244 / 446
弟4章 狂信者集団と対決・前哨戦
243★妹達の欲しいモノは、おつまみ
しおりを挟む「それにしても、この店って設備投資しているよね
きっと、日本酒や洋酒、それに、ワインなんかも売っているから
試飲コーナーが必要なんだろうね
こういう、試飲の時に必須なモノが用意されているんだから
まっ俺としては、助かるわな」
「そうだね……で、どれにする、和輝?
とりあえず、5種類のスポーツ飲料を買って行こうか?」
「そうだな、そんじゃぁ……成分と俺達の反応が良かったのは
この辺だから………この5種類のスポーツ飲料かな?
ふむ、持つも便利だから、ひと箱づつ買い込むか?
どうせ、ひと箱って言っても6本だしな………
飲み残ったモノも持って帰って、桜に試飲してもらうかな?
口に合うモノって、ひとそれぞれだからな………」
和輝が桜に飲ませる為の5種類のスポーツ飲料をひと箱づつ買って帰るコトに決めた頃、優奈と真奈が試飲コーナーへと来た。
そして、開口一番に、優奈がちょっと舌をペロッと愛らしく出しながら言う。
「お兄ぃちゃん、コレ全部、買ってもイイ?」
「ごめぇ~ん和輝兄ぃ~……選びきれなかったんだ」
『ひとつだけだぞ』と、言ったにもかかわらず、買いたいモノをひとつだけに選びきれなくて、全部持ってきたらしいそれらを見て、和輝はちょっと溜め息を吐く。
2人は、ちょびっとのお菓子と、裂きイカ、酢こんぶ、貝ひも、貝柱の干物など、どう見ても、酒飲みのオヤジ好みのつまみを持って来ていたのだった。
はぁ~…見事に、親父の好みのつまみだな
まっ…いいか、俺もこういう類は好きだしな
竜也、輝虎、竜姫、乙姫も食べれないわけじゃないしな
ガムなんかを噛むよりも、よほどイイしな
「ああいいぞ…んじゃ、これでイイんだな………っと
そうだ、お前達も飲んでみろ……どのスポーツ飲料が好みだ?
どうせ、喉も渇いているんだろ」
「「うん」」
2人が頷くのを確認し、竜也がスポーツ飲料をミニカップに入れて手渡す。
全種類を飲み終わった優奈と真奈は、上位5本と時点の1本をそれぞれ並べる。
優奈と真奈では、やはり好みが違うらしく、微妙に反応がズレるが、和輝が選んだ5種類とほぼ変わらなかった。
あはははぁ~やっぱり、俺の妹だよなぁ~
俺と同じで、この辺りが口当たりがイイようだな
「んじゃ、今日買うは、やっぱりこの5種類でOKだな
あとは、あっちに帰って、桜に試飲してもらおう
幸い、まだ先に買ったのは残っているしな」
そう言って和輝は、お菓子とおつまみが入った買い物カゴを手に持って立ち上がる。
「それじゃ、ボクと竜姫と輝虎の3人で
今回決めた5種類のスポーツ飲料をひと箱づつ運んでくるから
和輝はその間に、ポイントカードの手続きを済ませておきなよ」
「ああ、そうする」
そう言って、3人がテーブルから離れた。
残った乙姫は、試飲したスポーツ飲料(まだ中身が残っている)を、貰ったエコバックへと放り込み、テーブルの上を片付けていた。
「乙姫、それが終わったら、先に車に行ってくれっか?
すぐに積み込みやすいように、後ろ開けておいてくれよ
ほい、これ、カギな」
そう言って、和輝は乙姫に車のカギを渡して、レジへと向かおうとするが………。
「うん、わかった
これが終わったら、先に車に乗っているね
………ん? なぁ~に? 優奈ちゃん真奈ちゃん?」
「ああ、頼むな………と、どうした? 優奈、真奈?
ああなんだ、さっそくそのエコバックを使いたいのか」
和輝の言葉に、優奈と真奈がコクコクと頷く。
どうやら、エコバックに描かれているキャラクターが気に入ったらしい。
この様子じゃ、桜も、そのエコバックが欲しいって言うな
良かった、余分にもらって……桜も優奈達と同じで
大のキャラクターグッズ好きみたいだからな」
和輝は、乙姫に頷き、優奈と真奈に笑って頷く。
乙姫は、優奈と真奈にひとつづつエコバックを手渡すと、2人はきゃっきゃっと喜ぶ。
「んじゃ、このお菓子とおつまみと、スポーツ飲料を買う為に
さっさとレジに行くぞ」
「「はーい」」
嬉しそうに付いて来る真奈と優奈を連れて、和輝はレジへと向かうのだった。
10
お気に入りに追加
370
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
あやかし民宿『うらおもて』 ~怪奇現象おもてなし~
木川のん気
キャラ文芸
第8回キャラ文芸大賞応募中です。
ブックマーク・投票をよろしくお願いします!
【あらすじ】
大学生・みちるの周りでは頻繁に物がなくなる。
心配した彼氏・凛介によって紹介されたのは、凛介のバイト先である『うらおもて』という小さな民宿だった。気は進まないながらも相談に向かうと、店の女主人はみちるにこう言った。
「それは〝あやかし〟の仕業だよ」
怪奇現象を鎮めるためにおもてなしをしてもらったみちるは、その対価として店でアルバイトをすることになる。けれど店に訪れる客はごく稀に……というにはいささか多すぎる頻度で怪奇現象を引き起こすのだった――?
彩鬼万華鏡奇譚 天の足夜のきせきがたり
響 蒼華
キャラ文芸
元は令嬢だったあやめは、現在、女中としてある作家の家で働いていた。
紡ぐ文章は美しく、されど生活能力皆無な締め切り破りの問題児である玄鳥。
手のかかる雇い主の元の面倒見ながら忙しく過ごす日々、ある時あやめは一つの万華鏡を見つける。
持ち主を失ってから色を無くした、何も映さない万華鏡。
その日から、月の美しい夜に玄鳥は物語をあやめに聞かせるようになる。
彩の名を持つ鬼と人との不思議な恋物語、それが語られる度に万華鏡は色を取り戻していき……。
過去と現在とが触れあい絡めとりながら、全ては一つへと収束していく――。
※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。
イラスト:Suico 様
毒小町、宮中にめぐり逢ふ
鈴木しぐれ
キャラ文芸
🌸完結しました🌸生まれつき体に毒を持つ、藤原氏の娘、菫子(すみこ)。毒に詳しいという理由で、宮中に出仕することとなり、帝の命を狙う毒の特定と、その首謀者を突き止めよ、と命じられる。
生まれつき毒が効かない体質の橘(たちばなの)俊元(としもと)と共に解決に挑む。
しかし、その調査の最中にも毒を巡る事件が次々と起こる。それは菫子自身の秘密にも関係していて、ある真実を知ることに……。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
後宮の裏絵師〜しんねりの美術師〜
逢汲彼方
キャラ文芸
【女絵師×理系官吏が、後宮に隠された謎を解く!】
姫棋(キキ)は、小さな頃から絵師になることを夢みてきた。彼女は絵さえ描けるなら、たとえ後宮だろうと地獄だろうとどこへだって行くし、友人も恋人もいらないと、ずっとそう思って生きてきた。
だが人生とは、まったくもって何が起こるか分からないものである。
夏后国の後宮へ来たことで、姫棋の運命は百八十度変わってしまったのだった。
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる