56 / 73
21店目【クラーケンはゲソまで規格外 後編】
しおりを挟む
う、うう。ここは?
目が覚めると、僕はベッドで寝ていた。
狭い部屋には不釣り合いの上等な家具、硬めのマットレス。
飾りの少ない殺風景な内装は、冒険者向けの安宿といったところだ。
この部屋には見覚えがある。
確か、ダンジョンに潜る前に泊った宿だ。
どうやら僕は、元の世界に帰って来たらしい。
いや、今までのことが夢だったのか?
僕はゆっくりと体を起こす。
「よぉ、目が覚めたのか?」
声がする方に振り返ると、そこにはカシムがいた。
「意識をなくしたお前を連れて、ダンジョンを出た。取りあえず近くの宿を取ったのさ」
どうやらロストワールドで過ごした日々は、夢では無かったらしい。
僕たちはあのペリュトンを倒すことが出来たのだ。
「他のみんなはどうしたんだ?」
「ああ、結局奴らは扉を通らなかった。なんだかんだでロストワールドが気に入っていたみたいだな」
「そうか」
彼らが一緒に戦ってくれたから、僕はロストワールドを脱出できた。
出来れば最後にお礼を言って別れたかった。
「ここに来る途中で、ミツルのパーティって奴らにダンジョンで会ったぜ。ミツルが起きたらこの店に来るようにとさ」
カシムは店名が書かれた紙を僕に渡す。
「僕は一体どれくらい寝ていたんだ?」
「ああ、大体5時間くらいだ。もう奴らもダンジョンから帰っているんじゃないか?」
僕は時間を確認するためにスマホを確認する。
時間は18時35分と表示されている。
圏外のマークもすっかり無くなっていた。
「じゃあ、僕は店に行く。カシムも一緒にどうだ?仲間にカシムのことを紹介したいんだ」
「ああ、いいぜ。迷宮レストランを探す仲間になるかもしれないしな」
カシムはそう言うと、用意をするために一旦僕の部屋から出た。
僕はその間にスマホを確認。
食レポ関連の未読メールがいくつもフォルダ内に格納されていた。
僕は『着せ替えアプリ』を起動する。
汚れは一切無いものの、ロストワールドにいた2か月間はずっと同じ格好だった。
自動洗浄機能がついているので特に問題はないのだが、やはり気分も変えないと。
今回は薄いブルーのシャンブレーシャツに、濃いめのネイビーのカーディガンを羽織る。
パンツはシンプルにスリムストレッチ素材のベージュのチノパン。
足元には黒のプレーントゥシューズを合わせた。
やはり見た目を変えると気分も一新する。
ようやくこの世界に帰ってきた気がしてきた。
角を隠すための帽子をかぶったカシムとともに、指定のお店へと向かった。
お店は宿から徒歩十分ほどのところにある。
煉瓦造りの小さいお店だが、流行っているのか店の外まで笑い声が聞こえてくる。
お店から漂ってくる匂いも独特だ。
しっかりと磯の香りがする店は、ぼくが知る限りほとんどない。
どうやら魚料理が中心のお店のようだ。
僕の期待は否が応でも高まってくる。
店はカウンター席が五席と、テーブル席が四席程だ。
すでに冒険者風の客でいっぱいだ。
一番奥のテーブルに僕らに気づいたミトラが、手を振って合図をしてくれる。
すでにミトラたちはすでに始めていたようだ。
人数分のエールと、いくつもの料理が並んでいる。
僕らが席に座るとアインツが僕たちの分のエールを注文してくれた。
「ミツル、心配したのよ!一体どこで何をしていたのよ?」
ミトラが席に着くなり、質問をしてきた。よっぽど心配してくれたのだろう。
その目にうっすらと涙が浮かんでいる。
「ミトラ、ごめん。実は……」
「なあなあ、まずは乾杯した後にしねぇか?ミツルたちが飲めねぇじゃねぇか」
僕が説明しようとしたところで、セリナが僕の話を遮る。
「そうね。ごめんなさい」
ほどなくして僕らの前にエールが置かれる。
「みんなコップを持ってくれ、それじゃミツルの帰還を祝して、ヘルディオス(幸運を我らに)!」
乾杯後、次々と料理が追加される。
まず僕が手を付けたのは、シンプルな魚の塩焼きだ。
エメラルドグリーンに光る魚は、この世界でもよく漁獲されるシャバという種類らしい。
塩のみで味付けされたシンプルな料理であるが、白身魚らしからぬ脂がしっかりと乗っており、濃厚で食べ応えがある。
ただ、この魚は足が早く、すぐに悪くなってしまうらしい。
海から離れたウメーディでどうやってこの鮮度を保っているのだろう?
「どうやら店主がマジックバッグを持っているらしいな」
マジックバックとは、異世界収納アイテムの一つで異世界にアイテムを収納することができる。
生体は収納できないようだが、命を失った生物なら収納することができる。
しかも時間の流れが違うので、鮮度を保ったまま運ぶことができる商人垂涎のアイテムなのだ。
それならこの店の料理は信用できる。
やはりこの世界では料理の味は、保存・輸送技術に影響される。
次に手をつけたのが、塩漬けの魚料理だ。
薄く塩漬けされているラムダという魚を、みじん切りにされた香味野菜と一緒に食べる。
火は一切通っていないので、食感は刺身に近い。
しっかりと脂が乗っているのでそのままでも旨いが、日本人の僕としては醤油を使いたくなる。
「なあ、食べてるところ悪いんだが……」
食べるのに集中し過ぎて、説明するのを忘れていた……。
カシムのことも紹介しないと。
「ごめん、食べるのに夢中になってた。僕があの後どうなったかだよね」
「ミツルらしいわね」
ミトラが笑顔で返す。
「僕はあの後別の世界に飛ばされ、ここにいるカシムに助けられたんだ」
僕は落とし穴に落ちてから今までのことをみんなに話した。
それは信じられないような奇妙な話だが、僕は確実に体験したのだ。
僕が話している間、みんなは黙って聞いている。
カシムは時々相槌を入れながら、エールを口にしていた。
話し終えると、みんなから大きなため息が漏れる。
その表情からは誰も僕の話は疑っていないようだ。
「そのロストワールドの話は聞いたことがあるわ。子供の頃におばあちゃんが聞かせてくれたの。おとぎ話のように思っていたけど。すごい、すごいわ!」
リネアが感嘆の声を上げる。ここまで信じてくれるなんて思ってもみなかった。
「カシム、ミツルを助けてくれてありがとう。君には感謝しきれないな」
アインツがカシムに頭を下げる。
「いや、俺もミツルとペリュトンと戦えたからここにいる。勝手なことを言うようだが、俺も迷宮レストランの捜索に連れて行ってもらえないか?」
「もちろん結構だ。歓迎する」
「ああ、ミツルが師事したという力も見たいしな」
どうやらカシムもパーティに受け入れてもらったようだ。
カシムがいれば迷宮レストランの探索も、ずっと容易になるに違いない。
「へい、お待ちどうさま」
一際大きな皿に盛られた料理がいくつも僕らの前に置かれる。
これはイカか?
イカの足を切って串焼きにしたような料理だが、その大きさが普通のイカとまるで違う。
串の一つ一つが顔よりもはるかに大きい。
「店主、これは?」
「こいつは、クラーケンのげそ焼きですわ。良いクラーケンが獲れたので、サービスで全員に出しているんです。全員に渡っても足一本分にもならないですわ」
クラーケンと言うと全長50m以上もある海の魔獣だ。正体はタコともイカとも言われているが、料理を見る限りはイカのようだ。
海の悪魔と言われるほど獰猛な魔獣で、驚異度がAに認定されている正真正銘のレア魔獣だ。
「いやぁ、ラッキーでした。港町テンプーンに仕入れに行ったときに出くわして、船を鎮めようと足を巻きつけて来たんです。あの時はもう駄目だっておもいましたね。」
店主は、頭の汗を服で拭う。
「その時、一緒に乗り合わせてたウメーディのギルド長が、クラーケンを一刀両断してくれたんです。持って帰れないからって倒したクラーケンの素材まで提供してくれました。あの人凄すぎですよね」
どこでも神出鬼没に出現する人だ。一体何をしに船に乗ってたんだろう?
「ミツル、プリプリで美味しいわよ」
ミトラは真っ先にクラーケンのげそ焼きにかぶりついている。
顔がすっぽりと隠れるほどの大きさ。これだけでお腹いっぱいになりそうだ。
僕もクラーケンの串焼きにかぶりつく。
甘い。
クラーケンの身は、僕が今まで食べてきたイカの何倍も甘く旨味が濃縮している。
プリプリの弾力だが、噛むとぷっつり噛み切れるほど柔らかく、噛めば噛むほど磯の香りが口中に広がる。
魚醤の焦げた香りも食欲を誘う良いアクセント。
味わいと香りが見事に一体化しているようだ。
やはりイカにはエールでしょ!
クラーケンを一口食べた後に、流し込むエールの味わいは正に格別。
エールの苦みが、クラーケンの旨味と見事すぎるほどにマッチするのだ。
どんどん出てくる魚介料理。
僕の歓迎とカシムの加入を祝う宴は夜遅くまで続いたのだった。
目が覚めると、僕はベッドで寝ていた。
狭い部屋には不釣り合いの上等な家具、硬めのマットレス。
飾りの少ない殺風景な内装は、冒険者向けの安宿といったところだ。
この部屋には見覚えがある。
確か、ダンジョンに潜る前に泊った宿だ。
どうやら僕は、元の世界に帰って来たらしい。
いや、今までのことが夢だったのか?
僕はゆっくりと体を起こす。
「よぉ、目が覚めたのか?」
声がする方に振り返ると、そこにはカシムがいた。
「意識をなくしたお前を連れて、ダンジョンを出た。取りあえず近くの宿を取ったのさ」
どうやらロストワールドで過ごした日々は、夢では無かったらしい。
僕たちはあのペリュトンを倒すことが出来たのだ。
「他のみんなはどうしたんだ?」
「ああ、結局奴らは扉を通らなかった。なんだかんだでロストワールドが気に入っていたみたいだな」
「そうか」
彼らが一緒に戦ってくれたから、僕はロストワールドを脱出できた。
出来れば最後にお礼を言って別れたかった。
「ここに来る途中で、ミツルのパーティって奴らにダンジョンで会ったぜ。ミツルが起きたらこの店に来るようにとさ」
カシムは店名が書かれた紙を僕に渡す。
「僕は一体どれくらい寝ていたんだ?」
「ああ、大体5時間くらいだ。もう奴らもダンジョンから帰っているんじゃないか?」
僕は時間を確認するためにスマホを確認する。
時間は18時35分と表示されている。
圏外のマークもすっかり無くなっていた。
「じゃあ、僕は店に行く。カシムも一緒にどうだ?仲間にカシムのことを紹介したいんだ」
「ああ、いいぜ。迷宮レストランを探す仲間になるかもしれないしな」
カシムはそう言うと、用意をするために一旦僕の部屋から出た。
僕はその間にスマホを確認。
食レポ関連の未読メールがいくつもフォルダ内に格納されていた。
僕は『着せ替えアプリ』を起動する。
汚れは一切無いものの、ロストワールドにいた2か月間はずっと同じ格好だった。
自動洗浄機能がついているので特に問題はないのだが、やはり気分も変えないと。
今回は薄いブルーのシャンブレーシャツに、濃いめのネイビーのカーディガンを羽織る。
パンツはシンプルにスリムストレッチ素材のベージュのチノパン。
足元には黒のプレーントゥシューズを合わせた。
やはり見た目を変えると気分も一新する。
ようやくこの世界に帰ってきた気がしてきた。
角を隠すための帽子をかぶったカシムとともに、指定のお店へと向かった。
お店は宿から徒歩十分ほどのところにある。
煉瓦造りの小さいお店だが、流行っているのか店の外まで笑い声が聞こえてくる。
お店から漂ってくる匂いも独特だ。
しっかりと磯の香りがする店は、ぼくが知る限りほとんどない。
どうやら魚料理が中心のお店のようだ。
僕の期待は否が応でも高まってくる。
店はカウンター席が五席と、テーブル席が四席程だ。
すでに冒険者風の客でいっぱいだ。
一番奥のテーブルに僕らに気づいたミトラが、手を振って合図をしてくれる。
すでにミトラたちはすでに始めていたようだ。
人数分のエールと、いくつもの料理が並んでいる。
僕らが席に座るとアインツが僕たちの分のエールを注文してくれた。
「ミツル、心配したのよ!一体どこで何をしていたのよ?」
ミトラが席に着くなり、質問をしてきた。よっぽど心配してくれたのだろう。
その目にうっすらと涙が浮かんでいる。
「ミトラ、ごめん。実は……」
「なあなあ、まずは乾杯した後にしねぇか?ミツルたちが飲めねぇじゃねぇか」
僕が説明しようとしたところで、セリナが僕の話を遮る。
「そうね。ごめんなさい」
ほどなくして僕らの前にエールが置かれる。
「みんなコップを持ってくれ、それじゃミツルの帰還を祝して、ヘルディオス(幸運を我らに)!」
乾杯後、次々と料理が追加される。
まず僕が手を付けたのは、シンプルな魚の塩焼きだ。
エメラルドグリーンに光る魚は、この世界でもよく漁獲されるシャバという種類らしい。
塩のみで味付けされたシンプルな料理であるが、白身魚らしからぬ脂がしっかりと乗っており、濃厚で食べ応えがある。
ただ、この魚は足が早く、すぐに悪くなってしまうらしい。
海から離れたウメーディでどうやってこの鮮度を保っているのだろう?
「どうやら店主がマジックバッグを持っているらしいな」
マジックバックとは、異世界収納アイテムの一つで異世界にアイテムを収納することができる。
生体は収納できないようだが、命を失った生物なら収納することができる。
しかも時間の流れが違うので、鮮度を保ったまま運ぶことができる商人垂涎のアイテムなのだ。
それならこの店の料理は信用できる。
やはりこの世界では料理の味は、保存・輸送技術に影響される。
次に手をつけたのが、塩漬けの魚料理だ。
薄く塩漬けされているラムダという魚を、みじん切りにされた香味野菜と一緒に食べる。
火は一切通っていないので、食感は刺身に近い。
しっかりと脂が乗っているのでそのままでも旨いが、日本人の僕としては醤油を使いたくなる。
「なあ、食べてるところ悪いんだが……」
食べるのに集中し過ぎて、説明するのを忘れていた……。
カシムのことも紹介しないと。
「ごめん、食べるのに夢中になってた。僕があの後どうなったかだよね」
「ミツルらしいわね」
ミトラが笑顔で返す。
「僕はあの後別の世界に飛ばされ、ここにいるカシムに助けられたんだ」
僕は落とし穴に落ちてから今までのことをみんなに話した。
それは信じられないような奇妙な話だが、僕は確実に体験したのだ。
僕が話している間、みんなは黙って聞いている。
カシムは時々相槌を入れながら、エールを口にしていた。
話し終えると、みんなから大きなため息が漏れる。
その表情からは誰も僕の話は疑っていないようだ。
「そのロストワールドの話は聞いたことがあるわ。子供の頃におばあちゃんが聞かせてくれたの。おとぎ話のように思っていたけど。すごい、すごいわ!」
リネアが感嘆の声を上げる。ここまで信じてくれるなんて思ってもみなかった。
「カシム、ミツルを助けてくれてありがとう。君には感謝しきれないな」
アインツがカシムに頭を下げる。
「いや、俺もミツルとペリュトンと戦えたからここにいる。勝手なことを言うようだが、俺も迷宮レストランの捜索に連れて行ってもらえないか?」
「もちろん結構だ。歓迎する」
「ああ、ミツルが師事したという力も見たいしな」
どうやらカシムもパーティに受け入れてもらったようだ。
カシムがいれば迷宮レストランの探索も、ずっと容易になるに違いない。
「へい、お待ちどうさま」
一際大きな皿に盛られた料理がいくつも僕らの前に置かれる。
これはイカか?
イカの足を切って串焼きにしたような料理だが、その大きさが普通のイカとまるで違う。
串の一つ一つが顔よりもはるかに大きい。
「店主、これは?」
「こいつは、クラーケンのげそ焼きですわ。良いクラーケンが獲れたので、サービスで全員に出しているんです。全員に渡っても足一本分にもならないですわ」
クラーケンと言うと全長50m以上もある海の魔獣だ。正体はタコともイカとも言われているが、料理を見る限りはイカのようだ。
海の悪魔と言われるほど獰猛な魔獣で、驚異度がAに認定されている正真正銘のレア魔獣だ。
「いやぁ、ラッキーでした。港町テンプーンに仕入れに行ったときに出くわして、船を鎮めようと足を巻きつけて来たんです。あの時はもう駄目だっておもいましたね。」
店主は、頭の汗を服で拭う。
「その時、一緒に乗り合わせてたウメーディのギルド長が、クラーケンを一刀両断してくれたんです。持って帰れないからって倒したクラーケンの素材まで提供してくれました。あの人凄すぎですよね」
どこでも神出鬼没に出現する人だ。一体何をしに船に乗ってたんだろう?
「ミツル、プリプリで美味しいわよ」
ミトラは真っ先にクラーケンのげそ焼きにかぶりついている。
顔がすっぽりと隠れるほどの大きさ。これだけでお腹いっぱいになりそうだ。
僕もクラーケンの串焼きにかぶりつく。
甘い。
クラーケンの身は、僕が今まで食べてきたイカの何倍も甘く旨味が濃縮している。
プリプリの弾力だが、噛むとぷっつり噛み切れるほど柔らかく、噛めば噛むほど磯の香りが口中に広がる。
魚醤の焦げた香りも食欲を誘う良いアクセント。
味わいと香りが見事に一体化しているようだ。
やはりイカにはエールでしょ!
クラーケンを一口食べた後に、流し込むエールの味わいは正に格別。
エールの苦みが、クラーケンの旨味と見事すぎるほどにマッチするのだ。
どんどん出てくる魚介料理。
僕の歓迎とカシムの加入を祝う宴は夜遅くまで続いたのだった。
0
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる