気が付いたら転生していて、皇子様でした

０１１★離婚となった母上で釣れる者は？

　性欲処理の為に、実家の侍女達を買い取って専用に使っているのに、母上には、その愛を捧げているんですね。
　もっとも、娼婦と同じ様に扱っているけど、他家から送られた侍女達だから、捨てられるよりはマシですね。

　でも、気に入った異母弟達や部下達にも抱かせているのは、如何と思いますけどね。
　まぁ～妊娠しない様に、避妊薬もきちんと使っているようですし、お給料もだしているし、オーベルシュタインの別邸を使っているから良しとしましょう。

　娼館を使わないのは、病気を警戒してだってわかっているしね。　
　でもね、性病を警戒して処女の侍女を娼婦と同じに扱うのは非道っていうか、外道って言うか………色々と言いたいです。

　こっちの貴族としての常識では、仕方が無いコトだもの。
　でも、そんな男でも、仕事面ではかなり優秀なんですよね。

　一時期は、国境近くの我がレアリア辺境伯爵領の隣りのアンゼリス辺境伯爵領（魔の森の隣り）に赴任して、砦での哨戒も戦闘も魔物との戦闘もこなしていたから、理想的な男なんですよね。

　帝都周辺の治安維持に帝都周辺の街道巡回も、周辺の町や村に騎士達を派遣して魔物や盗賊の警戒に当たるっていう業務にも精通しているのよね。
　これ以上の人材はいないわね。

　母上にしても、憎からずって、思っていたみたいだしね。
　貴族としての家格も、なんとか折り合いが付くもの。

　オーベルシュタイン侯爵家は、騎士（騎士団団長や将軍等）を輩出する騎士系の家系だから、ウチと結びついても他の貴族達に手出しされないわ。
　こんなにきな臭い状況（隣国と紛争がちょくょくある）なんだし、現在の軍部の最高位の将軍は、彼の父親なんだから………。

　叔父上が逝ってしまって空いている、レアリア伯爵家の当主にって、彼を誘うコトが出来るもの。
　その後に、正妻に母上を娶らせれば良いわ。

　レアリア伯爵家には、年金が与えられるのよね。
　ウチの裁量で法衣貴族並みの扱いになっているもの。

　これは、レアリア王国の名残なのよねぇ～………。
　でも、領地経営なんて教育を受けていない彼には、年金で丁度良いと思う。

　私としても、私に何かあった時に、レアリア辺境伯爵家を継いでくれる相手になるもの。
　母上と彼を結婚させれば、１年後には男の子が生まれるって占いに出ていたし、その２年後には女の子が………嬉しいコトに男２人、女２人産まれるって出たわ。

　カール・ハインツ・オーベルシュタイン帝都騎士団団長に、愛する母上との結婚と産まれた長男にはレアリア伯爵家、次男にはレアリア子爵家を与えてあげるって約束すれば、喜んで婿入りしてくれると思う。

　ついでに、優秀な部下や異母弟達にも、騎士爵や士爵、それに伴う年金を与えてあげられるわって誘える。
　その分のお金は、開拓地からの収入で賄える。

　当分は、お祖母様と私と母上の年金で賄えるしね。
　後は、優秀な行政官ね。

　これは、皇家の直轄領の行政官をきちんと勤め上げたって評判の男達の中から３人を選べば良いわね。
　決定権は、私に、その前段階は彼等に………。

　まぁ～ある程度の裁量権は与える予定ね。
　レアリア辺境伯爵としての全部の仕事を決済するなんて私には出来無いわ。

　誠実で有能な男が欲しいわね。
　その代わりに、準男爵位と年金を与えるって言えばよいわね。

　仕事の出来次第では、男爵位も有り得るって言えば、真面目にやってくれるわよね…たぶん…きっと。
　あっそうだ、次男以下って設定を入れなきゃね。

　後は、占いで決めれば何とかなるわ。
　レアリア辺境伯爵騎士団は、カール・ハインツ・オーベルシュタインに力尽くで支配してもらうしかないわ。

　でも、これで必要な人間の確保の目処はたったわね。
　後は帝都に滞在させる寄り子貴族の選出ね。

　これは、レアリア辺境伯爵領に帰ってからでも間に合うわ。
　さてと、お風呂に入って気分転換しましょう。