖の目論見は天候の悪化によって脆くも崩れ、付き添いで呼ばれた工学部の友人・熊野史岐と共にマネージャーの東御汐子をサポートするが、そんな中、稽古中の部員の足の裏に誰のものかわからない血痕が付着するという奇妙な現象が発生した──。
※本作は「pixiv」「カクヨム」「小説家になろう」「エブリスタ」にも掲載しています。
貧乏神の嫁入り
石田空
キャラ文芸
先祖が貧乏神のせいで、どれだけ事業を起こしても失敗ばかりしている中村家。
この年もめでたく御店を売りに出すことになり、長屋生活が終わらないと嘆いているいろりの元に、一発逆転の縁談の話が舞い込んだ。
風水師として名を馳せる鎮目家に、ぜひともと呼ばれたのだ。
貧乏神の末裔だけど受け入れてもらえるかしらと思いながらウキウキで嫁入りしたら……鎮目家の虚弱体質な跡取りのもとに嫁入りしろという。
貧乏神なのに、虚弱体質な旦那様の元に嫁いで大丈夫?
いろりと桃矢のおかしなおかしな夫婦愛。
*カクヨム、エブリスタにも掲載中。
原田くんの赤信号
華子
児童書・童話
瑠夏のクラスメイトで、お調子者の原田くん。彼は少し、変わっている。
一ヶ月も先のバレンタインデーは「俺と遊ぼう」と瑠夏を誘うのに、瑠夏のことはべつに好きではないと言う。
瑠夏が好きな人にチョコを渡すのはダメだけれど、同じクラスの男子ならばいいと言う。
テストで赤点を取ったかと思えば、百点満点を取ってみたり。
天気予報士にも予測できない天気を見事に的中させてみたり。
やっぱり原田くんは、変わっている。
そして今日もどこか変な原田くん。
瑠夏はそんな彼に、振りまわされてばかり。
でも原田くんは、最初から変わっていたわけではなかった。そう、ある日突然変わり出したんだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる