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第一部 第二章「最悪の夜獣・前編」
第16話 最悪の夜獣
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「ルナ。……何で、ここに?」
銀剣を片手にこちらへとやってくるルナに対し、俺は先程まで感じていた疑問を口にする。
メールに書き忘れていたから、普通なら知らないはず……。
なのに、どうやってここに辿り着いたんだろう?
「その話は後。今はそんな事より……はい!」
ルナはそう言いながら、ゴソゴソとローブの中から何かを探りだし、目当ての物を手に取るや否や、そのままこちらへと投げてくる。
「──うお⁉︎」
驚きの声を上げつつ、手に収まった物に視線を向けると、そこには何かしらの紋様が刻み込まれた箱状の物が握られている。
これって術印?
まさか……。
「零、それに魔力を」
「分かった!」
手中に収められた箱に魔力を注ぎ込めようとした時──。
「何か面白え事やってんなぁ? 俺も混ぜて──」
男はニヤリと笑いながら、瞬時に姿を消した。
──不味い。
「──ルナ!」
「大丈夫! 『風刃・鎌鼬』」
ルナが銀剣を振り下ろすと共に、衝撃波が四方八方に飛んでいく。
「──チッ! めちゃくちゃだなぁ?」
「『Air bullet』」
嫌そうな表情を浮かべながら、バックステップで衝撃波をかわす男にルナは指先から緑の球を創り出して追撃をする。
「──うぉ?」
「すげぇ」
……初めて見るルナの魔術だ!
「クソッ! 面倒くせぇ! 『Electric bullet』」
ルナの魔術が男に当たる寸前、男から放たれた青い光を放つ球がルナの魔術を全て打ち消していく。
……相殺⁉︎
ルナも相当だけど、ルナと互角で撃ち合えるあの男……やっぱり強い。
「零、下がってて」
「──え?」
「『Form change』」
ルナが呪文を唱えると、それに応えるかの様に銀剣は輝きを放ち、片手に収まっていたシルエットから、2本の長細い何かへとその形を変えていく。
「──『Type Twin buster』」
輝きが止むと同時に、そこに現れた2本の筒。いや……二丁の銃。
剣の時のハッと息を飲む程の美しさは失われずにそこにあり、醸し出されるオーラの様なモノは例え銃へと姿を変えたとしても衰えを感じさせない。
──形が……変わった?
槍と剣は知ってるけど。それ以外にも変えられるのか。
いや、そんなことよりも、一丁の銃に銃口が2つ。まさか、あれって……。
「『Air bullet・Twin buster』!」
容赦なくトリガーが引かれた瞬間、四つの銃口から放たれた一撃は空中で分散し、逃げ回る男を追撃していく。
「──チッ! 散弾銃に加えて自動追尾かよ。クソッ『Electric──』グハッ!」
分散した風弾の一部が男の脇腹へと直撃し、落下していく男へ次々と残りの風弾が追撃を仕掛けていく。
──当たった‼︎
「零、今のうち!」
「──分かった」
全身の魔力を箱を握る手に集中させていき、箱に刻まれた術印に魔力を注ぎ込む。
『魔力波長解析。……合致。解放します』
機械音が箱から響くと共に、箱にヒビが入っていく。
……箱が……壊れていく。
中に一体……って、これ……。
「──グローブ?」
箱の中から出てきた黒色の術印の刻み込まれたグローブに思わず声が漏れてしまう。
見た感じ、手袋よりも少し硬そうに見えるタイプのグローブ。
唯一、普通と何か違うものがあるすれば……。
部分的に手首に位置するであろうところに液晶パネルが埋め込まれている事と、もう一つ。
電子回路的なやつが端から端まで広がっている事くらいだ。
……いや、そんな事よりも。
「……なあ、ルナ。1つ聞いてもいいか?」
「何?」
銃を構えながら、後ろを振り返る彼女に俺は1つの疑問を投げかける。
「この……いや、さっきの箱。誰からだ?」
ルナとの修行中での会話にて、術印を彫る事によって、術を発動させる道具がある事は知っていた。
でも、実物を見る機会も無ければ、ルナが作っているところなんかを見た事もない。
もし、ルナが作ったものであれば、こんな大掛かりなものは俺に隠して作るというのは、まず無理な話だろう。
そうなってくると、思い当たる答えは一つ。
これは、組織の道具。
つまりは……。
「……香……お義母さんから、零にって」
「……そうか」
……母さんが。
少し意外ではあるものの、今までの疑問を解くのに違和感のない答えである為、俺はそれ以上何も言えなかった。
『カッカッカッ! まさかなぁ、本当にあるとは知らなかった』
瓦礫の山が崩れる音と共に男の声が部屋中に響き渡る。
「「──っ!」」
……何だよ。あれ。
目の前にあるソレを視界に入れた瞬間、俺は自身の目を疑った。
瓦礫の山の上に立って、ニヤリと笑っている男の顔は先程とは大きく異なって狼へと変化し、四肢はより太く、人特有の肌の色は消え失せ、黒色の体毛が全身を支配している。
『特定の形を持たず、持ち主の想いによってその形を創り、邪なる者を一掃する……。政府の奴らが喉から手が出るほど追い求め、模造品を創ろうとしたが創れず、断念した御伽話の産物。“神器”。……まさか、政府の犬らが手に入れてようとは……面白ぇ』
瞼をカッと開いたその先にある血に染まったかの様な真っ赤な瞳が俺とルナ……いや、俺たち2人が手に持っているモノを見つめる。
『政府の犬でさえも創れないと思っていたが……それはどうやら間違いだったみたいだなぁ』
「何の話をしているんだ? いや、そもそも何だよ。その姿」
視界に映る男は人間と狼の間、言わば人狼とでも言うべきだろうか?
先程までとは異なった人外の姿と、そこから放たれる魔力による圧に周囲の空間が支配されたかの様な錯覚を覚える。
全身の毛穴から冷たい汗が吹き出し、指先すら圧に圧倒されてか、ピクリとも動かない。
「……零」
「分かってる」
きっと、ルナだけなら、まだ戦える。
だけど、俺の場合は先の戦闘と違って瞬殺だろう。
肌に感じるビリビリとした殺気が戦わずともお互いの差を無理やり分からせてくる。
『んぁ? お前さん。この姿を見るのは初めてか。この姿はなぁ、かつてこの星にいたとされる“獣人”の遺伝子を真似て造られたもんだ。政府主導でなぁ』
男……いや、バケモノがニヤリと笑うと同時に、背筋がゾクゾクと震え上がる。
ヤバい。ヤバい。
「……な、何が言いたいんだ?」
背中を見せるな。時間を稼げ。
その間に対策を練ろ! 気を抜くな!
『その道具。奴ら……公安のだよなぁ? だったら、知ってるはずだ! 奴らもあの件には関わっていたからなぁ!』
バケモノが怒号をあげた瞬間、バチンッと大きなスパークが起こり、バケモノの姿がその場から消える。
「──零!」
──来るっ‼︎
ルナの叫び声とともに、バックステップを踏んで、その場から逃げようとしたその時──。
『敵対魔力を検知しました。QBシステムの起動を申請。本機を戦闘態勢へと移行します』
無機質な機械音がグローブから聞こえくると同時に、グローブに刻まれていた術印が輝きを放つ。
──な、何だ?
俺を中心に術印が全身へと行き渡っていく。
何が起きて……。
『──チッ! させるかよ!』
「──っ!」
『敵の接近を検知。アンチ・フィジカルバリアを起動』
目の前に突如として現れたバケモノに、咄嗟の判断で防御姿勢を取るが、敵の一撃はあと数センチのところで見えない壁によって弾かれる。
『──チッ』
……い、今。何が起きた?
敵の攻撃が……弾かれた?
もしかして、これが……。
バックステップで更に後ろへと後退しながら、先の現象の原因だと思われるグローブに視線を落とす。
いや、むしろ。
機械音から考えるにこれしか無い。
だとすると……。
「零、服が……」
「──え?」
ルナの言葉に、自分の服へと視線を落とす。
すると、先程まで制服だと思っていた服装は生地の薄い黒タイツへと変わっており、人体の一部を守るように、薄白色のプレートが付着している。
何だよ。これ。
両手のひらを握りしめたり、開いたりを繰り返してはみるが、右手以外の外見が変わったくらいで、特に何の変化もない。
……まさか、さっきの“戦闘態勢”ってコレの事か?
『スーツ装着完了。グローブを装着してください』
分かったよ。装着……右手か。
グローブから流れてくる機械音声の指示通りに、右手にグローブを嵌めていく。
スーツとグローブの先端が触れ合った瞬間、スーツとグローブの接触部がガチャリと音を立てて回転し始め、グローブから伸びていた電子回路とスーツの回路が合わさると同時にグローブからスーツへと徐々に光が灯り始めた。
『準備中。準備中。スーツ充填率58、74、100。起動準備完了しました』
銀剣を片手にこちらへとやってくるルナに対し、俺は先程まで感じていた疑問を口にする。
メールに書き忘れていたから、普通なら知らないはず……。
なのに、どうやってここに辿り着いたんだろう?
「その話は後。今はそんな事より……はい!」
ルナはそう言いながら、ゴソゴソとローブの中から何かを探りだし、目当ての物を手に取るや否や、そのままこちらへと投げてくる。
「──うお⁉︎」
驚きの声を上げつつ、手に収まった物に視線を向けると、そこには何かしらの紋様が刻み込まれた箱状の物が握られている。
これって術印?
まさか……。
「零、それに魔力を」
「分かった!」
手中に収められた箱に魔力を注ぎ込めようとした時──。
「何か面白え事やってんなぁ? 俺も混ぜて──」
男はニヤリと笑いながら、瞬時に姿を消した。
──不味い。
「──ルナ!」
「大丈夫! 『風刃・鎌鼬』」
ルナが銀剣を振り下ろすと共に、衝撃波が四方八方に飛んでいく。
「──チッ! めちゃくちゃだなぁ?」
「『Air bullet』」
嫌そうな表情を浮かべながら、バックステップで衝撃波をかわす男にルナは指先から緑の球を創り出して追撃をする。
「──うぉ?」
「すげぇ」
……初めて見るルナの魔術だ!
「クソッ! 面倒くせぇ! 『Electric bullet』」
ルナの魔術が男に当たる寸前、男から放たれた青い光を放つ球がルナの魔術を全て打ち消していく。
……相殺⁉︎
ルナも相当だけど、ルナと互角で撃ち合えるあの男……やっぱり強い。
「零、下がってて」
「──え?」
「『Form change』」
ルナが呪文を唱えると、それに応えるかの様に銀剣は輝きを放ち、片手に収まっていたシルエットから、2本の長細い何かへとその形を変えていく。
「──『Type Twin buster』」
輝きが止むと同時に、そこに現れた2本の筒。いや……二丁の銃。
剣の時のハッと息を飲む程の美しさは失われずにそこにあり、醸し出されるオーラの様なモノは例え銃へと姿を変えたとしても衰えを感じさせない。
──形が……変わった?
槍と剣は知ってるけど。それ以外にも変えられるのか。
いや、そんなことよりも、一丁の銃に銃口が2つ。まさか、あれって……。
「『Air bullet・Twin buster』!」
容赦なくトリガーが引かれた瞬間、四つの銃口から放たれた一撃は空中で分散し、逃げ回る男を追撃していく。
「──チッ! 散弾銃に加えて自動追尾かよ。クソッ『Electric──』グハッ!」
分散した風弾の一部が男の脇腹へと直撃し、落下していく男へ次々と残りの風弾が追撃を仕掛けていく。
──当たった‼︎
「零、今のうち!」
「──分かった」
全身の魔力を箱を握る手に集中させていき、箱に刻まれた術印に魔力を注ぎ込む。
『魔力波長解析。……合致。解放します』
機械音が箱から響くと共に、箱にヒビが入っていく。
……箱が……壊れていく。
中に一体……って、これ……。
「──グローブ?」
箱の中から出てきた黒色の術印の刻み込まれたグローブに思わず声が漏れてしまう。
見た感じ、手袋よりも少し硬そうに見えるタイプのグローブ。
唯一、普通と何か違うものがあるすれば……。
部分的に手首に位置するであろうところに液晶パネルが埋め込まれている事と、もう一つ。
電子回路的なやつが端から端まで広がっている事くらいだ。
……いや、そんな事よりも。
「……なあ、ルナ。1つ聞いてもいいか?」
「何?」
銃を構えながら、後ろを振り返る彼女に俺は1つの疑問を投げかける。
「この……いや、さっきの箱。誰からだ?」
ルナとの修行中での会話にて、術印を彫る事によって、術を発動させる道具がある事は知っていた。
でも、実物を見る機会も無ければ、ルナが作っているところなんかを見た事もない。
もし、ルナが作ったものであれば、こんな大掛かりなものは俺に隠して作るというのは、まず無理な話だろう。
そうなってくると、思い当たる答えは一つ。
これは、組織の道具。
つまりは……。
「……香……お義母さんから、零にって」
「……そうか」
……母さんが。
少し意外ではあるものの、今までの疑問を解くのに違和感のない答えである為、俺はそれ以上何も言えなかった。
『カッカッカッ! まさかなぁ、本当にあるとは知らなかった』
瓦礫の山が崩れる音と共に男の声が部屋中に響き渡る。
「「──っ!」」
……何だよ。あれ。
目の前にあるソレを視界に入れた瞬間、俺は自身の目を疑った。
瓦礫の山の上に立って、ニヤリと笑っている男の顔は先程とは大きく異なって狼へと変化し、四肢はより太く、人特有の肌の色は消え失せ、黒色の体毛が全身を支配している。
『特定の形を持たず、持ち主の想いによってその形を創り、邪なる者を一掃する……。政府の奴らが喉から手が出るほど追い求め、模造品を創ろうとしたが創れず、断念した御伽話の産物。“神器”。……まさか、政府の犬らが手に入れてようとは……面白ぇ』
瞼をカッと開いたその先にある血に染まったかの様な真っ赤な瞳が俺とルナ……いや、俺たち2人が手に持っているモノを見つめる。
『政府の犬でさえも創れないと思っていたが……それはどうやら間違いだったみたいだなぁ』
「何の話をしているんだ? いや、そもそも何だよ。その姿」
視界に映る男は人間と狼の間、言わば人狼とでも言うべきだろうか?
先程までとは異なった人外の姿と、そこから放たれる魔力による圧に周囲の空間が支配されたかの様な錯覚を覚える。
全身の毛穴から冷たい汗が吹き出し、指先すら圧に圧倒されてか、ピクリとも動かない。
「……零」
「分かってる」
きっと、ルナだけなら、まだ戦える。
だけど、俺の場合は先の戦闘と違って瞬殺だろう。
肌に感じるビリビリとした殺気が戦わずともお互いの差を無理やり分からせてくる。
『んぁ? お前さん。この姿を見るのは初めてか。この姿はなぁ、かつてこの星にいたとされる“獣人”の遺伝子を真似て造られたもんだ。政府主導でなぁ』
男……いや、バケモノがニヤリと笑うと同時に、背筋がゾクゾクと震え上がる。
ヤバい。ヤバい。
「……な、何が言いたいんだ?」
背中を見せるな。時間を稼げ。
その間に対策を練ろ! 気を抜くな!
『その道具。奴ら……公安のだよなぁ? だったら、知ってるはずだ! 奴らもあの件には関わっていたからなぁ!』
バケモノが怒号をあげた瞬間、バチンッと大きなスパークが起こり、バケモノの姿がその場から消える。
「──零!」
──来るっ‼︎
ルナの叫び声とともに、バックステップを踏んで、その場から逃げようとしたその時──。
『敵対魔力を検知しました。QBシステムの起動を申請。本機を戦闘態勢へと移行します』
無機質な機械音がグローブから聞こえくると同時に、グローブに刻まれていた術印が輝きを放つ。
──な、何だ?
俺を中心に術印が全身へと行き渡っていく。
何が起きて……。
『──チッ! させるかよ!』
「──っ!」
『敵の接近を検知。アンチ・フィジカルバリアを起動』
目の前に突如として現れたバケモノに、咄嗟の判断で防御姿勢を取るが、敵の一撃はあと数センチのところで見えない壁によって弾かれる。
『──チッ』
……い、今。何が起きた?
敵の攻撃が……弾かれた?
もしかして、これが……。
バックステップで更に後ろへと後退しながら、先の現象の原因だと思われるグローブに視線を落とす。
いや、むしろ。
機械音から考えるにこれしか無い。
だとすると……。
「零、服が……」
「──え?」
ルナの言葉に、自分の服へと視線を落とす。
すると、先程まで制服だと思っていた服装は生地の薄い黒タイツへと変わっており、人体の一部を守るように、薄白色のプレートが付着している。
何だよ。これ。
両手のひらを握りしめたり、開いたりを繰り返してはみるが、右手以外の外見が変わったくらいで、特に何の変化もない。
……まさか、さっきの“戦闘態勢”ってコレの事か?
『スーツ装着完了。グローブを装着してください』
分かったよ。装着……右手か。
グローブから流れてくる機械音声の指示通りに、右手にグローブを嵌めていく。
スーツとグローブの先端が触れ合った瞬間、スーツとグローブの接触部がガチャリと音を立てて回転し始め、グローブから伸びていた電子回路とスーツの回路が合わさると同時にグローブからスーツへと徐々に光が灯り始めた。
『準備中。準備中。スーツ充填率58、74、100。起動準備完了しました』
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