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第3章 蓬莱家で住み込みのお仕事

069★車の使用方法?

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 爺やが頷いたのを確認してから、和輝はちょっと付け足す。

 「まぁ…今日は無茶してるから
  人畜哺乳類共通の美味しい
  疲労回復薬として、プリンを
  食べさせるって手もあるしな

  卵とミルクのデザートは
  最高の疲労回復薬だからな

  そのついでに、俺達夕飯と
  桜に約束した美味しいモノ
  でも作るかな?

  とりあえず、俺達が2週間
  滞在する場所を確認したら

  ってことで、俺達はどこで
  暮らせば良いんですか?」

 和輝からの質問に対して、爺やは背を向けて玄関に向かいながら言う。

 「では、こちらに来なさい
  君達が暮らす家は
  こちらです」

 そう言って、スタスタと玄関に向かってしまった爺やに、和輝はリビングを振り返る。
 と、2頭は自分専用のソファーにおとなしく座っていた。
 それを確認した和輝は、妹達を振り返る。

 しっかりと自分達の荷物を手に、ささっと和輝の隣りに来ていた。
 それを確認し、和輝は爺やの背を追って、扉を閉めながら外へと出る。
 三重の扉を閉めて、2頭のボルゾイと桜の住むペットハウスから出た和輝達兄妹は、徒歩で5分強ほどの場所へと案内される。

 「この平屋を使って下さい
  桜様が生活している
  ペットハウスよりは
  小ぶりですが

  あちらよりも部屋数があり
  一応、家族向けに作られて
  います

  それから、あちらに………」

 と、言って爺やが指差しながら言う。

 「見える建物は、車庫に
  なります

  複数の車がありますので
  使用したいモノを好きに
  使って下さって結構です

  鍵は車に付いたままです
  燃料も常に9割程度は
  入っておりますので
  直ぐに乗れます」

 その説明を聞いて、和輝は頷く。

 「OK…とりあえず
  部屋に荷物を置いたら
  あいつらと俺達のメシの
  準備だな

  んでもって、桜の方は
  どうしたら良い?

  こっちで食べさせちまって
  良いのか?」

 和輝からの言葉に、爺やはコクッと頷く。

 「桜様は食が細いので
  量が食べられるように
  お願いします

  説明の方は、以上で
  よろしいですか?」

 たぶんに、桜と2頭の一時
 完全行方不明状態に慌てて
 本来の仕事放り出して

 迎えに来たんだろうなぁ……
 流石に、仕事に戻りたそうな
 雰囲気が出てきているぜ

 ………じゃなかった
 聞いておかないと

 「あぁ…あとは……
  そうだ、車の出入りの時の
  門の開閉って、どうなって
  いるんですか?

  車を使わせてもらう都合上
  聞いておきたかったんで」








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