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0089★現世での神護の日常7 警戒しよう敵がいるかもしれない

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 「神護兄ぃ……竜治兄ぃが来たよ………」

 無作法に部屋のドアを開けて、嬉しそうに駆け込んで来た真三郎が、ジュータンの上に置かれた12個の卵の中を突っ切って来る。

 ああ……やっぱり……えないんだ
 物理的にも、干渉しないのもわかったな

 真三郎って霊能力かなり強かった筈だけど
 卵の存在も、ホタルの存在も感知してないようだ

 そう神護は、現実世界と卵やホタルの事実関係を確認し、内心で苦笑いする。

 「ああ……わかった……んじゃ…
  着替えたら……すぐに降りるよ
  着替え自体は用意てあるからな」

 神護の答えに、ベット上に投げられている着替え一式を確認し、頷いて真三郎は、来た時同様に、バタバタと部屋から出て階下へと走って行く。

 ここしばらく、遊んでやれなかったからなぁ………
 真三郎も優香や唯香同様、楽しみにしてたんだなぁ
 さて、さっさと卵を収納して着替えるか…………

 神護は立ち上がり、12個の卵を1個ずつ、丁寧に抱き上げて撫でてから左の二の腕に嵌まる腕輪の中に収納した。

 「ホタル、どうする?

  なんの支障もないなら
  このまま外に出た状態で
  俺の肩にでも止まっているか?」

 好奇心でうずうずして、部屋の中を物珍しそうにキョロキョロしていたホタルは、神護の言葉に嬉しそうにする。

 『よろしいのですか? マスター』

 嬉々としているのが見ていて判るホタルに頷いて、神護はささっと着替え、上着を着た肩を指差す。

 「大丈夫だ
  どうせ、俺以外はえないから
  肩に止まっていろよ」

 その言葉に促され、ホタルはふわりっと神護の肩に止まる。

 [ホタル、ここからは心話にするから………
  流石に、外で普通にホタルと会話したら……
  周りから、変な人にみられるからさ]

 [はい マスター どうやら 他の人は
  私を感知しないようですね]

 [そういうこと…で、ホタルを感知できる者は
  俺達の敵ってことで、いいんじゃ無いかな?]

 [敵?]

 [そう……なんらかの理由で……
  俺がソレを保有していることを
  知っている者かな?]

 [どうして? そうお考えなんですか?]

 [そう思った理由は、色々とあるが…………
  どうも、今、異世界とこの世界は
  微妙に繋がっているみたいだからな]

 [繋がっている?]

 [ああ、たぶん飛翔族が持つ
  例の祈願成就の《力》ってやつ
  じゃないのかな?

  その力で【守護者】を………
  異なった世界の俺を
  呼んだ時に繋がったんだろ]

 [それじゃ こっちに 敵が出現する]

 [そういうこと
  誰が、飛翔族の卵の【守護者】に
  選ばれたかはわからなくても…

  【守護者】が出現したことは
  感知したしたというところだろう

  飛翔族にそういう《力》があるなら
  他の種族にも……なんらかの能力

  そうだな〈遠見とおみ〉とか〈予知よち〉とかいう
  能力があってもおかしくないからな……]









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