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第3章 蓬莱家で住み込みのお仕事

219★安全の為に警告の電話をかけよう

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 「あのな、桜………聖剣の騎士団?とか名乗っている
  狂信者の集団が、屋敷の周りをうろついている

  桜の住んでいる屋敷には、紅い瞳の〔バンパイア〕が
  住み着いているって噂があったから、それを聞きつけて

  8年前に、朝露街で騒ぎを起こしたコトのある
  狂信者の集団が来たようなんだ

  今朝、あいつらを朝の散歩に出した時に、なんかいやぁ~な
  視線を感じたんで、友達に何か噂が無いかって聞いたら
  やつらの話しが出てきたんだ

  だから、桜は何があっても、絶対にでるなよ
  あいつらは、瞳の色が変わる人間を、とにかく追い回すんだ

  俺も追い回されたコトがあるんでな
  七つ八つの子供を追い回して、平気で銀の弾丸を撃つわ
  両刃の剣で切りかかるわ………という、腐れ外道だ

  この朝露街じゃぁ…結構、有名な事件だったんだぜ

  俺のカンと噂を考えると、まず間違いなく
  桜の屋敷がターゲットだろう

  桜は絶対に、あの狂信者達に狙われているから
  何度もいうが、何があっても外に出るなよ

  それから、爺やさんにも
  狂信者集団が出た話しを、伝えておいた方がイイぞ

  ああ、でも心配しなくても、今日は俺の妹達と
  ダチ4人を連れて、きちんとそっちに帰るからな
  安心して、待っていろな

  予定じゃ、真奈と優奈の御守りってコトで
  竜也と輝虎の予定してたんだけどな

  女友達の方も狙われそうなんで、2人連れて帰るから
  ひとりは幼馴染みで竜姫って言う名前なんだ
  もうひとりは、乙姫って名前なんだわ

  桜とはけっこう相性イイと思うぞ
  お前の年齢を考えると、真奈や優奈じゃ
  ものたんねぇ~だろうからな」

 『それは……桜は…寂しいから…来てくれるのは
  とても嬉しいけれど……和輝

  狙われているこの屋敷に、妹達や女友達を連れて来て
  本当に大丈夫なのか?』

 不安を滲ませる桜に、和輝はケロケロと電話口でもわかるほど、楽しそうに言う。

 「だぁ~いじょうぶ、8年前のあの時と違って、
  俺達は大きく育っているし、警察も協力してくれるから

  あいつらは、ぜぇ~ったいに全員を捕まえて
  今度は逃げられないように、半殺し………
  いやいや、8分殺しにしてやるさ……」

 和輝の言葉に、なんとも言えない安堵の溜め息を、電話の向こうで零した桜を安心させるように、竜也と竜姫が言葉を重ねる。

 「そうそう………あの時、あいつらに追い回された恨みは
  すっきりさっぱり、晴らしてやらないとね
  僕の気がおさまらないからね」

 「アタシも、ある程度の手加減は出来るようになったからね
  手足や肋骨のホネを折って、動けなくしてやるわ」

 そういう竜姫に、和輝がもっと人非人なコトを言う。

 「たつきぃ~…骨なんて折るなよ、簡単に治るだろぉ~が
  ああいうやつらには、間接を外す方がイイんだよ

  あとあと痕跡も残らないし、やり方次第では
  ちょっとした動きで肩とかヒジが、グキッと
  簡単に外れる、後遺症たぁ~ぷりっになるんだからさ

  2度と、拳銃も弓も剣も握れないようにしてやるぜ
  ………って、こっちのコトで心配すんなよ

  とにかく、爺やさんと使用人達に、その話しだけはして置けよ
  なんなら、一応ってコトで、海外に居る兄貴や紅夜に
  連絡だけはしておけよ、桜」










 

  
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