【完結】僕の不在証明

花柳 都子

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5歳・春/靴の行方

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 おぎゃあおぎゃあ、けたたましい産声が白い空間に響き渡る。そういえば、生まれ落ちた瞬間から始まると言っていたっけ──。
 いつの間にか失っていた意識を取り戻した僕は、そんなふうに考えたところで、ふと思い当たる。
 どうやらこの走馬灯とやらは、自分が死んだ時点の記憶と年齢を引き継いで行われるらしい、と。
 確かに普通“走馬灯“といえば、自分の人生を客観的な視点で見下ろしている、というイメージだ。
 僕は今、病院の一室で、赤ちゃんである自分が母親に抱かれるところを上から眺めている。かと言って、ここは空でもないし、さっきの御霊司がいたよくわからない場所でもない。わかるのは、生前の自分とはもう分離した存在だということだけ。
 そう、今の僕は生前の世界にも、死後の世界にも行き場のない、いないも同然の存在。もちろん母親にも、生まれたばかりの僕にも、中途半端な立ち位置の僕の姿は見えていない。ここからは御霊司の姿も確認できず、文字通り宙ぶらりんな状態にされてしまったなぁなどと呑気に考えている。
 実際の一年がどれくらいの時間で進むのか何も聞いていないが、確か早送りもできると言っていた。どうすればいいんだろうなどと僕が悩むまでもなく、早送りマークが目の前に表示され、長押しするとなんのことはない、時間が進んだ。まるで一本の動画を観ているようだ。
 まだ自分の名も知らぬ0歳の頃から振り返っても仕方がない。人生の選択肢を間違えたというなら、せめて物心がついてから。
 さて、僕の印象に残る最も幼い日の記憶は──。
 5歳の春、近所の公園。
 数人のママたちと、背の高いおまわりさん、そして小さな小さな、女の子の靴が片方だけ。
「あずさくん、本当に見てないの?」
「うん、見てないよ」
 あの頃、日曜日の決まった時間、僕は必ずその公園で遊んでいた。理由は僕もよく覚えていない。けれどそこに自分の親の姿がなかったことは確かだ。
 遊具と呼べるものは滑り台とブランコのみ、他には砂場とベンチが数台、そして周りを囲む遊歩道。その奥は小さな森のようになっていて、敷地だけはとにかく広い公園だった。
 かくれんぼをしたなら、きっと一日で全てを探すのは困難だっただろう。しかし、森とはいえ、危険な崖があるわけでも、奥深くまで続いているわけでもなし。危険だから子どもは立ち入り禁止とされていたが、そもそも中央を遊歩道が貫いているのだから、たとえ子供が迷い込んでも、穴でも掘らない限り見つけられないことはない。
 女の子のひとりが行方不明になったと、大人たちが騒ぎ始めたのは夕方より少し前くらいだったと思う。僕はその時、たまたま近くにいただけだった。その子の姿は捉えていたはずだけれど、顔どころか髪型も服装すらはっきりとは覚えていない。だから、「見ていない」と答えた。だからといって、その子が公園にいなかったとは限らない。あくまで僕はその子の姿を「認識していなかった」だけだ。
 ──いや、ちょっと待て。
 よく考えたら、なぜ大人たちがこんなにいて、子どもの僕に意見を求める必要がある? そもそも、まだ幼い僕がたったひとりでこの公園に来るとは思えない。そのママたちの子ども、つまり僕の友達は一体どこだ?
 僕が「見ていない」と答えた以上、その女の子=友達というわけはなかろう。友達なのだから、一緒に遊ぶか、少なくとも一緒に公園には来たはずだ。
 それなのに、その友達の一人も登場しない。誰も消えた女の子の姿を見ていない。
 そうだ、それで大騒ぎになったのだ。やれ誘拐だ、やれ神隠しだ、などと近所のおばちゃんたちが勝手に盛り上がり、大事にしてしまったのだ。
 保護者の監督不行き届きであることは確かだが、当時から防犯ブザーは持たされていた記憶があるし、無理やり連れ去られればさすがに誰かは気がつくだろう。つまり、この失踪は女の子本人の意思によるもの──。公園内に見当たらないのは、家に帰ったか、どこか別の場所に行ったか。
 ちなみに、その時の各人のアリバイはこうだ。
 まずは僕。砂場で遊んでいたのだが、時計が5分進むたびに、僕は公園の時計台の時刻を木の棒で砂に記していた。当時は当然ながら5分という概念はなかったし、時計そのものの存在もよく知らないで、ただ見るたびに変わる針の位置が面白くて、落書き程度の感覚だった。
 しかし、その行為が功を奏した。5歳の子どもが5分で行き来できる距離なんてたかが知れている。せいぜい公衆トイレに行くくらいが精一杯だろう。そのおかげで僕自身が女児行方不明事件の当事者となることは避けられた。大人たちもまさか5歳児を犯人扱いするはずもないが、なぜか心の奥底に僕自身がこの事件の当事者だった感覚がある。
 他にはベンチでずっとお喋りに興じていたママ友たち。なんと図らずも僕は彼女たちのアリバイも証明していた。森かどこかでいくつか拾って来た花や木の実を彼女たちに見立てて、時計の落書きと共に出入りを記録していた。算数の文章問題にありそうな、『14時に公園に4人が来て、10分後に一人減って、5分後に一人増えて、さらに15分後に一人が減った。さて、今ここに残っているママは何人でしょう?』というやつだ。
 14時10分に減って、14時15分に戻って来たのは同じママで、トイレに行ったそうだ。つまり、今ここには3人のママが残っており、一人だけが先に公園を出たことになる。
 お巡りさんからどこで何を?と訊かれると、彼女はこう言った。
「小学校に通う上の子が習い事から帰ってくる時間なので、家に戻った。下の子はまだ遊び足りないというので、ママ友に預けた」
 特に齟齬や怪しさは感じられなかったが、気になるとすれば一点。この日の習い事教室は15時まで。14時半に公園を出て、自宅まで徒歩数分。習い事教室から自宅までは子供の足で10分ほどかかる。つまり、子どもが帰宅するのは早くても15時10分頃。公園を出る時間が早すぎないか? という質問に対して、彼女は再びこう答えた。
「14時半になると民生委員の方が、隣のコミュニティセンターで紙芝居や絵本を読み聞かせしてくれる。それが終わったら家への送り迎えだけママ友に頼めば済むし、おやつの用意があったから」
 他のママ友に聞けば、確かに毎週そうしているらしい。
 これでもう一つの謎も解けた。子供たちが15時半現在誰もいないのは、軒並みそのコミュニティセンターとやらにいるからだ。
 あれ? じゃあ僕は? 僕はどうしてここに?
 どうして他の子たちと一緒にコミュニティセンターに行かなかったのだろう。僕の友達もそこにいるはずではないか。
 そんな思考も束の間、そういえば選択を変えられるのだったとふいに僕は思い出す。
 この件に関する選択肢はおそらく一つ。
 ──この事件時、『現場にいるか、いないか』。
 実際の5歳児だった僕は、事件発覚時点で現場におり、女の子の失踪がいよいよ現実味を増して来たところで、誰にも構ってもらえなくなったことに不満を覚え、そっと公園から抜け出したはずだ。大人の世界の難しい話になっていたし、夕方も近づいて世界が夕焼け色に染まっていくのが少しだけ怖かった。ならば、どうして友達と一緒にいなかったのか。結局その疑問に立ち戻るわけだが。
 だがこの時、5歳児の自分と打って変わって、今の僕はわくわくしていた。過去の自分のこととはいえ、不可思議な謎が目の前にある。早く解決したくてたまらない。これが大人になって、いわゆる自称『探偵』を名乗る性格の所以だろう。
 生まれ変わりとか認定試験とかそんなのはどうでもいい。僕は僕の人生を変える機会を与えられたのだ。せっかくなら別の選択肢を選んでみてもいいだろう。それで不合格だったとしても後悔はしない。
 幸い今ならまだ間に合う。もうすぐ5歳の僕はこの場を後にする。そうすればきっと『5歳・春』の場面が終了するだろう。
 選択を変えるという選択をする場合、やはりどう変えるかを想定しておくべきだろう。とすれば、実際とは違って『現場発覚時に公園にいない』ためには、代わりに僕の居場所が必要になる。
 時間を巻き戻すことはできないけれど、空間を自由に移動することはできる。僕は話題に上ったコミュニティセンターに行ってみることにした。
 空中を滑るように、僕は歩き出す。幼い日の僕は所在なさげにつまらなさそうに突っ立っているだけで、ついてこようとはしない。それも当然、僕の姿は見えないのだから──。

 コミュニティセンターは公園のすぐ隣、小さな図書館といっても差し支えないくらい、絵本や紙芝居が揃っていた。
 僕は再び見下ろすような格好で、コミュニティセンターの中を探した。エントランスにほど近い広間のようなところに、民生委員と思われるおじさんとおばさん、彼らの目の前に5歳前後の未就学児が10人ほど座っている。
 今まさに紙芝居の真っ最中だったが、エントランスの保護者向け案内ボードには「読み聞かせ14時半から15時まで」とある。
 女の子の失踪というイレギュラー事案の発生により、30分延長しているらしかった。
「ねえねえ、もうおやつの時間だよ」
「ほんとだ。でも、ママのお迎えがまだだよ」
「何してるんだろうね~」
 こそこそと男児と女児が会話を交わす。子どもながらに普通と違うことを察しているのだろう。意外にもちょっとした環境の変化に敏感なものだ。
 あの公園には毎週のように遊びに行っていたはずなのに、見知った顔は不思議と一つもなかった。僕はしばし子供たちの後ろで読み聞かせを聞くともなしに聞いていた。
 ママたちが警察に解放されるのは、少なくともあと30分後くらいだろう。5歳の僕が公園を後にするのはさらにその前だから、時間がない。
 コミュニティセンターで読み聞かせに参加する、は諦めよう。
 そうだ、確かこの近所に犬を飼っている家がある。そこの犬は靴が好きなのか、犬小屋にたくさんの靴を匿っている。小さなものから大きなもの、ボロボロのものや新品に近いものまで。実を言うと5歳の僕は以前、その家の垣根の隙間から庭に入り、靴を拝借してその主を探しに出たことがある。結局、主は見つからなかったし、そのうち飽きてしまって公園の森のどこかに置いて来てしまった。
 夕方くらいの出来事だったと思うけれど、その頃、近くの中学校の男子生徒たちがあの辺りを根城にしていて、5歳の僕がうろつくと睨まれたので、暗くなる前には帰るようにしていた、と思う。
 今考えれば、僕が夕焼けを怖いと思うようになったのは、その中学生たちの制服姿がちょうどシルエットになって見えたからかもしれない。森で遊んでいた彼らの一人の影が幽霊のように消えて、その直後数人いた影は散り散りに去って行った。怖いもの見たさで暫く止まっていると、やがて某ホラー映画の如く、地面から黒い影が這い出て来て、恐ろしい思いをしたことを思い出す。
 生前の僕はミステリは好きだったけれど、ホラーは苦手だった。だって答えが出ないから。幽霊とか悪魔とか、自分の目で見たこともないものがこの世に存在する──? 誰がそれを証明できる? 見える人がいくら見えると言っても、見えない人には全く見えないのだから、説明のしようがない。これぞまさに『悪魔の証明』というやつだ。
 姿が見えているから幽霊ではないという、そんな当然の帰結も5歳の僕の前には無意味に等しく、その這いずり現象を解き明かそうなどと考えるはずは毛頭ない。仮に解決できると解釈しても、相手は中学生と一緒にいたのだ。現実問題、体格差のありすぎる中学生たちと相対するほうが無謀というもの。だから、そもそも遭遇しないように細心の注意を払っていたはずだった。
 つまり、公園の砂場にいる5歳の僕の居場所として森はふさわしくない。用もないのに自らそこへ行こうとは思わないからだ。それに、森は公園の敷地内だから、『現場にいなかった』ことにはならないかもしれない。
 ならば、残る選択肢は一つ。あの犬のところに行こう。タロだかシロだかコロだか、名前はよく覚えていないけれど、茶色い毛の大型犬だったことは確かだ。
 公園を出て東へ30メートルほど。果たしてそこに、リードで繋がれた犬の姿があった。犬小屋の名前は掠れていてよく見えない。決して室内犬ではないが、僕が知る限り飼い主が一緒にいるところを見たことがない。特別太っているとも思えないから、散歩くらいはしているだろうに。
 とはいえ、僕が小学校中学年くらいの時にはもうその家にはいなかったので、既にそこそこ老齢なのかもしれない。
 僕が垣根の隙間から覗くと、びくりと反応して、犬が吠えた。目が合っているところを見ると、どうやら僕の存在がわかるらしい。面白くなって庭に全身を晒すと、困惑した様子で繋がったままのリードを絡ませながら吠え続ける。
 遠くで時報のような音が聞こえた。
 女の子は翌日の午後5時、そう、ちょうど時報が鳴り響く頃、公園の森で遺体となって発見される。

『選択の時間です。君は今日、女の子失踪事件の現場にいたか否か──。いたと答えた場合はこのまま"走馬灯"を続けます。いなかったと答えた場合は、選択肢変更と見做し、シミュレーションに入ります。さあ、解答をどうぞ』
 御霊司の中性的で無機質な声が脳内に直接流れ込んでくる。僕は犬を見下ろしたまま、口を開く。
『僕は、あの場にいなかった』
『──承知しました。では、一度"走馬灯"の再生を停止します』


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