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弟4章 狂信者集団と対決・前哨戦

233★さて、どうやって【狩る者】の説明をしよう?

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 【狩る者】が、現われた…それも、桜の不用意な行動のセイで……
 白夜兄ぃ様や紅夜が、あれだけ口を酸っぱくして、何度も桜に
 不用意に外出するなって言っていたのに………どうしよう

 通信の切れたスマホをジィーっといいしばらく見詰めた桜は、ふっと嘆息する。

 はぁ~……あまり言いたくは無い内容のですが……こればかりは
 爺やに言うしかないでしょねぇ………【狩る者】の情報ですもの

 どぉ~して……こういう時に…紅夜は桜の側に居てくれないの?
 いや…本当は紅夜達が…この屋敷に居ない理由なんてわかっている
 ……それでも、桜は寂しいよ……じゃなくて、言わなくては………

 和輝から【狩る者】の情報を伝えられた桜は、しばし悩んでから、スマホで本邸に居る爺やを呼び出すコトにした。

 「爺や、話したいコトがあるで、こちらに来てくれる」

 『はい、お嬢様、では、直ぐにそちらに伺います』

 連絡を入れてほんの数分で、爺やはペットハウスに出向いて来た。
 そこで爺やは微妙な表情をする。

 桜が放つ、一族への変異による歪んだ波動を感じないのだ。
 が、そんなコトはひと言も口にせず、室内に何時も通り入り、桜の待つリビングへと向かう。

 リビングに入って来た爺やを、チラッと見た〈レイ〉と〈サラ〉は、なんだ爺やさんかという風情で、特に気にもせず、ただただ桜に向かって視線を注いでいる。
 そのテーブルに乗る、お茶菓子をどうやって強請ろうかと………。

 そんな中、ちょっと流石に【狩る者】の話しを最初からするのは………と思った桜は、和輝に作ってもらった《光珠》の結晶体を、ペンダントヘッドのロケットを開けて、爺やに見せるようにしながら言う。

 「爺や、ここに座ってちょうだい…そして、まず、コレを見て……
  コレは和輝が私に作ってくれたモノなの」

 そう言った桜は、驚くだろう爺やの為に、ソッと和輝が作った茶菓子を差し出し、お茶を入れて、スッと置く。
 流石に【狩る者】の話しをするのに、そのぐらいは必要だと思う桜だった。



 一方、ペンダントヘッドのロケットに入っている、小さなビーズほどの《光珠》の結晶体を見せられた爺やは、マジマジと見てから、不可思議な表情を浮かべる。

 これは~……もしかして…《生気》を結晶させたモノでしょうか?
 いやいや、それはありえませんよ…本来、普通の人間になんて……
 こういうモノが、作れるはずは無いのですがねぇ………

 ただ、こうして実物を見てしまうと………否定できませんね
 はぁ~…あの神咲和輝という少年は、本当に得たいが知れない

 間違いなく、普通の人間のはずなのに…気配は人間なんですがねぇ?
 どうして?……何故、こんなモノが作れるんでしょうかねえ?
 とりあえず、私の見解を桜お嬢様に言いますか………

 「これは………《生気》の結晶ですね………それも、純度の高い
  神咲さんは、こんなモノまで作れるんですか?」

 爺やの言葉に、桜も素直に頷く。












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