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008★女装のための髪型と色を決めよう
しおりを挟む朔夜達は、学校からスーパーを経由して直行した?ので、制服のままカラオケの個室に入った。
そう朔夜達は、飲みものやちょっとした軽食とお菓子を、カラオケの手前のスーパーで買っていた。
このカラオケでは、お酒以外は持込自由だったので、学生や主婦に人気があったので、何時でも込んでいた。
ドアを閉めても微かに音が聞こえるので、色々な会話を大声で話しても大丈夫な場所だったりする。
会話の先頭を切ったのは、朔夜だった。
「なあお前ら、髪の色と髪型は
どうする?
俺は金髪立てロールの腰まである
ロングにするけど」
それは、オスカ○のコスプレした時、お袋が用意したカツラの中で使わなかったモノを、今回は使ってやろうと思ったからだ。
「俺は、黒髪ストレートの
ロングにするよ」
唐突な朔夜の発言に、薫は苦笑しながらもあっさりと答える。
この辺りは、付き合いが良いのだ。
なぜなら、薫にも歳の離れた姉がいたから…諦めると決めると素早く動くのだ。
被害は出来る限り少なくしたいという思いのままに………。
薫は、メガネ死神のコスプレをしていたから、ああそうかあれって黒髪ロングのカツラを使っていたのか。
うん、納得したよ、俺と同じように流用するんだなと思っていると、ムスッとした顔で、光が口を開く。
「朔夜と薫の2人で
分かり合う会話しないで
ちゃんと説明して欲しい
俺は、ニブチンのKYだから」
1人っ子で両親や祖父母に可愛がられて育った光は、何でも先回りされて面倒をみられて育った為、察しが悪い。
要するにドン臭いヤツだ。
そんな光に俺と薫は、ガキの頃から何度も……。
『わかんないなら、わかんないって
口に出せ。そしたら、説明してやる
勝手に1人で悩むな。俺達に聞けよ』
って、言っていたんだ。
だって、弟が出来たような感じがして、嬉しくて面倒をみていたんだ。
だから、光の為に俺は説明してやることにした。
「学園祭の女装んとき、髪型と色が
被んないようにする為だ」
「髪型と色が同じだと不味いのか?」
「客が、注文した人間を覚え易くする為と
部長達の瞳を楽しませる為に
髪方と色を変えるんだ」
「エプロンの色で区別するのは?」
「後姿だとわからないだろ?
でも、髪型と色を変えてあれば
後姿でもはっきりと区別が付くんだ」
「そっかぁー」
「ついでに、部長達に……
『セーラー服にロングスカートの
お揃いを止めて、色々な衣装で
区別をつけるってどお?』
って、言われないようにする為だ
安全策はこうじとかないとな」
「だから、真面目に考えろよ」
腕組みしていた明が、ソファーから立ち上がって言う。
「ロングのゆるふわの真紅の髪にするよ
目立つよね」
「イインじゃ無いかな
髪だけが目立つからさ」
俺の言葉に、明は嬉しそうに笑った。
明にして考えたなと俺は思った。
紅い髪はとにかく目立つから、それで人の視線を髪に誘導して、自分の容姿を印象に残らないようにするという意図がよくわかる。
俺としては、女装することを諦めて受けいれるサインだと思った。
俺達の会話を黙って聞いていた忍は、1つ大きな溜め息を吐き出す。
「俺は、銀髪のストレートロングにするよ
兄貴が前に学園祭の出し物に使ったって
言ってたモノがあるから
光はどうする?」
忍は、俺の変わりに光に質問してくれた?ようだった。
それに、光は首を傾げてから答える。
「俺は、栗色のストレートにする
それを後ろで軽くリボンで
1つに結わえる
地味なほうが落ち着くから」
こうしてなし崩しに、髪型とその色合いが決まった。
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