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愛の巣
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柔らかい小さな手が後頭部と耳の後ろ側をゆっくりと行き来すると、ゾワゾワ寒気が背中から立ち昇ると同時に、昨夜はこの可愛らしい手が自分の熱く猛った物を握り、快感を煽ったのだ、という事を思い出し、途端に息苦しい程の欲望が喉元までせり上がって来る。
そういえば、彼女との初めての後、もう一度ベッドで繋がる筈だったのが、小百合の登場で叶わなかったのだ。
ベッドへ倒れ込んだ際にめくれ上がったスカートから白く柔らかい太股が覗いていて、堺は思わず手を伸ばし、まさぐった。
しのは驚いたように目を丸くし、頬を染めて堺を睨むと、小さく呟く。
「もう……っ堺さんのエッチ」
「ーー!わわわわわっごめん!ついっ!」
「ついーーとか、堺さんってそういうのばっかりね」
「本当ごめん!嫌ならしないからーー」
太股から手を離し、身体を起こして離れようとする彼の首にしのは素早く腕を廻した。
「嫌じゃない……から……」
「えっ……」
何かを言う前に細く柔らかな腕に強く引き寄せられ、二人の唇が軽く触れ合い、瞬間電流のような震えが走った。痺れたのはしのの方なのか、それとも堺の方だったのかーーそれを確かめる前に、再び唇が重なり、どちらからともなく舌を絡めた。追いかけっこをするように互いの舌先を求め、捕まえられそうになったら逃げる、という繰り返しを何十秒かした後、しのが小さく溜め息を漏らした。
その瞬間、堺の身体の芯に火を放たれる。
しのの頭を掴み、甘い飴玉を味わうかのように唇を丁寧に舌でなぞり、深く舌を差し入れると、咥内の隅々まで味わい尽くす。しのの舌もぎこちないながらも彼の貪欲な動きに負けまいと付いてきて、二人の熱は高まるばかりだった。
「はあっ……い……きがっ」
何十秒の間だったのか、それとももっと長くそうしていたのかは分からない。堺が唇を離し、しのを解放するとーー但し、彼女の身体をしっかりと抱き締めたままーーしのは酸欠の金魚のように口をパクパクした。
「ごめ……」
「つい、でしょ?」
「ーーっ……ご、ごめんね」
「謝らなくっていいから……」
しのは胸のボタンをひとつ、二つ、と外し、現れた魅力的な胸の谷間を目の前にして、堺は自分の鼻を両手で押さえて呻いた。
「う……は……鼻血でそ」
「ええっ?嘘でしょ?」
「む……いや嘘でなくってだね」
「だってーー昨日そんな事なかったのに」
「きっ……昨日は……夜だったし暗かったしね……」
堺は鼻をつまんで天井を仰ぎ、ゴニョゴニョと口ごもる。
そう、昨夜は仄かにしのの身体が照らされている程度だった。それでも堺には勿論結構な刺激だったのだが、なにしろ今は朝だ。勿論明るいし、しのの肌のキメの細かさまではっきりと見える程なのだ。こんな条件下で、はち切れん如くのもぎたての夏の果実のようなしのの裸体を目にしてしまったら、脳の血管の一本や二本は軽くブチ切れるのではなかろうか。
そういえば、彼女との初めての後、もう一度ベッドで繋がる筈だったのが、小百合の登場で叶わなかったのだ。
ベッドへ倒れ込んだ際にめくれ上がったスカートから白く柔らかい太股が覗いていて、堺は思わず手を伸ばし、まさぐった。
しのは驚いたように目を丸くし、頬を染めて堺を睨むと、小さく呟く。
「もう……っ堺さんのエッチ」
「ーー!わわわわわっごめん!ついっ!」
「ついーーとか、堺さんってそういうのばっかりね」
「本当ごめん!嫌ならしないからーー」
太股から手を離し、身体を起こして離れようとする彼の首にしのは素早く腕を廻した。
「嫌じゃない……から……」
「えっ……」
何かを言う前に細く柔らかな腕に強く引き寄せられ、二人の唇が軽く触れ合い、瞬間電流のような震えが走った。痺れたのはしのの方なのか、それとも堺の方だったのかーーそれを確かめる前に、再び唇が重なり、どちらからともなく舌を絡めた。追いかけっこをするように互いの舌先を求め、捕まえられそうになったら逃げる、という繰り返しを何十秒かした後、しのが小さく溜め息を漏らした。
その瞬間、堺の身体の芯に火を放たれる。
しのの頭を掴み、甘い飴玉を味わうかのように唇を丁寧に舌でなぞり、深く舌を差し入れると、咥内の隅々まで味わい尽くす。しのの舌もぎこちないながらも彼の貪欲な動きに負けまいと付いてきて、二人の熱は高まるばかりだった。
「はあっ……い……きがっ」
何十秒の間だったのか、それとももっと長くそうしていたのかは分からない。堺が唇を離し、しのを解放するとーー但し、彼女の身体をしっかりと抱き締めたままーーしのは酸欠の金魚のように口をパクパクした。
「ごめ……」
「つい、でしょ?」
「ーーっ……ご、ごめんね」
「謝らなくっていいから……」
しのは胸のボタンをひとつ、二つ、と外し、現れた魅力的な胸の谷間を目の前にして、堺は自分の鼻を両手で押さえて呻いた。
「う……は……鼻血でそ」
「ええっ?嘘でしょ?」
「む……いや嘘でなくってだね」
「だってーー昨日そんな事なかったのに」
「きっ……昨日は……夜だったし暗かったしね……」
堺は鼻をつまんで天井を仰ぎ、ゴニョゴニョと口ごもる。
そう、昨夜は仄かにしのの身体が照らされている程度だった。それでも堺には勿論結構な刺激だったのだが、なにしろ今は朝だ。勿論明るいし、しのの肌のキメの細かさまではっきりと見える程なのだ。こんな条件下で、はち切れん如くのもぎたての夏の果実のようなしのの裸体を目にしてしまったら、脳の血管の一本や二本は軽くブチ切れるのではなかろうか。
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