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弟4章 狂信者集団と対決・前哨戦
257★和輝達はとても強いんです
しおりを挟む爺やと白夜の通信が終わった、その頃。
息を切らすほど、必死に走り、警察官達より早く着いた啓太と水鳥が、そこで見たモノは………。
和輝達の手によって、動くコトも呻くコトも出来ずに、死屍累々という言葉が、まさにぴったりの姿になった、自称・聖剣の騎士団?だった。
「水鳥ぃ~…これって、あの変質者つーか…狂信者の集団だよな」
累々と転がるコスプレ集団?を見て、啓太は水鳥へと視線を向ける。
「うん…なぁ~んかこんな姿を見ると、流石に哀れになるねぇ~
和輝達って…ほんとぉ~に、強いんだなぁ~って思うね」
水鳥の言葉に、啓太も同感と頷きながら、彼らの手の届かない場所に移動しながら言う。
「うん、そうだよなぁ………にしてもさぁ~………8年前にも
和輝達にやられたっていうのに、懲りねぇ~やつ等だよなぁ~
しかも、まだまだ幼い和輝達に散々負けたのに、どうして
今の和輝達に戦いを挑んで、勝てるなんて思えるのかなぁ?」
しみじみと言う啓太に、水鳥がケラケラと嗤う。
「馬鹿だねぇ~啓太、だから変質者とか、狂信者っていうんだよ
ただただ、自分達の教義や正義という名の思い込みだけで
なんの落ち度も無い一般市民に向かって無差別に猪突猛進して
常識非常識なんて思考すらないんだからさ」
水鳥の言葉に、妙な納得をしながら、啓太は和輝達の姿を探す。
「そっかぁ~…だよなぁ~…所詮は、変質者集団だもんな」
警察官達が到着する前に、ろくでもない会話をしている2人に、和輝が声を掛ける。
「よう、啓太、水鳥、どうした? 何か用かぁ?」
既に学校から帰宅して、自宅待機になっているはずの友人達の出現に、首を傾げて言う和輝に、啓太がここ(噂の幽霊屋敷)に来た理由を口にする。
「あのなぁ~…和輝………狂信者っていう名の変質者集団が
ここ(噂の幽霊屋敷)に、ぞろぞろと集まっているって噂を
ねぇ~ちゃんが拾って来たんだよ
そこに、和輝の妹達から連絡もらったんだよ
ゲートを通って、屋敷の敷地ン中に入って、車から降りたら
狂信者の集団に襲われたってさ
だから、警察官達に狂信者集団が民家に侵入したって連絡をして
ここ(噂の幽霊屋敷)に来たんだよ」
啓太の言葉に被せるように、水鳥も言う。
「そうだよ、和輝達が心配になって見に来たんだよ
だって、和輝ってば、最近、お父さんを亡くしたばかりだし
バイトは理不尽な理由でクビになったし………
ここしばらく、あんまり運が良くない状態だったからさぁ~
何かあったら、大怪我するんじゃないかって思っていたんだ
それにさ、ソレ(狂信者集団)の後始末をちぁ~んとしてくれる
人達(警察官達)って貴重だろう
そう思って、連れて来たんだぁ」
そんな人でなしなコトを、さらっと平気な顔で言う水鳥に、和輝はちょっと頭を搔いて、照れくさそうに笑う。
「ごめんなぁ~…そんなに、心配かけたかぁ~…でも、そっかぁ~
噂話しと、真奈と優奈からの通報かぁ…心配かけて悪かったな
でも、見ての通り、俺達にはなぁ~んも被害は出てないから
安心してくれよ
でも、わざわざ心配して、来てくれてありがとうな」
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