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0111★ネズミーランドは危険がいっぱい?21 妖狐族のギンと《契約》が成立しました

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 諦めの表情を浮かべた竜治は、神護をじっと見詰めてから、ギンに話しかけた。

 確か、こういう《契約》の時は、血を媒体にして
 《契約》するんんだよね

 この妖狐は僕と《契約》したいんだから
 少しぐらい大雑把でも大丈夫だろう……
 もう…しょうがないや…

 「僕は、妖狐族のギンと《契約》する……
  あかしに………この血を与えよう…
  そして、君に新たな名前を………

  燃え盛る銀の炎という意味で、青銀せいぎんと………
  《名付け》る……受けるかい…妖狐族のギン…」

 その竜治からの《契約》内容に、ギンは嬉しそうに了承する。

 「ほんまに《契約》してくれはるんどすかぁ~………
  ボぉ~クぅ~…嬉しくてたまりませんわぁ…………

  これからは……ご主人はんと…下僕いう関係やなぁ………
  よろしゅうたのんますわなぁ~…………」

 そのやりとりを、妖狐を手に入れそこなった優香は黙って見ていた。

 どうせ、神護兄ぃは、最初から霊力が強い竜治君にって
 考えていたに決まっているもん………はぁ~…………

 あんなに、可愛いのにぃぃぃ………残念………
 あー…あたしも…可愛い…下僕……じゃなくて………

 使い魔みたいなの欲しいなぁ~……できれば……
 もふもふのネコとかタヌキあたりで………

 と、優香がそう考えたように、実は、双子の片割れ唯香も、美姫や美亜、美鶴さえ、似たようなことを考えていた。
 が、状況をサクサクと進めたい神護は、さらりと言う。

 「んじゃ、竜治とギンの《契約》は、無事すんだから………
  他に、そういうアイテム入っていたのは………」

 神護のセリフに、アイテム袋の中をかき回していた残りのメンバーは肩を竦めたり首を振ったり、うなだれたりしているのを確認する。

 「……ん………どうやら、いないな……
  そんじゃぁ~……とりあえず、竜治が言ったように
  1番近くの休憩所に行こうか………

  早く、休憩所に行けば…もしかしたら……
  お宝とか…アイテムボックスとか…あるかもな……」

 神護の言葉に、全員が俄然がぜんやる気を出して、1番近い休憩所へとまずは向かうことにした。

 お宝の地図を頭の中で常に確認しながら、神護と竜治を先頭に、樹海風の森林地帯をズンズンと進んで行く。
 その中で神護は気付く。

 やっぱり……微妙に…空間の…濃度?が、違うところがあるな
 こうして歩いているだけで違和感をやたらと感じる

 妙な空間歪みを伴なった濃度?を感じるところが………
 あっちとの接点になっているようだな…………

 神護の肩に止まり、意識を同調させているホタルも頷いて、心話で応える。

 [はい どうやら 圧縮された妙な歪みが
  あちらとこちらを 繋いでいるようです

 違和感はありますが 通れるようですね

 この異空間で重なったポインを 敵の《千里眼》や
 《遠視》などの《力》がある魔術師が見付けだして
 黒鼠族こくそぞくの兵士達を送り込んでいるのでしょう]










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