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067★モテ期来たぁ~………って喜べたのは一瞬でした

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 思わず、4人からそれ以上の熱烈な告白なんて聞きたくないと本能的に思い、反射的に好きだと言ってしまいました。
 ああ恥ずかしい………入れる穴があったら、潜り込みたいです。

 チンクシャな私がヒロイン役なんて、いたたまれなくて速攻でこの場から逃げ出したいくらいです。
 でも、そんなことしたら、かぎりなく危険なので下手なところには逃げられません。
 だから、私は、食堂に逃げようと………。

 着替えも終わったしで、私的感覚ではダッシュしました。

 ええ、そして、お約束のように、コケマシタ……。
 ほんとうに…膝とか手のひらが痛いし、とてつもなくいたたまれないです。
 泣きたいほど恥ずかしいです。
 でも、顔を死守しましたよ………これでも、女の子ですもん。

 そのままベタンッと倒れていたら、アルス君に抱き上げられて………。
 私のこころは、お空の星になりました………。
 そう、あまりの恥ずかしさに、綺麗に記憶が途切れていました。

 そして、気がつけば、私はハルト君のお膝の上で、テーブルに着いていました。
 目の前には、美味しそうなモノがいっぱい。
 今日の朝食は、固いパンと野菜のごろごろスープとお肉とヨーグルトにカットフルーツのようです。

 でも、でも、なんでハルト君の膝の上?
 いったい、なんの羞恥プレーなのよぉぉぉぉぉぉぉぉ~………。

 なんて叫ぶ私の気持ちを他所に、ハルト君が私を抱きこみながら言います。

 「たっぷり食べてね、アリア」

 そして、ハルト君はにこにこしながら、私の分の固いパンをぶちっぶっちとちぎってスープに入れてくれました。

 「はい、アリアあぁ~んして………」

 思わず涙目で、ハルト君にお願いしました。

 「ハルト君、ご飯は自分で食べたいの………それと、落ち着かないから…膝から降ろして………」

 そう訴える私に、ジーク君がにっこりと………。

 「お昼は、僕のお膝ね。慣れようね、僕達に」

 そうにっこりと笑って言うジーク君に、思わず涙が引っ込みました、怖くて………。
 そして、ハルト君が黒く微笑むと、私のピアスを弄ります。
 このピアスとイヤーカーフは、ハルト君、ジーク君、アルス君、ダリューン君との婚約の証です。

 ハルト君から着けられたのは、血赤珊瑚のピアス………ハルト君の髪の色。
 私に、告白する予定で買ったモノだったって言われました。
 あっちの世界で、私は、ハルト君とジーク君のどちらを選ぶかという苦悩をしなくてすんで良かったって思いました。

 ジーク君からもらったのは、翡翠のピアス………ジーク君の瞳の色。
 信じられないコトに、ジーク君も私に告白する予定で、買っていたって言われました。
 モテ期って本当にあるんだなぁ~って思いました。

 アルス君にもらったイヤーカーフには、アルス君の瞳の色………サファイアが着いていました。
 これは、自分で着ける予定のモノだったって………。
 でも、私を好きになったから、婚約の証しに着けたいって言われました。

 ダリューン君にもらったイヤーカーフには、イエローダイヤが着いていました。

 『本当は、ボクの瞳の色に近い琥珀にしようと思ったんだけど………琥珀って弱いから丈夫なイエローダイヤにしたんだ。でも、アリアに婚約の証として身に付けてもらうんだったら、琥珀の方が良かったなぁ~残念』

 なんて言われて、なんか妙に嬉しくなりました。

 私が、ハルト君達に婚約の証として送ったのは………。
 デザイン違いの黒真珠のピアスでした。
 私の髪は黒だけど、瞳は物凄く濃い紫なのだから、興奮すると紫になってしまうの。

 この黒真珠のピアスは、黒だけど照りが紫がかったモノだったから、置いてあった12個全部買っていたんだよねぇ~……そう、黒真珠の1箱。
 ちょっとお財布は痛かったけど………1ダース買うなら安くするって………。
 そう、お買い物終了後の手持ちのお金全部で1ダース………誘惑に負けました。

 お陰で、お財布の中身はスッカラカンになりました。
 まぁ…召喚されちゃったんで、どうせ、元の世界になんて帰れないしね。

 いや、でも、まさか、勢いで買った黒真珠のピアス………こんなことに使うとは思わなかったけど………。

 全員が、ピアスやイヤーカーフを持って異世界転移しちゃうなんて………。
 もしかして、運命なのかしら? って思ったわ。








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