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弟4章 狂信者集団と対決・前哨戦

242★スポーツ飲料の試飲で確認を………

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 先にポイントカードの詳細が書かれている案内状を読み終えた竜也は、買い込んだ10本のスポーツ飲料をテーブルに乗せる。
 それとほぼ同時くらいに、若い女性店員が、トレイに乗せたプラスチックの試飲用ミニカップをスイッとテーブルに乗せる。

 「ご試飲の際は、こちらのカップをどうぞ
  あと、給水機をお持ちしましたので………

  こちらは、冷水と温水と緑茶がでますのでご利用ください
  では………ごゆっくりどうぞ………」

 そう言って、大量のプラスチック製のミニカップと、飲み終わった時に必要なゴミ箱を、テーブルの側にテンっと置いて、静かに下がっていく。
 その間に、男性店員がテーブルの側に給水機を設置していた。

 「へぇ~……今時、珍しいね…気が利いているよ
  ボクは、この店、気に入ったな」

 眼鏡の位置を直しながらそういう竜也をよそに、竜姫は案内状を読み終えて、小首を傾げてから和輝に言う。

 「和輝、せっかくだから、3万円入金して、ポイントももらって
  買い込むモノも割り引きしてもらおうよ
  
  なんなら、学校におにぎり大量に持って行って売るのもイイかも
  ウチの学校って購買部ないから、飲み物もって行けば喜ばれるよ

  喉が渇いても、水道水だけってつらいモノあるし………」

 竜姫の言葉に、乙姫も便乗する。

 「アタシも賛成ぇ~…このお店って特典多いしね

  それに、昼食の為のお弁当持って来れなかったり
  時間とお金の都合で、買うコトできなかったりして
  お昼抜いたりしてる子いるの知っていもん」

 そういう乙姫に、どうやら同じような学校生徒達を見ているらしい輝虎も頷いて言う。

 「ああ、俺も賛成だ………なにより特典が多いし
  学校で水道水以外の飲み物があるのは嬉しい」

 そんな3人の言葉に反応する前に、竜也は買い込んだスポーツ飲料をミニカップに分け注ぎ、各自に手渡しながら頷く。

 「ボクも賛成だな

  3万円入金して、1500円分のポイントを付けて
  3%の割り引きなんてお得じゃないかい

  こういうお得って、そう無いからね
  あの狂信者集団を、この街から撃退したら
  本格的ソレを考えても良いと思うよ

  ………ってところで、まず、これから試飲してみよう」

 竜也の言葉と同時に、ミニカップに入れられたスポーツ飲料に、全員が手を伸ばす。

 「んぅ~………この味、かなり微妙だなぁ~
  あんまり、俺の好みじゃねぇ~かも………」

 「そぉ? コレ、結構飲めると思うけど? 乙姫は?」

 「えっ? 普通に美味しいけどぉ」

 竜姫と乙姫の言葉に、和輝は眉を寄せて、竜也と輝虎の反応を見る。

 「ボクも、微妙かなぁ~……飲めなくは無いけどねぇ~……
  成分的には、1番のオススメのモノだけどね

  まっ………水分と足りなくなった、ビタミンやミネラルの補給
  って考えるなら………まっこんなモノかなって感じだね」

 「ふむ…結構飲めると思うぞ………好みの味かも……
  後は、優奈ちゃんと真奈ちゃんに飲んでもらって
  購入の是非を決めればイイんじゃないか」

 竜也と輝虎の感想を聞いて、和輝は頷く。

 「そうだな…んじゃ…冷水で口ゆすぎして、次ぎのを飲んでみよう」
    
 和輝の言葉に、竜也が給水機で冷水をミニカップに注ぐ。
 ミニカップにのゆすぎと、口のゆすぎをかねて、冷水を飲んだ彼らは、次々とスポーツ飲料を試飲するのだった。
 こうして、暇な大人もどきの和輝達は、優奈や真奈を待つ間、買い込んだスポーツ飲料の味を確かめ、成分表を改めて確認していた。


  



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