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001★もしかして、異世界召喚?
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唐突に真っ白な光に包まれたと思ったら………。
なんか、これって落ちてる感覚がするんですけど………。
これって、アレですか?
もしかして、俗に言う異世界召喚?
いや、ないない……はずなんですが……やっぱり落下感覚あるし……。
いや、でも、なんで?
一般市民というか、普通に考えても、モブ気質の私が?
異世界召喚なんて、マジですか?
これって、勇者召喚? それとも、聖女召喚?
どちらにしても、巻き込まれたってコトかしらねぇ?
もっとも、周りが真っ白で何にも見えないから、まだわからないけど。
でも、どうやったって、間違い無く、私は、モブだから、これは巻き込まれね。
いや、本当に、異世界召喚だったらね。
そんなテンプレなコトを考えていたら、真っ白になっていた周りに、色と音が戻ってきたわね。
とりあえず、周りを確認してみますか。
背が低い私は、状況確認する為に、視線をちょっと上に向けて周りを見て驚いてしまう。
だって、私の知ってる空手の王子様と弓の王子様が、すぐ側に居たから………。
そして、ちょっと離れた場所には………。
北高のバスケの王子様とゴルフの帝王様が……。
その側には…ビッチ…げふんげふん…いやいや、びっ…そう、美少女の集団。
御二方は、見た目美少女達を引き連れて立っていた。
あはは、これって、マジで、異世界召喚だわ。
完全に、私は巻き込まれ………どうしよう………。
そんな呆然として言葉の無い私に、小さい子供と老人と病人に無条件で優しい空手の王子様が、私に話しかけてきた。
「えーと、確か、同じクラスの紫音(しおん)さんだよね? 大丈夫?」
しゃがみ込んでいた私に、空手の王子様…いやいや、黒田 真悟(くろだ しんご)君は、かがんで手を差し出してくれた。
噂通り小さい者に優しいんだなぁ~と思いながら、私はその手に捕まって立ち上がった。
その時、弓の王子様こと、沢田 竜司(さわだ りゅうじ)君は、私の手から転がっていた鞄を手に取り、差し出してくれた。
この2人は、ほんとぉーに親切だと思ったわ。
転移のとき、あっちの集団に混ざってなくて良かったって、心の底から思ったわ。
だって、チビでチンクシャで絶壁な私は、アッチの王子様達やビッ…げふんげふん…美少女達から、無視されていたと思うから。
立ち上がった私に、沢田君がわざわざ屈んで耳元で話しかけてきた。
「紫音さん、聖女になりたい?」
その言葉に、私は速攻で首をブンブン振りながら小さな声で答える。
「私は、モブだし、何の関係も義理も恩も無い人攫い達の為に、魔王と戦うほど御人好しじゃないわ」
私の答えに、沢田君と黒田君はにっこり笑って左右の耳に囁く。
「「俺達も、勝手に召喚されて、相手の言いなりになるほどバカじゃないさ」」
その言葉に、私は、小さいけどはっきりした声で言う。
なんか、これって落ちてる感覚がするんですけど………。
これって、アレですか?
もしかして、俗に言う異世界召喚?
いや、ないない……はずなんですが……やっぱり落下感覚あるし……。
いや、でも、なんで?
一般市民というか、普通に考えても、モブ気質の私が?
異世界召喚なんて、マジですか?
これって、勇者召喚? それとも、聖女召喚?
どちらにしても、巻き込まれたってコトかしらねぇ?
もっとも、周りが真っ白で何にも見えないから、まだわからないけど。
でも、どうやったって、間違い無く、私は、モブだから、これは巻き込まれね。
いや、本当に、異世界召喚だったらね。
そんなテンプレなコトを考えていたら、真っ白になっていた周りに、色と音が戻ってきたわね。
とりあえず、周りを確認してみますか。
背が低い私は、状況確認する為に、視線をちょっと上に向けて周りを見て驚いてしまう。
だって、私の知ってる空手の王子様と弓の王子様が、すぐ側に居たから………。
そして、ちょっと離れた場所には………。
北高のバスケの王子様とゴルフの帝王様が……。
その側には…ビッチ…げふんげふん…いやいや、びっ…そう、美少女の集団。
御二方は、見た目美少女達を引き連れて立っていた。
あはは、これって、マジで、異世界召喚だわ。
完全に、私は巻き込まれ………どうしよう………。
そんな呆然として言葉の無い私に、小さい子供と老人と病人に無条件で優しい空手の王子様が、私に話しかけてきた。
「えーと、確か、同じクラスの紫音(しおん)さんだよね? 大丈夫?」
しゃがみ込んでいた私に、空手の王子様…いやいや、黒田 真悟(くろだ しんご)君は、かがんで手を差し出してくれた。
噂通り小さい者に優しいんだなぁ~と思いながら、私はその手に捕まって立ち上がった。
その時、弓の王子様こと、沢田 竜司(さわだ りゅうじ)君は、私の手から転がっていた鞄を手に取り、差し出してくれた。
この2人は、ほんとぉーに親切だと思ったわ。
転移のとき、あっちの集団に混ざってなくて良かったって、心の底から思ったわ。
だって、チビでチンクシャで絶壁な私は、アッチの王子様達やビッ…げふんげふん…美少女達から、無視されていたと思うから。
立ち上がった私に、沢田君がわざわざ屈んで耳元で話しかけてきた。
「紫音さん、聖女になりたい?」
その言葉に、私は速攻で首をブンブン振りながら小さな声で答える。
「私は、モブだし、何の関係も義理も恩も無い人攫い達の為に、魔王と戦うほど御人好しじゃないわ」
私の答えに、沢田君と黒田君はにっこり笑って左右の耳に囁く。
「「俺達も、勝手に召喚されて、相手の言いなりになるほどバカじゃないさ」」
その言葉に、私は、小さいけどはっきりした声で言う。
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