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040★私は………
しおりを挟む食事を提供する場所なんだから、今から食べに行っても良いんですか?
って意味で、ダリューン君は、聞いたと思うんだけどぉ~………。
まだ、お腹に余裕のあるジーク君が、マリウスさんの話に合わせた問いかけをする。
「騎士専用と魔法使い専用を、俺達は使うんですよね?」
すると何故か、マリウスさんは、聞かれたコトの斜め上な回答をする。
「はい、建前上はそう言われてります。が、騎士の方でも、小食な方は、私達と同じ侍従専用食堂で食事を取っています。その反対もあります。ですから、もう夕食を提供し始める時間なので、自分の好みにあった食堂で食事を摂れるように、確認してください。基本の食事内容と量がわかるように、各食堂前にテーブルを置いて、定食数種類と単品おかずの見本食を出していますから………」
マリウスさんは、今は、私達に食堂の確認をさせるだけで、夕食をとらせる気がないとわかってしまう。
たぶんに、リュックを背負って、カバンを持っている私達が、食堂内では邪魔になるからだって………。
くぅぅ~残念、見るだけなんて………。
でも…男性用の食事量だと、私は持て余してしまうわよね。
残して、無駄にしそう……なんか、もったいないわ。
あっ…そうだ……女性用の食事なら、ちょうど良いから残さなくてすむわよね。
良し聞いてみよう。
私は、良心の痛みを感じなくてすむようにする為、マリウスさんに質問した。
「女性用の食堂はありますか?」
「こちらのエリアにはありません」
「………」
あらら?マリウスさんが、神官様対応になっているわ。
私は思わず黙ってしまう。
そんな私に、苦笑してマリウスさんは説明してくれる。
「王城内に居る女性は、王妃様や王太后様などで、その他は、王族に使える侍女達のみなのです」
この王城内に、王族の女性と、それに仕える侍女だけ?
ラノベに付き物の女性騎士と、女性魔法使いは、どうしたの?
王族の女性を専門で守るはずでしょ? じゃないの?
「えっ? 他に侍女っていないんですか? それと女性騎士とか、女性の魔法使いとかって、存在しないんですか?」
びっくりする私に、マリウスさんはあっさりと言う。
「女性は、王族に使える侍女以外は働きません。女性の割合が悪くなったので、出産と子育てに専念できるように、仕事はしない…というか、させないという法律ができました。また、危険な仕事なので、女性騎士や女性魔法使いも、禁止されました。なお、現在、侍女として働いている女性の方々は、子育て終えて老境に入る手前の方々のみです」
ちょっとまって………そこまで、女性の比率悪いんですか?
老境って………中年のオバサン以上を指すんだよね?
もしかして、アレが上がった人だけとか?
私は、不安を覚えながらも、必死にマリウスさんに聞く。
「そこまで、女性の数が減っているんですね?」
マリウスさんは、私の質問にあっさりと頷いて答える。
「はい、女性が生涯に6人~15人ほど産んで、国を維持するという状態です。ですから、病で女性の数が減ると、確実に国力が落ちますね」
げっ……6人~15人……すっごい多産ですね………じゃないっ。
そんなに産まないといけないんかいっ………。
それじゃ、確かに仕事なんて出来ないわ………。
じゃなくて………確か、日本の戦前はソレぐらい産んで………。
ポロポロ死ぬから、数を産んで………と、変わらないじゃない。
うわぁぁ~…戦前の日本並み? いや、それ以上かも………。
むりぃぃぃぃぃ~………ぜぇ~ったいに、無理だぁ………。
内心で盛大に喚いた後、できるだけ冷静にマリウスさんに言う。
「うっわぁー…信じられない……あれ? 私や彼女達は、聖女として魔物討伐に勇者のみんなと出るのは、構わないのね?」
えっ? もしかして、らっきぃー? 産まなくて良い?
だって、危険なお仕事(魔物&魔王討伐他)するんだから………。
じゃなくてと、一応、確認確認…と。
「はい。異世界召喚で、他の世界からいらした方々は、我が国の法律の外にいらっしゃる方々なので………というコトになっております」
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